No.858463

英雄伝説~菫の軌跡~

soranoさん

第82話

2016-07-14 19:47:11 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:609   閲覧ユーザー数:587

 

 

 

 

 

~太陽の砦~

 

「みんな、一気に行くぞ!」

「みんな、行くわよ!」

戦闘開始時仲間達の攻撃力を高めるためにロイドはクラフト―――鼓舞で、エステルはクラフト―――掛け声で仲間達の闘志を高めて攻撃力を上昇させた。

「オォォォォォ―――――ッ!!」

対するガルシアもクラフト―――絶倫功で自らの身体能力を上昇させ

「オオオオッ!!」

続けてクラフト―――ベアタックルによる凄まじい勢いでロイド達に突進した。

「させん!」

そこにガルシアと大して変わらない見事な体格をしているレオニダスが身の丈程あるマシンガントレットでガルシアの突進を受け止め

「朧!!」

「ガッ!?」

レオニダスがガルシアの攻撃を受け止めている間に一瞬でガルシアの背後に現れたヨシュアが双剣で居合の一太刀を叩き込み、背後からの強襲を受けたガルシアは怯んだ。

「フンッ!!」

ガルシアが怯んだ隙にガルシアから離れたレオニダスはマシンガントレットを振るって追撃を叩き込み

「とうっ!せいっ!」

「たぁっ!」

「オラアッ!」

「そらっ!」

レオニダスに続くようにそれぞれガルシアを包囲する形でロイドとエステル、ランディとゼノは四方向から同時に襲い掛かって攻撃を叩き込んだ。

「ガアッ!!」

「グッ!?」

「キャッ!?」

「くはっ!?」

「「「!!」」」

6人に包囲されて攻撃されたガルシアはロイド達を纏めて攻撃する為にその場で高速回転をしてロイド達にダメージを与えてふっ飛ばし、ランディとレオニダス、ゼノは咄嗟に反応して後ろに跳躍して回避した。

 

「回復してあげる♪ミラクルバレット!!」

ロイド達がふっ飛ばされるとレンは特殊な回復エネルギーが込められた弾丸をロイド達の頭上に放ち、放たれた弾丸は回復のエネルギー波となってロイド達に降り注いでロイド達の傷を回復した。

「やあっ!ダークマター!!」

「隙あり!シュート!!」

「行くわよ……!ハッ、セイッ!これで止めよ!」

「ガアッ!?」

一方ロイド達がガルシアに攻撃している間にオーブメントの駆動を終えたティオが高圧の空間でガルシアの身体を締め付けて動きを封じ込め、その間にエリィは銃で三連射撃するクラフト―――三点バーストで、ルフィナはボウガンの仕込み刃で強襲した後後ろに跳躍しながら矢を放つクラフト―――クロスギアレイジで攻撃してガルシアにダメージを与えた。

「うぉぉぉぉぉ………ハアッ!」

「せぇいっ!!」

「はっ!!」

「うぉぉぉぉぉ………!」

「ほいっと!も一つオマケや!」

「ガッ!?」

ガルシアを包囲してロイドは闘気を纏った一点突破の突撃技―――ブレイブスマッシュで、エステルは棒を振るって力の”波”を放つ技―――捻糸棍で、ヨシュアは無拍子で詰め寄って刃を叩き込んでその場から離脱するクラフト―――絶影で、ランディは広範囲を銃撃するクラフト―――ファイアランスで、ゼノはブレードで斬り込んだ後ライフルを敵の背後からライフルで連射する技―――ストームレイドで攻撃し、様々な方向からの遠距離攻撃によってガルシアは翻弄されて反撃する暇もなくダメージを受け続けた。

 

「えいっ!裂甲断!」

「おぉぉぉぉ………!フンッ!」

そして畳みかけるように武器を魔導杖に変更したレンが魔導杖を地面に叩き付けて凄まじい威力の衝撃波を発生させてガルシアに攻撃し、レオニダスはマシンガントレットを地面に叩き付けて衝撃波を発生させるクラフト―――グラウンドバスターで攻撃を叩き込んでガルシアのダメージを蓄積させた。

「オォォォォォ―――――ッ!!」

次々とロイド達の攻撃を受けたガルシアは一気に決着を付ける為に更に自分自身の能力を強化させる為に再びクラフト―――絶倫功で自らの身体能力を上昇させたが

「おぉぉぉぉっ!」

「エニグマ駆動―――ダークマター!!」

「デミガンナー起動……アブソリュートゼロ!」

「ガアッ!?」

ヨシュアが発動した魔眼とエリィが発動したアーツによる高圧の空間での締め付け、そしてティオが魔導杖を銃に変形させて放った絶対零度の魔法弾が足元に炸裂した事によって足元が氷漬けにされた影響で動きが封じ込められ

「光の刃よ、貫いちゃえ―――熾洸剣!!」

「行け――――インフィニティスパロー!!」

「ガッ!?」

動きを封じ込められたガルシアにレンは魔導杖の仕込み刀を地面に叩き付けて実体なき巨大な光の剣をガルシアの足元から具現化させ、ルフィナは法剣の刃を分裂させて飛び回らせてガルシアに追撃した。

 

「瞬迅爪!秋沙雨!!」

レンとルフィナの攻撃が終わるとエステルが獣の爪で攻撃されたような高速の鋭い一撃を繰り出した後続けて目にも止まらぬ速さで連続で突きを繰り出し

「オォォォォォ………ダイナマイトスパイク!!」

「ガアアアッ!?」

エステルの連続攻撃をガルシアが受けている間にガルシアに詰め寄ったレオニダスがマシンガントレットをガルシアに突き刺して爆発を起こしてガルシアをふっ飛ばした。

「そろそろ終わりにさせてもらうで!そらっ!」

ガルシアがふっ飛ばされるとゼノが時限爆弾であるジャベリンを6本投擲してガルシアの周囲に突き刺して跳躍し

「どれにしよ?――――決めた!!」

「さぁて……そろそろ始めるとするか………うぉぉぉぉぉ………!」

跳躍したゼノが上空から怒涛の銃撃を放ち始めるとランディは怒涛の銃撃を放ちながらガルシアに突撃した。

「まだまだ行くで……!これで終いや!――――ジェノサイドレイン!!」

「喰らえ――――ベルゼルガー!!」

そして銃撃を終えた二人はそれぞれのSクラフトの止めの一撃をガルシアに叩き込んだ!

「ガアアアアアアアアアア――――――――――ッ!?………ギギ……ググ……………ガアアアアアアアアアアアアアッ!!」

二人のSクラフトによるダメージでついに蓄積していたダメージが限界に来たガルシアは戦闘不能になり、地面に膝をついたが何と再び全身に凄まじい瘴気を纏って立ち上がり、叫んだ!

 

「こ、これは………!」

「もしかして………魔人化するのか!?」

「こ、こんな人がなったらさすがに手に負えないわよ!?」

「そうね……それこそ”殺すつもり”で戦わないとこっちがやられるわね。」

ガルシアの様子を見てガルシアが魔人化する事を仲間達と共に察したエリィとヨシュア、エステルとレンは真剣な表情でガルシアを見つめ

「チッ………―――おい、オッサン!百戦錬磨の元猟兵が何を腑抜けてやがるんだ!しかもマフィアとはいえ、あんたは一度”あの場所”から抜けられたんだろうが………!?その意地を見せてみろや!」

一方ランディは舌打ちをした後前に出てガルシアを睨んで声を上げた。

「ランディ………」

「………ランディさん………」

「「………………」」

ランディの行動にロイドは驚き、ティオは辛そうな表情で見つめ、ゼノとレオニダスは目を伏せて黙り込んでいた。

「ガアアアアアアッ………!………オオオオオオオ………!………ァアアアアア………オオオオ………ガハッ………ぐううっ………」

するとその時ガルシアは何かを抑えこむかのように叫んだ後纏っていた瘴気を消して地面に膝をついて正気に戻った!

 

「………瘴気が消えた………」

「もしかして………元に戻ったの!?」

ガルシアの様子にティオとエリィは明るい表情をし

「がはッ………げほげほ………はあはあはあ………」

ガルシアは咳を何度もした後息を切らせていた。

「ハッ………やりゃあ出来んじゃねぇか。」

「信じられない……気力だけで魔人化を抑え込むなんて……」

ランディは口元に笑みを浮かべてガルシアを見つめ、気合で魔人化を抑え込んだ事にルフィナは信じられない表情をしていた。

 

「………フン……偉そうな事を抜かしやがって…………だが………どうやら………礼を言う必要がありそうだな………」

「やはりヨアヒムに”グノーシス”を………?」

「ああ………直接注射して来やがった………あの野郎………最初から………うさんくせぇと思ってたんだ……クソ……よくも俺の部下達を………!」

ロイドに尋ねられたガルシアは答えた後部下達が操られた事に悔しそうな表情をした。

「………彼は自分達が逮捕する。悪いけど、あなたたちも逮捕は避けられないと思ってくれ。」

「………フン……ここまで醜態さらしちゃ仕方ねぇだろう………たぶんあの野郎はこの先にいるはずだ……”闘神の息子”………それにロイドと言ったか……てめえらは気に喰わねぇが………あの野郎はもっと気に喰わねぇ………絶対に………後(おく)れを取るんじゃねえぞ………!」

ロイドの忠告にガルシアは静かな笑みを浮かべ、ロイド達を見つめて警告した後地面に倒れて気絶した!

 

「………落ちたか。」

「ああ………完全に気絶している。」

ガルシアに近づいて状態を確かめたロイドはランディの推測に頷き

「多分、魔人化に抵抗するのに力を使い果たしたんだろうね。」

「うーん、悪人かもしれないけど、一本筋は通ってる人かも………少なくとも、あの会長さんよりは共感できそうな気がするわ。」

ヨシュアの推測を聞いたエステルは考え込んだ後静かな笑みを浮かべて呟いた。

「そうね………」

「……同感です。」

「うふふ、いっそ若頭さんが”ルバーチェ”を仕切った方が”ルバーチェ”にとってよかったのじゃないかしら?」

「ハハ、それには同感や。」

「……部下達にも慕われていたようだしな。ガルシアがその気になれば、マルコーニを失脚させて自分がトップの椅子に座ることもできただろうな。」

「ハア……洒落になっていないわよ……」

エステルの意見にエリィとティオは頷き、からかいの表情で呟いたレンの推測にゼノとレオニダスは苦笑しながら同意し、ルフィナは呆れた表情で溜息を吐いた。

 

「――――どうやらこの先に真の黒幕がいるみたいだ。アーネストにガルシア………2人の様子から判断するに恐ろしく危険な相手だろう。みんな………準備はいいか?」

ガルシアから離れたロイドは砦らしき場所を見つめた後振り向いて仲間達を見回し

「ええ………!」

「……はい!」

「いつでも行けるぜ!」

「当然レンも♪」

「こちらも任せて!」

「準備は出来ている!」

「私も問題ないわ!」

「こっちも問題ないで!」

「いつでも奴との決戦を始められる……!」

ロイドの確認に仲間達はそれぞれ力強く頷き

「―――よし。これより教団幹部司祭、ヨアヒム・ギュンターの拘束、および逮捕に踏み込む………各自、全力を尽くしてくれ!」

「おおっ!」

そしてロイドの号令に仲間達は力強く頷いた!

 

その後ロイド達は先に進み、ようやく今回の事件を起こした全ての元凶であるヨアヒムが待つ最奥地に到着した―――――

 

 

 


 
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