アプリィは首に掛けていたネックレスを外して老婆に渡しました。蒼い宝石が付いています。
「これは…!エルフの涙じゃないか?蒼い石だから紅い石ほどの価値はないのだけど…」
「私はハーフエルフだから質の高い宝石は作れないの。それは私が作った宝石よ。それと交換で小瓶を売ってもらえる?」
「これなら小瓶を十本まで交換してあげられるよ」
「そんなに?それなら小人になれる薬と巨人になれる薬を、それぞれ五本ずつください」
アプリィはショーンに巨人になれる薬の小瓶を渡しました。老婆から買った経緯も話します。
「こんな怪しい薬を飲むのは気が進まないよ」
「それじゃ私が小人になれる薬を飲むわね?」
「薬なんて飲まなくても一緒に居られるだけで幸せだよ?」
「それでもあなたとこの前みたいにイチャイチャしたいの」
「それは…僕も同じ気持ちだよ?わかった、僕が巨人になれる薬を飲むよ」
ショーンが小瓶の蓋を開けて少しだけ薬を飲みました。十分の一の量でも良さそうです。ショーンの体が熱くなってきて悶え苦しむと体が大きくなって服が破けてしまいました。
「これなら巨人になれる薬の方が長持ちしそうね」
「服を破いてしまってごめん…」
「また作れば良いから気にしないで」
「気に入っていたのに残念だよ」
アプリィは自分の持ってる服の中でショーンが着られそうな物を探しましたが、ダボダボの服しかありませんでした。
「街へ行ってショーンの新しい服を買いましょう」
「僕の為に何から何まで申し訳ないよ…」
「私の為でもあるのよ?素敵な服があればショーンとデートが楽しく出来るようになるから」
「僕もアプリィとデートするのが楽しみだな」
…つづく
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昔、初投稿して落選した黒歴史の作品、第11話。