ここは西部開拓時代のアメリカ…。
二人の男が、小さな村の通りで背中を合わせて立っている。
一人は黒ヒゲを蓄えた鷲鼻の、いかにも悪人面したヒューマンの男。
もう一人は金髪の、いかにも保安官らしいやはりヒューマンの男だ。
「ルールはわかってるよな?…ここから10歩歩け。10歩歩いたら振り向きざまに…」
「フン、ルールぐらいわかってらァ。さっさと始めようぜ」
両者、ピースメーカーを構え1歩、また1歩と足を進めていく。
(5…6…7…)
(8…9…)
「「…ッ!」」
両者同時に振り向き、トリガーを引こうとしたその時だ!!
「わほー!」
「げっ!?」
突然、悪人面した男の上にどこからともなくタヌキの少女が落ちてきた!!
「な、何が起きてるんだ…!?」
「ありゃ?ここどこ?もしかして西部開拓時代のアメリカ?」
その少女はきょとんとしたまま辺りを見回している…。
「…こ、このアマぁ!よくもジャマしやがって!」
「え!?あれ!?あれ!?」
「いいか!大人しくしろマディソン!銃を捨てねえとこの女をぶっ殺す!!」
「ビアード!貴様…卑怯な真似を!!」
あろうことか少女を人質に取る、ビアードと呼ばれたヒゲの男。だが…!
「ぎゃーぁっ!!」
「あ、あれ!?」
「…ちょっと待て、俺は撃ってないぞ!?」
「うおーっ!マディソンだ!マディソンが勝ったぞ!!」
「待て!俺は撃って…」
「いや、あんたに違いない!人質を避けて撃つなんてアンタ天才だ!!」
「は、ははは…(そういうことにしておこうか)」
マディソンと呼ばれた保安官はどこか、照れくさそうだった。
…2015年、北岡光太郎の家。
「というわけで、西部開拓時代の決闘を見てきちゃったの!人質にされた時はどうなるかと思ったけど…」
「ひ、人質!?だ、大丈夫だったのおれなちゃん!!」
「大丈夫だよ。なんか知らないけど犯人が勝手に倒れちゃってw」
…同じく2015年、天空市内の射撃演習場。
「…な、やっぱりお前には射撃は無理なんだよ」
「うん、リュウイチ兄ちゃん…」
Tweet |
|
|
2
|
1
|
追加するフォルダを選択
何が起こるかなんてわかったもんじゃない。
■出演
おれな:http://www.tinami.com/view/763746
光太郎:http://www.tinami.com/view/789157
続きを表示