一刀「……誰もこねぇな」
一刀は座禅を組みながら華琳たちが来るのを待っていた。
一刀「まぁ華琳たちは女だし化粧だとおもうけどやっぱし長いな」
春蘭「あ 師匠 ずいぶんと早いですね」
といって春蘭と桂花がこっちに歩いてきていた。
一刀「あぁ 春蘭か 朝のうちに仕事は終わったからな 昼飯も食ったし座禅でも組んでたんだ」
春蘭「なるほど 華琳様はもう少ししたらみえると秋蘭が言ってたのでそれまでお待ちを」
一刀「あぁ 化粧とかか まぁ華琳たちが来るのを待つとしよう
それにしても前の賊討伐からえらく忙しくなったな」
先の賊討伐から華琳は陳留の刺史から州牧に昇進していたのである。
それの引き継ぎや手続きでひと段落が終わったのがつい先日のことだった。
一刀「まぁ華琳でもあの引き継ぎの後だ 大変だったとは思うけどな」
桂花「そんなことないわよ それにこの昇進は中央に繋がりを利用したしね」
一刀「なるほどな 桂花のコネ…繋がりもあったのか
でもそれ聞いたら華琳のやつ怒ったりしないのか」
華琳「そんなことないわよ 上に行くには力も必要だしね」
一刀「それもそうだな」
そこには化粧などを整えた華琳が居た 髪型もいつもどおり
華琳「どうしたのよ」
一刀「なんでもない 気にするな そういえばここには居ないが季衣はどこだ」
秋蘭「今朝 賊のアジトが発見されてな それの討伐に向かいました 本当は私か姉者がいくつもりだったんですが聞かなくて」
一刀「そうか……」
春蘭「自分の村と同じことがおこってるとなると張り切っていってしまいましたよ」
一刀「じゃ季衣のためにも町でなんか買ってやらないとな 視察はちゃんとするがな 構わないだろ 華琳」
華琳「仕事をするならそれくらい問題ないわよ」
春蘭「はい!」
華琳「それじゃ揃ったし行きましょうか 桂花 留守をお願いね」
桂花「華琳様 なぜこれは連れて行くんですか…」
一刀「これって言いながら俺を指差すな」
華琳「一刀は最近文官の仕事を始めたばかり 非常時のことなどは教えてないの だからよ」
一刀「まぁ俺が残ってもいいがその代わりたぶん俺は鍛錬で時間をつぶすしかないからな それなら警邏に参加するさ」
華琳「そうゆうこと いいわね?」
女の子「あれが陳留か」
女の子「やっと着いた~ 凪ちゃん もう疲れたの~」
凪「いや沙和 これからが本番なんだが…」
沙和「もうかご売りめんどくさいの~ 真桜ちゃんもそう思うよね」
真桜「そうはいうてもな 作ってくれた村のみんなにも合わせる顔がないやろ?」
凪「そうだぞ せっかく遠くまで来たんだ みんなで協力してな」
沙和「うぅ わかったなの~」
真桜「最近では立派な州牧様がきたから治安なんかもよくなってるらしいからな 気張って売らんと」
沙和「! そうゆうことなら手分けして売ったほうがいいんじゃないかな」
凪「…それは一利あるな」
真桜「そうゆうことなら一番売った人が勝ち 負けたやつが晩飯驕りってことで いいか?」
凪「おい真桜 そんなことで大切な路銀を」
沙和「分かったの」
凪「沙和まで」
真桜「よっし 2対1で可決ってことで 凪もええな?」
凪「はぁ…仕方ないな」
真桜「ほな決まりや」
沙和「おーなのっ!」
凪「それなら夕方に門のところで集合だぞ。解散!」
旅芸人「はい では一曲、聞いていただきましょう」
旅芸人「姉さん 伴奏お願いね」
旅芸人「はーい」
春蘭「旅芸人も来てるのか」
一刀「みたところ3人で旅してるんだろう 護衛もなしに旅はつらいだろうから ここら辺の治安がよくなったことの表れだろう」
旅芸人「ありがとうございましたー」
旅芸人「もう一曲、いってみようか」
華琳「まぁ腕はそこそこといったところね それよりも私たちは旅芸人の伴奏を聞きに来たわけじゃないわよ 狭いわけではないし手分けして見回りましょうか」
春蘭「では私は華琳様と…」
華琳「一刀は私と来なさい」
一刀「あぁ」
春蘭「えー……」
秋蘭「諦めろ 姉者 この中で一番強いものが護衛のほうがいいだろう」
春蘭「うぅ…それもそうだな 師匠 華琳様をお願いします。 また帰ったら鍛錬お願いします」
一刀「あぁ 分かっている そうゆうことならさっさと警邏を済ませるぞ」
秋蘭「では華琳様 私は町の東を 姉者は町の西を見回りますがよろしいですか?」
華琳「それで行きましょう 町の門で落ち合うってことでいいわね」
春蘭/秋蘭「はっ」
一刀「なぁ、華琳 少しいいか」
華琳「何?」
一刀「このあたりは食い物屋や料理屋ばかりだが調理器具売ってるところはどこにあるんだ?」
華琳「調理器具? 鍛冶屋のことかしら」
一刀「そう 鍛冶屋だ どの通りにあるか教えてくれないか」
華琳「鍛冶屋は3つむこうの通りにあるわよ」
一刀「そうか…ありがとう」
華琳「何かあったの? 難しい顔して」
一刀「いや 何 それじゃ不便だと思っただけさ」
華琳「不便? どうしてなの」
一刀「料理をするときや食材をきるときには必ず包丁が必要になる そしたら必然に包丁などはかけたりする可能性がある で包丁を買いに行くことが多くなるが3つ向こうの通りなら行く手間が多いなと思ってな」
華琳「…なるほど そうゆうことね」
一刀「まぁいまさらどうにもできないしこれからの町にでも取り入れてくれ」
華琳「えぇ そうするわ ありがとう」
真桜「さぁ寄ってらっしゃい見てらっしゃい」
一刀「ほぅ カゴ屋か ん… これは」
華琳「どうしたの 一刀 カゴ屋のようね」
一刀「そうなんだがこの装置をね」
真桜「おお そこの二方 その装置は全自動カゴ編み機になるで 兄さんそこのハンドルをまわして見てや」
そういって一刀はハンドルを手にとりまわし始めるとカゴの外側がでてきた。
一刀「ふむ… 手動でまわすけど編む手間考えると自動でもないな」
華琳「そうね 便利っていえば便利ね」
真桜「やろ~? あっ 兄さん それ以上は」
一刀「ん?…」
女の子が叫んだときにはもう遅かった。
装置は爆発し部品は飛び散ってしまった。
真桜「あぁ やっぱしダメやったかぁ それ試作品なんよ… 普通に作ると竹のしなりに強度がおいつかなくてな 爆発してしまうんよ」
一刀「そんなもん持ってきてどうすんだ」
真桜「おいておいたら目立つと思ってな」
華琳「ならここにおいてあるカゴはその装置で作ったものではないの?」
真桜「あぁ 村のみんなの手作りや」
一刀「ふむ 網目や強度も問題ないな いい仕事ぶりだ」
真桜「なら兄さん 装置も壊したんやし一個くらい買ってって~な」
華琳「まぁ買ってあげなさい 賞賛もしてたしね」
一刀「そうするよ 一個売ってくれ」
ところ変わって春蘭は西側の服屋があつまるところにいた。
春蘭「あ あの服は華琳様に似合いそうだ っていかんいかん 今は視察中だ 後にしないと」
春蘭「……少しだけならいいか」
といって服屋にはいって華琳に合いそうな服を探していると…
??「じゃあ これは?」
春蘭「おぉ これは素晴らしい!」
沙和「やっぱり じゃこれも合うと思うの!」
春蘭「いあ これは中に着るべきだと思うんだが…って誰だ 貴様は!」
沙和「お姉さんの服選びの目みてたらね熱かったから こうゆう服も合うんじゃないかなと思ったの」
それからというもの春蘭は女の子との服選びで時間をとってしまった。
春蘭「ふむ いい買い物ができた 礼を言うぞ」
沙和「私もすごく楽しかったの でもその買った服おおいね」
春蘭「そうだな どうするべきか」
沙和「それならこのカゴに入れたらいいの でもこれ売り物で…」
春蘭「なんだ それなら全部買ってやろうではないか 先の礼だ…」
といって春蘭はお金を渡したが…
沙和「こんだけじゃ一個しか買えないの」
春蘭「すまん…」
そして東側では
凪「………」
秋蘭「……いいカゴだな」
凪「どれも入魂の逸品です」
秋蘭「そうか……」
凪「はい……」
男「姉ちゃん そのカゴ一個売ってくれや」
凪「……まいど」
秋蘭「……ふむ 一個もらおうか」
凪「……はっ」
そして集合場所の門の前についたのは俺と華琳が一番だった。
それからすぐ二人とも合流したのだが
華琳「どうしてみんな竹カゴを担いでいるのかしら」
秋蘭「今朝部屋においてあるカゴの底が抜けておりまして 直すにもこればかりは…」
華琳「そうゆうことね で春蘭は?」
春蘭「こ、これは 季衣への土産です」
華琳「何? 服?」
春蘭「は、はい!」
華琳「それはいいけど土産もほどほどにしておきなさい」
春蘭「はい ほどほどにしておきます」
秋蘭「でなぜ一刀もカゴを背負っているわけなんだ」
一刀「やむ終えない事情があってな」
秋蘭「そうか…」
華琳「それよりも二人とも視察は大丈夫なのでしょうね 土産やカゴを買う暇もあったんだしちゃんとできてるわよね」
春蘭「はい!」
秋蘭「無論です」
華琳「そう じゃ後で報告書を提出するように 一刀もね さっきの意見でいいから」
一刀「分かった」
そういって城に戻ろうとしたとき
占い師「そこの、若いの」
華琳「……誰?」
占い師「そこの、お主」
春蘭「何だ、貴様」
秋蘭「占い師か」
春蘭「華琳様は占いなどお信じにはならん 慎め!」
華琳「…春蘭 秋蘭 控えなさい」
春蘭「は?……はっ」
占い師「強い相じゃ 稀に見る強き相じゃ」
華琳「いったい何が見えると 言ってみなさい」
占い師「力のある相じゃ 兵を従え、知を尊び… この国にとって稀代の名臣となる相じゃ」
春蘭「ほほぅ よく分かっているではないか」
占い師「国にそれだけの器があればよいが…」
秋蘭「どうゆうことだ?」
占い師「おぬしの力は今の国には収まらぬ。その野心はこの国を犯し野を犯し類稀なる奸雄となる」
秋蘭「貴様、華琳様を愚弄するきか」
華琳「秋蘭」
秋蘭「しかし華琳様」
華琳「そう…乱世においては奸雄になると」
占い師「左様…」
華琳「気に入った 一刀 謝礼をこのものに」
一刀「あぁ 分かった。」
そういって俺は占い師の前にあった茶碗に幾らかのお金を入れた。
占い師「そしてそこのおぬし」
一刀「俺か?」
占い師「大局を見失うな その先に待つは破滅のみぞ ゆめゆめ気をつけなされよ」
一刀「すまないな 俺は占いなんて信じないんだ」
華琳「それにしても春蘭 よく我慢したわね」
春蘭「はぁ… 師匠聞いてもいいですか」
一刀「どうした」
春蘭「乱世の奸雄ってどうゆう意味なんです」
一刀「簡単に言えば乱れた世を姑息な手でのしあがっていくものって意味だ」
春蘭「なっ あの占い師 そんなことをいってたのか 叩き斬ってくれる!」
一刀「落ち着け 春蘭 華琳もいいと言ってただろ」
その日の夜
旅芸人三女「はぁ 今日も実入りもいまひとつね」
旅芸人次女「あ~あ この調子で本当に大陸一になれるのかしら…」
旅芸人長女「ほら二人とも 元気出して 明日は良くなるよ」
旅芸人次女「天和姉さんは気楽でいいわね」
天和「え~ ちーちゃんもれんほーちゃんもひどい」
人和「それよりも何か新しい策みつけないと このままじゃ行き倒れよ」
地和「都会まで来たのにまた田舎めぐり 絶対いやだからね」
天和「辛気臭いなぁ 私外の空気吸ってくるね」
天和「う~ん いい空気」
男「あの張三姉妹の張角さんですよね」
天和「はい そうですがあなたは」
男「あ 俺あなたの歌が好きです! で少し話を聞いてこれ使ってください 価値のある書物らしいので少しでも資金にしてください!」
天和「ありがとうございます!」
男「あ それじゃ追われているのでこの辺で では」
天和「なんだったんだろう」
地和「姉さんどうしたの? あれ その包みは」
天和「ファンの人からもらったんだ 価値のある書物らしいから資金に使ってくださいって」
地和「え~ そうなの? 見てみよ」
天和「うん ジャーン!」
地和「何これ 古い……竹簡」
人和「表題が書いてあるわ……南華老仙……太平…要術?……っ!」
天和「ねぇねぇ 二人とも これ売ったらいくらくらいになるかな」
人和「ちょっと待って 天和姉さん」
天和「どうしたの? れんほーちゃん」
人和「これ今までにないやり方で人気になれるよ!」
天和「ほんとう!?」
人和「えぇ 頑張って人気になろうよ!」
地和「よし じゃぁ私たち三人の歌で大陸を獲ってみるわよ!」
天和「おー!」
はい くぅーです
ようやく物語が動き出しますね 長かった…
ではでは次回も早めに投稿頑張って生きたいと思います。
アデュー
Tweet |
|
|
9
|
0
|
追加するフォルダを選択
続編です
こんかいは戦闘なしです