動物は敏感だ。
臆病な性格ならなおさら……今回はとある一匹の狐の話。
璃々「コンちゃん。これ食べる?」
コン「きゅっ」
喜雨「よしよし…」
アパートの中、食堂のある席での出来事。
幼稚園児の璃々がコンを膝に乗せ、祭の作った漬け物を食べさせている。
喜雨はその姿を見て、可愛いと思ったのかコンの頭を撫でる。
コンも撫でられて気持ちいいのか目を細めている……なんとも微笑ましい光景だ。
だがその光景を少し離れた場所で見る、身体的に残念な少女達がじっ、と見ていた。
他ロリ「「「…………」」」
リト「ん?どうしたんだ?」
小蓮「リト、コンって人見知りよね?」
季衣「それで恥ずかしがりやの」
リト「まぁ、そうだな」
鈴々「じゃあ何で璃々と喜雨になついてるのだ!?鈴々達はなつかれないのに!」
音々音「そうなのです!ねねもコンをモフモフしたいのです!」
香風「もふもふ~」
ミミ「ピチュ…(それが理由なの…)」
流琉「璃々ちゃんと喜雨ちゃんがあそこまでなつかれてるなんて…」
リト「璃々ちゃんは小さいし、喜雨は…何でだろ?」
美羽「理不尽なのじゃ!妾も触りたいのじゃー!」
白湯「ぷぅぅ…」
不満があるロリっ娘達はリトに色々言ってくる。
まぁ、原因と言える原因は彼女達にあるのだが。
鈴々と季以はよく食べ物関係で喧嘩するし、流琉はリト関係で時々病むし、音々音は時々キックでリトを沈めさせるし、小蓮と香風は問答無用でコンで遊んでくるし、美羽と白湯はリトの膝の上を巡って喧嘩するし…ビビりのコンにとっては絡みにくいのだ。
そんなことは知らないリトはコンを呼ぶ。
リト「聞いてみるか。…おーい、コン」
コン「きゅ?(トテトテ」
リト「ちょっと聞きたいんだけどさ。璃々ちゃんと喜雨に何でなついてるんだ?」
コン「きゅうきゅ(えっとね、りりはおれのお友だちでね、すぅはこの前一緒に土いじりしたの)」
リト「ふーん…じゃあ、何で音々音達とは遊ばないんだ?」
コン「…きゅ(…ちょっと怖いの)」
ミミ「チュー、ピッチュ(あー、確かに)」
リト「そっか…まぁいいや。皆も遊びたいからかまってやれよ?」
コン「きゅ…きゅん!(う…うん!おれ、がんばる!)」
リト「よし、いいこだ」←ナデナデ
コン「きゅっ♪」
ミミ「ピチュー!(あ、私もー!)」
ミミは空いてるリトの手を自分の頭に乗せる。
リトも意図が分かったようで、結局二匹の頭を撫でた。
二匹とも心地いいのか、もっともっととせがんでくる。
季衣「何だかんだで兄ちゃんが一番なつかれてるよね」
小蓮「じゃあ逆に誰がなつかれてないんだろ?」
リト「それもそうだな…。…ちょっと調べてくるか」
そう言ってリトは二匹を定位置に移動させ、席を立つ。
さて、まずはどこに行こうか…。
一件目、アパートその1
桃香「わー、コンちゃんもふもふ~♪」
コン「きゅきゅきゅ…!」←くすぐったい
愛紗「ね…姉さん、次は私に…」←おめめキラキラ
コン「きゅ…」←警戒されてる
リト(まぁ、愛紗は時々怒鳴るからな…周りに)
白蓮「目付きと鼻息がダメんなんだろうな…」←ちなみに微妙そうな顔された
二件目、アパートその2
コン「きゅぅぅ!」←蓮華の胸でジタバタ
思春「………」←拒否られてなんか悔しい
蓮華「し…思春…大丈夫よ、まだチャンスはあるんだから」←結構なついてた
ミミ「ピーチュ、ピーチュッ!(やーいやーい!)」
穏「むぅ~…何がいけなかったんですかね?」←隠れられてた
雪蓮「アタシなんて唸られたのよ!?可愛かったけど!」
冥琳「私は割りとよかったな…」
梨晏「ある程度人選んでるんじゃない?」←普通だった
三件目、鳳凰院財閥のビル
コン「………」←リトの服の中から出てこない
華琳「…ちょっと、リト。その子何で出てこないのかしら?」
春蘭「うぅ~…」←もふりたいけど拒まれた
秋蘭「少し残念だな…」←割りと普通だった
桂花「あんたの躾が悪いんじゃないの!?」←警戒された
栄華「全くですわ!」←すごく拒まれた
リト「んな訳あるか」
華侖「なんの話ッスかね?」←チビッ子と同じ
柳琳「さ、さぁ…」←秋蘭よりよかった
四件目、アパートその3
恋「……………お手」
コン「きゅっ」←素直にした
詠「何で月がよくてボクが…」←惨敗
月「な、なんかごめんね詠ちゃん…」←恋と同じ
華雄「………」←泣かれた
美花「ご主人様、今度からは狐耳でご奉仕した方がよろしいのでしょうか?」←恋と同じ
リト「やっぱり頭のそれ猫耳だったの!?」
ミミ「ヂュ~…」←威嚇
五件目、アパートその4
翠「~~~~!」←笑顔でもふってる
コン「きゅぅぅ~!」←割りと嫌がってない
蒲公英「あー…恥ずかしがり同士だから波長が合うのかも…」←警戒された
鶸「そうかも…」←上に同じく
蒼「ヤ~ン♪リトさんってば蒼をペットにしたいの~?」←怯えられた
蓬「おっと、オレの娘に手を出す前にまずオレからやってもらおうか」←泣かれた
リト「………は?」←イマイチ意味分かってない
六件目、アパートその5
リト「おーよし、おーよし…」
コン「きゅぅぅ~…!」←泣いてる
炎蓮「なんで泣いてんだコイツ?」
忰怜「鏡見れば?」←なつかれた
雷火「判断基準は胸か…?」←泣かれた
海蓮「顔じゃないかねぇ…」←微妙そうな顔
七件目、芸能事務所
天和「ちっちゃ~い!ねぇ、抱っこしていい?」
コン「きゅ…」←ちょっと引いてる
リト「本人次第ってことで」
地和「何よ、触らせてくれないの?」←怖がられた
人和「この子が嫌がってるからダメよ」←様子見
八件目、アパートその6
凪「orz」←拒否られた
真桜「凪ー、しっかりしぃやー?」←微妙そうな顔
霞「止めとき真桜。傷は深いで」←上に同じく
沙和「可愛いのー♪」←なつかれた
コン「きゅー…」←気持ちいい
星「…何故なつかん?」←警戒された
稟「人それぞれだからでしょうね…」←同上
風「そですねー」←なつかれた
九件目、色んな部室
明命「orz」←ダメだった
亞莎「orz」←ダメだった
朱里「あぅ…触らせてくれません…」←警戒された
雛里「しゅ…朱里ちゃん、頑張ってっ」←ちゃっかり抱いてる
包「これ苛めじゃないですか…?」←普通
涙「可愛い…」←なつかれた
雷々「次こっちねー!」←そんなに嫌そうじゃなかった
電々「こっちもー!」←同上
純「うう……なんで純はダメなの…?」←得たいの知れない何かに怯えられた
十件目、アパートに来てた奴ら
麗羽「何ですのこの黒くて小汚ない狐は?」
コン「………」←無言で涙目
リト「………」←無言で無拍子の構え
ミミ「………」←無言でボルテッカーの構え
斗詩「謝ります!!謝りますからそれは止めてください!!?」←なつかれた
猪々子「お前も電気出すなよ!?」←微妙そうな顔
真値「よしよーし…」←普通
十一件目、アパートその7
紫苑「可愛いわね~♪」←ナデナデ
コン「きゅっ(りりと同じにおいする)」
桔梗「しっかしまぁ、なつかれん奴が多いの」←なつかれた
祭「性格もあるからの。それは仕方あるまい」←元々なついてる
燈「まぁ。ポケモンも人と変わらないのね」←なつかれた
傾「…わらわには関係ないが…」←拒否られた
楼杏「はぁ…この子私の癒しだわ…」←なつかれた
風琳「可愛いね♪」←なつかれた
焔耶「あう…」←泣かれた
七乃「理不尽ですね…」←本能的に怖がられた
空丹「ホンとよね…」←怖がられた
黄「ですね…」←七乃と同じ
リト(ここまで来ると、パターン見えてくるな…)
十二件目、神崎のいるアパート
雪菜「わぁ、可愛いキツネさん!」
コン「きゅんっ!」←尻尾フリフリ
神崎「ポケモンか…ウチでも飼おうか…」←微妙そうな顔だった
瑞姫「あら雪菜ちゃん可愛い……ポケモンなら実家で飼ってたペルシアンがいるはず…」←ちょっと引いてた
リト「ペルシアンいんのかよ」
十三件目、ポケモンバトル同好会…疲れた…。
サトシ「やっぱりゾロアをゲットしてたんだな!」←普通
レッド「でもバトル向きじゃないんだな」←上に同じく
リト「コンは強くなりたかったらしいけど…この生活が安定してさ」
ブルー「アハハ!グリーン達怖がられたの?」←サトシ達よりまし
グリーン「うるさい女だ…」←怖がられた
ゴールド「何だよ、ゾロアぐれぇで…」←上に同じく
シルバー「………」←ちょっとショックだった
クリス「あ、あはは…」←なつかれた
ルビー「何でなんだい…?ただ寸法を図ろうとしただけなのに…」 ←拒否られた
サファイア「自重せんといかんて」←なつかれた
エメラルド「オレは!?頭か…頭なのかー!?」←怖がられた
十人十色――まぁ、一人足りないのだが――の反応をするレッド達。
てか男共どんだけなつかれてないんだよ。
それとこれまでの結果から、コンは強面だったり性格が悪かったり、あと変な趣味持ってたりする者を拒むようだ…一部例外がいるが。
そんな中、第三者視線でリト達を見るイエローはコンを膝に乗せていた。
イエロー「殺伐としてるなぁ…。ねぇ、君は皆のこと嫌い?」←璃々とイコール
コン「きゅうう(ううん。おれ、皆のことすきだよ)」
イエロー「僕の事も?」
コン「きゅ(うん。とうかもあいしゃもれんふぁもねねねも皆すき)」
イエロー「あれ…?リトさんは?」
コン「きゅっ(りとは…皆とちょっと違うすき。ミミとかリオウとかと違う特別なすき)」
イエロー「………」
コン「きゅん(おむねがほわっとなって安心するすき。時々おむねがどきどきするすき。皆よりもっともっと、りとの事がいっぱいいっぱいすき)」
イエロー「…どうしましょうレッドさん。この子可愛いです」
レッド「は?」
リト「そりゃウチの子だし」
ミミ「ピチュッ!?(親バカ!?)」
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XXX「はーい、この話はほぼ全てのキャラが出てきまーす」
一刀「…ネタがあまり無いからやるのか?」
XXX「は、はぁ!?違うし!べ、別に見返して見て出てないキャラと出てるキャラの差があるからじゃないからね!?出番のためとかじゃ無いんだからね!?と言うわけで『二十六話:狐のなつき度合い』始まります!」
一刀「時々作者のノリについていけない…」