アークの後ろにいたルークが驚いて聞き返します。
「えっ!僕も戦うの?攻撃魔法苦手なんだけどな」
「攻撃魔法は使わなくて良い。防衛補助魔法で援護してくれ?」
魔物たちが一斉に襲いかかって来ました。ルークはとりあえずアークと自分を覆うくらいの小さめの結界を張ります。
「ダメージがほとんど通らない…。なぜだ?」
「ダメージカット結界だからだよ?今の僕のライフならそう簡単には破れない。僕のライフを十回削るダメージ与えない限りは壊せないよ」
アークは槍を構えると結界から外に出ました。
「ちょっと暴れてくる。イライラしていたからな」
「あっ、お父さん。この結界から一度外に出たらもう中には戻れないよ?」
結界から出たところを狙われましたが、槍で軽く振り払うと、群れの中に一気に突っ込んで行きます。
「なんだ、この親子?強過ぎる!逃げるか…」
「逃げるだと?もっと僕を楽しませてくれ…」
外に出ようとしましたが、結界に覆われていて逃げる事が出来ません。
「痛ッ!この結界、殴ったら同じダメージを受けちまう…」
「印を探して壊すんだ!これだけでかい結界なら、あちこちに印が刻んであるはずだぞ」
魔物たちは印を見つけて壊そうとしましたが、ダメージを受けて倒れています。
「無駄だ。お前らは逃げられない…」
「こんな事して何になる!お前はなぜ人間を支配しないんだ?それだけの力があれば…」
「さっきも言ったはずだ。人間を支配する気などない」
「理解できない…。人間を遥かに上回る力を持っているお前がなぜ人間の味方に付く?」
「何度も同じ事を言わせるな。人間など味方する気はない」
「ううっ…俺たちが悪かった!命だけは…見逃してくれ?」
「だから最初に言っただろう?大人しく魔界に帰れと」
「わ、わかった。魔界に帰るからここから出してくれ!頼む…」
…つづく
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一応、新シリーズだけど本編の第3部・第221話。