No.818232

英雄伝説~運命が改変された少年の行く道~ 戦争回避成功ルート

soranoさん

第123話

2015-12-11 00:38:00 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:978   閲覧ユーザー数:912

 

~ジュライロッジ~

 

「そらっ!!」

「……ッ!」

オルディーネと化したクロウとの戦闘を開始したヴァリマールは先制攻撃代わりに放ってきたクロウの攻撃を太刀で受け止めてダメージを最小限にし

「一の型―――閃光斬!!」

「グッ!?」

クロウの攻撃が終わると反撃代わりの連続攻撃を叩き込んだ。

「喰らえっ!!」

「甘い!」

クロウが放ったクラフト―――ブレードスローに対してヴァリマールは機体を側面へと傾けて回避し

「まだ終わらないぜ!?そらっ!!」

投擲したダブルセイバーを回避されたクロウはヴァリマールへと向けて加速しながら戻って来るダブルセイバーを受け取ってヴァリマールに突きを放った。

「させない!」

「何っ!?」

しかしヴァリマールは放たれた突きを太刀で受け流してクロウの側面へと回り

「そこだっ!!」

「グッ!?」

反撃を叩き込んだクロウを怯ませた。

 

「燃え盛れ……滅!!」

側面からの攻撃によって怯んでいるクロウ目掛けてヴァリマールはクラフト―――龍炎撃を放ち

「!!」

ヴァリマールの更なる追撃に気付いたクロウは間一髪前方へと加速して回避した。

「へへっ、これに耐えられるか……っ!?」

ヴァリマールと距離を取ったクロウは溜めの構えでダブルセイバーを構え

「秘技――――」

対するヴァリマールは抜刀の構えでクロウの攻撃に備えた。

「クリミナルエッジ!!」

「百烈桜華斬!!」

そして互いに突撃した2体の機体は強烈な一撃を放ち、互いの攻撃によって相殺された2体は相殺した際に発生した衝撃波でそれぞれ後退させられたが

「三の型――――天衝斬!!」

生身のクロウより機体の中で操縦するリィンは衝撃がクロウより少なかった為クロウより早く立ち直ってクロウに詰め寄って攻撃を叩き込んだ。

 

「グアッ!?」

「まだだっ!ハアッ!!」

「グッ!?」

必ず敵の体勢を崩すクラフトを叩きこんでクロウの体勢を崩したヴァリマールは更に追撃をしてクロウにダメージを与え

「クッ……お返しだっ!―――崩爆華!!」

対するクロウはダメージに苦しみながらもダブルセイバーに闘気を溜め込み、ヴァリマールに反撃を叩き込んだ!

「うあッ!?」

クロウの放った反撃によってヴァリマールは仰け反り

「そこだっ!隙だらけだぜ!」

「うっ!?」

その隙を逃さないかのようにクロウは更なる追撃をヴァリマールに叩き込んだ。

 

「一気に決めてやる!オォォォォォ……!」

ヴァリマールに強烈な一撃を叩きこむ為にクロウは再びダブルセイバーで溜めの構えで力を溜め始めたが

「させるか!―――閃光斬!!」

「チッ!?」

ヴァリマールのクラフトを受けて溜めの構えを解除されると共にダメージを受けて怯み

「今だ!ハアッ!!」

「ガハッ!?」

更にヴァリマールの追撃によって頭の部分を攻撃されて呻き声を上げた。

 

「ハア、ハア………何でだ?騎神によるARCUSのリンクも使わずに、何でここまであいつはやれるんだ……?」

ヴァリマールと一端距離を取ったクロウは今までの戦いの疲労やダメージによって息を切らせながらヴァリマールを見つめて信じられない思いを抱えていたがミシェラムでのエリゼとのやり取りをふと思い出した。

 

 

兄様はベルフェゴール様達――――”超越者”達の力をその身に宿しているのですから。兄様がその気になれば貴方如き”瞬殺”できるはずですし、私も”本気”になった兄様には足元にも及ばないでしょうね。

 

……じゃあ嬢ちゃんはあの時のリィンは無意識で手加減して俺と戦ったって言いたいのか……!?

 

あくまで推測ですが。この際ハッキリ言わせてもらいますが貴方は神々や魔神の”力”を軽く見過ぎています。彼らはその気になれば単独で国を滅ぼせる程の”力”を持っているのですから。

 

……つまり、あれか?あの時のベルフェゴール達もそうだが、パンダグリュエルでのリィンも俺を殺さないように手加減をしていたって事か……!?

 

”裏切り者”の貴方を生かしたベルフェゴール様達の意図はわかりませんが、兄様はそうでしょうね。

 

「………けんじゃねぇ。」

「?どうした、クロウ!もう終わりか!?」

ミシェラムでのエリゼとの戦いの最中で交わした言葉のいくつかを思い出し、ヴァリマール―――リィンが急激に強くなった理由を自分なりに推測したクロウは怒りによって身体を震わせながら呟き、クロウの様子がおかしい事に気付いたヴァリマールの操縦席にいるリィンがクロウに声をかけたその時!

「ざけんじゃねぇぇぇ―――――ッ!!」

クロウは咆哮を上げると共に全身に膨大な瘴気を纏い、かつてトリスタでヴァリマールを圧倒的に倒した姿へと変化した!

「!あの姿は……!」

かつてトリスタで敗北した際のオルディーネ―――クロウの姿を見たリィンは唇を噛みしめた。

「俺はこの時の為になりふり構わず”力”を求めたんだ!これ以上”部外者”共の介入で醜態をさらしてたまるか――――ッ!!」

「一体何の事を言っているんだ、クロウ!?」

「そんな事を気にするのは後にしなさい!それよりもあのままだと冗談抜きでバンダナ男がすぐに死ぬわよ!?」

「!?どういう事だ、それは!」

操縦席の中に自分と共にいるセリーヌの警告を聞いたリィンは血相を変えて尋ね

「アンタがさっき使い魔にした娘みたいにあのバンダナ男は周囲の霊力(マナ)を過剰に取りこんで、自身の霊力(マナ)を暴走(オーバーロード)させようとしているのよ!」

「何だって!?」

「止めなさい、クロウ!これ以上霊力を取りこめば、貴方はすぐに死ぬわよ!?」

「例え暴走(オーバーロード)する程の霊力(マナ)を自身の力にする事ができても、その行為は寿命を大きく削る行為です!ですからこれ以上の霊力(マナ)の摂取は止めてください!」

セリーヌの説明にリィンが驚いている中、クロウの状態を既に察していたクロチルダとエマは血相を変えてクロウに警告をした。

 

「るせぇ!外野は引っ込んでろっ!!オォォォォォォ―――――ッ!!」

「クロウ……」

「どうしてそこまでして………」

二人の警告を無視して更なる霊力(マナ)を取りこみ続けるクロウを見たアリサとエリオットは辛そうな表情をし

「パント様、クロウさんを助ける方法で何かいい方法はありませんか!?」

「……彼を助けられる方法は唯一つ。ここにいる全員が協力して早急に彼を制圧して”魔人化(デモナイズ)”を解かせるしかない。」

セレーネに尋ねられたパントは重々しい様子を纏って答えた。

 

「で、ですがそれでは……」

「……リィンとクロウの”約束”を破る事になってしまうな。」

パントの答えを聞いてある事を察したエリスとガイウスは辛そうな表情をし

「もうそんな事を気にしているレベルじゃないわ!今すぐ全員でクロウを速やかに制圧して”力”を取りこむのを一秒でも早く中断させ――――」

サラ教官は武器を構えて全身に紫電を纏い、アリサ達にも戦うように促そうとした。

「―――待ってください!俺が何とかします!」

「リ、リィンさん……?一体何を……」

「……俺達の手を借りずにお前だけの力で早急に奴を制圧できるのか?」

するとその時リィンが制止の声をあげ、リィンの制止の声を聞いたプリネは戸惑い、レーヴェは真剣な表情で尋ねた。

 

「俺の”力”を増幅してゼムリアストーンの太刀に乗せて、攻撃を叩き込みます。やれるか、ヴァリマール?」

「理論的ニハ可能――――過負荷(オーバーロード)状態トナリシバシ動ケナクナリソウダガ。」

「すまない……だけど、よろしく頼む!」

ヴァリマールの返事を聞いたリィンはその場で集中し

「”神気合一”――――!」

自身に秘められる”力”を解放した状態になった!するとヴァリマールが構えた太刀が凄まじい光を放ち始めた!

 

「おお……!?」

「クロウのオルディーネと同じ……!」

「!!あれは……!」

太刀に込められる光を見たフィーとミリアムは驚き、リアンヌは目を見開いた。

「受けて見よ、終焉の十字!」

「無明を照らす閃火の一刀!」

そして互いに力を溜め終えた2体はそれぞれ加速し

「デッドリー――――」

「ハアッ!」

「あ――――」

クロウが振るったダブルセイバーをヴァリマールは闘気によって発生した炎を太刀に纏わせた状態で一撃でクロウの手からダブルセイバーを弾き飛ばし

「せい!たあ!おおおお………!終ノ太刀―――――暁!!」

次々と怒涛の連続攻撃を叩き込み、最後にヴァリマールはクロウの背後を駆け抜けた。すると炎の大爆発と無数の斬撃がクロウに叩きこまれた!

「グアアアアアアアア――――ッ!?ハハ、これがお前の”本気”、か……………」

ダメージに耐えきれなくなったクロウは戦闘不能になると共に地面に叩きつけられた!

 

 


 
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