雪蓮の申し出を受けた一刀は、子作り候補となるまだ面識の無い武将たちと顔合わせを行っていた。
「周瑜だ。字は公謹。真名は冥琳と言う。よろしく頼む」
「陸遜です。字は伯言で、真名は穏っていいます。よろしくお願いしますね」
「北郷一刀。真名は無いので名乗れません。よろしく」
互いに名乗りあった後、雪蓮に向けて一刀は一言。
「呉って人手不足なのか?」
「これで全部じゃないわよ!ただ、主立った将のいくらかは各地に散ってて、ここにいるのがこれだけってこと!」
「そうか。それは悪かった」
「まったく失礼しちゃうわね」
プリプリ起こる雪蓮と一刀を見ながら呟く冥琳。
「・・・・・・わずかな時間で随分雪蓮になじんだようだな」
冥琳の一言に顔をニヤニヤさせる雪蓮。
「何?妬いてるの?冥琳」
「いや。ただ不思議に思っただけだ」
「そう言われても・・・・・・何でだろな?」
「強いて言うならウマが合うって感じかしら?もう、心配しなくても私の一番は冥琳だから♪」
「だから違うと言って、おい雪蓮!」
「め~いりん♪」
冥琳に抱きついて頬ずりする雪蓮。
「もしかして、二人はそういう関係?」
「うむ」
一刀の質問に頷く祭。
「ふうん、だったら二人は対象外にした方がよくないか?俺、人の女に手を出す趣味ないし」
「待ちなさい!そりゃ冥琳が一番なのは確かだけど、男の枠は別なの!」
「そんな甘いものは別腹みたいな言い方されてもなあ・・・・・・」
頭を掻きながらどうしたものかと考える一刀。
「どのみち子供は残さないといけないんだから細かい事は気にしないの」
「そうだな。それにまだ交わうと決まったわけでもないのだからな」
「そっか。ま、その時はその時ってことでいいか・・・・・・」
「ところで一刀。一つ聞きたい事があるんだけど」
「ん?」
「えっと・・・・・・そうね。穏を見てどう思う?」
「ふえ?」
急に自分の名を出されて頭に?マークを浮かべる穏。
「どうって・・・・・・」
視線を穏へと向け、そのまま見つめる一刀。
「そ、そんなに見ないでくださいよ~~」
恥ずかしいのかイヤイヤと体を左右に振る穏。
それに合わせてその顔には不釣合いな爆乳がゆっさゆっさと揺れている。
しかし、
「まあ、可愛いんじゃない?」
その胸にそれほど目を奪われることなく、一刀は雪蓮にクールに言い放った。
「それだけ?」
「他に何を言えと?」
「いや、初対面の男が穏の胸を見ると大概の奴は鼻の下を伸ばすっていうか・・・・・・もしかして貧乳のほうが好みなの?」
「ん~~・・・・・・好きでもなければ嫌いでもない」
一刀はとことんクールだった。
「もしかして不能?」
「失敬な!俺は童貞だが、ちゃんと女に興味はある!」
断言する一刀。
「そうは見えないんだけど・・・・・・」
「ったく仕方無いな。あんまり見せるもんでもないんだが、論より証拠か。祭さん」
「何じゃ?」
「ちょっとこっちに背を向けてもらえません?」
「??」
良く分からない祭だったが、一刀に言われるがまま背を向ける。
その瞬間、一刀の目が爛々と光り出した。
顔には赤みが差し、息を荒げ、明らかに興奮している。
そしてその視線は、一直線に祭の臀部へと向かっていたのだった。
「あ~~、そういうことね」
雪蓮は納得したようだった。
「祭。もう分かったからいいわよ」
「うむ」
くるりと祭がこちらを向くと同時に一刀はがっかりした表情になっていた。
「つまりあれよね。お尻が好きなのね」
「大好きです!」
きっぱりと言い放つ一刀。
部屋には微妙な空気が流れた。
「これは、あの子に会わせたら大変な事になりそうね」
「あの子?」
「私の妹で孫権っていうんだけどね。いいお尻してるのよこれが」
「何と!」
良き尻を持つ女、孫権。
一刀はその名をしっかりと心に刻んだのだった・・・・・・
「くしゅん!」
「風邪ですか?蓮華様」
「だ、大丈夫よ思春。誰かが噂でもしてるんじゃないかしら?」
そう言う蓮華だったが、その背にはなんとも言いがたい悪寒が走っていたのであった・・・・・・
どうも、アキナスです。
やっぱノリで書くのは楽ですね。
もっとも、それは書き始めたときから成長していないと言う事でもあるんですが。
こっちでモチベーションを維持しつつ、五斗米道の方もあげていくのが今の私の理想なんですけどね。
ではまた次回・・・・・・
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一刀くんは病気です