No.943230

九番目の熾天使・蒼の章 シリーズ "嘘"予告 パート2

Blazさん

また思い立って作ってみた。
内容的には俺、竜神丸さん、ZEROさんがメインで他の皆さん出ない的な

2018-02-27 23:38:48 投稿 / 全2ページ    総閲覧数:1373   閲覧ユーザー数:1353

 

 

 

 

 

 「この特異点は異常性の塊。本来はあり得ないほどの可能性と危険性を孕んでいる。何か一つでも綻び、壊れてしまったらどうなるか……あなたならわかるでしょ?」

 

 「無論だ。この世界はいわば、その可能性、異常を全て受け止めるための可能性(・・・)。故にこの世界の可能性は他の世界の可能性よりも大きく、そして危険極まりない」

 

 「そう。そして、常に存在し続けなくてはならない」

 

 

 

 ―――それは、存在しなくてはならない可能性(特異点)。なのに。

 

 

 

 

 

 

 「貴方も薄々は気づいてたんでしょBlaz? 我々旅団のメンバーの大半、異端の力を持つ者たちが他の平行世界の殆どには存在しないんだということを」

 

 「……まぁな。それはお前だって同じだろ、竜神丸」

 

 「……ま、お互い他所の平行世界じゃ存在すらしてませんからね」

 

 

 「時折頭痛がして、記憶が弄られる感覚がある。まるで俺たちの記憶が「本当は偽物なんだ」って鬱陶しく言われているみたいに」

 

 「お前もかげんぶ。実は俺もなんだよ。なんか……こう、お前らの記憶は偽物だって、うっさんくせぇ言い方をしてるっつーか……」

 

 「……キリヤ、一つ訊いてもいいか?」

 

 「ん……?」

 

 「その記憶、今から俺が言うやつらの事じゃないか?」

 

 

 

 

 

 

 

 ―――可能性が、焼失するまであと……

 

 

 

 

 

 

 

 ―――「可視平行世界」。

平行世界の中でも互いにその存在を認識し合える平行世界。その数は無数の中から最も近しい七つの平行世界をクライシスはそう称していた。

生者、歴史、技術、文化、知識、神秘、そして認識。

あらゆるカテゴリーでバランスを保たれている平行世界は、それぞれに特化した差をもっていた。

 

「可視平行世界。貴方がそう名付けた世界だけど……最近、認識できているの?」

 

「いや。いくつかの平行世界の存在は確認できていない。タカマガハラも静観を決めているが、恐らくは……」

 

「可視平行世界の消失……いえ、崩壊かしらね」

 

「かつて極限の世界にて存在した静寂を望む者たち、彼らによってある力が平行世界へと放出された」

 

「………。」

 

「それはある魔導師の素体と能力を媒体として作られた、いわゆるデータ。破壊ということに関して、あの世界で得意とする人間は彼女ぐらいだろう」

 

「だから、あの世界の魔導師さんはあんなにも弱かった(小さかった)。そう言いたいの?」

 

「他に理由もない。それに、その言いようだと君ももう一度、彼女と会ったのではないかな。レイチェル=アルカード」

 

 

 

「まさかと思うけど、そのデータによって……」

 

「多分な。お前の世界のエースがあそこまで弱体化した理由はそれしか考えられねぇ」

 

「エース、高町なのはの力を用い作り上げたデータ……でも、そんなの一体なにに……」

 

「さてな。ただ、はやての顔から見て俺たちにも、エースにもそこまで時間もねぇっつーことは確かだぜ」

 

「いや、別にBlazのことはこの際どうでもええねん」

 

 

 

―――作り上げられた可能性(ちから)

 

 

 

「明らかにおかしいんですよね。この世界にいるこの少女。他の世界ではただの子だから、という意味ではありません」

 

「異常過ぎる……か? ま、この力のレベルは生まれつきでもおかしいレベルの魔力保有量だ。核戦争レベルを百回は撃てる」

 

「ですよねぇ……ってなわけで、ココノエ博士」

 

「その前にとっととツケを払え、バカ弟子が」

 

「限定ポテチのセット、もう買ってあげませんよ」

 

「………。」

 

「どの道、この子にもたらされた力と能力は……ヤバイですよ」

 

 

 

―――それは、可能性(特異点)を破壊する力となって全てを否定する

 

 

 

「つまり、お前らがもう少し魔法に気づくのが遅かったらああなったっつーわけだ」

 

「………。」

 

「おーい……はやて?」

 

「何も言わんといてミィナ……ウチもなのはちゃんもあそこまで脳内お花畑ちゃうねん……なのはちゃんは多分やけど」

 

「はやてちゃん、サラッと酷いこと言ったよね?」

 

「……ま、どう言っても前のウチらがああやって、自分の思想だけを押し付けていたっていうのは否定せんけどな」

 

「……痛い話で」

 

「だろ? 自分のことってのは誰かに言われないと気づけねぇんだよ」

 

「ハイハイ、Blazの話はそこまでにして……どうするの、あの自称

 

 

 

正義の神様のこと」

 

 

 

「いやはや、幼稚な考えもここまで行くとシャレになりませんね」

 

「んなこと言ってる場合かよ。アマテラスってヤツにたどり着かれたらお前もお陀仏なんだろ、観測者様よ」

 

「それはあなたも同じですよZEROさん。貴方だって、存在そのものを削除されてしまっては蘇生する方法なんてないでしょ?」

 

「………。」

 

「ここは共同戦線と行きましょう。でなければ、あの子の正義に私たちは負けることになるんですから」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「さぁ、貴方たちの悪事はここまでです!」

 

「悪……ね。俺は別にいいさ。けどな。お前の俺への身勝手な判断で周りのヤツを巻き込んでんじゃねぇぞ……!」

 

 

「どうやら平行世界を渡れただけのようですが……たかが(・・・)そんなことができただけで天狗になっていると、足元をすくわれますよ小娘」

 

「小娘で構いません。ですが、貴方の行いで多くの人が苦しみました。私は……あなた達を許してはおけませんッ!」

 

 

「正義? 悪? 御託抜かしてんじゃねぇぞ。それはお前の欲望だ。正義だなんだ、薄っぺらい方便だけで英雄気取りしてんじゃねぇよ……ッ!」

 

「英雄なんて思っちゃいません。でも貴方の存在も欲望の塊でしょう。その中に、貴方に食べられてしまった人たちも、貴方の欲望で食われてしまった。なら、私は私の欲望で貴方を倒しますッ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「悪を否定し、可能性を打ち立てる。聞こえはいいが、それはもう一つの可能性をつぶすという意味になってしまう。彼女はそれを知っているか。仮に知っていれば、彼女はそれでもなお、何を求めるのか。

さて。君ならどうする。高町ナノハ(・・・)

 

「……答えはもう分かっているハズですよね。私が何をするのか、何を言うのか。

それが誰かを守れるのであれば、私はよろこんで悪を助ける正義の味方になりますよ」

 

「―――いいだろう。なら、君も行くがいい。可能性の世界へ」

 

 

 

 

 

九番目の熾天使・外伝 蒼の章シリーズ

 

EXTRA編 「白き可能性」

 

 

 

 

 

「これでなのはちゃんもワルモンっちゅーことやな」

 

「わるもんっつーより頭割れ物っつーか……」

 

「Blazさん。少しOHANASHIしましょうか?」

 

(……あれ、こいつ腕っぷし強かったっけ?)

 

「先に彼女に消されそうねBlaz……」

 

 

 

 

 

 

 

例によってやることはない。


 
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