ラーテル型セリアンスロゥピィの蜜鼬奏架が叔母で女子プロサッカー選手の竹中花実の家に遊びに行った時、花実はちょうど台所で何事か作業をしていた。

「花実姉ちゃん？」

叔母と姪の関係とは言え二人はさほど年齢も離れておらず（15歳差）、奏架は花実のことを姉ちゃんと呼んでいる。

「何してるの？」

「うん、練習の後に飲むスポーツドリンクを作ってるの。」

「へえそうなんだ。…僕も一緒に作っていい？」

それを聞いた奏架はいかにも興味がありそうな様子である。

「うんいいよ。そんなに難しいものでもないし。」

早速即席の料理教室が始まった。

「まず美味しい天然水を2リットル。」

「ふんふん。」

「こだわりの天然塩10グラム。激しい練習の後に飲む物だから濃い目にね。」

「へえー。」

「レモンとライムの合わせ搾り汁大さじ6杯。そして…」

とここで花実が手に持ったボトルの中には…

「やっぱりこれは欠かせないアイテム！ハチミツ！」

二人の大好物であるハチミツがキラキラと輝き、その様子に二人のテンションもググっと上昇。

「おおー待ってました！」

「何と言ってもこれが無いと始まらないから…多めに180ミリリットル！」

「え？」

ハチミツの分量を聞いた途端、これまで感心した様子で花実の説明を聞いていた奏架の表情が急に何やら謎の生物でも見たかのような表情に変わってしまった。

「それで多め？それだと…水10ハチミツ1にもならないよね？僕ハチミツ8レモン2のはちみつレモンでもイケるのに…。（http://www.tinami.com/view/940820）」

「うーん…それね、あまり甘くても練習の後だと入っていかないし他の選手も使うレシピだから、ね？」

「…ふぅん。」

おわり