「意外といけるんじゃないか? 量産化も」
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マイ「艦これ」「みほちん」(第3部)
EX回:第50話(改2)<五月雨と吹雪>
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五月雨は言った。
「演習に参加される艦娘の皆さんは一旦、工廠へご案内いたします。提督および、ほかの方々は埠頭の展望席へご案内します」
その案内を聞きながら私は感慨に浸っていた。
(現代の五月雨も頑張っているなぁ)
私がジッと見ているのを感じた彼女は、ちょっと驚いた表情を見せた。
「あの……何か?」
「……あ、いや何でもない」
私は直ぐに誤魔化した。
だが、私を見た青葉さんや夕張さんが笑いをこらえていた。
技術参謀まで笑ってたので私は思わず指摘した。
「ちょっと、何で参謀まで?」
すると彼女は首を左右に振って言った。
「いや別に深い理由はないんだが……お前の行動が妙に笑いを誘ったのだ。クックッ」
彼女は顔が赤くなっている。そこまで笑うか?
だが艦娘たちの中でも笑ったのは3人だけ。なぜか武蔵様に捕まって絞られたメンバーだな。見ると……寛代まで笑っていた。珍しいことだ。
(きっと未来の記憶がくすぐるンだろう。つくづく……時間の壁というのは厄介だな)
私は頭に手をやりながら自分に言い聞かせるように呟いた。
ブルネイの五月雨は、また困った顔している。一方の祥高さんや日向も不思議な顔してた。私は場の空気を変えるように五月雨に言った。
「済まないね……では案内を頼む」
「はい」
青い髪の少女が先導して私たちは部屋を出た。
廊下にはブルネイの吹雪が待っていた。
「演習の皆さんは、私がご案内します! どうぞ、こちらへ!」
さっきよりも元気になったようにも見える吹雪だった。
(……気のせいかな)
日向は私に向き直ると敬礼した。
「では、これより日向以下、選抜隊は演習に参加して参ります!」
「了解! 頑張れ」
私も敬礼した。
そんな私たちのやり取りを見て、やっぱり吹雪が目をキラキラさせている。まるで子供みたいな瞳の輝きだった。
(美保の艦娘がいると何かの相乗効果でも、あるのかな?)
そんな純粋な吹雪の挙動に技術参謀も興味深そうだった。
彼女は話しかけた。
「なんだ、私たちが面白いか? 吹雪」
「はい! ……あ、いえ、済みません! もう時間が余りないので……こちらです。急いで下さいっ」
あたふたする感じが、まさに吹雪だった。
(こうなってくると、いつもの美保鎮守府を彷彿とさせるものがある)
「意外といけるんじゃないかな? 量産化も」
私は腕を組んで呟いた。
その言葉に技術参謀も振り返って応えた。
「そうだな、ここまでは……な」
「ここまで?」
訝(いぶか)しがる私には構わず彼女は片手を上げた。
「じゃあ……私も演習の艦娘たちに付いて行くからな、後は頼む」
私の思いをよそに何かを隠すように彼女は演習部隊に付いて行った。
(気になることを言う参謀だ)
演習は金剛姉妹と日向、それに赤城さんと龍田さんか。あとは技術補助の夕張さんと技術参謀だ。
「では皆さんは私がご案内します」
「あぁ、頼むよ」
残された祥高さんと寛代、それに青葉さんと私は五月雨の案内で埠頭へと向かった。
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※これは「艦これ」の二次創作です。
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PS:「みほ3ん」とは
「美保鎮守府:第三部」の略称です。
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会議室に迎えに来た五月雨への司令の反応に過剰に反応する艦娘と技術参謀。これには司令も困惑するのだが……。