作られた外史―――。
それは新しい物語の始まり。
終端を迎えた物語も、望まれれば再び突端が開かれて新生する。
物語は己の世界の中では無限大―――。
そして閉じられた外史の行き先は、ひとえに貴方達の心次第―――。
「・・・ぐぅー」
「いきなり寝るな!!」
「おぉっ。」
「今度はどうしたんだ?」
「いやぁー、あまりの退屈さから眠気との戦いに負けてしまいましたー」
「・・・実際は退屈ではないのだけれど・・・」
「いや、私も退屈だと思うぞ。そのせいか風の返しに少々捻りが足りないと思うのだが・・・」
「むぅー、やっぱり星ちゃんもそう思いますかー?」
「星じゃなくてもそう思う。なんていうかいつもの奇抜さが足りないな。」
「銀(イン)ちゃんもですかー。」
「うむ、喧嘩のひとつでも起きればそれを肴に飲むというのに。」
「そんなものを買うほどの金はありません。そんなことより三人ともなにか金策を・・・」
「ぐぅー・・・」
「寝るな!!」
「おぉっ。稟ちゃんのあまりの正論についつい現実逃避してしまいましたー。」
「ついで現実逃避などしないでm「ん?あれは・・・」今度はなんですか・・・?」
「いや、流れ星が見えたものでな。・・・こんな昼間からそんなものを見るとはよほど疲れていると思える。酒を片手にしばらく休んでいるとしよう。」
「いえ、星、残念ですがあれは幻覚などではありませんし、あなたは幻覚を見るほど働いてはいないでしょう!?」
「それにしても・・・長いな。」
「そうですねー。」
・・・・・・・ピカッ!!
「・・・あっ!落ちた。」
「落ちましたねぇー。」
「・・・流れ星といえば、管賂という占い師が面白い噂を流していたな。確か・・・」
「『天を切り裂きし煌く流星と共に現れる者、これ天の御遣い也。彼の者この地に降り立ち、乱世を治めるに候。』・・・でしたっけー。星ちゃん、合ってますかー?」
「ああ、そう、それだ。」
「そういえば聞いたことあるな・・・。ということは・・・。」
「銀、まさかあなたは信じているのですか?その胡散臭い噂を?」
「さあね。だけど、実際不可解な流れ星はこの地に落ちた。ならそこには面白いことがあるかもしれないだろ?なら――」
「あっ!?」
「行くしかないだろっ!!」
「ま、待ちなさい!」
「稟ちゃーん。こういうとき単なる静止の言葉では、銀ちゃんは何をいっても止まりませんよー。」
「その通りだ。短い付き合いとはいえ、それくらいのことわかるぐらいの間は共に旅をしてきただろう。それに・・・」
「・・・なんですか」
「確かに楽しそうだ。」
「星!!」
「はーい、稟ちゃん、風たちも行きますよー。」
「風まで!?ああもう、わかりました!行けばいいのでしょう!?」
こうして新たな外史の突端は開かれた。
新たな要因が加わったこの外史は、いったいどのように進んでいくのだろうか。
この外史の先を知るために―――
この外史の終端を見届けるために―――
さあ。
新たな外史を紡ぎましょう―――。
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初投稿でとりあえず序章です。出来るだけ続けたいと思うのでよろしくおねがいします。