「皆さん、集まって下さい。」
その言葉にこんとんは、全員が集まるのを見て続けて言う。
「このカーチス夫妻と娘カミラの失踪事件は殺人事件である可能性があります。」
「いえ、確信を持って言いますが、この事件は殺人事件です。」
「その証拠を示せますか?」
結城が”殺人事件”という言葉に証拠を求める。
「はい、示せます。」
即答である。
「イザベル、実演してみてください。」
「はい、どのように?」
「私がシリル役をやりますので、イザベルは犯人役をお願いします。」
イザベルがこんとんの斜め後ろに立つ。
「これが毒と思って下さい。」
と言ってこんとんはイザベルに粉の入った紙を手渡す。
「イザベル、そこの薬を取ってもらえませんか?」
「はい、どうぞ。」
こんとんは飲んだっきり、何か考え事をしているように見えた。そして十秒後に倒れる。
「いたた、頭をぶつけてしまいました。」
とこんとんは立ち上がって頭をさする。
「ね、簡単でしょう?」
「それが証拠ですか?」
結城がたずねる。
「ええ、そうです。十分でしょう?」
質問を質問で返す結城に質問で返すこんとん。
「よろしいでしょう。警察側は承認します。」
ディアーがこんとんの主張を認める。
「死体はどのように?」
「”殺し屋”が何とかしてくれるでしょう。」
「そうですか。」
実は、今更なのだが、探偵と殺し屋は著名な職業であり一般人の中でも知名度がある。
だから、印象第一の職業だと思ってくれていい。
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殺人ミステリー