ここは日本の某所にある男子校。
名門 奥武華(おうか)学園。
日本男児なら誰もが憧れる、由緒ある高校だ。
成績、出身、身分関係なく誰もが入れることもあって人気が絶えない。
創立した初代理事長が考えた、輝かしい学園作りの賜物なのかもしれない。
「若葉!!」
剣道部副主将 森野 灯也が走ってきた。
声をかけられたのは剣道部主将の若葉だ。
「どうかしたのか?」
「いや、今日も手合わせ願いたくて…」
少し考えてから、若葉はうなずいた。
「別にかまわん」
「じゃあ、放課後に」
「ああ。」
若葉が去っていくのを見ていると、不意に声をかけられた。
「また見てるのか、灯也」
「浅木…」
「お前そんなに若が大切か~」
灯也は少しムッとした顔で返した。
「あいつは昔からの幼なじみだぞ、大事に決まってる」
「(あやしい…)そっか、そうでしたねー」
浅木は興味を無くしたかのような返事をした。
(灯也が自分の気持ちに気づいたらウケるのになぁ…)
浅木は親友らしからぬ考えをしていた。
灯也は元から恋だの愛だの、そういった感情はなく
純真に若葉への尊敬と親友としての気持ちがあった。
男子校ということもあって、周りが冷やかしなどを入れてくるが
灯也にとっていいものではなかった。
ましてやもう一人の親友 浅木にまで冷やかしを受ける始末。
若葉に迷惑をかけたくないが、どうにかしてヤジを飛ばす奴らに
一撃くらえる機会をうかがっている灯也であった。
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初投稿です。
初めて書く作品なので、グダグダ感がありますがよろしくお願いします。