ルークは少し気を悪くしていました。
「そんな事、言われたら妬けてくるよ?」
「だって私とルークって、つり合ってないでしょ?みんなそう言ってるし」
「つり合うかどうかは僕が決める。周りの言う事は聞かないで」
「付き合ってた頃は三年以内に別れそうとか、結婚してもすぐ離婚しそうとか、言われ続けてるから自信なくなってくるの…」
「そいつらの言ってる事、今まで一つも当たってないじゃないか?そんな無責任な言葉、信じる価値もないよ」
「ルークがバーで働いてた頃も噂たくさん聞いてたから…。綺麗な子と夜の街で腕組んで歩いてたって…」
「僕のローラへの愛が本物だと証明して見せるよ?真実の愛だって事をね」
ルークがローラを押し倒してキスしてるところを、ベビーベッドからゲイザーがじっと見ています。ローラはゲイザーと目が合ってハッとしました。
「ダメ!ゲイザーが見てる」
「うーん、まだ赤ん坊だからそこまで気にしなくて良いと思うんだけど…」
「あの子、死んだお父さんの生まれ変わりなんだよね?そう思うとなんだか、お父さんに見られてる気がしてきて…」
「僕のお父さんはあれはおじさんの魂で間違いないって言ってたけど、転生後は記憶が消えてるそうだから大丈夫だよ?」
「それでもなんとなく嫌なの…」
ルークはイライラし始めています。愛する気持ちだけが先走っていました。
「ここんとこ、ずっとお預けを食らってる…」
「あんまり拒否してると浮気されるって聞いたけど、エッチな事するのが本当に真実の愛なのかな?」
「僕は性欲を満たしたいから君を抱いてるんじゃない」
「私…ルークとしてる時、すごく気持ち良くなってるんだよ?」
「そう…。気持ち良くなってくれて嬉しいよ」
「気持ち良いからしてるだけって気がする。そこには愛なんてないよ」
…つづく
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一応、新シリーズだけど本編の第3部・第210話。