No.833612

九番目の熾天使・外伝~マーセナリーズクリード~番外編 Secret Mission

okakaさん

第14話です 今回もめっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっちゃ短いです

2016-02-27 00:41:53 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:592   閲覧ユーザー数:464

番外編~Secret Mission~ TypeFuture 未来の力はどうやって手に入れるのか14

 

 

 

 

――――――――――――――――「そういやまだあの時の礼を言ってなかったっけ、ありがとな。おかげで家族が助かった」

 

 

篠崎から渡されたデータを元にそれぞれ別れて異常乾燥が観測された地点に向かう途中、トライドロンの助手席に座るロキがトライドロンを運転する進丿介に以前プロトドライブに助けられた時の礼を述べた。

 

 

「え?そんなことあったっけ?」

 

しかし、進丿介はその時の記憶が無い、当然だろう。あの時彼等を助けたのは【彼】ではなく、その以前のドライブだったのだから。

 

『ああ、チェイスのことだよ、私とチェイスは以前、グローバルフリーズの前に彼等と共に戦った事がある。その時、ドライブの完成形となる姿をプロトディケイドのカメンライドで初めて見たんだ。彼等の事を知ったのもちょうどその時の事件前だった』

 

「あ、そうだったのか、ま~たお得意の秘密主義か?」

 

 

ベルトさんから聞かされた自身の知らされていなかった新たな情報に進丿介が少し不機嫌になる。この秘密主義の相棒は以前から大事なことを話してくれない事がよくあり、後で説明される事が多かった。

 

 

『彼等の組織の意向もあったからね、これについてはそもそも簡単に話せる状況じゃなかったんだ』

 

「なんにせよおかげで誰も傷つかずに助かった。あの時のことは感謝してるよ」

 

『いやぁなんだか照れるねぇ』

 

 

そう言いながら浮かべるベルトさんのにこやかな表情に少しだけ進丿介は少しだけ表情を和らげた。普段から一緒に戦う彼等だが、基本的に礼や賛辞は進丿介に向けられるため、彼自身が感謝されることはあまりなかったのだ。そんな彼への賛辞は進丿介も嬉しかったのだろう。

 

 

『こちら武です、現場に到着しました』

 

 

少し和やかになった車内に唐突に通信が入った。旅団員用の無線機から聞こえてくる声に3人は意識を切り替え、耳を傾けた。

 

 

『こちらokaka、了解した』

 

『こちらディアーリーズ、こっちも現着しました。・・・こっちはハズレですね、異常乾燥の痕跡はありません』

 

『こちらokaka。了解、ディアはそのまま武と合流、こっちももうすぐ現場に到着する』

 

「あーロキだ、俺達ももうすぐ調査地点に到着する。先行して調査を開始するぜ」

 

 

ロキが通信に答えた瞬間、緊急通報が今度はトライドロンの無線機から入ってきた。

 

 

『特状課、霧子です。たった今泊さん達の向かっている自然公園付近で重加速現象の市民通報がありました。注意してください』

 

「こちら泊、了解。すぐに着く!」

 

「おいおいこりゃあこっちが当たりか?」

 

ロキがファイズフォンを取り出し、いつでも変身できるようにスタンバイする。同時に進丿介がベルトさんを専用の台座から取り外し、腰に装着。イグニッションを回した。

 

 

「かもな、ベルトさん!」

 

『OK進丿介!START YOUR ENGINE!』

 

 

ベルトさんのコールと共にシフトスピードを装填、そのまま一気に弾いて倒した。

 

 

「変身!」

 

«DRIVE!Type Speed!»

 

 

そのまま車内でドライブに変身した進丿介は一気にアクセルを踏み込んだ――――――――――

 

 

 

 

――――――――――「橘花、こっちはハズレだ、泊達のところへ行くぞ」

 

「はい!」

 

「まぁ、そう簡単にはいかんか・・・ミラーやビルに反射した太陽光がスポット上に集中して地面を温めてるだけだったとは・・・」

 

 

okakaの判断に橘花が返事をし、晶葉がトライドロンに乗り込み端末を覗き込み始めた。

 

 

「もう面倒なんで私帰ってウィルスいじりたいんですけど」

 

「自分から首突っ込んだんだから最後までいなさいよ」

 

 

文句を言いながらローズアタッカーに乗り込んだ竜神丸をハルカが咎めながら橘花のトライドロンに乗り込もうとした瞬間だった。

 

 

「貴様等、仮面ライダーか?」

 

 

その声にハルカが顔を上げた瞬間、ハルカの表情が強張った。そこに現れた【白い詰め襟姿の男】その姿に嫌というほど見覚えがあったのだ。

 

 

「っ!財団Xの構成員!」

 

「あまり嗅ぎ回られても迷惑だ、ここで消えてもらう」

 

«ICE AGE»

 

 

財団の構成員がガイアメモリを鳴らし、自身に差し込む、アイスエイジ・ドーパントとなった構成員はセルメダルを取り出すとそれを割り、周囲に屑ヤミーを呼び出した。

 

 

「くっ、囲まれたか!」

 

 

okakaが一戦覚悟してPDを装着しようとした瞬間、ハルカと橘花が飛び出した。

 

 

「悪いけど貴方達みたいな末端に時間かけてられないのよね!」

 

«HEAT»

 

「一城様、ここは私達が引き受けます!先に泊様達のところへ!」

 

«クルミ!»

 

「「変身!」」

 

«HEAT»

 

«クルミアームズ!ミスターナックルマン!»

 

 

変身したヒートとナックルが近くにいた屑ヤミーを殴り飛ばし、道を作った。

 

 

「あ、じゃあ任せましたよ」

 

「あ、おい竜神丸!・・・ああくそっ!橘花!これも持っとけ!後で合流しろ!」

 

 

二人の言葉にあっさりと竜神丸がローズアタッカーで飛び出し、屑ヤミーを弾き飛ばしながら離脱していく。それを見たokakaはアクセルドライバーとアクセルメモリを橘花のトライドロンに放り込むと、自身のトライドロンを発進させた。

 

 

「イエス!マイロード!」

 

「とっちめて情報聞き出したら合流しましょう」

 

 

二人は走り去っていくトライドロンを一瞥すると、更に屑ヤミーを殴り飛ばした。

 

 

「さて、貴方をさっさとぶっ飛ばして尋問タイムといこうかしら?」

 

「ほざけ!まだ我らにはこれがある!」

 

 

雑魚扱いされたアイスエイジ・ドーパントの怒りの叫びと同時にバットロイミュードが現れ重加速を発動させた。

 

 

「で?それがどうしたのかしら?」

 

「なっ!何故効かなぶぅっ!?」

 

 

しかし、武から渡されていたネクストデコトラベラーの力で重加速を無視したヒートはそのままアイスエイジ・ドーパントを殴り飛ばした。そのまま右、左とワンツーでブローを叩き込み、キックで顔面を蹴り飛ばした。

 

 

「くっ・・・まだだぁ!」

 

 

アイスエイジ・ドーパントのその言葉とともに更に体にアンテナのようなものが生えたバットロイミュードが5体現れ、ヒートに向けて重加速を発動させた。どうということはない、ただ数が増えただけ、そう思ったヒートが更に攻撃をしようとした瞬間、ヒートの体が完全に硬直した。

 

 

(っ!?そんな・・・シフトカーがあるのにどうして・・・)

 

 

ロイミュードが発動させる重加速は複数が連携し、単一の目標に集中することでシフトカーの力すら跳ね除ける程の重加速を引き起こす。その性質を利用し、重加速はおろか超絶重加速にすら抵抗できる未来のシフトカーの力をも跳ね除けた強力な重加速がヒートの体を停止させたのだ。

しかし、未来のシフトカーは本来ならその程度の重加速なら物ともしないはず。完全に予想外の出来事だ。

更に彼女にとって重加速は専門外、ようやくデータが揃い始めた状態では気付きようもない事態だった。

 

 

「フハハ!我らが強化した重加速にはこのような使い道もあるのだよっ!」

 

(ぐっ・・・そんな・・・これほどの力がぁっ!)

 

愉悦の笑いとともにアイスエイジ・ドーパントの拳がヒートに突き刺さる、しかし動けないヒートは無防備にその攻撃を受ける一方だ。

 

 

「ハルカ様!てりゃぁぁぁぁぁ!」

 

«クルミスカッシュ!»

 

「このぉぉぉぉ!」

 

 

事態に気づいたナックルが自身を囲む屑ヤミーを弾き飛ばし、アイスエイジ・ドーパントに肉薄、カッティングブレードを倒し、エネルギーを纏ったクルミボンバーがアイスエイジ・ドーパントを殴り飛ばし、ロイミュード達にぶつけた。

 

 

「ごぶっ!」

 

 

アイスエイジ・ドーパントのせいで隊列が乱れ、重加速がキャンセルされた。

 

 

「助かったわ、ありがとう橘花ちゃん」

 

「これくらいはお任せください!」

 

 

開放されたヒートがナックルの横に立つ、再び攻撃を再開しようとした瞬間、何かがすさまじい速度で二人の間を飛び抜け、アンテナのないバットロイミュードに突き刺さった。

 

 

「ぐわぁぁぁぁっ!」

 

 

そのあまりの衝撃と【重さ】にダメージの限界を超えたバットロイミュードが爆散、その突き刺さったものが地面にめり込みそうになった瞬間に空中で停止、そして二人の間を飛び抜けてその後方にいる影の手に収まった。

 

 

「貴方・・・」

 

「ちぃねぇ様!」

 

 

振り返る二人にその人物は手に持っていた【エンジンブレード】を地面に突き刺し、スカートの端を摘み、一礼を返した。――――――――――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

――――――――――「侍女式自動人形桜花、加勢に参りました」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あとがき

年度末ってなんでこんなに忙しいんだろう・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


 
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