ジンは左腕だけで自分の体を支えて、ルリにキスしました。
「右腕がないのにそれ以上、無理しないで…」
「片腕背筋なんて大嫌いだったんだが、ルリと一緒だと全く苦にならないから不思議だな?」
「特訓の役に立ってるなんて意外ね」
「ルリと一晩過ごすと、城の外壁を全力で十周するくらいの鍛錬にはなってる」
「ふふ、あんたのトレーニングになるならいくらでも付き合ってあげるわ」
「本当に?いくらでもなんて言ったら毎晩会いに来るかもしれないぜ」
「毎晩はちょっと…。流石のあんたも体力が持たないでしょ?」
「どんな厳しいトレーニングだったとしても、ルリと一緒なら耐えられそうだよ?」
「あんたの脳みそは筋肉で出来てるんじゃなくて性欲で出来てたのね」
「体を鍛えてたのだってモテたかったからだしなぁ。でも筋肉だけじゃモテないって悟ったけど」
「クレス先生は筋肉なんてないけどモテてるわね」
「性欲は良くないって言うけどさ、みんな女の気を引きたくて頑張ってるんだから、別に性欲は悪い事じゃないと思うんだよなぁ」
「みんなって…。少なくともクレス先生はあんたとは違って、性欲で頑張ってるわけじゃないと思うわ?」
「クレスだって実際、頭ん中はエロい事でいっぱいに決まってるぜ!」
「クレス先生に限って、それは絶対にないわ」
「クレスは良いよなぁ。診察で女の裸も見放題だし…」
「先生は女性の裸を見ても欲情したりしてません」
「これだけは賭けても良いけど、ルリが本気で色気出して迫ったら、クレスも本性を表すと思うぞ?」
…つづく
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処女作の復刻版、第70話です。オオカミ姫とは無関係のオリジナル小説ですが、これを掲載する前に書いていた、オオカミ姫の二次創作とかなり設定が酷似しています。