ミケーラはリリムの言葉に驚いたようで、すぐに反論しました。
「堕天したら天界は私を始末しに来ますよ?勇者ゲイザーに同行する許可を得て天界から降りてますし、今はオーラ変換魔法で闇属性に変えているから、少しリリムの考え方に近いのですが、堕天する気はないですね…」
「本当にビックリしちゃったわぁ。金髪のミカエルが黒髪のミケーラに変身して、オーラまで真っ黒に染めちゃってるんだもん!」
「ふふ、黒は女を美しく見せる色ですよ?そもそも黒魔術は強過ぎて危険なので、光属性の天使族は使用不能にされてますからね。黒の遺伝子は優秀な者が持つ色なのです」
「なるほど、今のミカエル様には黒魔術さえも使えてしまうわけですね?」
「ルシファーも完全覚醒したら髪が黒く染まってましたからね。ナターシャが生きていると知って髪の色が元に戻ったのは弱体化したからです」
「と言う事は、金髪のルシファーはあまり強くないと言う事ですか?」
「ええ、黒髪のルシファーは倒せる気がしませんよ…」
「金髪のアーク殿でも恐ろしい強さだと言うのにそれを超えているとは…」
「全てのオーラの色を混ぜ合わせると黒いオーラになるのです。つまり最強のオーラが黒いオーラと言えます」
「私のオーラは黒いと聞いてましたが、黒いオーラは良くない感情だとも聞いています」
「負の感情を持つと人間は強くなるので、黒いオーラが出てしまうんです」
「黒いオーラが悪いと言うわけではないのですね」
「ええ、使い方次第です。例えば試合に負けて悔しい!と言う負のオーラによって、切磋琢磨して腕を磨けば、強くなれるでしょう?」
「確かにそうですね。負の感情が完全にない者は、向上心がなくて努力しなくなりそうです」
「もしかして私のオーラが負の感情で黒く穢れてしまったの?」
「あなたのオーラはサーモンピンクですよ?黒いオーラを持ってるのはアウローラの方です」
「ローラが腹黒いって事?」
「アウローラのオーラは黒いですが淀みなく澄み渡っています」
…つづく
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一応、新シリーズだけど本編の第3部・第108話。