――本来ソレスタルビーイングにて開発計画が立てられていたW00ガンダムは、イオリアが作り上げたトランザムシステムとゼロシステムの両方が搭載されたツインドライヴ搭載機として完成する予定だった。

　しかし、その危険性を危惧した５博士によるゼロシステムの奪取およびそれによる離反を受けて計画は頓挫する。（ただ、そもそもこの双方のシステムを安定的に使用可能な機体が当時の技術力で本当に開発可能だったのかは定かではない）
　その後、ツインドライヴシステムを搭載運用する機体としてダブルオーが開発され、奪取されたゼロシステムはカトルの手によって既に完成していたウイングゼロへと搭載された。

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　「故にダブルオーとウイングゼロは兄弟機ともいわれている」

　理論上では、このW00ガンダム１機だけで地球やその周辺宇宙の紛争、戦争を全て終わらせることが可能とされており、それは人類でも異星人でも関係ない。　その内容は「まず、ツインドライヴから発生するトランザムバーストによって高濃度のGN粒子を放出し、全ての人々の意識を脳量子波でリンクさせ、ゼロシステムでそれらに対して最適解ともいえる未来予測データを供給することによってあらゆる戦争を終わらせる」という突拍子もないものであった。（通常状態におけるトランザムの機体性能向上効果は、このシステム発揮の際の副次的な産物でしかない）
　W00ガンダムがデータ上のシミュレーション通りの性能を発揮するならば、武装なども不要とされており、そのような特殊な運用思想であったので、設計段階では専用装備などの開発計画は考えられておらず、この機体自体がトランザムシステムとゼロシステムを安定して使用するためのコアユニットとして設計されていた。このようなことから、機体構造自体はシンプルな構成となっており、後のウイングガンダムゼロのような変形機構も存在しない。
　仮に、作戦行動中のW00ガンダムが敵機による攻撃を受けたとしても、ツインドライヴから発生する膨大な量のGN粒子による堅牢な防御力に加えて、ゼロシステムによる未来視に近い戦術行動の最適化により、戦場においても最強のモビルスーツであることには変わりないだろうと考えられていた。
　しかし、このような「モビルスーツ」という兵器の概念を酷く逸脱した悪魔的ともいえる機体を正しく操れるパイロットの調達については、当時の資料においても言及されておらず、仮にエースパイロットと呼ばれる類の人間が搭乗したとしても、双方のシステムの本流に対してそのパイロットの心身が耐えられなかったであろうことは想像に難くない――

　････とか、なんとか〆(・x・)