No.90273

真・恋姫†無双 天界旅行記 その4

junさん

約二週間ぶりの投稿です。

相変わらず拙い文章ですが、楽しんでもらえたらうれしいです。

誤字脱字がありましたら報告お願いします。

2009-08-18 00:27:58 投稿 / 全9ページ    総閲覧数:8339   閲覧ユーザー数:5944

 

天界旅行2日目

 

朝、テレビCMを見た小蓮がプールに行こうと言い出したのが切欠でプールに行くことになった。

 

水着を買い、初めての電車に乗り、ドラブルも多々ありつつ何とかたどり着くことが出来た。

 

更衣室の手前で別れたあと、先に着替え終わった一刀はプールサイドのベンチに腰を掛け、雪蓮たちが来るのを待つ。

 

一刀「それにしても大きいなここ。何種類プールがあるんだ? 」

 

そんな事を考えていると

 

雪蓮「かずとー」

 

振り返ると入口から水着を着た雪蓮たちが大声で一刀を呼んでいた。

 

周りの一般客は突然現れたひと際目を引く呉の美女たちに騒がしくなる。中には声を掛けようとするナンパな奴もいたがあっけなく撃退されていた。

 

雪蓮は周りの視線など一切気にせず思いっきり一刀に抱き付いてくる。その瞬間美女に集まっていた周りの視線が一刀の方に向き、何とも痛い視線に変わった。

 

雪蓮「なんだか注目されてるみたいだね」

 

雪蓮は呑気に言うが、殺意の込められた視線に気づいている一刀は

 

一刀「そうだな。とりあえずちょっと場所を変えよう」

 

と一刻も早くこの一般客の視線から逃れようとりあえず広場に移動するように諭した。

 

 

 

 

広場についてから、日陰になっているところにシートを敷き場所を取る。

 

雪蓮「じゃあ、遊びに行きましょ」

 

そう言って雪蓮は一刀の手を引っ張った。

 

一刀「ちょっと。荷物番はどうするんだよ」

 

冥琳「心配するな、私が見ておくから」

 

穏「私も待ってますぅ~」

 

一刀「え? 穏も? 」

 

本を取り出す穏の姿に一刀はすぐ嫌な予感を感じ取った。

 

穏「はい~。昨日から読んでいるこの本が気になってしょうがなんですよ~」

 

穏が見せた本の表紙には『量子力学』と書かれていた。なんでこんな難しい本理解できるのかよと思ったが、そんなことより穏の特殊性癖の方が心配だった。

 

冥琳「大丈夫だ。私が何とかしよう」

 

一刀の心配を読み取ったのか冥琳がありがたいことを言ってくれた。

 

一刀「何とかって……。まぁ冥琳が言うならいいか」

 

亞莎「わ、私もここにいます」

 

亞莎も鞄から本を取り出した

 

一刀「悪いな、冥琳、穏、亜莎。後で埋め合わせするから」

 

一刀は手を合わせゴメンのジェスチャーをしてから、雪蓮たちの待つ方へ走っていった。

 

 

 

 

一刀たちが最初にやってきたのは競泳用の50メートルプール。

 

雪蓮「誰が一番を早いか競争しよ」

 

祭 「別にいいが何か罰とか褒美がないと面白く無いぞ」

 

一刀「じゃあ、ビリの人はアソコから飛び降りてもらう事にしよう」

 

一刀は高さ10メートル飛び込み台を指差した。

 

蓮華「ちょっとあんな所から落ちたら危ないんじゃない? 」

 

一刀「大丈夫。基本的には」

 

乱世を生き抜いた英雄たちだ高いところに慣れているかもしれないが、高いところから自分の意思で飛び降りる事は向こうの世界ではあまり無いことだろうから結構面白いかもと一刀は思っていた。

 

祭「ビリはわかった。一位には何もなしかのう?」

 

雪蓮「そうねぇ。じゃあ、今夜の一刀なんてどう?」

 

祭 「ほぉ~、それは良いのう」

 

蓮華「ちょッ、お姉様!!」

 

明命「こ、今夜の一刀さま/// 」

 

一刀「ちょっと、俺が一番になったときはどうするんだ!! 」

 

思春「おい、北郷。相手は三国一の水軍を持つ呉の武将たちだぞ。貴様がこの勝負で勝つ見込みはまずない。」

 

そんな思春の発言にみんな『うんうん』と首を縦に動かした。

 

一刀「じゃあもし一番になったら何でも言うこと聞いてもらうからな」

 

思春「いいぞ、何でもやってやる」

 

そんな感じで景品と罰が決まったところでレースがいよいよ始まる。

 

一刀「距離は100メートル。つまり往復だ。ちゃんと向こうの壁をタッチしろよ。それじゃ、よ~い、ドン!」

 

みんな一斉にスタートした。

 

最初に先頭に立ったのは思春続いて雪蓮、明命となっていた。一刀は四番手。平泳ぎで余力を残しつつしっかりとトップ集団について行く。

 

雪蓮たちは予想通りの現代の型には当てはまらない泳ぎ方だった。強いて言うなら犬掻き?みたいな感じだった。

 

雪蓮「遅いわよ~、一刀」

 

思春「ふん、口ほどにもない」

 

余裕の先頭集団は一刀に声を掛けてくる。トップ集団が折り返し、一刀も50メートルのターンをすると、平泳ぎからクロールへと泳法を変え猛ラッシュをかける。

 

そして明命を軽々と抜き去り、雪蓮のすぐ後ろまで迫る。

 

雪蓮「何あの泳ぎ? かなり速いんだけど」

 

驚く雪蓮はペースを上げるが、一刀に抜かれる。

 

残りは思春。

 

腕と足をフルに動かし、思春の姿を捉える。

 

思春「くッ、なかなか速いな…」

 

一刀はドンドン思春に迫り、ついに並んだ、その時…。

 

 

『ピキッ』一刀だけが聞こえる左足の吊る音…。

 

 

一刀はそのまま失速していき、雪蓮、明命に抜かれ何とか4位でゴール。

 

一刀「痛い、痛い」

 

一刀はプールサイドに上がると急いで足を揉む。

 

雪蓮「あとちょっとだったのに惜しかったわね。それにしても一刀は泳ぐの意外と速かったのね」

 

一刀「いや、それほど速くはないよ。これは泳ぎ方の問題」

 

雪蓮「泳ぎ方? 」

 

一刀「雪蓮たちの泳ぎ方って水中でも戦えるような泳ぎ方だろ? 俺の泳ぎはただ速く前に進むための泳ぎ方なんだよ。だから、雪蓮たちが俺の泳ぎ方を覚えたら俺より速くなると思うよ」

 

そんな事を雪蓮と話をしていると全員がプールサイドに上がってきた。

 

結果的に1位思春・2位雪蓮・3位明命・4位一刀・5位祭・6位小蓮・7位蓮華となった。

 

雪蓮「あ~、今夜の一刀は思春が持って行くのか」

 

思春「雪蓮さま別に私は北郷が欲しくて頑張ったわけではないのですが……」

 

雪蓮「あら、じゃあいらないの? 」

 

思春「い、いや。そんなこともないのですが…」

 

思春はチラッと蓮華に助けを求めるが、蓮華はこれから行う10メートル飛び込みのことで頭がいっぱいでこちらの話は全く聞いていないようだった。

 

雪蓮「まぁいいわ、この話は後にして、とりあえず蓮華に飛び込みをしてもらいましょう」

 

突然振られた蓮華は雪蓮の言葉にビクッと反応した。

 

蓮華「え、ええ。行きましょう」

 

 

 

 

一刀「ほえ~~。10メートルって結構高いな~」

 

一刀は飛び込み台の淵から下を覗き見る。因みにここ居るのは一刀と蓮華と雪蓮。残りのは下で見ている。

 

雪蓮「ホントね。これを自分の意思で飛ぶのは結構怖いんじゃない蓮華」

 

蓮華「そ、そんなことありません、お姉様」

 

強気に出てはいるが、やっぱり怖いのか下を見ないようにしていた。

 

一刀「何なら一緒に飛んで上げよっか? 」

 

蓮華「え?」

 

そんな一刀の発言に嬉しそうな反応をする蓮華。対称的に雪蓮は不機嫌になる。

 

雪蓮「もー。一刀いつも蓮華に甘いんだから」

 

一刀「別に甘い訳じゃないよ。ただこのままだといろいろ時間がもったいないだろ?下で待ってる祭さんたちだっているし……」

 

雪蓮は『む~』と納得できないと言う感じたった。

 

蓮華「いいの?一刀」

 

一刀「別にかまわないよ。蓮華のためだし」

 

そう言って一刀は蓮華の手を握り飛び込み台の淵に立つ。

 

蓮華「/////」

 

そして完全2人だけの空間をつくる。

 

そして空気になる雪蓮。当然それを快く思わない雪蓮は行動を起こす。

 

雪蓮「ど~~~ん」

 

一刀「うわっ」

 

蓮華「キャッ」

 

雪蓮は突然一刀と蓮華の両方に素早く抱き付きそのまま倒れこむように飛び込み台から飛び降りた。

 

三人『ひゃ~~~』

 

叫び声をあげながら着水し、無事三人とも水面から顔を出す。

 

蓮華「ちょっと、お姉様!!」

 

蓮華の怒った声が響く。当の雪蓮はずっと一刀に抱きついたまま。

 

雪蓮「あなた達が手を繋いでいい雰囲気だして私を空気にするのがいけないんでしょ!!」

 

蓮華「そんな事ないわよ///」

 

雪蓮「テレながら言っても説得力ないわよ」

 

そう言って雪蓮は力強く一刀を抱き締める。

 

ムッと顔をしかめる蓮華も一刀の腕を取り、二人とも睨み合う。

 

そんな雪蓮と蓮華の一刀を取り合う様子に触発され小蓮もプールに飛び込み一刀のもとへ向かう。

 

それが引き金となり、全員で一刀の元へ向かう。

 

さすがに身の危険を感じた一刀は雪蓮と蓮華の一瞬の隙とつき逃亡を図る。

 

そして、一刀争奪水中鬼ごっこが始まったのであった。

 

 

 

 

昼過ぎ。

 

一刀は地獄の鬼ごっこから生還したあと、みんなで昼食を取っていた時のこと……。

 

一刀「そういえば冥琳たちは午前中何読んでいたんだ? 」

 

興味本位で聞いたこの質問が原因でとある少女が心に深い傷負うことになる。

 

冥琳「なんてことはない。向こうでの世界でも役に立つであろう経済の仕組みについて書いてある本だ。」

 

亞莎「私はこの長編小説です。ちょっとわからない言葉もありますが、ちゃんと辞書持ってきていますから」

 

そう言って、鞄から辞書を取り出す。プールサイドにある分厚い辞書はかなりシュールに見える。

 

穏「私はシュレーディンガーの猫です」

 

キュピーン。

 

猫という言葉に一番に反応したのは明命だった。

 

明命「どんなお話なのですか? 」

 

かなり興味津々で身を乗り出して話を聞こうとしていた。

 

穏「シュレーディンガーの猫とは量子論に関する思考実験で――――」

 

穏は量子力学について難しい説明を交えながら果てしなく残酷な話を話し始める。当然ながら明命は猫に対する虐待紛いの実験にどんどん顔色が悪くなっていく。

 

一刀「お、おい、穏。明命が……」

 

穏「あらあら、明命ちゃん。どうしたのですか? 」

 

明命「お、お、お猫様が……お猫様が~~~」

 

明命は泣きながら走り去って行った。

 

一刀「あーあ、逃げちゃったよ」

 

穏「私のせいでしょうか?」

 

一刀「う~ん。ビミョーだな」

 

この後、明命は『実験』とか『量子力学』など(滅多に会話には出てこない単語だが…)の言葉に過剰に反応しビクビクするほど心に深い傷を負い、しばらくの間明命と穏の間に少しの溝が出来たのは言うまでもない……。

 

 

 

 

食事も終わり、みんな買っておいた水鉄砲やらビーチボールで遊んでいると冥琳が一刀に向かって手招きをしていた。

 

一刀何かあったのだろうと思い、冥琳の近くに行くと冥琳は一刀の手を取り、そのままみんなの所から離れるように走った。

 

一刀「ど、どうしたんだよ、冥琳」

 

冥琳のいきなりの不可解な行動についていけない一刀。そして、人の少ないプールまでやって来ると冥琳は一刀の手を離し訳を話し始めた。

 

冥琳「お前をここまで連れてきたのは私に泳ぎを教えてほしいからだ。お前の泳ぎは思春を追い詰めるほどの泳ぎだと雪蓮から聞いた。それを覚えれば何とか威厳が保てる」

 

冥琳曰く、三国一の水軍を持つ呉の大都督が泳げなければ恰好がつかないのだそうだ。一刀的には別に気にすることもないと思うのだがそうもいかないらしい。

 

一刀「で、なんで俺なんだ? 雪蓮とか思春でもいいんじゃない? 」

 

冥琳「さっきの埋め合わせだ。それにこの時代の泳ぎとやらに興味があるし、もしかしたら簡単に泳げるようになるかもしれないだろ。」

 

こうして冥琳の水泳特訓が始まった。幸い冥琳は水が怖いという訳ではないので、泳ぎの型と息継ぎの仕方を教えればなんとかなりそうだった。

 

 

 

 

~~~~ Another Side ~~~~

 

雪蓮たちは強力水鉄砲で遊んでいた。

 

雪蓮「ねぇ、一刀どこ行ったのかしら? 」

 

雪蓮の一言でみんな辺りを見回す。

 

蓮華「そういえばどこにもいないわね」

 

祭 「そういえば、公謹の姿も見えんのう」

 

思春「公謹殿と北郷は随分前に違うプールに移動されましたが」

 

思春のこの言葉を聞いて皆がハッとなった。

 

雪蓮「思春。どこにいるかわかる? 」

 

思春「はい。こちらです」

 

全員片手に水鉄砲を持ちながら思春のあとについて行くと目的の人物を発見した。皆2人は楽しそうに戯れているようにみえた。しかし、雪蓮はその様子をジーと観察する様に見ていた。

 

小蓮「む~、イチャイチャして!! 突撃しよう!! 」

 

そう言って小蓮は水鉄砲を構える。

 

雪蓮「ちょっと待って、このままにしておきましょう」

 

2人を見つけてから一言も喋ってなかった雪蓮が口を開いた。

 

小蓮「え~、なんで~。冥琳独り占めしてるんだよ」

 

雪蓮「まぁそうなんだけど。泳ぐ練習してるのに邪魔しちゃ悪いでしょ」

 

雪蓮の“泳ぎの練習”という言葉にみんな改めて2人を見ると必死な顔で手足を動かして泳ごうとしている冥琳が見えた。小蓮は構えを解き、皆もその場をそっと去ることにした。

 

祭 「ところで策殿、なんであれが泳ぎの練習とわかったのですか? 」

 

雪蓮「冥琳が泳げないのは知ってたからね。それに冥琳のあんな必死な姿見たらすぐわかるわよ」

 

そういって雪蓮は笑う。

 

祭 「でも一刀を取られたのは悔しいのう」

 

雪蓮「そうね。後で何か頼んでみようかしら」

 

そういってまた水鉄砲で遊び始めた。

 

~~~~ Another Side end ~~~~

 

 

 

教え始めてからしばらくすると意外に早く冥琳の泳ぎはクロールの型になってきていた。

 

一刀「いい感じだよ、冥琳あとはひたすら練習あるのみだよ」

 

冥琳「そうか。じゃあ、もう少し練習してみる。おかしな所があったら教えてくれ」

 

冥琳はまた泳ぎに行く。一刀は一旦プールから上がり冥琳を観察する。見た感じ何の問題もないと思いぼんやり冥琳の様子を見ていると急に冥琳の動きがおかしくなった。さっきまで規則正しく動いていた手足がバラバラに動いている。

 

異変に気がついた一刀は急いで冥琳の元に行く。近くに着くと冥琳は勢いよく抱きついてきた。一刀は驚いたがしっかり冥琳を受け止める。

 

一刀「どうした!! 冥琳、大丈夫か!! 」

 

一刀は冥琳に必死に声を掛けるが返ってきた答えは一刀の心配を吹き飛ばすものだった。

 

冥琳「くっくっく。すまんな、北郷。嘘だ、溺れた振りだ」

 

冥琳は笑いながら真実を話す。

 

一刀「ちょっと、これはないだろ~冥琳。本気で心配したんだからな」

 

ちょっと拗ねた口調で言う

 

冥琳「だから謝ったではないか。それにちょっと一刀に甘えたかったんだよ」

 

冥琳は腕を一刀の首に廻しキスの態勢にはいる。一刀もそれを受け入れるように顔を近づけていく。

 

雪蓮「ちょ~~~っと、待った!! 」

 

2人の動きが止まり声の主の方に顔を向けると雪蓮がすごい速さでこっちに向かってきていた。

 

冥琳「ムッ、来てしまったか。あと少しだったのに。残念だったな」

 

仕方なく離れようとする冥琳に一刀素早く唇を奪ってみせる。突然のことに冥琳は顔を赤く染めた。

 

一刀「甘えたかったんだろ? 」

 

そう言って一刀は離れようとしていた冥琳をもう一度抱き寄せた。冥琳も一刀の行動に満足そうに胸に顔を埋めた。

 

当然この後雪蓮に散々文句を言われ、酷い目に逢ったのは言うまでもない。

 

 

 

 

まず、前回コメントを下さった皆様、誤字報告をしてくださった方ありがとうごさいました。

 

そして、この作品を読んでくださった皆さんありがとうございます。

 

グダグダ内容を考えていたら2週間も経ってしまいました。

 

しかも、文章がヘタクソで伝わらない所も多々あったと思います。

 

どうもすみません。

 

今回はプールに行ったら?ってな感じで書いてみました。

 

どうだったでしょうか?

 

今後もできる限りいろいろな所に恋姫たちを行かせたいと思っています。

 

では次回またお会いしましょう。

 

 

 

 

 

 
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