晴天おさかなセンター。
「いや~、大漁かな大漁かな」
「ナナちゃん、そのセリフなんかおっさん臭いよw」
相川ナナミとヴィーボ・エル・トイランドはそんな会話をしながら買い物を終え帰途につこうとしていた…。
彼女たちがセンター近くの電停にたどり着いたその時である。
「ビ?」
「ん、どしたのヴィーボちゃん」
「あの子…こんなところでどうしたんだろう」
ヴィーボが見つけたのはチーター型セリアンスロゥピィの魔法学校生。
なにやら電停のベンチで佇んでいる様子。
ヴィーボが近づこうとしたその時、別の魔法学校生が声をかける。
天使族の少女・力石メルだ。
「…あー、やめといたほうがいいよ。あの子ドSだから」
「え!?…ど、ドSって?」
「ほら、人をいじめることに生きがい感じてるような子だから。あんたなんか言葉攻めされて『生まれてきてごめんなさい…!』ってなるんじゃないかと…」
しかしヴィーボはメルの話を遮るようにして切り返した。
「…あのさ、そういう風に勝手に決めつけるのよくないと思うの」
「え!?」
「そりゃ歪んだ性格の子はいるかもだけど、それでも一生懸命に話し合えばきっと仲良くなれるって。わたしはそう思うんだ」
「うーん…まぁ、いいけど…ちゃんと止めたからね、あたし…」
「まぁ、こういう人心掌握術っていうのを体得してるってわけじゃないけど…何もしないよりは、ネ。…おーいっ!」
ヴィーボは目の前のチーター少女に駆け寄り、声をかける。
が、その次の瞬間、とんでもないことが起こった!!
「…生まれてきてごめんなさい…!」
「え゙!?なんで!?わたし何もしてないよ!?」
突如としてひざまずいてしまうチーターの少女…一体どういうことなのか!?
「…どうやらヴィーボちゃんの超絶純粋オーラに屈しちゃったみたいだね」
分析をするのはウォルター・クラーク。ヒューマンの魔法学校生だ。
「…え、なにそれは」
「…ああいう性格の歪んでる子ってさ、ピュアな心に一番弱いんだって。だからヴィーボちゃんのピュアな心に負けちゃったんだと思う…」
「えー…いや、それって…。でも…えー…」
なんか釈然としないヴィーボであった。
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まぁ、「本物のお姫様(しかもえげつないほどピュア)」が相手じゃ屈服せざるを得ないでしょうと思いまして。
ヴェルンさんごめんなさい。
〇出演
ヴィーボ:http://www.tinami.com/view/779638
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