(はじめに)
キャラ崩壊やセリフ間違いがあると思いますが、
温かく読んでやって下さい。
この話での一刀君は強く設定しています。主人公をかっこよく魅せる様に
書いていくつもりです。どうぞ宜しくお願いします。
☆オリキャラ★
姓・・・孔(こう) 名・・・融(ゆう) 字・・・文挙(ぶんきょ) 真名・・蛍(ほたる)
一人称・・我(われ) 武器・・鉞戟[えつげき]斧+矛 、華鏡(かきょう)
容姿・・髪は肩より少し長いロングで、色は琥珀の様な透き通るオレンジ。
身長は一刀君より少し高い。スタイルは良く胸は、夏侯姉妹より少し小さい。
設定・・誇り高き孔子の子孫。十常侍に捨て駒にされた。
一刀に助けられ、それ以来忠誠を誓う武将。
正史で曹操に処刑されている為、曹操の事はあまり良く思っていない。
城壁
久々の休みを満喫している男が1人。
一「んん~♪ 良い天気だな~。」
黄巾の乱が終わり、約二ヵ月が過ぎた。
一「何で、こんな事になったのかなぁ~。」
一刀は、華琳の命で
文字の矯正から政務、礼儀作法、警邏隊の指揮、
武の鍛練、区画整理、賊の討伐etc・・・
華琳曰く、
華「同じ曹家として、恥ずかしくない様に
仕込んであげるわ。」
そう言われ、現在進行で勉強中。
一「俺は別に、権力に興味ないんだけど・・・
しかも、何で俺だけ勉強する事が多いんだろう?」
一刀の言葉通り、
華琳の特別授業(拷問?)は、
一刀1人が受けさせられ、義勇軍を率いていた頃よりも忙しい。
他の4人は、それぞれの得意分野で働いている。
一「俺は、ただの一般人なのにな~。」
?「ただの一般人ね・・・よく言うわ。」
一「!」
一刀の後ろから声を掛けられた。
その声に、過剰に反応する一刀。
振り返ると
一「お、おはよう。華琳、秋蘭」
秋「おはよう、北郷。」
華「おはよう。そんなにビクつかなくても
今日は、何もしないわ。」
今日までの過酷な授業の所為で、
脅える一刀。
そんな、一刀を無視して
華「さっきの話だけど、
春蘭の一撃を受けても平気な人間が、
ただの一般人とは、思えないのだけど?」
一「いやいや! 平気じゃないから!」
秋「その割には、普通に立ち上がっていたじゃないか?」
一「だから、あれは―――」
華「・・・」
一刀が秋蘭に説明をしている。
華琳は、一刀の顔を見ながら
華(まったく、あれだけ武と指揮能力、
私達では、思いつかない様な政策を打ち出し、
万人に好かれる、徳を持ちながら・・)
一「・・? 俺の顔に何か付いてるか?」
華「何でも無いわ。」
秋「それよりもそろそろ時間じゃないか?」
一「そうだな。」
沙 ≪お~い、一刀さ~ん!≫
一刀達が話していると
沙和が走って来る。
沙「華琳様と秋蘭様も見つけたの~。
もうそろそろ出ないと、ライブに間に合わないの~。」
一「ああ。今、丁度行こうとしてたんだ。」
沙「季衣ちゃんと春蘭様は、門で待ってるの。」
一「凪と真桜は?」
沙「2人は先に行って場所取りをしてるの。
蛍姉様と桂花ちゃんは見つからないの~。」
一「桂花なら中庭の方で見たから、
俺が呼んでくるよ。」
秋「蛍もさっき、中庭の方に歩いて行ったぞ。」
一「なら、2人とも呼んでくるよ。」
華「なら、私達は先に門で待ってるわ。」
一「ああ、そうしてくれ。」
沙「早くしてね~♪」
一刀は急いで中庭に向かう。
沙和達も歩きだした。
中庭 少し時間を巻き戻して
――ザック、ザック
桂花が、何やらしている。
桂「フフフ、これだけ深ければ十分ね♪」
桂花の前には、大人が余裕で入る深さの
穴が開いている。
桂「後は蓋をして、あの変態と虫女を
誘き寄せて・・・」
?「誘き寄せて、どうするのだ?」
桂「勿論、落とすに決m・・・」
後ろからの声で固まる桂花。
振り向くと笑顔の蛍が立っていた。
蛍「ほぉう、落とすのか・・・
ところで変態と虫女とは、誰の事だ?」
優しい声で問いかける蛍。
ただ、目は全く笑っていない。
桂花は開き直って、
桂「あんたと北郷に決まってるでしょ!」
蛍「ふむ、我の事は、百歩譲って許そう。
だが・・・」
口からも笑みが消え
蛍「主様の悪口は許さん!」
桂「許さないとどうするのよ?!」
蛍「勿論こうするのだよ。」(ニヤ
桂「へ?」
――トン
蛍が桂花を軽く押す。
桂「キャァァ!」
――ドン
桂花が穴に落ちる。
蛍は笑みを浮かべている。
桂「痛いじゃない!」
蛍「暫く反省するんだな。」
桂「なっ!? ふざけんじゃないわよ!」
蛍「ハハハ!・・・ッ! 少し黙っていろ。」
蛍が殺気を出しながら言うと
桂花が静かになる。
すると
一 ≪蛍~、桂花~、どこだ~?≫
蛍「主様、ここです!」
一刀に声をかける蛍。
その声に、一刀が近づき
一「いたいた。そろそろ時間だから
呼びに来たよ。」
蛍「ありがとうございます。」
一「ところで、桂花を見なかったか?」
蛍「桂花なら、我が呼んできます故、
主様達は、先に行っていて下さい。」
一「そう? 分かった。なるべく早く合流してね。」
蛍「御意。」
一刀がその場を離れる。
蛍が穴を覗き込むと視線だけで
人を殺せそうな桂花が睨んでいる。
桂「早く出しなさいよ!」
蛍「まあまあ、お主とは、じっっくりと
話し合いたい。暫し付き合って貰うぞ。」
桂「う~!」
笑顔の蛍と怒りの桂花だった。
城門前
春「遅いぞ、北郷!」
一「ごめんごめん。」
季「あれ? 姉ちゃんと桂花は?」
一「後で合流するってさ。」
沙「じゃあ、早速行くの~。」
一刀達は歩き出した。
ライブ会場に到着し、人の多さに驚いた。
一「活動してから、まだ一ヵ月じゃなかったっけ?」
華「報告では聞いていたけど、驚いたわね。」
沙「パッと見だけで、一万はいそうなの~。」
季「すごいね~。」
春「それで、席はどうするのだ?」
一「それなら、凪達が確保してる筈だよ。」
秋「なら、まずは2人を探さねばな。」
一刀達が探していると
凪「一刀様、こっちです!」
真「遅いで~。」
最前列から声を掛けられた。
一「よくこんな席が取れたな。」
凪「天和達が、気を使ってくれたみたいです。」
沙「持つべきものは、義姉妹なの~♪」
真「蛍はどないしたん?」
一「後から来るから、大丈夫だよ。」
真「そっk―『そこのお前! 前に出過ぎだ!』
一刀達が話していると
後ろの方で、怒鳴り声が聞こえてくる。
一「何だ?」
そちらに視線を向けると
警1「線より前に出るな!」
男1「少し位いいだろう!」
警1「駄目だ! るーるを守れ!」
男1「俺は、金を払ってんだぞ!」
警1「これだけ言っても、分からないなら・・
おい! 二ビタビタを持ってこい!」
警2「はい、よろこんでー!」
一「二ビタビタって、何だ?」
真「さぁ。」
沙「沙和も知らないの~。」
凪「分かりません。」
男2「何だあんた等、知らないのか?」
一刀達が話しを横で聞いていた男が説明してくれる。
男2「見た目は普通の団子で・・・最初に聞くが、唐辛子ビタビタは
知ってるか?」
一「ああ、それなら良く知ってる。」
男2「なら、話しが速い。
一ビタは、その辛さを表しているんだ。」
一「なるほど、二なら2倍って事か?」
男2「違う、二は5倍だ。」
真「嘘やろ?! 普通でも辛いのに?!」
男2「段階は五まである。」
沙「え゛?」
男の言葉で全員が変な顔になる。
真「ほんなら、五ビタは倍やの?」
男2「五ビタは50倍だ。」
一「へ?! 桁が違うぞ?!」
男2「そうだ。三は15倍、四は30倍になっている。」
凪「誰がそんな物を作ったんだ?」
男2「ファン倶楽部の代表だよ。」
真「そんなん、食える訳ないやん。」
男2「それが、代表は普通に五ビタを食べるぞ。」
男の言葉を聞いて、
一刀達の頭に1人の人物が浮かぶ
一「・・・なぁ?」
沙「言わなくてもいいの。」
凪「確実にあの人ですね。」
華「知ってる人?」
真「大将も知ってる思うで。」
華「??」
華琳が疑問に思っていると
舞台に煙が立ち込め始めた。
一「始まるみたいだな。」
煙から3人が現れ、
その後に続いて、数十人の黄色いバンダナと
黄色のハッピを着た男達が出てくる。
天「みんなー! 元気ー!」
『ほわあぁぁぁぁぁっっ!』
天「みんな大好きーー!」
『てんほーちゃーーーーん!』
地「みんなの妹ぉーーっ?」
『ちーほーちゃーーーーん!』
人「とっても可愛い」
『れんほーちゃーーーーん!』
天「今日は、特別なゲストが来てるよーー!」
『だ~~れ~~?』
地「みんなの代表で、ちぃ達のお義父さん!!
『ほわあぁぁぁぁぁっっ!』
一「まさか?!」
人「みんなで呼ぶよーー!」
数え「「「 せ~の~!! 」」」
『だーーーんちょーーーー!』
その声で、再び煙が立ち込め
?「はーはっはっは!」
沙「この声って・・」
一「・・・やっぱり。」
凪「間違いないな・・・」
真「・・・・アホ親父。」
団「皆! 今日は、我が娘達のライブに良く来てくれた!」
『ほわあぁぁぁぁぁっっ!』
3人に負けない歓迎を受ける団長。
『俺も息子にしてくれーッ!』
何人かの男が同時に叫ぶ
団「はーはっはっ! 断るッ!」
『ブーーブーーッ!』
団長の言葉にブーイングが起こるが、
天「話はこれ位にして、一曲目いくよー!」
『ほわあぁぁぁぁぁぁっっ!』
一言で切り替わる。
天和達が歌い出すと団長達は後ろで踊り出す。
一「何で、組み体操?」
一刀の言葉通り、数人は周りで踊っているが、
団長と数人の男達は組み体操を始める。
沙「何だか変な形なの~。」
凪「あんな所で、踊ったら危ないだろうに。」
真「団長やから、大丈夫やろ。」
ピラミッドの形になると
その一番上で、他の男達と同じ様に踊り出す団長。
秋「・・華琳様、あれが曹鼎様ですか?」
華「・・認めたくないけど、その通りよ。」
春「あれが・・・」
季「あはは、面白いおじさんだね~。」
途中ピラミッドが崩れたが、団長は三回転でそれを回避し、
無事一曲目が歌い終わる。
地「みんなー! 盛り上がってるー?」
『ほわあぁぁぁぁぁぁっっ!』
人「二曲目は、団長にも歌ってもらうよー!」
『ほわあぁぁぁぁぁぁっっ!』
団長が、3人と同じ位置に出てくる。
マイク(?)を手に、
団「私の歌をk・・・ん?」
一「・・・あ。」
団長と一刀の目が合った―――
一刀と目が合った瞬間、
物凄い笑顔になる団長。一方の一刀は苦虫を噛み潰した顔になる。
団「婿殿! 婿殿じゃないか!」
一「・・・お久しぶりです。」
一刀の周りの人が円形に居なくなる。
団「皆! 紹介する、私の息子だ!」
――ザワザワザワ
男A「団長の息子だと?!」
男B「馬鹿な?!」
男3「・・婿ってどういう事だ?」
『・・・・・・・・・』(ギロッ!
一刀に沢山の殺意が向けられる。
さらに、
団「私の娘達の婿でもある!」
一「ちょッ!?」
『・・ほわぁ~・・・ほわぁ~・・』
団長の言葉を聞いた瞬間、
周りの男達が少しずつ、一刀に近づいてくる。
一刀は慌てて、
一「皆、落ち着いてくれ!」
男達の中では、『娘=天和達』なので、
一刀は刺激しない様に
一「娘は、娘でも、ちg―『早く孫の顔が見たいぞ、婿殿!』・・・・・」
説明をしようとしたが、
団長によって、阻まれる。
一刀は、三羽鳥に目を向けるが、
凪「か、一刀様との子供・・」(///
真「やる事やっとるんやし、その内出来るやろ?」
沙「そうだね~、名前は何がいいかな~?」
3人の援護は期待出来ない。
さらに、
天「も~、お義父さん気が早いよ~♪」
地「ち、ちぃは、べ、別に一刀との子供なんて欲しくないんだからね!」(///
人「・・はぁ、何言ってるんだか。」(///
『・・・ほぉわす~・・ほぉろあ~・・・こぉわあ~・・』
ツッコミを入れる人和の顔も赤い。
その言葉と仕草で、男達の殺気が一段と高まる。
一刀は諦めた様に、
一「・・華琳、正当防衛は認められるか?」
華「・・出来るだけ、街から離れてにして頂戴。
でも、殺してはダメよ。」
一「分かった、それだけで、だいぶマシだ。」
一刀は、大きく息を吸い込んで
一「こんのっ! クソ親父ーーッ!」
そう叫んで、郊外に向けて走り出した。
『ほわあぁぁぁぁぁぁぁぁぁっっ!!!!!』
男達全員が、その後を追いかけ走り出した。
一刀達が居なくなってから、
団「婿殿は、如何したのだ?」
凪「・・本気で聞いてるのですか?」
団「???」
沙「本気で分かってないの~。」
団長の反応に全員が溜息をつく、
真「何で、団長が此処におるん?」
団「お前達が、帰ってくると華佗言っていたのに、
中々帰って来んから、私自ら来たのだ!」
沙「じゃあ、何でライブに参加したの?」
団「勿論、ノリだ!」(ドーン!
自信満々に胸を張る団長に、
全員呆れている。
凪「・・そうだ! 天和、さっきの発言は何だ?!」(♯
天「ええ~、別にいいでしょ~♪」
沙「良くないの!」(♯
地「ちぃは、関係ないからね!」(///
真「・・顔赤くして、言うても説得力ないで。」
人「別に問題ないんじゃない?」
真「大ありや!」(♯
娘達が言い合いを始める。
団長は、それを嬉しそうに眺めている。
すると、
華「曹鼎叔父様、お久しぶりです。」
団「ん? ・・・おお! 華琳か?! 立派になったな!」
華「ありがとうございます。」
団「元気そうで何よりだ。」
華「曹鼎叔父様もお元気そうで。」
団「・・・その名で呼ぶな、私は名を捨てたのだ。」
華「・・分かりました。では、何とお呼びしましょう?」
団「昔の様に、お義父さんと呼べ。」
華「呼んだ、覚えはありませんが?」
華・団「・・・・・・・・・」
団「兄者と同じでノリが悪いな。
お前の母、嵩は呼んでくれたぞ?」
華「私は、私ですので。」
団「はぁ・・そう言う固い所も兄者の様だ。
私の事は、団長と呼べ。」
華「分かりました。」
団長が、呼んで貰えなくて残念そうにしている。
華琳は後の3人を呼ぶ
団「彼女達は?」
華「私の部下の――」
春「夏侯惇です。」
秋「妹の夏侯淵です。」
季「許緒だよ。」
団「おお、よろしくな。」
3人を見ながら、団長は
団「う~む、3人とも私の娘になr―『ダメです。』・・」
華「はぁ、相変わらずですね。いい加減直したらどうですか?」
団「私の老後の楽しみを奪うと言うのか?」
あきらかに演技で、よろめく団長。
華「それで、何人増やす気ですか?」
団「まだ9人だ。」
華「・・・2人増えてないですか?」
団「ああ、ここに来る前に・・そうだ!」
華「??」
何か思い出した様に、舞台裏に行く団長。
手に何か持っている。
団「4人とも腹は空いてないか?」
季「空いてる~。」
団「そうか、そうか!」
団長の問に一番に答える季衣。
その答えに、嬉しそうにする団長。
団「私、お手製の肉まんだ。食べるがいい。」
季「わ~い♪」
春「いただきます。」
秋「ありがとうございます。」
華「・・・」
団「どうした?」
華「いえ、いただきます。」
(何か、忘れている様な?)
華琳は、何か重大な事を忘れている。
4人が肉まんを口に―――
沙「食べちゃダメなのー!」
華・秋「?」
沙和が大声で食べるのを止める。
華琳と秋蘭は止まるが、
春・季「モグモグモグ」
2人は食べてしまった。
真「アカン、遅かった!」
団「何を慌てている?」
沙「だって、団長が作ったんでしょ?!」
団長の言葉に沙和が大声をだしていると
春「うッ!」
凪「大丈夫ですか?! 春蘭様!」
春「うまーい!」
凪「へ?」
季「これ! すっっごく、おいしいよ!」
団「そうだろう、そうだろう。」
真「どういう事や?」
2人の言葉に3人は驚いている。
団「お前達、失礼だぞ。
私が、誰にでも辛い物を食べさせるとでも思ったのか?」
その言葉に3人は頷く。
団「突然食べさせたら、嫌われるだろう?
だから最近は、気を付けているのだ。」
華「どういう事?」
凪「団長の料理は、無茶苦茶辛いんです。」
秋「どの位辛いんだ?」
団「興味があるなら、食べてみるか?」
団長がもう一つの箱から、
赤みを帯びた肉まんを出す。
季「匂いは普通ですね~。」
春「見た目も変わらんが・・・」
秋「何故か、これを見ていると不安になるな。」
全員が肉まんを凝視していると
蛍「・・らいぶは、終わったのですかな?」
真「あ、蛍姐さん。」
振り返ると、1人の男を捕まえた蛍と
疲れた顔の桂花が居た。
華「桂花、何故そんなに疲れているの?」
桂「・・何でもありません。」
蛍「何、少し蛇と遊んだだけですよ。」
沙「?? その男の人は?」
蛍「ここに来る途中、盗みを働いていたので、
捕まえたのだ。ここなら警備が居ると思ったのだが・・」
凪「とある理由で、今は私達しか居ない。」
蛍「その様だな・・・どうするか・・」
天「なら、これを食べて貰ったら?」
天和が肉まんを指差す。
蛍「何を言っている? そんな事で――『いいでしょう。』・・曹操殿?」
華「そこの貴方。これを食べたら、逃がしてあげるわ。」
男「ほ、本当か?」
秋「ああ、本当だ。」
男「へへ、ありがてぇ。」
華琳と秋蘭の言葉で男は下品な笑みを浮かべながら
肉まんを口に運ぶ。
男「モグモグ、こんな事でゆr――」
男の言葉が途中で止まる。
次の瞬間、
男「がぶぐだざがう!!!」(ゴロゴロゴロ
言葉にならない声を出し、
地面をのたうち回り、最後は泡を吹いて痙攣している。
団「大袈裟な男だ。」
全「「「・・・・・・・・」」」
団長は少し呆れながら男を見ている。
それを見ながら、食べなくて良かったと思うのだった。
蛍「そちらの方は?」
団「私は、一刀達の父親だ。
団長と呼んでくれ。」
蛍「貴方が・・我の名は孔融と言います。
真名は蛍です。」
団「ほぉ、婿殿の手紙通り美人だな。
腕も立ちそうだ・・・どうだ、私のm―『団長?』・・はい。」
凪の一言で黙る団長。
それを見ながら、
秋「あの方は、昔からああなのですか?」
華「ええ。」
春「あれでは、どんどん子供か増えるのでは?」
華「それは、少し違うわ。」
桂「どういう事ですか?」
華「あの人が、子供にする者は、
必ず何かに優れているの。」
季「にゃ? どういう事ですか?」
華「本能で、才能ある者を選んでいるのよ。
本人は、気づいていないけどね。
私の母を養子にする様に、お祖父様に言ったのも団長よ。」
春「なんと!」
秋「しかし、それだけでは・・・」
華「街の中で、偶々擦れ違っただけで、お母様を選んだのよ。」
「「「「・・・・・」」」」
華琳の言葉に、何も言えなくなる。
団「ふむ、客も居なくなったし、
食事にでも行くか?」
天「そうだね~♪」
季「なら、ボクが案内するよ。」
華「そうね。食事に行きましょうか。」
そう言って、食事に向かうのだった。
時間を少し戻し――
陳留から離れた荒野、2人の少女が歩いている。
?「斗~詩~、まだ着かないのか~?」
斗「文ちゃん、もう少しだから文句言わないでよ~。」
文「アタイ腹減ってきた。」
猪々子はお腹を擦りながら言うと
斗詩は呆れたように、
斗「さっき、肉まん食べたでしょ?」
文「ああ、あれは美味かったなぁ~。」
斗「だね~、私もあんな肉まん初めてだったよ。」
文「オヤジも面白かったしな!」
その猪々子の言葉に、
斗詩も笑いながら、
斗「そうだね。私達が、ご飯食べてたら
いきなり『お前達、私の娘にならんか?』だもんね~。」
文「そうそう。」
斗「文ちゃんが、『いいぜ』て言ったら、
すっごく嬉しそうだったし。」
文「メシ奢ってくれたし、悪い奴には見えなかったからな~。
斗詩だって、最後は頷いたじゃん。」
斗「あれは、文ちゃんが――ん?」
―――ドドドドドドドドド
2人の前から砂塵が近づいてくる。
斗「あれ、何かな?」
文「ん~?」
猪々子が目を凝らして前を見る。
文「! 急いで、後ろに駆け足!」
斗「へ?」
文「早く!」
猪々子が斗詩の手を引いて走り出す。
目の前から黄色の大群が迫って来ていた。
『ほわあぁぁぁぁぁっっ!!』
?「いい加減、諦めてくれよっ!」
1人の男が大群に追われている。
2人はそれに巻き込まれ、3人が大群に追われている。
斗「何で、私達が!」
?「え?! 君達誰?!」
文「アタイは文醜。兄ちゃんは?」
一「俺は、北郷一刀。」
斗「私は、顔良って言います。じゃなくて!」
文「そうだよ! 兄ちゃん、一体何したんだよ?!」
一「俺は、何もしてない!」
斗「なら、何で追われてるんですか?!」
一「あの人達が、勘違いしてるんだ!」
『ほわあぁぁぁぁぁっっ!』
雄叫びを上げながら、追いかけてくる大群。
3人は逃げ続ける。
一「ごめんね、巻き込んで! 俺は、右に曲がるから
2人は、左に行ってくれ!」
文「分かった!」 斗「はいっ!」
『ほわあぁぁぁぁぁっっ!』
一刀の言葉通り、
大群は一刀を追いかけていく。
2人は、それを眺めた後、
文「助かった~。」
斗「何だったんだろうね?」
文「さぁ~なぁ~。ん? 斗詩! あれ、陳留じゃないか?!」
斗「え? あっ! ホントだ!」
文「早く行こうぜ。」
斗「そうだね。」
2人は陳留向かって歩いて行く。
斗「ねぇ、文ちゃん、そう言えば、一刀って何処かで聞いた事無い?」
文「う~ん? アタイもそう思う。最近聞いた様な・・・?」(グ~~
一刀の事を話していると
猪々子のお腹が鳴った。
文「そんな事より、飯屋に行こう、飯屋!」
斗「そうだね。私も疲れたし、少し休憩してからお城に行こう。」
文「そうと決まれば!」(ダッ!
猪々子が走り出す。
斗「ちょっ!? 待ってよ~、文ちゃん!」
斗詩もそれを追いかけて行った。
夕日が傾き、月が出始めた頃
一刀は砂で汚れた状態で帰ってきた。
そんな一刀を待っていたかの様に、
凪「お帰りなさい、一刀様。」
一「ただいま。」
沙「災難だったね~。」
一「全くだよ。」
真「それで、今までずーっと逃げてたん?」
一「そうだよ。最後に残った数人だけ気絶させたけどね。
そ言えば、団長達は?」
沙「だいぶ前に帰ったの~。」
一「そっか、・・残念だな。」
凪「一刀様、お疲れの所、申し訳ないのですが・・」
一「何?」
華「2人の怪我を治してくれるかしら?」
4人が中庭に出ると華琳がそう言った。
一「2人って?」
華「季衣と私達の新しい仲間の――」
華琳の後ろから季衣と水色の髪の少女が現れる。
2人の体は所々、傷付いている。
流「初めまして、典韋と言います。
真名は流琉です。」
一「よろしく。俺は北郷一刀、
真名は無いから、好きに呼んでくれ。」
流「はい! よろしくお願いします、兄様!」
一「に、兄様?」
流「季衣が兄と呼んでいたので・・・ダメですか?」
一「いや、構わないよ。」
上目づかいの流琉の頭を撫でる一刀。
流琉の顔が赤なる。
流「は、恥ずかしいです、兄様。」(///
季「流琉、お顔が真っ赤だよ~。」(ニヤニヤ
流「うるさいわよ、季衣!」
沙「一刀さんもいつまでも撫でてないで、
早く治すの~。」(♯
一「ああ、そうだっね。
2人ともこっちに来て、気を楽にしてね。」
季「うん。」 流「はい。」
一「・・・フッ」
一刀から光が出て、2人を包み込む。
流「何だか暖かい・・」
季「お風呂みたいだね。」
暫くして、
一「はい、終わったよ。」
流「すごい、本当に治ってる!」
季「ボクの言った通りでしょ!」
季衣が自分の事の様に威張っている。
一刀は笑いながらそれを見ていた。
凪「そう言えば、一刀様に団長から手紙が・・」
一「団長から?」
一刀は手紙を受け取り開く、
団≪――婿殿へ、
途中で居なくなり心配したぞ、婿殿。
何をしたかは知らんが、悪戯も程々にな。――≫
一「いや、あんたの所為だから・・」
一刀は手紙に突っ込みを入れる。
団≪――それはそうと、元気そうな顔が見れて良かった。
3人も元気で輝いていた。本当に婿殿のおかげだ感謝している。
これからも、3人をよろしく頼む。婿殿も元気で過ごされよ。
次に会う時を楽しみにしている。 団長より――≫
一「団長・・・」
団長の手紙に少し感動していると
下の方に、
団≪――追伸、孫の顔が早く見たいぞ。
私の夢は100人以上の孫に囲まれて死ぬ事だ。――≫
一「何、馬鹿言ってんだ?」
凪「一刀様、どうしたのですか?」
一「ああ、最後の方に無理な事が書いてあるんだ。」
沙「見せて見せて~。」
一「良いよ。」
真「どれどれ?」
3人は一刀から手紙を受け取る。
一「100人って無理にも程があるだろ?」
凪「そうですn――『グシャ!』・・」
急に手紙を握り潰す凪。
一「ど、どうしたんだ?」
沙「一刀さん、手紙最後まで読んだ?」
一「いや、途中だったけど?」
真「なら、気にすなや。」
一「いや、気になるし。」
凪「一刀様、部屋に行きましょう。」
一「へ?」
凪の突然の言葉に驚く一刀。
一「どうしたんだ急に?」
沙「いいから、いいから♪」
沙和も一刀の手を引っ張る。
真「ほな、ウチ等はこれで失礼します。」
華「ええ、おやすみなさい。」
流「はい! おやすみなさい。」
季「おやすみ~。」
一「え? え?」
4人は歩いて行った。
流「何だったんでしょうか?」
季「さぁ~?」
華「気にしなくてもいいわ。
どうせ、団長が変な事を書いていたんでしょう。・・・あ。」
流「華琳様、どうしました?」
華「一刀に、連合の事を伝え忘れたわ。
・・・まあ、明日でもいいでしょう。私達も行きましょう。」
季「はい! 流琉、ボクお腹空いた~。」
流「はいはい。華琳様、厨房をお借りできますか?」
華「ええ、いいわよ。私も御一緒していいかしら?」
流「はい、勿論です!」
そう言って、華琳達も歩きだしたのだった。
陳留近くの邑の宿
団「ハクシュン!」
天「団長、風邪引いた~?」
団「いや、急に寒気が・・」(ガタガタ
地「ちょっ?! 大丈夫?」
団「大丈夫だ。」
人「無理しないで下さいね。」
団「ああ、分かっている。」
団長はそう言いながらも震えていたのだった。
・・・・つづく
(あとがき)
どうも、猫です。最後まで読んで頂きありがとうございます<(_ _)>
やっと書き終わりました~^^; SWは忙しいですね~。
サービス業なので、休む間もなくて、書けませんでした(T_T)
団長の手紙の続きは、想像して楽しんでください(^^)
3人がキレていて、団長が寒気を感じている時点で分かるかも知れませんね(^^♪
次回は、反董卓連合が集合します。お楽しみに(^O^)/
メール・コメント・友録、何でもお待ちしています<(_ _)>
☆アンケ
団長の 「北郷三羽外伝~団長、娘(嫁)を探す~」
1、読みたい 2、いらない
突然、私の頭に浮かんできました。
書くかどうかは、未定です。お答え下さると嬉しいです<(_ _)>
書いた場合は、少なからず本編に影響が出る予定です^^;
期限は、10月3日の土曜日までにさせて頂きますので、
よろしく、お願いします<(_ _)>
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新章突入(^^)
え? 突入してないって? 聞こえません(^^♪
例のあの人が登場しますよ~ヽ(^o^)丿
最後にアンケートありますので、お願いします