No.852928

九番目の熾天使・外伝 ~改~

竜神丸さん

迫る敵

2016-06-12 20:20:08 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:7565   閲覧ユーザー数:1623

支配人、ディアーリーズ、フィアレス、ハルカの四人が「響鬼の世界」でげんぶと再会した一方…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あらよっと!!」

 

「「「グォォォォォォォォウッ!?」」」

 

地球、某国の渓谷エリア。okakaの変身したPDドライブ、ナイトレイドの一員であるナジェンダとスサノオの三人は、渓谷エリアに発生していたインベス逹を殲滅して回っていた。スサノオの振り下ろす大槌が複数の初級インベスを一度に吹き飛ばし、ナジェンダの繰り出す蹴りがコウモリインベスの首を一撃で刎ね、PDドライブ・タイプスピードが構えるドア銃でシカインベスとヤギインベスが追い詰められる。

 

≪一城、数も残り少なくなってきたようだ≫

 

「ほんじゃ、纏めて終わらせよっか……ナジェンダ、スサノオ、こっちに飛ばしてくれ!」

 

≪タイヤコウカーン! ファンキースパイク!≫

 

「全く、アサシンの癖に人使いは荒いものだな」

 

「ふ、同感だ……ハッ!!」

 

「ガァアッ!?」

 

ナジェンダとスサノオは同時に蹴りを繰り出してセイリュウインベスを吹き飛ばし、立ち上がろうとしていたシカインベスとヤギインベスにぶつけて転倒させる。その隙にPDドライブはファンキースパイクを装備して必殺の構えに突入し、それと共にトライドロンが猛スピードで駆けつける。

 

≪ヒッサーツ・フルスロットル! スパイク!≫

 

「ほっ!」

 

「「「グガガガガガガガガガガガガガガガ!?」」」

 

三体の上級インベスの周囲をトライドロンがメリーゴーランドのように走り続ける中、PDドライブは全身に棘のエネルギーを纏い、その状態でトライドロンの中を連続で跳ね返りながらキックを繰り出し始めた。跳ね返ってはキック、また跳ね返ってはキックを繰り返し、上級インベス逹は瞬く間にボロボロになっていく。

 

「でやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!」

 

「「「ガァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァッ!!?」」」

 

最後にトドメの一撃が上級インベス逹を吹き飛ばし、PDドライブは地面に着地。吹き飛ばされた上級インベス逹は空中で纏めて爆散。それと同時に、現場に発生していたクラックも閉じて消滅する。

 

「…はい、終了っと」

 

『焼却処理は私にお任せを…』

 

発生していたインベスの全滅を確認した後、待機していた黒影・真(桜花)は火炎放射器を構え、繁殖しているヘルヘイムの植物を焼き払っていく。その間にPDドライブは変身を解いてokakaの姿に戻り、そこにナジェンダとスサノオが歩み寄って来る。

 

「インベスとやらも、さほど大した障害では無かったな」

 

「あぁ。しかし見つけたと思った黒水晶の欠片が、よりによってクラックの近くに落ちてたもんだから思わずヒヤリとしたぜ」

 

「ガルムやディアーリーズの話では、黒水晶の欠片の所為で野生の生物がモンスター化したようだからな。インベスが接触する前に拾えて良かった」

 

「ヘルヘイムの植物も処分出来て一石二鳥、と言ったところか。しかし、こんな小さい欠片にそこまでの力があるとはな……直接この目で見なければ到底信じられん」

 

「何でも良いさ。そういえばナジェンダ、他のナイトレイドメンバーは今どうしてる?」

 

「潜入役のチェルシーを除いて、他の皆も欠片を捜索中さ。最近じゃ、ブラートも一緒に現場に出ているよ」

 

「ブラートも? 確かアイツ、怪我が原因で一度前線を退いたんじゃなかったっけか?」

 

「一度前線から退いたとはいえ、百人斬りとも呼ばれた男だ。今は帝具なしでも、管理局の魔導師程度なら問題なく殲滅出来るレベルだよ……まぁ一応、私の方からもあまり無理はするなと忠告はしておいたが」

 

「おいおい、そりゃナジェンダが言えた義理じゃねぇだろ?」

 

「あぁ、ブラートからも同じような返事を返されたよ。ボスも前線に出て戦ってるのに、俺一人のんびり休んでる訳にはいかないとな」

 

「ははは、ブラートらしいな……ところでスサノオ、さっきから俺の髪の毛で何してんだお前」

 

「見て分からんか? 後ろ髪が微妙にはねていたので直してるところだ」

 

「後ろにいるのに何で見えると思ったし」

 

「うん、よし!」

 

okakaの台詞もスルーし、スサノオはokakaの直った後ろ髪を見て納得した様子を見せる。何時でも何処でも几帳面なスサノオにナジェンダがやれやれと言った表情を示す中、三人の下に黒影・真が戻って来た。

 

『焼却処分、完了しました』

 

「よし、そろそろ戻―――」

 

 

 

 

-ズガガガガァンッ!!-

 

 

 

 

「「「ッ!?」」」

 

直後、一同の周囲に謎の弾丸が次々と降り注いできた。何事かとナジェンダとスサノオが周囲を警戒し、okakaは何かに気付いてライドブッカーをガンモードに切り替えて構える。

 

「そこだ!!」

 

ライドブッカー・ガンモードの弾丸がある方向に放たれ、何も無い空間(・・・・・・)で掻き消される。するとその空間がグニャグニャに歪み始め、そこから全身をマントで隠していた仮面の男が姿を現す。okakaはその男に見覚えがあった。

 

「見つけたぞ、OTAKU旅団」

 

「! なるほど。お前だったか、黒ひげ…!」

 

何も無い空間から出現した仮面の男―――ルイス・カトラーはカトラスガンナーを構え、okaka逹と対峙する。その時、ナジェンダはokakaの言葉に反応した。

 

「okaka。今、奴の事を黒ひげと呼んだか…?」

 

「あぁ。奴はルイス・カトラー、黒ひげと呼ばれていた海賊だ。今はロイミュードとして、管理局の非正規部隊として活動してるようだがな」

 

「!? …ならば、ここで仕留めなければならんようだな」

 

「…フン!!」

 

ルイスはカトラスガンナーを連射し、okaka逹は一斉に回避。okakaとスサノオが素早く接近して同時に攻撃を仕掛けるも、ルイスは二人の攻撃をヒョイヒョイかわす。しかし一瞬の隙を突いたナジェンダの拳がルイスの仮面を掠り、仮面が外れて地面に落ちる。

 

「! 貴様…」

 

「…見たな」

 

「ッ……ナジェンダ、下がれ!!」

 

≪カメンライド…≫

 

仮面が外れたルイスの素顔。それはひげ一本生えていない整った容姿で、“黒ひげ”という二つ名には到底似つかわしくない物だった。素顔を見られたルイスは赤い瞳を光らせながらカトラスガンナーの銃口を左手に押しつけ、それを見たokakaもプロトディケイドライバーにカードを装填する。

 

「変身」

 

≪CAPTAIN OF PIRATES!≫

 

「変身!!」

 

≪ディケイド!≫

 

カトラスガンナーから髑髏状のエネルギーが発射されるタイミングと、okakaのライドブッカー・ガンモードから弾丸が放たれるタイミングは同時だった。弾丸が髑髏状のエネルギーを粉砕し、砕けたエネルギーはルイスの全身に纏われて彼を仮面ライダーティーチへと変身させる。対するokakaも再びプロトディケイドに変身してからライドブッカーをソードモードに切り替えて斬りかかる。

 

「お前も狙ってるのか? 黒水晶の欠片を」

 

「分かっているのなら、こちらに渡して貰おう」

 

「無理な注文だな!!」

 

ティーチがライドブッカー・ソードモードの斬撃をカトラスガンナーで弾き返した直後、再び接近したナジェンダの蹴りがティーチの背中に命中。それでもティーチの少し動きが止まるだけで、ティーチはすかさずナジェンダにもカトラスガンナーで殴りかかり、ナジェンダは義手の右腕で攻撃を受け止めてみせる。

 

「久しぶりだな、黒ひげ。こうしてまた戦えるとはな…!!」

 

「…元一等空佐ナジェンダ・ロットーか。管理局を離反するとは、貴様も愚かな女だな」

 

「海賊の貴様がそれを言うか…!!」

 

「何とでも言え。立ち塞がる敵は排除するのみ」

 

≪TUNE VIKING BLADE≫

 

「!? ぐっ…!!」

 

「「ナジェンダ!!」」

 

取っ組み合いの状態のまま、ティーチはカトラスガンナーにバイキングブレードバイラルコアを装填。ブレードモードとなったカトラスガンナーでナジェンダの右腕を強引に斬りつけた直後、割って入ったプロトディケイドとスサノオがティーチを殴り飛ばし、更に黒影・真の振るう槍がティーチを後退させる。

 

「ナジェンダ、怪我は?」

 

「問題ない、義手に傷が少し付いた程度だ」

 

「なら良いとして……ナジェンダ、奴とどういう関係だ?」

 

「…私達がまだ、管理局にいた頃だ」

 

ティーチと互いに距離を取りながら、ナジェンダはokakaに語る。

 

「私とカンナで率いていた部隊が、黒ひげ率いる海賊団と戦った事があってな。その戦いの中で、奴は私の右腕を斬り落とし、右目を銃弾で潰してくれたのさ」

 

「!? …へぇ、その右腕と右目はそういう由来か」

 

「その場はスサノオが奥の手を発動したおかげで窮地を切り抜けたんだ……まさか、奴が今もあぁして生きているとは思ってもみなかったがな」

 

「なるほどな……だとすりゃ、ロイミュードのボディを手に入れた今の奴は、一筋縄じゃいかないって訳だ」

 

≪カメンライド・ドライブ!≫

 

ティーチが持つ重加速能力に備え、プロトディケイドは再びPDドライブにチェンジ。それを見たティーチは指を鳴らし、周囲に6体の下級ロイミュードを出現させる。

 

「行け」

 

「「「「「「ハッ!!」」」」」」

 

「ッ……チィ!!」

 

『一城様、周りの連中はお任せ下さい』

 

「おぅ、よろしく!!」

 

ティーチの命令で下級ロイミュード逹が一斉に駆け出し、ナジェンダとスサノオ、黒影・真がこれらと応戦。PDドライブは襲い来る下級ロイミュード逹の間を抜けてからティーチにハンドル剣で斬りかかり、ティーチのカトラスガンナーと切り結ぶ。

 

「お前ほどの大物が、何で管理局なんかに属してるんだかなぁ…!!」

 

「貴様等に答える必要は無い」

 

「前にもそれ聞いたよ、堅物野郎め…!!」

 

≪ターン! ドリフトカイテーン!≫

 

「ぬ…!」

 

≪GUN≫

 

「うぉっと!? えぇい、やりにくいな全く…!!」

 

PDドライブはその場で回転し、ティーチに回転斬りを浴びせる。それでもほとんど怯まなかったティーチはカトラスガンナーを発砲し、回転斬りが終わった直後のPDドライブの右手に正確に命中。その衝撃でハンドル剣を落としたPDドライブは飛来した黄緑色のシフトカー“シフトテクニック”を右手でキャッチし、すかさずシフトブレスに装填する。

 

≪ドライブ! タイプ・テクニック!≫

 

「更に…」

 

≪タイヤコウカーン! ファイヤーブレイバー!≫

 

PDドライブは黄緑色の装甲を纏い、タイヤを首回りに装備した形態―――タイプテクニックへと変化。更に消防車型シフトカー“ファイヤーブレイバー”をシフトブレスに装填し、首回りのタイヤがファイヤーブレイバーの物に取り替えられる。

 

「さてと…」

 

「フッ!」

 

PDドライブがドア銃を構える中、ティーチは自身の姿を透明化させて身を潜める……が、今のPDドライブにそれは悪手だった。

 

-ザッ…-

 

「…そこ!!」

 

「!? む…!!」

 

足音を聞き取ったPDドライブは迷わず右方向へ発砲、弾丸が透明化しているティーチに命中。その後もティーチは透明化したまま接近を試みるが、既に彼の居場所はPDドライブに筒抜けだった。

 

「次……左!!」

 

「ぐ…!!」

 

「今度は……真後ろ!!」

 

「ッ!!」

 

どれだけ透明化しようとも、ほんの僅かに聞こえる音をタイプテクニックは聞き逃さない。ティーチの居場所を冷静に把握しては確実に弾丸を命中させていき、透明化が通じないと判断したティーチは透明化を解除。それを見たPDドライブは首回りのタイヤから伸縮自在のラダー(梯子)装置を伸ばし、先端のアームがティーチの胴体を掴んで拘束する事に成功する。

 

≪ヒッサーツ・フルスロットル! ブレイバー!≫

 

「ほぉら、引き寄せて、引き寄せて、引き寄せてか~ら~の~……そぉいっ!!!」

 

「…ッ!!」

 

そのまま必殺技を発動し、ラダー装置で引き寄せたティーチにPDドライブの前蹴りが炸裂。まともに喰らった事でティーチは大きく吹き飛ばされ、近くの岩盤まで突っ込んで砂煙が舞い上がる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「「「ハァ!!」」」

 

「「ッ…!!」」

 

一方、下級ロイミュード逹は重加速を発動し、ナジェンダとスサノオの動きを封じようとしていた。しかしプロトマシンディケイダーの形状をしたシグナルバイク“シグナルPD”を手に持っていた黒影・真は下級ロイミュード逹を斬りつけ、ナジェンダとスサノオの手にもそれぞれシグナルPDを握らせる。

 

「―――ッ…すまない、助かった!」

 

『奴等と戦っている間、それを肌身離さず持っていて下さい』

 

「了解した……ぬぅん!!」

 

「グォウ!?」

 

スサノオはコブラ型ロイミュードを大槌で地面に押さえつけたまま、大槌の穂先から飛び出た刃を回転させ、コブラ型ロイミュードのボディを削ってダメージを与えて行く。その近くでは飛行中のバット型ロイミュードがナジェンダ目掛けて弾丸を放射していたが、ナジェンダは義手の右腕をロケットパンチのように発射する。

 

「ッ!?」

 

「飛べると思ったか? 大間違いだ」

 

ナジェンダの伸ばした義手はバット型ロイミュードの右足を掴み、そのまま地面に叩きつける。そこへ黒影・真に吹き飛ばされたスパイダー型ロイミュードも転がり込み、黒影・真はゲネシスドライバーのレバーを押し込む。

 

『行きます』

 

≪マツボックリエナジースカッシュ!≫

 

「おっと…!」

 

「ふんっ!!」

 

必殺技発動の音声を聞き、ナジェンダはバット型ロイミュードを黒影・真の方に投げつけ、スサノオもコブラ型ロイミュードを黒影・真の方へと蹴り飛ばす。その結果…

 

『ハァッ!!』

 

「「「グワァァァァァァァァァァァァッ!!?」」」

 

3体の下級ロイミュードが黒影・真の槍で斬り裂かれ、跡形も無く爆散。まずは三体が撃破されるが、周囲にはまだ下級ロイミュードが3体残っている。まだまだ気を抜けそうにない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(さぁて、少しは効いてくれるとありがたいんだが……ま、たぶん効いてないと思うが)

 

一方で、PDドライブは砂煙が舞う中、ドア銃を構えたまま警戒を怠らずにいた。そして彼の予想通り…

 

 

 

-ドシュン!!-

 

 

 

「おっと……うん、やっぱ効いてないよな。テクニックじゃパワーが低いし」

 

≪ドライブ! タイプ・ワイルド! Go Go GOGO! Don't Stop Your Beat!≫

 

これだけやっても、ティーチにはあまりダメージが通っていないようだ。砂煙の中から発砲された弾丸を回避したPDドライブは、飛来したシフトワイルドをシフトブレスに装填。PDドライブ・タイプワイルドとなり、砂煙から飛び出して来たティーチのカトラスガンナーを両手で白刃取りするが…

 

「無駄だ」

 

≪VIKING SLICER≫

 

「!? グァァァァァァァァァァァッ!!!」

 

ティーチがカトラスガンナーの銃口を左人差し指で押し、必殺技を発動。白刃取りされた状態から強引にカトラスガンナーを真下に下ろし、PDドライブの固い装甲を斬り裂いて吹き飛ばす。その拍子にPDドライブは変身が解けてプロトディケイドの姿に戻ってしまう。

 

「ッ……タイプワイルドでも無理か…!!」

 

≪奴のパワーも相当のようだ…!≫

 

「ふん……ハァァァァァァァァァァァァァァ…」

 

プロトディケイドが立ち上がろうとする中、ティーチは左拳を握り締めながら、謎の赤いエネルギーをチャージし始めた。それを見て、プロトディケイドはティーチがやろうとしている事を察知する。

 

「!? まず―――」

 

プロトディケイドが動こうとした時には、既に遅かった。

 

「ハァッ!!!」

 

 

 

 

 

 

-バシュゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥンッ!!-

 

 

 

 

 

 

「「「「―――ッ!!?」」」」

 

ティーチがエネルギーのチャージされた左拳で地面を殴った瞬間、一定の範囲まで超重加速が発動。プロトディケイド、ナジェンダ、スサノオ、黒影・真の4人の動きが、纏めて制止してしまったのだ。通常の重加速よりも遥かに強力な超重加速では、流石のシグナルPDでも完全には対応し切れず、4人は動きがスローな状態のまま碌に身体を動かせない。

 

(しまった!? タイプフォーミュラなら対応できたのに、変身が解けたんじゃ…!!)

 

「終わりだ…」

 

≪VIKING SLICER≫

 

ティーチは再びカトラスガンナーの銃口を押し込み、必殺技を発動。カトランスガンナー・ブレードモードの長い刀身にエネルギーがチャージされていく。

 

(ちょ、マズいマズいマズいマズい!? 考えろ俺、この状況を打破出来る策を―――)

 

「…フンッ!!」

 

「「!? okaka!!」」

 

『一城様!!』

 

≪一城ぃっ!!!≫

 

それよりも前に、カトラスガンナーから強力な斬撃が放たれる。その斬撃は無慈悲にも、プロトディケイドの胴体を真っ二つに斬り裂く―――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

≪TUNE FISHER DEVIL≫

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――事は無かった。

 

「はぁっ!!」

 

「!?」

 

斬撃とプロトディケイドの間に割って入って来た戦士―――魔深フィッシャーが、マンタを模した盾型の武器“マリンディフェンダー”で斬撃を防いだのだ。自分以外にも超重加速の中で動ける者がいるとは想定していなかったのか、ティーチは仮面の下で驚愕の表情を示す。

 

「危なかったな、okaka殿」

 

「ッ……キーラさん…!?」

 

「選手交代だ。ひとまず私に任せてくれ……っと」

 

魔深フィッシャーはそう告げると同時に、マリンディフェンダーで飛んで来た弾丸を防ぐ。

 

「全く、会話の邪魔をしないで貰いたいな」

 

「…貴様、OTAKU旅団の仲間か」

 

「分かっているのなら、肯定する必要もあるまい」

 

ティーチがカトラスガンナーを構える中、魔深フィッシャーはマリンディフェンダーを解除。カトラスガンナーと似た形状の青い武器“カトラスガンナー”にカジキ型のフィッシャーソードバイラルコアを装填する。

 

≪TUNE FISHER SWORD≫

 

「さぁ、第2ラウンドだ」

 

「…邪魔者は、排除するのみ」

 

カジキを模した剣型の武器“スティングフルーレ”を右腕に装備し、魔深フィッシャーはティーチと対峙。互いにジリジリ距離を縮めていき…

 

「「―――はぁっ!!!」」

 

同時に駆け出し、互いの武器がぶつけ合うのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

場所は変わり、次元世界フロリア…

 

 

 

 

 

 

 

 

「隊長。先程、OTAKU旅団のメンバーと思われる反応が感知されました」

 

「おぉ、それは良い! ぜひとも手合わせしてみたいものだ♪」

 

葛城特戦隊隊長の葛城が、部下を率いて旅団メンバーと接触を図ろうとしていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

To be continued…

 


 
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