No.864806

真・恋姫†無双 時空を超えた刺客 破滅の未来と絡繰人間

hoi2さん

『次元の狭間』にて『限界突破』の鍛練をする一刀達
だが、中々会得が出来ない
その頃、『龍天城』では未来の真桜が斬魔に対して最後の抵抗をするも、斬魔の歪んだ本性により連行されてしまう………

2016-08-21 20:24:08 投稿 / 全5ページ    総閲覧数:1501   閲覧ユーザー数:1423

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一刀達が『闇行』へ行き、鍛練をしようとしている中

未来の真桜は斬魔の策略により、『計画』へと移されていった

その『計画』の内容は

 

 

 

 

 

 

 

 

 

誰も知らない…………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

五節 ~『限界突破』を習得せよ~

 

 

未来の真桜を見送った斬魔は風刻と二人で佇んでいた

 

 

斬魔「………これで李典が静かになりますよ

やれやれ………もっと早目に行動に移すべきでした」

 

 

斬魔は軽く溜め息をつくと、肩をぐるぐると回す

 

 

風刻「お疲れ様でした、斬魔様」

 

 

風刻は斬魔に近づき、軽く御辞儀をする

 

 

斬魔「いえいえ、どうってことはありません

肩の荷が一つ、下ろせましたよ」

 

 

斬魔は両袖に両手を仕舞い込み、風刻に向かって微笑む

 

 

風刻「して………今後の李典は?」

 

 

斬魔「『計画』が終了すればまた、絡繰人間の製造に移ってもらいますよ

北郷一刀の抹殺が終了すれば、また忙しくなってきますからね

強化された絡繰人間を製造するのには李典の力が必要不可欠です」

 

 

斬魔は天井を見上げながら言う

 

 

斬魔「確かに………五湖や東の島国を制圧するには大量の絡繰人間が必要ですから………」

 

 

風刻の言葉に斬魔は頷く

 

 

斬魔「えぇ………ですが、まずは」

 

 

風刻「北郷一刀の抹殺を現実のものにしなければなりませんね」

 

 

風刻の言葉に斬魔は無言で頷き、風刻と向かい合う

 

 

 

斬魔「………我等っ!!!」

 

 

風刻「龍天様の名の元にっ!!!」

 

 

斬魔と風刻は改めて龍天への忠誠を誓った

 

 

 

 

一方、未来へやって来た一刀達は『次元の狭間』にいた

 

 

一刀(未来)「『次元の狭間』か………懐かしいな」

 

 

未来の一刀は『次元の狭間』の周りを見渡す

 

 

左慈「懐かしがってる場合じゃねぇぞ

時間が足りねぇんだ、さっさと始めるぞ」

 

 

左慈は両手を腰に当てて未来の一刀を咎める

 

 

季衣(未来)「…………ねぇ」

 

 

左慈「なんだ?」

 

 

季衣(未来)「今から何するの?」

 

 

未来の季衣は今からすることが分からなく、首を傾げる

 

 

于吉「そう言えば説明していませんでしたね」

 

 

于吉は思い出したように言う

 

 

一刀「これからする事は『限界突破』っていう妖術の会得の鍛練だよ」

 

 

凪(未来)「『限界突破』…ですか?」

 

 

未来の者達は聞き慣れない言葉に動揺する

 

 

一刀「その旨を話さなきゃ進まないだろ、左慈」

 

 

左慈「わ、悪かったな…………」

 

 

左慈はばつが悪そうな表情をする

 

 

左慈「『限界突破』っつーのはな、管理者界でも伝説って云われてる程の能力上昇術だ

会得した奴にはかつてない程の力を得られる

それこそ、絡繰人間を簡単に破壊できちまう程のな」

 

 

鈴々(未来)「それは凄いのだ!!!早く教えてほしいのだっ!!!」

 

 

未来の鈴々を筆頭に管理者達に詰め寄る

 

 

于吉「慌てないで下さいな

その為には色々と約束事がございます」

 

 

明命(未来)「約束事…………ですか」

 

 

左慈「まず、この鍛練をする際には必ず俺達管理者の管理下ですることだ

勝手に仲間同士であったり、一人で鍛練するのは厳禁だ

そして第2に、伝説と云われてる『限界突破』は雰囲気の通り会得が並大抵のものじゃねぇ

この短い期間じゃ会得はかなり難しい………だが、鍛練は鍛練だ

会得できなかったとしても、お前らの強さは必ず、折り紙つきで跳ね上がる」

 

 

貂蝉「後は軍師の皆と、武将の皆で鍛練の内容分けることねん」

 

 

卑弥呼「以上の事に注意して鍛練をしてほしい」

 

 

一刀「それじゃ、武将達は左慈に……軍師達は于吉に付いて早速始めて」

 

 

 

 

一刀の指示により、いよいよ『限界突破』習得の鍛練が開始された

 

 

過去の者達はやることがわかっているのでスムーズに始める

 

 

だが、やはりそこは『限界突破』

 

 

簡単に会得させてはくれない

 

 

可能性がある者は増えてきているが、最後の一歩が中々踏み出せない

 

 

軍師達はまだ時間が掛かりそうだ

 

 

一刀「(残り6日か…………)」

 

 

一刀は皆と同様に気を高め、『限界突破』の純度を上げる

 

 

一刀「(今のところ、『大陸五虎将』・華琳・雪蓮が会得の兆しが見え始めてる

ここからの追い込み次第だな)」

 

 

一刀は廻りの皆を見て、現在状況を判断する

 

 

と、そこへ

 

 

于吉「北郷さん、調子如何ですか?」

 

 

于吉が歩み寄ってきた

 

 

一刀「于吉………俺は普通だぞ」

 

 

一刀は気を高めながら于吉に返答する

 

 

于吉「そうですか………」

 

 

于吉はその一言しか言わない

 

 

一刀「どうした?接し方が分からない親子みたいな感じで話しかけてきたが………」

 

 

于吉「……中々適格な所を突いてきますね」

 

 

于吉は苦笑いをする

 

 

于吉「単刀直入にお聞きします

私達管理者を含め、『限界突破』を会得できる人はいますか?」

 

 

一刀「『限界突破』を?何で俺?」

 

 

一刀は質問内容に混乱し、気を高めるのを一時中断する

 

 

于吉「お恥ずかしい話、この場で会得出来ているのは貴方一人ですから

会得者から見てどうなのか知りたいのです

返答によっては手段を変更せざるを得ませんから」

 

 

于吉は真剣な表情で一刀に聞く

 

 

一刀「…………………」

 

 

一刀は皆の気の厚み・純度・大きさ等を一人ずつ深く見ていく

 

 

一刀「…………正直に言っていいんだな?」

 

 

于吉「えぇ、今は冷たさが優しさなのですから」

 

 

于吉の言葉に一刀は表情を暗くして答える

 

 

一刀「生憎だが、会得が可能なのは『大陸五虎将』・華琳・雪蓮位だ

他の皆は今のところ厳しい、あくまで『今のところは』だがな」

 

 

于吉「7人ですか………些か、厳しいですね」

 

 

一刀「何とか二桁までいって欲しい……

俺も極力協力するが、『限界突破』は己の限界を超えて初めて会得が出来る

最終的には己との戦いだからな」

 

 

于吉「分かりました、出来るだけ急ぎましょう」

 

 

于吉は一刀に軽く会釈をして戻って行った

 

 

 

 

左慈「……………」

 

 

卑弥呼「ん?なんじゃ?左慈」

 

 

鍛練をしている傍ら、左慈は卑弥呼の正面に立っていた

 

 

何故か左慈は無言で険しい表情をする

 

 

卑弥呼「なんじゃ左慈……何か言わんか、無言で立ち尽くすな」

 

 

卑弥呼は眉を顰めて左慈に言う

 

 

左慈「………………率直な意見を聞きてぇ」

 

 

卑弥呼「………なんじゃ?」

 

 

左慈「……卑弥呼から見た未来の奴等の状態はどうだ?」

 

 

卑弥呼「未来の者達のか?」

 

 

卑弥呼は首を傾げる

 

 

左慈「あぁ、そうだ………」

 

 

左慈の真剣な表情に卑弥呼は察する

 

 

卑弥呼「………成る程、そういう事か……」

 

 

卑弥呼は腕を組んで目を閉じ、考え込む

 

 

卑弥呼「…………正直なところ、儂の言い分としては『限界突破』の鍛練は危険かもしれんぞ?」

 

 

左慈「やっぱりか………」

 

 

左慈は溜め息をつく

 

 

左慈「于吉と貂蝉にも確認したんだが、お前と同意見だそうだ

まぁ、確かに未来の奴等は『負の感情』が大きすぎる……

無理もないがな、ここまで大陸を滅茶苦茶にされちまったんだからな」

 

 

左慈は卑弥呼を見ながら言う

 

 

卑弥呼「だが、勝率を上げるには鍛練は必要不可欠………

だからこそ、我等管理者が手綱を握らなければならぬ」

 

 

左慈「あぁ、今まで以上に気ぃ張れよ?」

 

 

卑弥呼「お主こそな………」

 

 

左慈と卑弥呼はそんな話をしていた

 

 

 

 

一刀達が未来に現れ、鍛練を始めて早3日が経った

 

 

一刀「残り4日か………」

 

 

一刀は『次元の狭間』から出てはボロボロとなった古城の見張り台に頬杖を付いては呟く

 

 

徐に懐から体に害のない特殊な煙草であり、戦闘前に吸うと能力が上昇する『鬼神』を取りだし吸い始める

 

 

一刀「ふぅ~~…………」

 

 

一刀は一人黄昏ながら煙を吐く

 

 

一刀から吐かれた煙は周りの淀んだ空気を浄化していく

 

 

一刀「……………『限界突破』の鍛練で皆、確実に強くなっている

軍師の皆も気を扱いきれてるまでに上達しているし……

未来の皆もあのままなら絡繰人間と大乱闘になっても対応できる」

 

 

一刀は一人、呟いていく

 

 

一刀「(けど……………『限界突破』を会得するまでには至っていない

相手は絡繰人間……あまりギリギリで勝てる状態にしたくない)」

 

 

一刀は煙草を指に持ち変え、苦しげな表情となる

 

 

一刀「うーーーーん………参ったなぁ……」

 

 

思わず頭を抱える一刀の背後から

 

 

一刀(未来)「…………相当お悩みの様子だな、過去の俺よ」

 

 

苦笑いで聞き慣れない声がした

 

 

一刀「………ようやく声を掛けたね

背後にいるのは気で察知してたけど………」

 

 

一刀はふと、振り向き未来の一刀に声を掛ける

 

 

一刀(未来)「なんだ、気づいてたのか………

で、何について悩んでたんだ?」

 

 

未来の一刀は首を傾げる

 

 

一刀「これからの事さ

『限界突破』の会得が今のところ俺一人……

状況はかなり厳しい」

 

 

一刀(未来)「だが、そもそも『管理者界伝説の妖術』なんだろ?

会得するのは至難の業………自分でそう言ったじゃないか」

 

 

一刀「だけど、俺が出来ちゃったんだ

大陸の英傑達が出来ない筈ない」

 

 

一刀の真剣な眼差しに未来の一刀は

 

 

一刀(未来)「………確かにな

やるしかない、選択肢はないからな」

 

 

一刀「あぁ……」

 

 

2人の一刀は同時に頷いた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

決戦まで残り4日…………

 

 

 

 

 

『限界突破』の会得者は現れるのだろうか……?

 

 

 

 

 

 

 

           ……終……

 

 

 

 


 
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