ルークは好きでもない男に付き纏われて、ローラの気持ちを理解していました。
「うーん、ローラが僕に付き纏われて嫌がってた気持ちがわかって来た…。こんな気分になってたのかな?これは嫌われて当然だ」
ローラがいつもいる体術訓練場に行きました。女子部員の先輩が駆け寄って来ます。
「ルークお姉様!また見学に来てくださったんですね」
「ルークは体術はやる気ないんでしょ。魔術訓練場に行ったらどう?」
「魔術訓練場でやれるような事はもう僕には必要ないから」
「確か魔力を吸い取る魔石に向かって攻撃魔法を繰り返し放つんだっけ?」
「僕は攻撃魔法はやる気ないし、下手したら魔石が壊れるから、手加減するのが面倒なんだ」
「この前、何人も病院送りにしたもんね」
「かなり手加減したんだけど、あいつら大げさに騒ぎすぎなんだよ?」
「流石、ルークお姉様。ス・テ・キ」
「雷の魔法って光属性だっけ?難易度高かったと思うけど」
「あれは初級魔法だよ?僕は攻撃魔法は初級しか取ってない。光属性は特性がない人は習得できないね。使えない人は闇属性なのかも」
「じゃあ私は闇属性なのかな?」
「ローラは闇属性なのか…。僕は光属性だから闇属性の魔術は使えないよ」
「ふーん、ルークは人の才能を見つけるのが、うまいよね」
「うーん、ただ推測で言ってるだけだから、その人の特性はその人にしかわからない。ステを数値化する方法はあるから、それ見れば大体はわかるみたいだけど…」
「私も測定してもらおうかな?お父さんは測定してなくて、全然素質のない剣術を習得したせいで魔術師になれなかったから」
「僕が素質のない体術をやったら、足りないステが少しアップするけど、伸ばすべきステが伸びないから、平均的になって弱くなると思う」
「ルークに教えてもらわなかったら、私お父さんと同じで全部、平均的なステになっちゃうところだったよ…」
…つづく
Tweet |
|
|
0
|
0
|
追加するフォルダを選択
一応、新シリーズだけど本編の第3部・第49話。