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白い光 ← PI
青い光
ピッ・・・ピッ・・・シュコー
???「・・・知らない天井だ・・・。」
看護師「は~い一刀さん、今日の体の具合はどうですか・・!先生、先生!308号室の北郷さんが目を覚ましました!」
一刀「え・・・?」
(ここは病院?俺、確かもう一人の自分に先を託して死んだはずじゃなかったのか?)
身体を動かしたくても重くて動かせない
なんとか首を横にし壁に掛けられたカレンダーを見た
一刀(!お、俺が始めて大陸に降りてから半年しか経っていないのか!?)
ドタドタと騒がしい音を立てながら、腹がぽっこり出ている医者が来た
医者は奇跡だなんだと言っていたが要はこういうことらしい
俺は覚えていなかったが学園の寮を出た所、車に轢かれそうな猫をかばい車に撥ねられそのまま意識不明
半年間寝たきりというものだった
身体が動かせないのも寝たきりだったため、筋肉が硬直しているからだそうで
次の日には、新幹線に乗って普段は忙しい両親もお見舞いに来てくれたが両親はこんな顔だったけ?という顔をしたら記憶障害の可能性があると思われた
その日からリハビリを開始し、なんとか一人で歩けるようになるにはなったが残念ながら学校は留年してしまった
学園長自ら俺の病室に来て
学園長「私としてはごしゅ・ゴホン 一刀君を進級させてあげたいけど駄目だったわ~ごめんなさいね。」
一刀「いえ、留年させてくれるだけありがたいです。」
学園長「まっ!器がでかいのね!惚れちゃいそうv」
一刀「ハッハハ、ゴジョウダンヲー。」
それにしてもスーツの上からでも分かる筋肉質だったな
あれでもみ上げを三つ網にしてなければいいと思うんだが
そして春
俺はもう一度、及川と2年生をやり直すこととなった
この及川、不運なことにも大切なテストの日にインフルエンザになり再試験の日はノロウイルス、と不運な星の元に生まれたらしい
及川「また、かずぴーと一緒なら楽しみやで!早速やけど合コンいかへんか?」
というお気楽振りである
そして俺は今、地元で一番大きい図書館にきていた
理由は勿論『三国志』について
自分が体験したことを懐かしむ思いで読んでいる
ある日、今までとは変わった『三国志』を書いている著書を見つけた
古ぼけており題名は分からないが著者は【貂蝉】
内容は若干違うものの俺が体験した『三国志』が書かれており、夢中になって読んでいると閉館時間になった
貸し出し禁止のため棚に戻そうかともとあった場所に行くと、フードをすっぽり被った少女が懸命に背伸びをし本を戻そうとしていた
俺はかつての桂花を思い出し頭を振り払ってから本を棚に戻してあげる
一刀「ほら、これでいいかい?お嬢さん。」
すると彼女はキッと睨み
???「触らないで!この全身役立たず男!あんたみたいな男に頼らなくても戻せたんだから!」
と、フードで顔は見れなかったがデジャビュを感じさせる台詞が・・・
図書館の係員に声を掛けられるまで俺はそこに立ち尽くしていた
次の日もまだどこか気の抜けたまま登校し昼休みになる
及川「かずぴー、どないしたん?」
一刀「あぁ、なんでもないよ。」
及川「さよか、あ!まずいで かずぴー。焼き傍パン売り切れてまうで。ダッシュや!」
一刀「俺はカレーパン派なんだけどな。」
ちなみにこの学校は食堂もあるがえらく高いため俺達はもっぱら安い購買を利用している
廊下を走っていると角から人が出てきた
まずい!
当たる瞬間 俺は自身でも驚く身体能力でその人物をかわした
及川「かずぴー、すごいやん!【ナルト】めざせるんとちゃうん?」
一刀「茶化すなよ。」
???「貴様! ???様に当たりそうになって謝りの言葉ひとつもないのか?!」
ビシ、と竹刀を突きつけられた
一刀「あ、あぁ。すまな・・・い」
及川「あわわわ、かずぴー、まずいで!この方は学校の裏番とも言われ生徒会長立候補者・・・華琳様の双龍の春蘭さんや!その横に対の秋蘭さん。後ろに盾となる季衣さんに流琉さん。そして生徒会の頭脳、桂花さんや!」
春蘭「ほほう、貴様。よくわかっとるではないか!頭が高いぞ!」
及川「はっはー!」
一刀「あ、あああ!」
春蘭「ん、貴様どうした?ははん、さては華琳様の溢れんばかりのカリスマ性に自分が惨めになったのだろう。」
俺はおでこが可愛らしい彼女の言葉より、その後ろにいる人物に目が釘付けになる
俺が愛したその女性がまたそこにいるのだから
華琳「おやめなさい、春蘭。竹刀も下ろして。・・・始めましてよね?」
一刀「あ、あぁ。そうだね。」
桂花「華琳様!こんな奴としゃべってはいけません!こいつはあまつさえ、私を図書館で犯そうとしたんですよ!!」
及川「え、かずぴー。それはあかんやん。」
一刀「え、ちょっと待ってくれそれは誤解だ!」
桂花「フン、どうだか。男なんてみんな獣よ!」
華琳「あら、2人は知り合い?」
「『違う/います!』」
秋蘭「息ぴったりだな。」
季衣「なんだか仲良しみたいだね。」
流琉「う、うん。」
季衣「うにゃ?流琉どうしたの。顔 紅いよ?」
流琉「な、なんでもないよ!」
(ひ、一目ぼれしたかもなんて言えない///)
沈黙が流れる
華琳「あなた、私の元で働かない?」
「『華琳様?!』」
華琳「今の身のこなし只者じゃないわね。どうかしら、先ほどの罪滅ぼしということで。そして、私が進める覇道を共に行かない?」
不思議と自身の心が温かくなるのが分かる
また会えた嬉しさ、懐かしさで
あぁ、いいとも
やってやるよ
俺は笑顔で応えた
The END
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