個別項目「ダイアモンドフォース ガムリン木崎 DF-102号機」
Amazonさんのレビュー https://goo.gl/3CHNpV でも書きましたが、全般的に評価すれば、アルカディア以前の、やまと最後の最高傑作である Online-Shop限定「1/60 完全変形 VF-4GライトニングIII」に較べて樹脂の品質管理や各部の噛み合わせや嵌め込みの精度が劣り、アフターサービスが消滅した現在では初期不良対策に購入者の工夫が必要な、1990年代の可変ガレージキット並みの上級者向きの製品です。
しかしバトロイド形態ではノーマルのままでは貧弱にみえる脚部がスーパーパック装着でバランスが良くなり「FASTパック・バンドル版」として「機体のみの商品」に対しての“追加投資分の価値はある”商品です。
やまとさんの開発部門はアルカディアとして活きているようですので、将来復活して Ver.2.0 を発売する事が有れば以下の改善を望みます。

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１：胸部や手首のスライド部分、背面の固定パーツ用ピン部、前脚扉、キャノピー部分の嵌め込み、噛み合わせ精度調整にて変形や開閉時点での破損を防ぐ。

２：バトロイド時の頭部の額部分が横に広すぎなので設定通りに。

３：注意書き等までは要求しないが、部隊標識など主要なシールステッカーの貼付け位置を示す説明図を説明書に追加。統合軍マークはタンポ印刷にてお願いします。

改良改造箇所は写真で判断願いますが大半が部品精度の組み直しです。
各部の嵌め込みがかなりのキツメで、到着して着陸脚を引き出す前の手順で「前脚扉を垂直引出し〜前方に展開する」のが異様に固く、ステルス機特有の菱形【◆◇】の前扉＆側面扉の組み合わせで梃子の原理で前扉ヒンジに無理な荷重が掛かり壊れました。

分解してみると、どうやらカシメピン【△▼△▼】が曲がっていたらしく初期不良品を引いてしまったようです。

安い商品なら部品取りの為にもう１機買う考えも出来たでしょうけど、高額品の上、やまと消滅により入手難で、もう１機（勿論FASTパック無しのノーマル）を購入し部品取りの共食い整備も考えましたが、予算的にとても無理、会社消滅につき既にアフターサービスは機能しておらず部品交換も無理。
しかし高額商品につき飾らず破損品でしまっておいても「やまと商品復活祭なんて永遠に無いかもしれない、何とかしたい！！ 」と考えました。
田宮プラ5mm角棒にてヒンジを新造、ピンバイス極細ドリル刃で 1mm の穴を開けてアクリサンデー接着剤で扉に溶着。

不良品のかしめピンの替わりに1.0mmの真鍮線を代用ピンとし、ヒンジに対して垂直にピンバイス貫通し精度維持、接着剤が乾くまで、補強軸として扉とヒンジ接合部に 1.2mm の真鍮線２本を入れて修理しました。
(接着剤が乾いた後に軸はぬきましたが、2つの穴は残ります。)

他にもキャノピーの開閉が固めで、ファイター形態での開閉を諦めて(無理ではないが、壊しそうで怖くて実行出来ない)、ガウオーク変形途上でキャノピーが開き易い状態が生じるので、その際にパイロット（追加塗装済み）を搭乗させる等の手間が掛かりました。
今は箱にしまってありますが、キャノピーヒンジ破損の危険を冒してまでパイロットをブリスターに戻すわけにもいかず、操縦席に座ったままです。

付属のFASTパックは特に胴体背部（ファイター形態での胴体背上部）のブースターが外れやすく、各々の形態で気遣いが必要です。

修理後の前脚扉の再破損防止手順について

首輪収納前方に位置する[◆]形前脚扉の修理は完了していますが、ヒンジは接着であり、分子構造的に扉とヒンジが一体成型された部品ほどの強度はなく、ある意味で持病持ちの子ですので、首脚の“前”扉を開く際は、優しく取り扱いましょう。

以下に補修手順を示します。

１.左右の扉を少しだけ開いた位置で停止。
２.前扉を裏側から「つまようじ」やベビー綿棒などで一度垂直方向に引き出し、それから前方に展開。
３.引き続き左右の扉(計２枚)を完全に開き、首脚前方扉を含めた３枚全部の展開を完了する。
４.脚柱と車輪につまようじを差し込み、引き出して展開完了。
(針金など金属は脚柱の金属部品の塗料がキズ付き剥がれる危険があるので、よしましょう。)
出来れば １．の時点で左右扉を一度外して(※)から前扉を展開し、その後に再度左右扉を展開状態で差し込んだ方が安全です。
このやり方なら、扉同士の△▲▽▲(噛み合い部分)が引っ掛かり再破損する恐れがなく安全な手法ですのでお薦めします。
※左右扉は製品時から単にヒンジが機体側の溝に挿入してあるだけですから、引っ張ると破損なしに抜けます。
変形はガウォーク【腕＆手指展開通常型、逆関節肘腕の強攻型】まではしましたが、購入者クチコミで破損報告の多い背部接続パネル＆ピンの予備部品を確保出来ないので、怖くてバトロイドには変形させないままです。