グルメ巡りもいよいよ終盤、次に3人がやってきたのは洋食の店『白亜亭』。
「いらっしゃい!巷で噂の3人組だね?うちは結構量が多めだから大歓迎よ」
「「「じーっ」」」
突然向けられた支線に、高幡美春は困惑し始める。
「…ど、どうしたの人の胸じろじろ見ちゃって」
「はぁ、やっぱりサウリアンスロゥピィの人を見てるとホッとするわー」
「あたしもー」
「俺もー」
「いや、これそもそも体のつくり違うし…あたしたちには胸の大きさで一喜一憂するとかそういう考え方がないから…で、なに頼むの?」
「そりゃ決まってるわよね和美ちゃん!」
「もちろんここに来たからにはアレでしょ、雪歩!」
「おう、アレしかないぜ唯!」
「「「ジャンボオムライス!」」」
「はーい、ジャンボオムライス3つね。少し待ってて~」
出来上がったジャンボオムライスをほおばる3人。
「うーん、やっぱりオムライスはふわふわとろとろの卵に具だくさんのケチャップライス!」
「しかもここのオムライスは卵の上にコクのあるデミソース…美味しい!」
「おまけに副食も豊富で食いごたえ満点だぜ!」
さてさて、白亜亭のオムライスを堪能した3人が次にやってきたのは…?
「そろそろここらでグルメツアーの締めと行こうかしら」
「いろんなお店食べてきたけど、締めはどこにするの唯ちゃん?」
「ふっふっふ、締めはもちろんあそこに決まってるわよ」
「あそこって?」
「…丼兵衛おじいちゃんとツネおばあちゃんのお店!」
「そっかあ!きつね屋があったわね!」
「よっしゃ、早速行こうぜ!」
うどんの店『きつね屋』。
「いらっしゃいませー…あら唯ちゃんたちじゃない」
「ツネおばあちゃん!こんばんは!」
「「こんばんはー!」」
「ふふ、そろってこの店に来たってことはアレね?」
「そう!いつものアレを3つお願い!」
「わかったわ。…丼ちゃーん!いつものアレ3つね!」
「おうよっ!任しときなって!!」
3人が頼んだいつものアレとは…かき揚げが2枚乗った大盛りのうどんにカツ丼のセット。
並の男でさえ注文するのをためらってしまうメニュー。どっちかといえば体育会系の学生が頼むものだが、
唯たちが頼んだそれはそのさらに1.5倍の量があるのだ。
「お待たせしましたぁ」
子気味のよいブリキの音を鳴らしながら、柚子がやってきた。
「うひょー!待ってたぜ!これこれ!やっぱ食べ歩きの締めはこれだよな!」
「このそばつゆとカツ煮のおだしの香り!もうたまんなーい!」
「さ、食べましょ食べましょ!」
「「「いっただっきまーす!!!」」」
…そして、たっぷりの料理を楽しみ店から出てきた3人。
「うー、今日はいっぱい食べたわねー」
「ほんと…今日はいつも以上にたくさん食べたんじゃないかしら」
「俺もうお腹いっぱいだぜ…」
「じゃあそろそろ帰r…」
と、家路につこうとした3人の前に人影が現れる。
「あ、お母さん」
現れたのは唯の母、愛と和美と雪歩の母、美歩。
「どうだった唯?楽しいグルメツアーの感想は?」
「うん、そりゃもういっぱい美味しいものが食べれたし、もう幸せ!」
「うんうん、和美も雪歩もその様子だとお腹いっぱいみたいねw」
「そういうお母さんたちはどこ行くの?」
「ふふふ、そろそろあなた達が帰ってくる頃だと思ってね」
「ちょっとお出かけに行くのよ。ねー愛ちゃん」
「一つ訊くが母ちゃんたち、お出かけってどこ行くつもりだよ…?」
すると愛と美歩は握りこぶしを作って夕闇迫る空へと振り上げ叫ぶ!
「今夜は…天空市内の酒場という酒場を制覇するぞーっ!」
「おーぅ!!」
「「「え…?」」」
「ほらほら美歩ちゃん!早くしないとおいてっちゃうわよぉ!」
「誰がおいてかれるもんですか!今日は朝まで飲んで飲んで飲みまくるわよー!!」
愛と美歩はそう言うなり、夜の天空市内へと走り去ってしまった。
「…お母さん…似たようなこと考えてたのね…」
「でも、お母さんたちってお酒が入ると尋常じゃないのよね。食べっぷりが…」
「…とりあえず通過地域の居酒屋は運がなかったな…合掌…」
翌日、天空稲荷神社社務所。
「お母さん、お母さんってばしっかりしてよ~!」
「ゔぅ…気持ち悪いぃ…動けない…」
同時刻、今河家。
「おはよう雪歩。あれ、お母さんは?」
「気持ち悪いって言って寝込んでんだ。…やめときゃいいのに調子乗って飲みまくるから」
こうして、唯たちのグルメツアーは無事に終わったが、これに便乗した母親が2人そろって二日酔いという妙なオチになってしまいましたとさ。
おしまい。
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最終話。
唯たちは無事にツアーを楽しんだけれど、これに便乗した母親たちが…?ww
■出演
唯:http://www.tinami.com/view/742179
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