~10年前~
「えっ?」
突然、知らされた事にただただ呆然とする僕
「だから、明日引越すことになってって、な、泣かないでよ。」
どうやら、僕は泣いていたようだ。
でも、そのことがわからなくなるくらい僕は動揺していた。
突然の引っ越しなんてテレビや漫画の中だけのことだと思ってたでも・・・
「明日の11時に出発する予定なんだ、だから、その、あの、えっと、見送りに来てくれると
うれしいかな。」
「うん。絶対行くから。ちゃんと、笑って見送るから・・・だから、今は」
「うん。いいよ。私の胸貸してあげる。」
「ありがど。」
それから、どれくらい泣いていたかは、覚えてないけどずっと頭をなでてくれた君の温かさは忘れないと思う。
次の日10時37分
僕は昨日言ったとおり笑顔で彼女の家にむかった。
「チョウス。」
「チャオズ。」
この独特なあいさつは、僕たちだけの特別なあいさつ。
つい、笑みがこぼれてしまう。
話していたら、もう別れの時間になってしまった。
「ねぇ。ひとつわがまま聞いてくれない?」
わがまま?まぁ最後だし・・・
「いいよ。なに?」
「えっとね・・・・・・
~現在~
「あぁ、早く来ないかなぁ」
今、僕はあの時の約束を守るためにここにいる。
今は11時14分・・・遅い
10年も前の約束だ向こうが忘れているかもしれない。
でも、忘れてないかもしれない
そんなことを考えているともう12時になっていた。
「はぁ、もう帰ろ。」
あきらめて帰ろうとした時
「チョウス。」
その声に自然と笑みがこぼれた。
初作品です。
感想などがありましたら、よろしくお願いします。
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10年ぶりの再会です。