No.826001

魔法少女リリカルなのはStrikers ダメ人間の覚悟

makeさん

第52話 情報と修行

2016-01-20 23:04:59 投稿 / 全4ページ    総閲覧数:11145   閲覧ユーザー数:10219

 

 

透「よし、少し休憩だ」

 

ギンガ「あ・・・・・ありがとう・・・・」

 

スバル「ごじゃい・・・・・」

 

ティアナ「ま・・・・・・・・・・・・し・・・・・・・・た」

 

エリオ「―――――――――」

 

キャロ「あ・・・・・あの・・・・・・・・・・エリオ君が・・・・・息・・・してないん・・・ですけど・・・・・・」

 

俺の前にはなのは達の部隊、『機動六課』の新人達の4名(+1匹)とスバル・ナカジマの姉のギンガ・ナカジマが訓練場の地面に突っ伏している・・・俗に死んでいると言っても過言ではない。

 

何故俺がコイツ等といて、しかもコイツ等がこんなにへばっているのか?

 

それは数日前になのは達の前に俺が完治した状態で現れた時の後の事だ。

 

俺がグラシアさん達と帰ろうとした時にティアナ・ランスター達が俺に弟子入りを申し出てきた、突然の事で流石に驚いた。

 

ちなみにティアナ・ランスターとスバル・ナカジマ、そしてギンガ・ナカジマが土下座をして初めて気づいたんだが、そいつらの後ろの方にもう二人と一匹

 

話を戻そう、俺に弟子入りを申し出た時、正直俺はこの話を断った。

 

何故?答えは至極簡単。

 

俺は人にモノを教えるというのが苦手・・・・・と言うより出来ないと言った方が正しいか?

 

どちらかと言えば俺は体育会系的なノリだ・・・・・まぁ『ズバァーンとやってグワァ~って感じ』と言ったような感覚的な感じで・・・とか、流石にそういうものではない。

 

しかし、コイツ等は頑として諦めなかった。

 

なので、俺はとりあえずなのは達に許可を取らないとまず無理と言い逃げようとした。

 

だが用意周到なようで、既に・・・・というかずっと前からなのは達から許可を取っていたらしい。

 

本当にしつこいガキ達だった、俺が教えるのが苦手という事を伝えても「それでもいい」と言い、とにかく俺の弟子になりたいと言ってきた。

 

しかしだ、そもそもコイツ等はなのは達が既に師であるだろう?と聞くと、なのは達は教導官であり尊敬しているが、師匠ではないとのこと。

 

何故そんなに俺の弟子になりたいのか、俺自身としては全くわからん・・・・まぁそれは本人達たちにしかわからんのだろうがな。

 

とにかく、コイツ等は引く気が無い様子だったので・・・・ではないが、これ以上俺が駄々をこねてダラダラと言い訳をして避けるのを諦めた。

 

だが、俺が諦めたのにコイツ等・・・・主に鉢巻き娘(スバル)は追加でトンデモナイ事を言い出してきた。

 

俺としてはコッチの方が大問題であり、とてつもなく呆気にとられた。

 

 

 

 

 

スバル『私達とも恋人としてお付き合いさせてください!勿論結婚を前提です!!』//////////

 

 

 

 

弟子以上のトンデモ発言だった・・・・というより、俺に対して要求し過ぎじゃね?

 

しかし、何故弟子の申し出と一緒にそんなことを言ったのか、俺はそれが不思議でならなかった。

 

理由を聞くと、俺の過去やら戦う姿勢等などと言ってはいたが、正直女ではない俺でも、それで好きになるとは到底思えず俺は鉢巻き娘に向かって睨むようにして見ていた。

 

俺の睨みに耐えきれずか、それとも自分達でも言っていることに無理があると思ったのか、一瞬俯いたがすぐに俺の目を見て真剣にこう告げた。

 

『今まで私達を護ってくれたように、今度は私達があなたの側で護っていきたい』

 

と、俺からしたら恩返しというつもりなのかと思ってしまう。

 

まぁ恩返しにしろ本気にしろ、そういう話は尚の事なのは達に言うべきだろう・・・・仮に了承していたとしてもだ。

 

告白は後回しにし、とにかく今は弟子の話であった。

 

了承したからには確実に強くすると決め、早速明日からやることにした、勿論遠慮はしない。

 

 

 

・・・・・・・そう、弟子は『壊してもいいよな』(邪笑)←白目ではあるが光っている

 

 

 

という事で、今に至りこのザマだ。

 

といっても開始して早々俺がしたことと言えば、単なる基礎体力を上げる為の筋トレだ・・・とは言うものの、基本的にコイツ等の基礎体力は俺と戦う時になのは達に事前に指導されており、中々にあったのは驚いた。

 

ただ違うと言えば、俺がいいと言うまで延々と俺をタイヤの上に乗せて全力疾走させる事、高スピードに慣れさせようと俺とスバル達を紐で繋ぎ木々の間を高速ダッシュや木から木へと移ったりしスピードを肌で感じさせる、そして俺とひたすら戦い続け戦闘センスの底上げや常に全力を出させるという事をさせた・・・・もちろん俺は全力ではないが、スバル達が死ぬ一歩手前までは追い込んだ。

 

といった自分でも無茶苦茶なことをしていると思っている・・・・・といっても、俺との戦闘は単に戦闘センスや強さを上げるだけじゃなく、もう一つ秘密があるからなんだがな・・・・これに関してはスバル達次第なんだが。

 

まぁ中には楽なものもある、それは2人1組になり互いに向き合って構えるだけ。

 

ただし、各々自分自身と相手の魔力を微弱でも感知する事を徹底させてはいる、構えが崩れる若しくは感知が出来ていない場合はケツに蹴りをかましてやる。

 

そうそう、スバルだけなんだが俺が下の名前で呼んでいるのは弟子を取ったためであるからだ、それにいちいち『ナカジマ姉・妹』や『ランスター妹』等言い辛くはあるからな。

 

と、ここまでの思考(※皆さんへの説明です)で1分が経過。

 

透「よし、休憩終了だ」

 

弟子達「ハ・・・・・ハイ(またか)(全然休憩出来てない)」ハイライトオフ

 

俺の言葉に元気を無くすクソ弟子達、それは当たり前だろ?休憩なんぞに10分とか15分以上掛けるなんて勿体無さ過ぎる。

 

透「オラ、シャキッとしろ!次はいつものように、コレをやるんだ」カチッ

 

俺は懐からあるスイッチを出した、押すと近くの地面が盛り上がり小さな山となった・・・・だが結構な急な坂となっている。

 

実はと言うと、俺がコイツ等の師となるのを決めた後にハルとすずかに密かに頼んで、訓練場の一部に細工してもらっていた。

 

それがこの小さい山だ、二人でしかもごく一部だといえどたった1日で完成させるとは・・・・天才とはかくも恐ろしいものだ。

 

なんてことはいいんだ・・・・・いや感謝はしてるさ、だが今はコイツ等の修行だ。

 

俺が指示するとスバル達は自分達の履いている靴と靴下を脱ぎ裸足となった。

 

そして裸足の状態で急な坂となっている山を登るという、ただ単純な修行だ・・・・・・だが。

 

ティアナ「ふっ・・・・・くぅ・・・・・・・んっ!」

 

スバル「あ・・・足・・・・・足!?指!?・・・・がっ」

 

ギンガ「ま・・・・・・った、これ・・・・・をぉぉぉ」

 

透「ちゃんと足の親指を意識しろ!あと腹筋を使いつつ重心も意識しろ!」

 

エリオ キャロ「「ハイッ!」」

 

俺は指示をしつつ、最近知った複数の『とある事』を考えていた。

 

透(さて・・・どうしたものか「お?やっとるね透君」ん?)

 

考え事をしている俺に背後からはやてとツヴァイがハリベルに連れられてきたようだ。

 

ハリベル「ご指導中申し訳ありません・・・八神がどうしても透様にお聞きしたいことがあるとの事でしたので」

 

はやて「ホンマごめんな?ちょっと急ぎの用なんよ・・・・今時間ええ?」

 

透「・・・・・・・ハリベル」

 

ハリベル「ハイッ」

 

透「俺ははやてと話をする、お前はコイツ等を見てやってくれ、5分コレをやった後はお前とスタークでコイツ等を相手しろ、スタークには俺が連絡を入れる・・・・・お前の判断で構わんからコイツ等をしごけ」

 

ハリベル「了解しました!」

 

それだけを告げると俺ははやて達と一緒に移動した、勿論移動しながら用件の話をしてだ。

 

はやて「にしてもあの子等やなのはちゃん達から話は聞ぃとったけど、あの坂の修行って何が鍛えられるん?重心だったら他にもあるやろうに」

 

だが早速脱線してきたはやて・・・・・まぁいいがな。

 

透「まぁそうだな、この修行は俺があいつ等に言ったように重心を重点的に鍛える・・・・・だけではない」

 

ツヴァイ「と言うと?」

 

透「裸足になったのは重心の中心となっている『親指』を鍛える為だ」

 

ツヴァイ「親指です?」

 

透「そうだ、あの姉妹やエリオと言った格闘をする奴らは攻撃をする際、それ以外のティアナとキャロは移動や回避が主となるが、そういった時に必ず役に立つ」

 

はやて「ん~イマイチわからんなぁ」

 

透「飽く迄俺個人の意見だが、攻撃をする際・・・一番踏ん張っている部分ってのは親指だ、さらに回避や咄嗟の移動の時にも踏み込むのも足の中では親指に一番力が掛かるんだ・・・・だからこその坂登りということだ」

 

はやて「ハァ~成程ね、足ねぇ」グッグッ

 

俺の話に納得がいったのか言っていないのかはわからんが、はやては足を見ながら時折踏む動作をしながら歩いていた。

 

処変わり、俺がはやてと一緒に来たのは機動六課のはやての私室・・・・・と言っても部隊長が使っている謂わば部隊長室のようなものか。

 

俺は適当なソファーに座り話を聞いた。

 

透「で?何が聞きたい?」

 

はやて「それ・・・・・なんやけどね・・・・」

 

どうにも歯切れが悪いようにも見える、見た感じだと聞こうか聞くまいか迷っている感じだ。

 

はやて「聞きにくいんやけど・・・・透君今までどうやって研究所の位置を調べたん?勿論研究所自体も」

 

透「どうって、そりゃぁ勿論かつて研究所を統括していた元ジェイル・スカリエッティことハルが知っていたからな、その情報を基に・・・・といった感じだったが」

 

はやて「そうかぁ・・・・」

 

ハァっとはやてが頭を押さえる、頭が痛い・・・とは違うだろうな、頭痛だったらさっき俺と話しているときにもそういう仕草があったはずだしな。

 

はやて「んーでもなぁ、今まで・・・・そのぉ・・・襲った所でもハルさんが知らんような所って勿論あったわけやん?・・・・だから・・・その・・・・・」

 

あ~成程な。

 

俺ははやてが俺に聞きたい事の一部に気付いた、流石に全部はわからんがな。

 

透「・・・・・残りの研究所の位置が分からず、難儀しているようだな」

 

はやて「う・・・・・・バレた?」

 

透「流石にな、今の言い回しだったらそう予想してしまう、で、聞きたいのはアレか?情報屋か?」

 

そう、いくらハルが昔他の研究所の事を知っていても、それは俺と会うまでの事・・・・いや、恐らく俺と会う以前よりも知らされておらず秘密裏に研究所を作っていたのかもしれん。

 

そういう時は、お約束のようなもので、そういうのに詳しい情報屋に聞くしかない。

 

はやて「うん・・・まぁ・・・・・ね、あの・・・紹介・・・・してもらえへんかなぁ・・・・・って思て」

 

透「別に構わんが、俺が知ってるのは一人しかいなんだが、それでもいいか?」

 

はやて「構へんよ」

 

透「一応『伝説の情報屋』として通っているから、それなりに信憑性はあるぞ」

 

はやて「マジで!?」

 

透「と言っても俺も2回しか利用していないからな・・・・ま、俺が連絡してみる」

 

はやて「ホンマ!?助かるわぁ~」

 

透「・・・・・・・」

 

俺はしばらく考え込むとはやての顔をチラッと見ながら呟いた。

 

透「丁度いい、お前にも合わせておいた方がよさそうだな」ボソッ

 

はやて「え?」

 

透「いや、何でも・・・・・・・そうだはやて」

 

はやて「ん?何?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

透「今度の休みに・・・・・・出掛けないか?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~とある場所にて~

 

 

???「あら♪」

 

???「どうしました?」

 

???「久しぶりに彼が私に会いに来るらしいわよ」

 

???「・・・・・マダラですか」

 

???「『今回』はマダラじゃなくて、仮面取ってるわね」

 

???「そうですか」

 

???「素顔で来るなんてね・・・・それに今回はあの有名な機動六課の部隊長さんまで来るらしいわよ」

 

???「管理局!?・・・・とうとうマダラは奴らと手を」

 

???「まぁ『管理局と』と言うより、『彼女たちと』って言った方がいいかしら、余程信頼しているのね」

 

???「通しますか?」

 

???「そうね、私も彼女達には興味あるし・・・・頼むわね」

 

???「お任せを」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~3日後~

 

はやて Side

 

 

ハァ~~・・・・・なんやろ、若干鬱やわぁ。

 

透「何で落ち込んでいるのかは予想出来るが、大丈夫か?」

 

透君が私を心配?そうに声をかけてきた・・・・いや心配はしてへんね。

 

何が鬱って?・・・・・・今日はさぁ?透君とお出掛けやん?・・・・せやねんけど。

 

シグナム「どこか具合が悪いんですか?主」

 

ハリベル「今日は止めた方がよろしいんでしょうか?」

 

何で二人もおるん?

 

いや・・・・・・うん・・・・・わかってんねん。

 

これがデートやないなんて最初から・・・・3日前に透君に言われてたやん。

 

 

 

 

~回想~

 

 

透「今度の休みに・・・・・・出掛けないか?」

 

はやて「・・・・・・え?」

 

こん時は一瞬フリーズしてしもぉたんよね。

 

だってあの透君の方から私にデ・・・・デ・・・デートにお誘いがあったんやもん!!//////////

 

と、とにかく!冷静に返さな!?

 

はやて「そそそ!!ソーヤネ!?3日後やったらエエヨ!!」/////////

 

こん時の私は相当舞い上がっとったと思うんよね、だから透君が何でこのタイミングでデートに誘うなんて・・・・・。

 

透「・・・言っておくが、デートじゃないぞ?出掛けるのは本当だが目的は飽く迄情報屋に会いにだ」

 

はやて「あ・・・・・・うん、そうやったね」

 

透君に指摘くれたお陰で舞い上がっとった私は冷静に・・・・ていうか一気に冷めてしまった。

 

透「それに行くのは俺とお前の他に、護衛としてシグナムとハリベルを連れて行くからデートじゃないぞ?それに出掛けるって言っても飯を食いに行くだけなんだが・・・・」

 

はやて「そ~かぁ~・・・・・・・」

 

わかっとったことなんやけど、流石に凹むわぁ~。

 

透「・・・・・・・だが一緒に出掛けたいっていうのは正直な言葉だ」

 

はやて「・・・・・・はぇ?」

 

透「恥ずかしいんだが、今迄お前等と会えなかったからな・・・・・・情報屋に会いに行くとはいえ、久しぶりにお前等とも・・・って思ったんだ、じゃなきゃ『出掛けよう』なんぞ言わんよ」//////

 

はやて「・・・・あ・・・・・・あぁ」///////////

 

透君なりの気遣いに私は照れてしまうしかなかった。

 

はやて「(ハッ!)んっ!んんっ!えぇーっと・・・・・あぁそうや、その情報屋にはどうやって連絡取るん?」

 

透「・・・それは俺の方で連絡取っておくから、何も用意しなくていい」

 

 

 

 

~回想終了~

 

 

てことがあったんやけど、ホンマに良かったんかなぁ・・・・・。

 

透「いや、今日に行くと約束してしまったからには、今日行かんとな」

 

はやて「先方にはもう連絡をいれたん??」

 

透「あぁ、だが時間にはまだ余裕があるから、飯を食っていくか、約束の場所はこの近くだからな」

 

はやて「食っていくって言うても・・・・・・ここ・・・『中央区画』なんやねんけど」

 

そう、私等がおる所って管理局の地上本部がある『中央区画』、賑やかな街並みがありその中には飲食店も立ち並んでんねん。

 

せやけど約束の場所が中央区画て・・・・近くには管理局があんのに・・・・・・まぁ違う意味での『灯台下暗し』ってやつなんかな?

 

その情報屋って相当肝が据わっとるんやろうなぁ・・・・・・ってそうや。

 

はやて「透君、その人ってどんな人なん?」

 

透「・・・・会えばわかるんだが・・・・・・強いて言えばお前に似ている」

 

はやて「え・・・・私に?」

 

透「あ・・・いや深い意味はない、そうだな・・・あと言えるのは『アイツ等』は管理局のお前等なら知ってるはずだ」

 

シグナム「アイツ等?」

 

透「あぁ、今から会いに行くのは情報屋とその護衛だ、情報屋と護衛・・・・二人でワンセットの奴等だ」

 

そっか・・・てっきり情報屋本人だけなんかと思ってたんやけど。

 

その後私等は情報屋の所に行く前に昼食を取りに飲食店に入った、私は軽いモンを頼んだんやけど私以外の3人はかなりガッツリ喰ってたな。

 

透君は男の子やろうし、シグナムは体力派やからわかるんやけど、ハリベルさんは・・・・・何で?

 

まぁ人は見掛けにはよらんって言うけどね・・・・・。

 

 

・・・・・・・・・・・・・・

 

・・・・・・・・・

 

・・・・・

 

 

飲食店から出た私等はそのまま情報屋の元に・・・・・・・あれ。

 

はやて「透君・・・・ここ?その情報屋って」

 

透「あぁ」

 

はやて「でもここって・・・・・・さっきの飲食店の隣やねんけど」

 

さっきの飲食店から出てすぐの隣の・・・・しかもアンティークショップの前で透君とハリベルさんは止まった。

 

一瞬ここで買い物でもするんかな?と思ったんやけども、二人ともお店に入る気配が全く無いんやもん。

 

だからここがそうなん?とは思ったんやけど・・・・透君も肯定するし。

 

はやて「まさか、お店の人が・・・・・ってオチ?」

 

透「違う・・・だが、普通には入れん、特別な方法を用いらなければならん」

 

はやて「特別?」

 

私の言葉に頷くと透君は自分の顔の前に左手で拳を作り、そして人差し指と中指を立て、それを自分の額に当てた・・・いつもの精神集中のポーズとはちょっと違う。

 

シグナム「ハリベル・・・・これは?」

 

ハリベル「今から会う情報屋は通常では会えない、ココの場所とは隔絶された空間にいるんだ・・・言ってみればもう一つのココと言えるな、その場所に行くには魔力の波長を合わせなければならない・・・・・これは第一関門だ」

 

はやて「第一関門て、え?もしかして情報屋ってレアスキル持ち?」

 

ハリベル「確かに情報屋はレアスキルを持ってはいるが、『コレ』は違う、これは違う奴の能力だ」

 

はやて「違う奴って・・・・護衛の人?」

 

私が聞くと透君が声をかけてきた。

 

透「質問している最中悪いが、開けるぞ」

 

そう言うと透君はお店の扉に手をかけ、そして押し中に入った。

 

すると中はアンティークショップとはかけ離れた・・・・というか、まったく別の空間になってるんやけど。

 

アンティークショップの扉を開けたらそこにはレストランの中やった。

 

さっき言ったアンティークショップは窓から中が見えるようになってたんやけど、少なくとも物を食べる為のテーブルは無かったし、イスも無かった筈や。

 

シグナム「主・・・・・」

 

シグナムが緊張した声で私に声をかけてきた、まぁ突然こんな風景を見せられたらそうもなんねんな。

 

透「行くぞ」

 

しかし、透君とハリベルさんはそんな私等にお構いなしで先に進んでいった。

 

はやて「ちょっ、待ってや!「お待ちしておりました」・・・・ハイ?」

 

入った瞬間、いつの間にやらボーイさん・・・・ではなく、ボーイの格好をした女性が私等の前に立っていた。

 

綺麗な翡翠色のショートの髪とクールな感じがまたボーイの格好と相まって、さながら『クールビューティー』ってところやな。

 

せやけど、全く気配がせぇへんかったし、私の横にいるシグナムですら彼女をジッと見て離さず臨戦態勢をとっとった・・・・・ただ来る前に透君にデバイスやらを持っていくなて厳重に注意されたから武器の類は全くない。

 

???「私はローラと申します、ご案内いたしますので、こちらへどうぞ」

 

警戒していた私等とは裏腹に落ち着いて対応するクールビューティーさん。

 

透「・・・・・・」

 

私等は彼女の後を付いて行くと、彼女は突然止まりだし私等の方を向いた。

 

ローラ「さて、ご案内する前に一つ皆さんに謝らなければなりません」

 

シグナム「何を謝るんだ?」

 

シグナムの質問に答えるようにその女性は右手を自分の顔まで上げた。

 

ローラ「・・・・これだ」シュッ!

 

バシィッ!!

 

突然の事過ぎて一瞬何が起こったのかわからなかった、気付いたら護衛の女性が右手を伸ばし、その女性が伸ばした右手を透君は顔の左側を左手の甲で弾いた。

 

はやて「・・・・は?」

 

私が声を出したのと同時に透君と護衛の人が激しい格闘戦を開始しだした。

 

はやて「ちょちょちょちょ!?何でいきなり戦闘!?」

 

ハリベル「動かないで、シグナム・・・・お前もな」

 

シグナム「一体何故奴は攻撃をしてきたんだ?」

 

いやいやいやいや!二人とも落ち着き過ぎやない!?

 

ハリベル「情報屋は良くも悪くも来る奴等が多い、確かめる必要がある・・・とアイツは言っていたな」

 

はやて「確かめるって・・・・何を?」

 

ハリベル「信用出来る者かどうかをだ、その為には戦う必要があったらしい」

 

まぁ確かに口で言っても信じてもらえる筈はまず無いし、書類等を用意しても偽造している可能性だって充分にあり得るやろうからなぁ。

 

と納得している間にも透君とローラさんが素手でバシッバシッと戦っているんやけど・・・・・・いつまでやるん?

 

 

Side Out

 

 

情報屋に会いに来たんだが、案の定護衛のローラと戦う羽目になってしまった。

 

前に聞いた信用云々だろうが、実際は俺が本当に『マダラ』かを確かめる・・・・・・・いや、これもないな。

 

ただ純粋に試したいかだろうな。

 

俺はそう思っていたその隙にローラの鋭い蹴りが俺の左のコメカミに向かってきた。

 

俺はそれを右手で受けると同時に、ほぼ反射で左ミドルキックをローラの右脇腹に向けて放った。

 

だがそれをローラはバックステップで難無く避けた、空振った俺はそのまま素早く一回転するとローラと向かい合うようにして見合った。

 

その瞬間、俺の背中がゾワッとした感覚に陥った。

 

瞬時に『感知モード』にすると、俺の背後から3つの気配が俺に向かってくるのに気付いた。

 

俺は素早く後ろに廻し蹴りをすると、3つの気配が俺の廻し蹴りを喰らい同時に後ろへと飛んだ。

 

見ると、3つと言うより3人の人物だったが、3人ともエリオやキャロと同じ年くらいとの少女達だった。

 

赤・黄・青と見事に信号機のような髪の毛を靡かせた少女達はそれぞれが武器を持っていた、『トンファー』、『双剣』、『モーニングスター』を所持していた。

 

素手 vs 武器との闘い、普通なら素手が不利と思うんだろうが、それは闘い様・・・・・どうとでもなる。

 

すると赤髪の『トンファー』を持った少女が俺に向かい殴ってきた。

 

俺はそれを受け流すと、横から『モーニングスター』を持った青髪の少女が薪を割るように俺の脳天に目掛けてモーニングスターを振り下ろしてきた。

 

だが俺はそれを更に半身になって避けながら青髪の襟を掴み赤髪の方へとハンマー投げの要領で一度回転して投げた。

 

二人が見事にぶつかった事を確認すると、次に『双剣』の黄髪の方へと視線を移すと、黄髪は既に俺の方へと移動を開始していた。

 

黄髪は持っていた双剣を左右から振ってくるのではなく、どう言えばいいのか、三節棍や太鼓のように纏めるように、しかし時間差をつけるようにフェイントを入れながら攻撃してきた。

 

俺は左右ではなく、縦の攻撃に若干驚きつつもすぐに落ち着いて黄髪の左足の内膝を蹴る。

 

黄髪は膝を付き、バランスを崩した所為で双剣の連撃が無くなり、俺はその隙に黄髪の顔に3割の力で蹴ってやった。

 

黄髪が後ろに飛んだと入れ替わるように、また赤髪と青髪が二人同時に攻めてきた。

 

蹴り飛ばした黄髪もすぐに態勢を立て直し二人に合流し、協力して俺に攻撃してきた。

 

俺は3人の攻撃を捌きながらそれぞれに蹴りや殴り飛ばした、しかし背後から突然気配がした為、振り向き様に肘打ちを顔の位置で振りぬいた。

 

そうしたら俺の後ろにはローラがいて俺が放った肘打ちを自分の顔ギリギリで止めていた、俺はガラ空きとなった腹部へと蹴りを入れようと思ったが簡単にガードされると踏んで左肩をピクッと動かし左肘での攻撃を入れる事を匂わせるようにフェイントをかけた。

 

ローラは俺のフェイントに反応し、自身の左腕でガードの姿勢を取ってしまった。

 

俺はそれをなんとか視界に入れ確認することが出来、すぐに右脚を後ろに出した。

 

ちなみに、俺がフッ飛ばした信号3姉妹はフッ飛んだと同時にはやて達が「大人しくしぃや!」等言いながら取り押さえていた。

 

ドムッと若干の感触が足に伝わってきた、だが気を抜かず俺はすぐにローラの方へと向き直る。

 

ローラも瞬時に後ろに飛んだのか特にダメージを受けてはいなかったようで、ローラもすぐに俺に向かって構えを取った・・・・・・が。

 

 

 

???「終~~了~~~!」

 

 

 

若干間の抜けたような声で終了の言葉をだしてきた。

 

俺たちは全員その声の主の方を見ると、2階でたった一人だけ拍手をしながらこちら見ている人物がいた。

 

そう、俺達が会いに来た本来の人物・・・・・情報屋である奴。

 

 

 

『ミーシャ・マクウェル』

 

 

 

ローラは戦闘態勢を解き、姿勢を直した。

 

俺はそれを確認すると後ろのはやて達に拘束を解くように促した、はやてとシグナムは互いを見合って若干困っていたがハリベルが即行で俺の指示に従うのを見るとハリベルに続くように拘束を解いた。

 

その後、今迄隠れてたのかどこからか現れた女性達が俺達がいつの間にか散らかしたテーブルの残骸や一部破壊された床(タイル)の破片を片付けをし、俺達はローラ達に連れられマクウェルのいる2階に行った。

 

俺達が案内されたのは、一つのテーブルに2つのイスがあり、向かい側にマクウェルが座り紅茶らしきものを優雅に飲んでいる。

 

俺とはやては用意されたイスに座り、ハリベルとシグナムは俺とはやての後ろに立つ形になった。

 

ローラはマクウェルの後ろに立ち、さっきの信号3姉妹はメイドのように俺達に紅茶を差し出してくる。

 

ミーシャ「さっきはごめんなさいね、突然の事だったから驚いたでしょう?」

 

はやて「当たり前やろ!何でこんなことを!?」

 

ミーシャ「まぁ最初はマダラが本人かって事を確かめたかったんだけど、最もな目的はあなた達よ」

 

はやて「私・・・・達?」

 

ミーシャ「私達はね、管理局が大っっっっ嫌いなの、憎んでると言ってもいいわ、そんな所にいるあなたが私に会いに来た・・・・・普通なら入れるどころか会う事すらしないんだけど・・・・・彼、マダラの知り合いでしかも最も近しい人なら会ってみる価値はあるかもと思ったの、だから試したのよ」

 

はやて「試したって・・・・・どうやって」

 

ミーシャ「あなた達が、自分から動いて彼を助けるかどうかをね、さっきあの子達に向かって飛びかかったじゃない?」

 

透「・・・・・結果は?」

 

ミーシャ「勿論合格♪流石あなたのお知り合いね・・・・・・それと、どうだったローラ?」

 

マクウェルが後ろに控えているローラに問いかけた。

 

ミーシャ「彼、弱くなってたかしら?」

 

ローラ「残念ながら・・・・寧ろ以前より格段に強くなっています、とても最近までベッドの上にいた患者とは思えない程でした」

 

ミーシャ「アッハハハハ♪やっぱり!?そうよねぇ~そうでなきゃマダラじゃないわよね・・・・・流石私の見込んだ男よ」

 

マクウェルの俺を見る目がとても熱を帯びていた、これはもしかして・・・・。

 

ミーシャ「ねぇマダラ、私と「んっんん!!」・・・あら、そうだったわね」

 

マクウェルの言葉を遮ったのは、怒った表情をし咳払いをしているはやてだった・・・・後ろの二人もマクウェルの事を睨んでいる。

 

透「前にも言ったように手を組むことはしない、それに俺はもうコイツ等と手を結んでいるんでな・・・・いろんな意味でな」

 

ミーシャ「ハイハイごちそうさま、情報通り機動六課の娘達と出来てるのね、それにずっと『狙ってた』カリムとシャッハ、それに新人達とも出来ちゃってさ」

 

はやて「(狙ってた?)」

 

透「・・・・で、前に依頼した通り、情報は揃っているのか?」

 

ミーシャ「当然でしょ?」

 

そう言うとマクウェルは横の方で控えていた信号3姉妹に持ってくるように言うと、3人はどこかへと消えていった。

 

透「また増えたな」

 

ミーシャ「ん?あぁあの子達ね、あなたは知らないでしょうけど、あの子達と下で今掃除してる子達ね、前にあなたが破壊した研究所の子達よ・・・・あの3人もそうよ」

 

透「・・・・記憶にないな」

 

ローラ「当然だ、破壊されるギリギリで逃げ出した奴らばかりだからな、今日だってお前が来ると聞くと会わせてくれと言って聞かなかったんだから・・・・」

 

ミーシャ「まぁ行き倒れやそれこそ管理局の手に渡るより、うちで可愛がった方が安全って思ったから今はあぁーして働いてもらってるわけ、結構凄い能力持ってるのよあの子達・・・流石にあなたには敵わなかったみたいだけど」

 

言い終わるとマクウェルは紅茶を一口飲み始めた。

 

はやて「ね、ねぇ透君・・・ちょっと聞いてええ?」

 

透「どうした」

 

突然隣に座っていたはやてが眉を顰めて小声で聞いてきた。

 

はやて「ずっと気になってたんやけどな、あのマクウェルさんって何であぁーも管理局を毛嫌いしてるん?そら管理局は真っ黒黒助ぇやけど、悪いんやけど透君並に憎んどるやん」

 

透「あー・・・・流石に気付かんか」

 

はやて「気付かんかって・・・・指名手配リストでは見たことないし、昔あった人でもないやろうし・・・・・えぇ~」

 

ミーシャ「気付かなくて当然よ」

 

紅茶を飲み終わったマクウェルはカップをテーブルに置くとはやての方を向き発言した。

 

 

 

 

ミーシャ「だって私とローラは『元管理局員』もの」

 

 

 

 

はやて「はぁ?!」

 

シグナム「ナニィ!?」

 

二人が驚くのも無理無い、俺も最初聞いたときは二人までとはいかないが相当驚いたものだ。

 

はやて「ホ・・・ホンマなん?」

 

透「驚いている所スマンが、本当の事だ、俺の方でも調べはついている・・・・『ミーシャ・マクウェル』、かつては情報部のエースとして活躍していたが上司と上層部の陰謀により抹殺され掛けた」

 

はやて「抹殺って・・・・・」

 

透「ローラ、正式な名前は『フローラ・Y・ウヅキ』、若くして腕利きの局員として将来有望とされていたが、こっちも陰謀により謀殺される前に逃亡した」

 

ミーシャ「やっぱり調べてるんだ、流石『ジェイル・スカリエッティ』ってとこかしら?」

 

透「後で本人に言っておこう」

 

俺とマクウェルがそんな受け答えをしていると、今度はシグナムが口を開いた。

 

シグナム「抹殺やら謀殺やらと、随分と物騒な言葉が出てきたが・・・・何故だ?」

 

ミーシャ「シグナムさん・・・だったかしら、答えは至って簡単よ!つまり、あの連中・・・今の管理局の莫迦共は私とローラの能力に嫉妬したのよ・・・・・だから殺そうとしたの」

 

シグナム「・・・・・・・」

 

透「呆れている所悪いが、能力がの所は本当だ、実際コイツ等は若くして上り詰めていたんだからな」

 

ミーシャ「当時私は情報部、主に難解とされていた事件が多く解決されていなかったの、私はそんな事件の情報を集めることを目的とされていた・・・・私の能力、『レアスキル』を使ってね」

 

はやて「『レアスキル』・・・・ですか(情報部で能力・・・それに情報屋もやってるんやから)、もしかして」

 

合点がいったのか、はやてはハッとした顔でマクウェルを見た。

 

ミーシャ「そう、私のレアスキル・・・『浸透眼(見通すもの)』を使ってね、『浸透眼』は人だろうと生物だろうと物だろうと関係無しに全てのモノの情報が手に入るの、性格や性癖といったプライバシーに関わるモノもすべてね、この能力は管理局でも高く買われていたの、その能力を買われて管理局に入ったの」

 

はやて「『浸透眼』・・・・」

 

ミーシャ「当時の私は必要とされている事に飢えていた、上手く制御出来ていなかった子供の頃なんかは知りたくも無かった事が勝手に手に入って周囲に煙たがられていた、だけど管理局はそんな私を必要としてくれた・・・・・・だけど、それもすべて虚言だった」

 

はやて「虚言・・・・・」

 

ミーシャ「連中は細かい部分まで知れてしまう私の能力を恐れ、いつか自分達の事を知られてしまうのではないのか?そう思ったらしくてね、ある日とローラに刺客を放ってきたのよ」

 

シグナム「彼女にも?しかし、何故彼女があなたと一緒に・・・・」

 

ミーシャ「まぁ理由なんてどういうのだっていいの、やれ『凶悪犯が潜んでいるから二人で協力しろぉ』とか適当な理由つけてね・・・・まぁ実際そう言われたんだけど、だけど見てみたら凶悪犯のきの字すら見えないじゃない、そこで気付いたわ・・・・連中は私等を殺す為に組ませたんだって」

 

はやて「そんな・・・・・」

 

シグナム「しかし、ならばどうやって助かったのだ?」

 

ローラ「それは私の数ある『レアスキル』のうちの一つ、『ルームシェア』で私とミーシャを隠したんだ・・・・ちょうどこの空間のようにな」

 

はやて「待って、数あるって言うてたけども・・・・もしかして複数あるん?」

 

流石にそこに反応するよな普通。

 

透「ローラは、なにも戦闘技能を買われ管理局にいるわけではない、彼女の本当の持ち味は『レアスキル複数所持者』という点だ」

 

シグナム「レ、レアスキル複数所持者!?」

 

透「あぁ、さっき言った『ルームシェア』の他にも別に持っている、しかもただ持っているからじゃなくそのどれもが強力な能力なんで当時では重宝されていたらしい」

 

ローラ「当時の私は管理局を信じ切っていた・・・・・妄信といってもいい、管理局のすることなすことは正しい・・・だから管理局の頼み事なら断ることはしなかった・・・・・・あの時まではな」

 

あの時、おそらくマクウェルとローラをまとめて消そうとした時だろうよ。

 

ミーシャ「ホンットあの時ほどアイツの事を憎んだことは無かったわよ!あんの腐れオヤジ・・・・」

 

はやて「オヤジって・・・・情報部のやろ?」

 

ミーシャ「当時の上司で、私達を殺そうとした張本人の『ガルネオ・フィボッチ』よ」

 

はやて「『ガルネオ』って、情報部のお偉いさんやん!?今の情報部のトップで、昔は『何でも知っている』で貢献しまくってたらしいんやけど」

 

ミーシャ「それぜぇーーーーーんぶ私の能力で出した情報よ、それをアイツが自分の手柄にしてただけ」

 

はやて「・・・・手柄の横取り、これは地球やろうがどこやろうが変わらんのんやね」

 

そんなやり取りをしているうちに信号3姉妹がマクウェルから頼まれた情報が入った封筒をいくつか持ってきた。

 

数も厚さも相当あるように見えるが、また増えたのか?

 

はやて「うっわ・・・・・メッチャあるやん・・・・・・・・」

 

透「といっても危険度はピンキリだからな、無人の所もあれば滅茶苦茶の数の防衛がある所もあるしな・・・ま、半々ってところか」

 

まぁこれで用は済んだ・・・・・と、帰る前に『受けなればな』。

 

ミーシャ「あら、忘れてなかったようね・・・・今回の依頼はコレね、今のあなたら出来ると思うけど・・・・・あなたに任せるわ、いい結果を期待してるわ」

 

マクウェルから渡された数枚の書類を見ると若干気が引けはしたが、断るわけにはいかなかった・・・・内容も内容なんでな。

 

はやて「透君、まだ頼んでたモンがあったん?」

 

ミーシャ「いいえ、これは別件・・・・・というか、あなた達に上げた情報の対価・・・・・というより私の出す依頼が情報に対する支払いになっているのよ、私とマダラはね・・・・たまにお金ってのもあるけど、もっぱら依頼が代金替わりね」

 

はやて「えっ!?じゃ、じゃぁ私の情報の分のも!?それやったら私がやるから、ええよ透君!」

 

透「・・・・・・・」

 

はやてが自分の分は自分でと言っているが、俺もそれでいいならそうしたかったんだが・・・・・これはシグナム達ヴォルケンリッターはともかく、はやてはおろかなのは達では無理だな。

 

透「いや、これは俺がやろう・・・・お前等には無理だ、やらせられないんでな」

 

ミーシャ「・・・・・・・」

 

はやて「そんな・・・・・」

 

だが、何もしてもらわないというのもフェアではない、マクウェルもそう思うはずだ。

 

はやて「・・・なら、ちょっと見せてもらってもええ?」

 

透「・・・・・・止めた方がいいと思うが、見る覚悟はあるか?」

 

はやて「・・・・・・・・・・・」

 

これはそう易々と気軽に見せられるような依頼ではない、だがこれははやてにもある意味では関係しているものではある。

 

だから俺ははやてに見る意思があり、覚悟があるのかを問うた。

 

はやて「・・・・見せて」

 

見せて・・・・・ただその一言で大分無理をしていることはわかるが、見るという意思を示した。

 

ならば、俺にもう止めることは出来ずにいた・・・・あとははやての責任でもあるんでな。

 

俺は何も言わずに受け取った資料をはやてにも見せた。

 

受け取ったはやては、資料の1つ目で驚愕の表情になり、次第にその表情は激怒へと変わっていった。

 

はやて「何で・・・・・何でこない・・・・・・腐り切ってんねん!」

 

持っていた資料をクシャクシャにしながら顔を埋(うず)めながら悲痛な声を出すはやて。

 

はやて「残ってる人は・・・・少なくともマトモやって思ぉてたのに、何でこないアホばっかなん・・・」グスッ

 

その声は次第に嗚咽を交えながら、しかも書類の端から見えるはやての頬から流れる一筋の液体。

 

しばらくすると、はやては書類から顔を離し、真剣な顔つきでこう言った。

 

はやて「・・・・それやったら、それやったら提案があるんですけど、よろしいですか?『マダラさん』」

 

いきなり口調が他人行儀になっていることに驚きはしたが、俺もはやてに・・・・というか、管理局員であるはやてに頼みたい事があったんで、俺もはやてに合わせた。

 

透「ホォ、それは好都合だ、俺もそちらに提案があるんだ・・・・勿論聞いてもらえるよな?『八神部隊長殿』?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

透「(となれば、かなり早いがアイツ等の修行も変えないといかんか・・・・・・・そろそろ技を教えてもいいか)」

 

 

 

 

 

 

 

あとがき

 

 

投稿が遅くなり本当に申し訳ありません。

 

動画を確認された方はご存知かと思いますが、今回の話は本来ならば先週辺りに投稿するはずだったのですが、中々思うとおりに書けず今日に至ってしまいました。

 

それと、皆様にさらに謝罪が・・・・。

 

次回の話なんですが、今月中という事を動画で言ったのですが、なんと私、近々引っ越しをする予定でして。

 

その為にネット回線を一旦外しまた繋ぐため、通信業者の方(?)が工事をするのに1,2週間程掛かるとの事でしてその間に投稿することが出来ません。

 

まぁこの時期ですから、引っ越しをされる方も多かったり、電気店なんかもセール等をして買われた方の工事の予約も入れられてるらしいので、仕方はないのですが・・・・本当に申し訳ありません!!

 

更に言えば、今回急いで書いたので誤字脱字も多数あるかと思います、お気づきの所がございましたら教えていただければ幸いです。

 

 

 

そして今回の話は護衛のローラとの戦闘が若干あったのですが、セリフ等で気付いた方もおられるかと思いますが・・・・。

 

今回の戦闘シーンは某仮想現実のカンフーアクションを意識しておりまして、気になる方は『マトリ○クス』の2作目の代表的なアクションシーン、もしくは皆さんが知っている有名なカンフースターのアクションをご覧になった方がイメージしやすい方と思います。

 

 

 

次回、はやてと透が互いに提案したい事とは何か!?なのは達のいる管理局内で大きな動きが!

 

更に次回は新キャラ・・・・・なのかどうかは未だ検討中ですが、出す予定です。

 

二人おりまして、男女出す予定でして、某有名18禁のゲームのキャラをモデルとしてまして、女性の方は透のハーレム要員ではないですが・・・・・まぁ準ハーレム要員?と言うところでしょうか。

 

 

えぇ、中々に約束を破ってしまう私なのですが、今後ともご覧になっていただければ幸いです。

 

別サイトの方では辛口コメントをいただいておりますが、めげずに頑張って、なんとかこの『リリカルなのは』を完結したいと思っておりますので、応援よろしくお願いします。

 

 

 

 

 

あと、動画の方もよろしくお願いします!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 
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