No.820498

Free Trigger 第3話「武器の訓練」

Nobuさん

第3話。短いです。

2015-12-24 07:52:29 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:299   閲覧ユーザー数:298

 武僧達のいない、安全な場所に着いた三人。

「ってなわけで、武器戦闘を学ばせて」

「あれ? でもミロさんは体術が得意でしたよね?」

「まあ、とにかく、武器も学ぶと便利かな、って。ていうか、言い出したのはあんたでしょうが」

 ミロは男をこつんと殴った。

「……武器か。これはどうだ?」

 そう言って、男は刀身の短い曲刀を見せた。

「何これ?」

「これは『飛翔剣』という、投擲用の剣だ。近接攻撃・間接攻撃の両方が可能だぞ」

「使いやすいの?」

「いや、使いにくい方だ」

「だったら別の武器が……」

「はいはい、練習しましょうね」

 ユミルに引っ張られ、ミロは飛翔剣の練習をする事にした。

 

「これから、俺が魔法で的を召喚する。それに向かって、飛翔剣をぶつけろ」

「わ、分かったわ!」

 男が呪文を唱えると、目の前に的が現れた。

 ミロは飛翔剣を持ち、的に狙いを定める。

「それっ!」

 ミロは勢いよく、飛翔剣を投げつけた。

 飛翔剣は車輪のように回転し、的に向かっていく。

 的に飛翔剣が刺さると、霧のように消滅した。

「最初はこんなものか」

「あ、回収忘れた!」

 ミロは急いで飛翔剣を回収する。

「戻すまではできていないようですね」

「次はこれだ」

 次に、男は呪文を唱え、複数の的を召喚した。

「え、っと……? せいやっ!」

 ミロが飛翔剣を投げつけると、的を貫通するように飛翔剣が飛んでいく。

 全ての的を貫通すると飛翔剣は手元に戻った。

「呑み込みは早いな。これならどうだ?」

 男は次々と的を召喚した。

 的は動いており、簡単に当てさせる気は無い。

 ミロは、じっくりと的を見続ける。

 しばらくすると、的は一直線に並んだ。

 それを見計らい、ミロは飛翔剣を投げつける。

 飛翔剣は全ての的を貫通していった。

 訓練はこれで、一通り終わった。

 

「武器の扱いには慣れたか?」

「ええ。ありがとう」

「後は使って慣れろ、ですね。飛翔剣は使いこなせば万能に戦えますよ」

「早く脱出できるといいわね……。そのためには、あたし達が行動しなきゃ」

「そうですね!」

 

 三人は脱出のために教会を歩いていった。


 
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