No.975587

新ビーストテイマー・ナタ42

リュートさん

書き残してしまったことを書きたくて考えた本編の続き第42話です。

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2018-12-04 09:18:47 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:63   閲覧ユーザー数:63

朝食の時間になってもゲイザーとフラウは食堂に現れませんでした。

 

「昨夜は明け方近くまで私の昔話に付き合わせてしまったので、ゲイザー様はまだお部屋で、お休みなのかもしれませんね」

 

「アークは眠くないの?」

 

「天使は眠くなりませんので…。ナターシャ様も昨夜はあまりお休みになっておられないようでしたが、眠くないのですか?」

 

「私は平気!徹夜で魔導書読んでた時も起きてた事あるよー?」

 

「金のリンゴの在り処はわかったのじゃろう?あんなに早く採りに行きたいと言っておったのに…。一体、どうしたんじゃ?」

 

「天界で色々とありまして、お疲れなのだと思いますよ?」

 

「わしらだけで取りに行くのはダメかのぉ?」

 

「それはちょっと…。ゲイザー様がいないとリンゴの樹の番人を倒せるかわかりませんし…」

 

「わしとフォン、ナターシャとアーク殿がいれば倒せるのではないかな?」

 

「ゲイザー様の思考は私にも容易には読めませんので、ゲイザー様がどんな手で番人を倒すのか見てみたいのですよ」

 

「なるほど、それはなかなか楽しそうじゃな」

 

昼過ぎになって瞼の重そうなゲイザーが食堂に現れました。

 

「うーん、少し前までは夜勤明けでも平然としていたのに、歳には敵いませんね…」

 

「何を言っておる?お主、まだ歳は三十八じゃろが!」

 

「一晩中考え事をしていたのです。良い手は浮かびませんでしたが…」

 

「番人を倒す手でも考えておったのかのぉ?」

 

「はっ!番人を倒す方法を考えるのを忘れておりました…」

 

「なんじゃ?それなら一体、一晩中何の手を考えておったと言うんじゃ…」

 

「ナターシャ、ちょっと話があるんだ。こっちに来なさい」

 

「おじさん、お話ってなぁに?」

 

「もし…アーク殿が…ルシファーに覚醒してしまったら…お前にお願いがあるんだ」

 

ゲイザーはナタの耳元で何やらボソボソと囁きました。

 

「えっ、おじさんにあの魔法をかけるの?どうしてそんな事するの?」

 

「こんな方法でルシファーが倒せるかわからないが、他に良い方法が思いつかなかったんだ。アーク殿には言ってはいけないよ?」

 

…つづく


 
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