ルークは考え込むポーズを取って真剣に答えます。

「あと老廃物と作用物質も書いた方が良いか。成分も全部書くなら長くなるけど…」

「やっぱり難しかった…。成分とかになるとわかんないよー！」

「あっ、僕のやった宿題確認したら酸素じゃなくてヘモグロビンって書いてた」

「うーん、じゃあヘモグロビンって書く」

「ヘモグロビンは酸素を運んでるから、酸素が正解だと思う。眠かったから適当にやってた」

「でもヘモグロビンが正解のような気がする」

「眠くて問題文ちゃんと読んでなかったけど、ヘモグロビンは人間が生きる為に必要な栄養ではないから、酸素が正解なんじゃないかな？」

「余計わかんなくなってきちゃったよ…」

「大体これは問題文がおかしいよ？人間が生きるのに必要な栄養を全部書こうと思ったら、こんな小さな枠ではとても足りない…」

「私、バカだからわかんない…」

「ローラはバカじゃないよ？この問題を考えた教授がバカなんだ。ローラに言われるまで僕も問題文のおかしさに気づかなかった」

「うーん、本当に酸素で良いのかな？ヘモグロビンって書いた方が正解だったらどうしよう」

「酸素って書くのが嫌なら、記号でオーツーって書けば良いよ？この小さな枠なら、その方が正解の確率が高いし…」

「あっ、それだとなんだか正解っぽいね！ありがとう。ルークはやっぱり賢いなぁ」

「僕も書き直しておく。引っ掛け問題を間違えるところだった」

「ルークでも間違えちゃう事あるんだね」

「僕はローラみたいに難しく考えてないからだと思う」

「私…難しい事は考えられないよ？」

…つづく