No.95044 真剣で私に恋しなさい!! ―――if story――― 4話「 一人の少年と一人の少女?の出会い 後編 」おっかさんさん 2009-09-12 18:41:48 投稿 / 全3ページ 総閲覧数:4940 閲覧ユーザー数:4342 |
―――― 冬馬 side ――――
「おお!目が覚めたか!よかった、よかった」
と障子を開けて部屋の中に入って来たのは、不良に絡まれていたときに声をかけてきた女の子だった。
「あ、あなたは!」
私は少し恐怖を感じた。先ほど夢で自分に攻撃してきたからだ。
「このまま一日中寝たままかと思ったが、ふむ」
その子は私に近づいてきて、腕を持った。
「よし!大丈夫みたいだな」
とにこやかに言った。私はどうしてここに寝ていたのか聞いてみたら
「ん?不良?ああ、お前を絡んでいた三人組のことか……」
私はこの子を見た時から気になっていた。
一つ目はこの子に傷がまったくないということ。
二つ目は、この子が来る前に自分のポケットの中に手を入れるとその中には一万円札が入っていること。このことから多分私は、この子が誰かに助けを求めたのだなと思っていたが彼女が言うには
「リンチにしたぞ。あいつらは二度とお前に絡まないだろう」
驚いた。自分と同じ位の年で年上の男を倒したということに、しかも女の子だ。
「そ、そうですか………」
私はそうとしか言えなかった。
(そんなことより、お礼をしないと)
「助けていただきありがとうございました。そのお礼としてこの一『いらん』え?」
「いらないと言ってるんだ。それでは私がお金の欲しさにやったみたいではないか。ま、気持ちはうれしいがな。気にするな自分も久しぶりに暴れたからスッキリしたし」
(この子の『心』はすごく明るいですね……。ですが、さすがに一万円札が欲しそうに見えますね。)
「では、今度お会いした時にアイスでも奢りますよ。今の時期は夏ですし、それでしたら大丈夫でしょう。」
「ん、そうだな。今度会ったときには頼む」
その子は喜んでいるように見えた。
「と、ところで、ここはいったい」
「ああ、ここは川神院だ。お前の家がわからなかったからここに連れてきた。ジジっいや私の爺に今回の事情を話したから大丈夫だぞ」
「ここは、川神院………、ということはあなたは」
私の想像した通りの人物だと彼女は
「私は『川神百代』、小学五年生だ。そいえば、まだ名前を紹介していなかったな。葵冬馬」
「どうして私の名前を……」
「苗字じたいは不良たちから聞いていたからわかった。名前は……爺にお前のことを聞くと知っていてな」
「そうですか……」
「お前は何年だ?私より上ではないと思うが」
「私は四年生です」
「そうか……じゃあ………………あいつらと同じか」
「え?」
「いや、なんでもない」
(川神百代先輩か……だったら確かにあの不良たちを倒せたのも納得ですね)
川神院に住む一人娘がとても強く無敵であるという話……彼女は五年生で、六年生十一人とのケンカで圧勝してしまうという噂話
(聞いたときには信じられませんでしたが……、今日のことで)
彼女がとても強い事がわかった。
「あ、そうそう。爺が言っていたがお前、いや冬馬と呼ぶ。冬馬の親に電話したぞ」
「はい。そろそろ帰ります。今日はありがとうございました」
「体は大丈夫か?まだダメなら送っていくぞ?」
私は布団から起き上がる。
「大丈夫です。それでは」
「ああ、アイスを楽しみにしているぞ」
こうして私は川神院から出て家に戻った。(川神鉄心さんに挨拶してから)
人はそこまで醜いものではないなと少し考え直した。
あとがき
「あうあう、まだ私達の出番はないのですか」
「仕方ないぜ、まゆっち。このときのまゆっちは修行づけだったからな」
「うぅ、早くみなさんに会いたいです」
「だ、大丈夫だって、もう少ししたら出てくると思うよ?」
「何で、疑問系なんですか~(泣)」
松風が黛由紀江(まゆっち)を慰めていた。
「あ!それより、まゆっち!」
「あ、はい!」
「「次回、5話『 俺の髪ってカッコよくない? 』です(だ)」」
「って、何ですか?この題名は……松風…?」
「………………」
「あれ?」
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どもです!今回四話となりました~
短いですが……