この絵には特別な思いがある。精神を患い、生きる気力を全く失ってしまた私は、ただ絵を描くことしかやることがなかった。描いている途中も精神的に追い込まれていて投げ出したい思いで一杯だった。なのに寝ては描き、寝ては描きの繰り返しでなんとか仕上げたのがこの絵である。
 線路沿いに住んでいたので、踏切の音を聞くごとにふわっと線路に行ってしまいたい衝動に駆られることもあった。でも死ぬ勇気はなかった。そしてできた絵は実に朗らかでチャーミングな魅力的な絵となった。心の底ではやはり「生きたい」と思ったのあろう。
 ちなみに緑の制服の女の子は「このは」という名前が付いていて、モデルはうちの嫁である。天然パーマが不本意だったようだが、私には魅力的に感じたのでうまくキャラクターデザインに利用させていただいた。
 もう一人は「ちひろ」と言ってこれは特にモデルがいない。しかし制服は静岡県立磐田南高校のものである。筆者の母校である。いまだ制服は変わらない。紺色の生地に幅1cmの白いラインが特徴。地域一番の進学高であるがゆえにそのセーラー服を着れることは名誉とされた。
 躍動感のある構図を目指して描いた。絶望の底でこのような朗らかな絵が描けたことが今だに理解できない。不思議な絵である。

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2016-01-03 03:18:58 投稿 / 1700×1156ピクセル

2016-01-03 03:18:58 投稿
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