中原・河北を中心に勃発した『黄巾党の乱』
それに誘発され、各地で盗賊も横行し、大陸は混乱の一途を辿る。
漢王朝も手を拱いている訳ではなく、大将軍『何進』を中心に幾度も討伐軍を編成するも失敗に終わる。
これは漢王朝の衰退と人材不足を意味していた・・・
勢いを増す黄巾党に対し、幽州の劉備、陳留の曹操、南陽の袁術、義勇兵を率いた一刀が立ち上がり、各地で黄巾党の軍勢を撃破
その後、魏に進軍した袁術・曹操連合軍は、黄巾党の本隊である『青州黄巾党』に苦戦を強いられるも、劉備・一刀軍の助けを得てこれを粉砕
黄巾党に怯え、生きる糧を失っていた民達は、黄巾党鎮圧の報を聞き、これでようやく平和が戻ると歓喜の声が鳴り響く
しかし、そんな歓喜の声が上がる一方で、”黄巾党鎮圧”の報を嬉しく思わない輩も存在する
[洛陽]
張讓「黄巾党と命名されておった賊共め、案外腰抜けであったな」
趙忠「せっかく我らが武具、兵糧などをくれてやったというのに」
黄巾党鎮圧を嬉しく思わない輩・・・
盗賊達を唆し、黄巾党を結成させた元凶……十常侍達である
十常侍達は秘密裏に黄巾党幹部に接触し、物資などの支援を約束。何進討伐軍の編成や弱点、人物の能力などの情報をすべて流していた
討伐軍が敗戦を重ねたのは、何進の能力が乏しく、上手く軍を指揮出来なかった事も要因の一つだが、十常侍達が賊軍に齎した”情報”が大きな原因。
夏惲「幽州の劉備、南陽の袁術、陳留の曹操か…我等を脅かす存在はこの辺りだろう」
郭勝「曹操など、曹仁の影に隠れてる小娘だと思っておったが、過小評価しすぎたか」
十常侍が黄巾党を唆した理由・・・何かと自分達の邪魔をしてくる何進を、度重なる敗戦の責任を負わせ消す事と、自分達の存在を脅かすかもしれない勢力を炙り出す為。
趙忠「しかしこのまま放置しておけば、我々の災いになろう。どの勢力かを潰しておくに越したことはない」
そして、炙り出された勢力は十常侍にとって、邪魔者でしかない。衰えたと言っても、いまだ漢室の威光は馬鹿には出来ない。
十常侍の権力に対する執着心は化物と言ってもいいだろう。
かつて大陸を統一した”秦”
その秦の癌とまで言われ『自分に意見する者』『自分の命に従わない者』『自分が気にくわない者』などはすべて処刑するなど大暴政を行った『大宦官趙高』
時代、行ってきた悪行などは異なるが、趙高と十常侍達は権力に執着した点は共通している
張讓「なんのために奴を数年間捕らえてあったと思ってるんだ」
今回の黄巾党討伐で名を挙げた諸侯のうち、洛陽の近くに本拠地を構え、呼び出す材料が揃っている勢力
夏惲「そういえばおりましたな。格好の餌が」
郭勝「なるほど。あやつを餌にして洛陽に誘き出し、悪評を流し諸侯に討たせる」
趙忠「今は”まだ”袁家を敵に回すわけにはいかんからな。今回は袁家の力を利用させてもらうとするか」
張讓「そういうことじゃ。曹操に使者を送れ! 丞相の官職を改め司徒に任命す、軍を率いて洛陽に駐屯するようにとな」
官位を昇格させ、洛陽の守護者として駐屯させて身動きを無くし、悪評を流布させ、帝の名で討伐名を出せば勝手に潰し合いを狙っている・・・
そんな十常侍達の抹殺対象こそ
陳留の曹孟徳
華琳である
張讓の謀『反曹操連合』への布石を携え、十常侍の1人である段珪が陳留へと向かう・・・
華琳の下へ再び十常侍の謀略が迫る
コメントで読み比べがしたいと要望がありましので、今更ながら新規投稿です
黄巾党終結まで上書きしちゃってるので、本当に今更感が半端ないですが。。。
拠点などの話しも修正してアップする予定ではいますので、原文としてそのまま残しておきます
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これはアフターでは無く本編改訂版です
前回までの展開を忘れてしまっている方は以下のリンクで前話に飛べます
http://www.tinami.com/view/746719