【 一刀の慧眼 の件 】
〖 洛陽 都城内 練兵場 にて 〗
一刀「───さすが霧島だ! 早くも俺の意図に気が付いてくれたか!」
霧島「……… はいっ! 私は艦隊の頭脳として、日々精進を続けています! これくらいの判断が出来なければ、司令の補佐など務められません!! それに、榛名もアリゾナのヒントがあったとはいえ、ほぼ自力で気付きました!」
一刀「──榛名もか! よくやったな!!」
榛名「あ、あぁぁありがとうございます! 榛名、とても感激です!!」
戻ってきた一刀より褒められた霧島は、冷静に眼鏡を掌を立てて直し、榛名は顔を真っ赤にして喜んでいる。
金剛「ゔ~~~! 提督に褒められるなんて I envy you(羨ましい)ネ!」
長門「それにしても、提督よ! あの質問の解答を早く教えてくれ! 私達が一生懸命考えたが、全く分からなかったのだ! あれは──どうすれば!?」
「「「「 ……………………… 」」」」
長門を先頭に、難しい顔をして一刀に詰め寄る艦娘たち。
そんな一刀が、後ろで待っている人物を紹介した。
ーー
一刀「説明するより、実際に行った方が早いし分かるだろう。 ………それから、この方達が今回の作戦の要だ!」
麗羽「オーッホッホッホッ! わたくしを頼るとは、さすが天の御遣いさまですわぁ! この袁本初に任せて頂ければ……大船に乗ったつもりで任せてくださいまし! オーッホッホッホッ! 」
猪々子「御遣いの兄ちゃん、 此処でいいのかい? あたいの力が必要な場所……おっ! 久しぶりじゃん! 兄ちゃんの仲間だろう、アンタら!!」
斗詩「すいません! すいません!! ほんとぉーに、すいません!!」
ーー
そこには、何進配下となる袁本初(麗羽)、文醜(猪々子)、顔良(斗詩)の三人が並んでいる。 思いもよらない人物の登場に、思わず引く艦娘たちだが、一刀は掌を数回叩いて命令を下した。
一刀「先ずは、その写真を地面に置き、洛陽の街を出来るだけ再現するんだ! 分からない部分があれば、ここに居る三人に聞いて確かめてくれ!」
一刀の言葉により、地面に写真を置き始めた艦娘たち。 その写真を不思議そうに眺めながらも、的確に指示を入れる麗羽たち。
ーー
長門「これが……この場所に。 この写真が──」
麗羽「この『絵』は、此処になりますわよ?」
長門「そうか……それはすまない」
麗羽「とんでもありませんわ。 此処に描かかれている店は、わたくしの行き付けの店ですから、直ぐに分かりましたの。 ………それにしても、綺麗な黒髪だとこと。 これも、天の御遣いならではなのでしょうか?」
長門「………化粧など……私には必要ない」
麗羽「まあ! 貴女の様に美しい方なら、そのような簡素な髪飾りや服装より、もっと華やかな装飾品の方が、お似合いですわよ?」
長門「───助言は有り難く感謝する。 されど、この身体に着ける物に、華美な物など不要。 総てに置いて、提督に勝利を捧げる身なれば!」
麗羽「……………………」
ーー
猪々子「おっと、嬢ちゃん! この絵は此処だよ! ここはよく通ってるから、あたい知ってるんだ!」
金剛「Oh、此処に何があるんですカー?」
猪々子「へへへ……聞いても驚いちゃいけないぜ! 此処には大陸各地の名物屋台が並んでてさぁ! 他では味わえない料理が食べれて、もう凄いってもんだない処なんだ! アンタ達も食わないと、絶対に損するって!!」
比叡「それなら、私の料理も有名なんですよ! 一口食すだけでも、皆が忘れられない味って言われる程ですから! 『 比叡カレー』という私の自慢料理です!」
猪々子「良いねぇ、天の国の名物料理! 名前からしてぇ凄く辛そうな料理じゃないか! 是非食べて見たい…… ネエちゃん! あたいにも食べさせてくれよ!!」
「「「 ─────!? 」」」
比叡「良いですよ! 材料させ揃えれば、気合い入れて作ります!!」
猪々子「よしゃ! それなら……あ、待てよ? 麗羽さまを除け者にすると後が五月蝿いし、斗詩を呼ばないと可哀想だから……三人分作って貰えない?」
比叡「───喜んでぇ!!」
ーー
金剛「Oh,my ………!」
榛名「や、止めた方が…………」
霧島「待って………もしかすると、この時代の人なら口に合うかもしれない。 人の味覚なんて一概には言えないもの。 比叡姉さまのアレに耐えられる人も居る………そう信じたいのです!」
金剛「───ですがァ!?」
猪々子「うんうん! ネエちゃんが心配するのも分かるよ、あたい達の味覚に合うか心配してんだろ? 」
金剛「───!?」
猪々子「……料理ってもんはさぁ、口の中に入れて実際に食うまでは──旨いのか不味いのかなんてぇ……決まらないんだぜ。それに、結構麗羽さまって悪食だから、気に入るかも知れないしなぁ!?」
比叡「金剛お姉さまは、私の料理を作ってお持ちしても、何時も留守ばかり。 こうやって、楽しみにしている──なんて期待される事は、初めてなんですよ! だから、絶対に約束を守りますからね! 」
金剛「Oh! 比叡の姉である私がァ……妹を信じてあげられナイ! こんな駄目な私を──どうか許してクダサーイ!!」
比叡「───こ、金剛お姉さまぁぁぁぁ!?」
榛名「…………………」
ーー
雪風「これは、何処になるんですかぁ!」
斗詩「あっ、それは………そこです!」
スチュワート「これは………何処なのよ!」
斗詩「ああ………それは、この位置になります。 この道に合わさりますから」
木曾「………よしっ! これで最後だな」
斗詩「そうです。 ───わぁあああっ! 洛陽の街って……天から覗くと、こんな風に見えるんですか!?」
木曾「ん? そうなるな。 かなり近距離で撮影したから、人の動きもハッキリと分かる。 さて、指揮官が言っていた事が、これで判明する訳なんだが………どこをどう見れば…………」
アリゾナ「───これって!?」
雪風「どうしたんです!? 何か分かったんですか、アリゾナさん!!」
ーー
アリゾナが指差すのは、黄色の布を巻く男。
『それは分かっている』という顔をする雪風たちだが、アリゾナの指差す場所は止まらず……次の写真へと辿って行く。
雪風は、その動作に疑問を抱きつつ、ジッと見詰める。 他の艦娘も気が付き、アリゾナの様子を探る。
ーー
雪風「あ、あれ? ………この写真の男の人、同じ布を巻いてますけど……逃げる方向が逆を向いてます!」
木曾「おい! 他の奴はどうなんだ!?」
スチュワート「他の男も………全員、何処に向かって逃げてるわよ! もしかして、全員──同じ場所に向かっているんじゃ!?」
金剛「すると………だ、誰かァ! Do you have something to write?(何か書くもの持ってませんカァ?)」
斗詩「──えっ!?」
榛名「こ、金剛姉さま、 落ちいて下さい! すいませーん! 誰か筆を持っていらっしゃる方は、居ませんでしょうか?」
麗羽「わたくしが、これこの通り。 象牙で持ち手を作らせた最高級携帯用の筆が準備してありますわよ! この袁本初に抜かりはありませんわ!」
猪々子「麗羽さま……何で、そんな面倒な物を持ち歩いてるんですか?」
麗羽「何を言いうんですか! この美しき袁本初の揮毫を欲する者が、 何時、何処で現れるか分かりません事よ! もし、筆が無いから書けなかったとなれば、その者が落胆して、病気にでも冒されてしまったら、どうするのです?」
猪々子「マァ…………ソウデスネ?」
麗羽「このわたくしの気配り、用意周到さに、皆さん流石に驚いていますわね! これが ……名家の嗜みという事ですわ! オーッホッホッホッ!!」
斗詩「分かりました! 分かりましたから!!」
ーー
念のため、一刀にも指示を仰げば……『そのまま続けてくれ』との事。
その間、布を巻いた怪しい者、数十人の行き先を延長させ、線で交わらせると……数ヶ所で重なる地点が判明。
霧島「司令……ご想像の結果が、浮かび上がってきました!」
榛名「これですね、提督が航空写真を撮らせた理由は?」
一刀「そうだよ、奴等の隠れ家を特定する為に命じた行動だったんだよ! 相手が帰巣する意識を利用してね!」
「「「「────!」」」」
一刀は理由を解き明かした。
★☆★
まずは、考えてみてくれ! この広大な洛陽の街中で、相手が民衆を煽動するのに辺り、どれだけの人数が居るだろうか?
俺の知る話だと、洛陽の全人口は100万から200万程。
そんな人数を煽動させるのだ、500人や1000人……もしかするとそれ以上居なければ、成功など見込めない───と考えている。
そんな奴等が、俺達の様子を利用して、蜂起を行うように仕向けた。 俺達や皇女さま達の目は都城内に向いていると思っての事。 だから、このような企みが成功し、奴等は安心していた筈だ!
そんな折、都城を飛んでいた艦載機が、奴等に向かってきたら? 見たことの無い物が迫ってきたら……どうする?
何も知らない洛陽の民ならば、此方に来る艦載機を見て、疑問に思う事、恐怖する事もある。 だけど『自分達に何か攻撃を仕掛ける』事までは、考えて居なかったはず。 操っているのは、俺達であること知っているからだ。
だが、奴等は別だ! 自分達の敵と定めた者が、その方向より来れば太刀打ちは出来ない。 この時代に対空兵器なんて無いのだから。
そうなれば─────『逃走』するしか選択技は選べない!
───じゃあ……どこへ向かうかだ?
近くの空家?
客の振りして店に入る?
近くに空家があったとしても、その場所の中が……どうなっているのか分からないよ。 その中には、味方が居るかも知れないし敵が居るかも知れない。
同じく店もそうさ。 そんな大変な時に入り込んでも、相手にしてくれないし、だいたい、大人数で隠れる場所は限られる。
では、大人数で安全な場所となれば、何処へと言うと───
───自分達の『出てきた隠れ家』が、場所も分かり安全だ。
意外でも何でもない。 俺達の行動は、他の者から見れば、全てが想定外、予想なんてできる筈がない。 だから、本能的に簡単な考えで行動を起こす者が必ず出る事になる。
だから、その方向を辿れば……自ずと場所が判明するわけだ。
それが───この付近になる!
★☆★
理解して驚く艦娘たち、『やはり……』と頷く霧島と尊敬の眼差しで見詰める榛名。 麗羽たちも驚きながらも……その線の交わった周辺を見る。
ーー
一刀「───中軍校尉殿、この周辺で、大きな邸宅とかはありますか? そこが、奴等の隠れ家になります!」
猪々子「おい、斗詩! 此処って………!?」
斗詩「うん、あの方の生家だよ!」
麗羽「顔良さん、文醜さん! 直ぐに何進大将軍に知らせを!!」
「「 ───はっ!! 」」
ーー
麗羽の指示を聞き、何進に注進する為に向かう2人。 その後、麗羽は溜め息を吐き、一刀に向き直る。
麗羽「さすが、天の御遣い様ですわね。 仰る通り、あそこには大邸宅しかありませんわ。 何皇后──いえ、元何皇后の生家である邸宅が建っているのです!」
◆◇◆
【 皇帝劉辯の憂鬱 の件 】
〖 洛陽 都城内 皇帝私室内 にて 〗
それからのち、王允と何進が兵を引き連れ、何皇后の生家に向かいうが………既にもぬけの殻。 それでも、付近に潜伏していた白波賊を数人捕らえ、漸く『執金吾 楊奉』が、どうやって逃走したか判明する。
何進『一刀が蜂起を収束させた様子で失敗を覚った『楊奉』は、一連の騒動で連絡網が麻痺した状態を見越して、一計を考案したようです。 そのため、まんまと出し抜かれて、逃亡を許してしまうとは──!!』
調査の結果、楊奉は己の地位を利用し、北門の衛兵たちに『何皇后の外遊、執金吾楊奉が護衛』との名目で通達。 更に配下を護衛兵や荷役に変装させ、正門から抜けたため、誰もが犯罪者だと気付かなかったようだ。
こうして、衛兵達の信用を得てから、北門より軍勢を率いて、威風堂々と洛陽から退去したのだった。 何皇后の生死も不明のまま。
その後、一刀は王允に結果を促し、劉辯皇女の即位を認めさせた。 その日の翌日、即位の儀を行ない『後漢王朝第十三代皇帝 劉辯皇帝』となる。
何進は、劉辯の即位を見届けた後、劉辯帝初の政である賊討伐を決意! 諸侯を領地に一度戻し、再度洛陽に集まるように命令を下す!
それが、今日──この日だった!
★☆☆
あれから──1ヶ月の月日が流れたのだ。
私は、溜め息を吐きながら、頭に閃いた御尊名を口に出して再度呟く。
劉辯「天之御者………『北郷一刀』様」
あの方の御活躍で、洛陽での蜂起は被害も少なく収束。
そのため、王允も私を皇帝として認めるしかなくなり、皇帝即位の儀式を恙無く終える事が出来ました。
お母様の生死……それどころか行方さえも掴めない状況なれど。 貴方様とお側に仕える皆様のお蔭で、漢王朝も、洛陽の民も、私達も──お父様……霊帝の最後の願い通り、悪人の手より守って頂いた結果です。
しかし、あの騒動が夜まで波及して、御遣い様や皆に迷惑を掛けてしまい、まことに申し訳なく思っております。
されど、あの日は間違い無く──私が初めて皇女しての役目を果たし、姉として銀糸(劉協)を守る事を実践できた、有意義ある日でした。
そして──私が心引かれる不思議な方と、意識し始めた日でも………
劉辯(………あの方のお蔭で、今の私が居られる。だけど──)
今の私は皇帝。
天の御遣い『北郷一刀』様は──益州州牧の地位を預かる方。
手助けなど……到底お願い出来ない。
本当は……あの方には、私の傍に居て貰いたい。
政務の相談に乗って頂き、聡明な意見を述べるのを眺め、互いの心を語り合いたい。 夜の帳が降りる頃には、摩訶不思議な天の国の話を伺いたい。
あの胸の中で微睡む(まどろむ)事も出来る───ブンブンブンブン!
な、何を考えているの! わ、私は純粋に───!!
でも……私の回りに信用できる臣下は他に居ないの。
私は、王允に操られる傀儡の皇帝。
有能な臣下など……付属させらる筈もない。
せめて、北郷一刀様の配下の方が、洛陽に滞在して居れば……私は安心できる。 あの、天の奇跡を起こす方達が来て頂ければ…………
◆◇◆
【 新たなる展開へ…… の件 】
〖 益州 成都 成都城内 にて 〗
一刀達も数週間振りに成都に戻り、留守居の皆と挨拶を交わした。
ーー
季常「お帰りなさいませ、北郷さま! 州牧就任……おめでとう御座います! 成都の民たち、城内の者も皆……北郷さまが主になられた事、とても喜んでおりますよ!! ただ、皇帝陛下が御崩御されたこと……なんとも……」
一刀「季常……元気そうで何よりだね! 幼常や柊も息災かい?」
季常「はい! 二人とも──北郷さまの帰国を首を長くして待っておりました! 手暇な時で結構です! どうか、二人に御尊顔を御見せ下さい!」
一刀「ああ! 俺も早く会いたいよ!」
ーー
董扶「………北郷さま! 州牧への御着任……誠に祝着至極に存じ奉ります! されど……私は……北郷さまに……刃を向けた者。 それが……『別駕従事』のような……重要な役職を賜るとは………余りにも恐れ多く……!」
北郷「董扶さん……貴方は劉焉の傍で、政務を長年務め上げた立派な方だと聞いています。 確かに、劉焉に荷担して益州を混乱に陥れました。 しかし、大将軍何進より既に赦されて、俺を補佐するよう命じられている筈ですよ?」
董扶「………」
北郷「俺はハッキリ言って……今の世の中が分かりません。 税制、治水、民政、農業……全てが門外漢です! それに、俺に力を貸してくれる将も、皆、素晴らしい技量を持ちますが……大国の政務は未経験です!」
董扶「…………」
北郷「老獪な貴方なら、どこが不要どこが有用か、充分に御理解していると思います。 どうか……この若輩者に力を貸してくれませんか?」
董扶「………この私を……そこまで期待されるとは。 聖君に……応えなければ、士として……生きる道なし。 分かりました……この老骨……どうかお使い下さい」
ーー
しかし、何進(真名雷華)より命じられたのは、1ヶ月後に洛陽への出仕。 一刀は、自分に付き添う者を全員入れ替えて、洛陽に向かう準備を始める。
一刀は休んで居る暇も無く、最初の艦隊を補給と整備のため、漢中鎮守府に移動させ、連れて来た恋姫達を成都へと留め置いた。
皆が皆、一刀と共に再度と願うが……想いとは裏腹に、身体は疲労を訴え、補給を望んでいる始末。
それに、一刀を慕う娘達は、留守居の者達にも居る事を忘れられては困る。 こちらも、交代要員で既に成都へ詰めているのだ。
そのため、一刀は皆を優しく諭し、それぞれの場所へ向かわせる。
休ませるのは、次なる舞台での活躍を期する為でもあり、 必ず訪れるであろう……大乱に向けて、更なる成長と万全な対策を組む事でもあった!
★☆☆
一刀「やっと……成都へ戻って来れたのに。 俺の都合で、今度は洛陽に向かわせる。 ユックリと休息もさせずに………ごめん!」
川内「大丈夫だよ! 漢中鎮守府でさぁ、明石さんに検査して貰ってある! それにねぇ……やっと提督の為に戦えるんだよ? あの時、前の鎮守府から提督達と別れて──この日を、ずっと待ってたんだからね!!」
夕立「提督さぁ~ん! 夕立も出撃するっぽい! あの時に活躍出来なかったから、今度こそ夕立無双を見せてあげる!! ───頑張るっぽい!!」
扶桑「まさか……提督と共に、洛陽へ訪れる幸運に恵まれるなんて……」
山城「………とうとう改装が出来た! ふふふ……姉さまのために、この力を思いっきり奮ってみせるわ!」
ーー
赤城「───提督、狡いです! 洛陽には『満開全席』を筆頭とする、中華料理の精華が並ぶ都だと聞きました! この一航戦の私と加賀さんを連れずに、誰を従わせるつもりなんですか!?」
加賀「赤城さん………あまり、そのような事を言うと……」
鳳翔「………赤城さん、 また食事の件で恨み事ですか?」 ニッコリ
赤城「ほ、ほほぉ──鳳翔さん!?」
鳳翔「全く……一刀提督御自身は休みも取れず、再度洛陽に向かう強行軍ですよ。 それを……楽しい慰安旅行みたいに捉えているとは、名誉ある一航戦の恥です。 ───また、私からの躾を……受けたいのですか?」
赤城「ほ、鳳翔さん!? わ、分かりました! 私が悪かったですぅ! だ、だから──そのアイアン・クローは、勘弁して下さぁぁぁい!!」
ーー
那珂「那珂ちゃん、早くも全国区からのアイドルデビューになるの? やったー! 那珂ちゃん、ファイトォオオオ!!」
神通「は、はいっ! 一刀提督に従います!」
島風「出番、おっそーいー! 退屈だったから、連装砲ちゃんと話をしてたんだよぉ! 今度は、しまかぜも提督に付いて行くからぁ!」
ーー
如月「うふふふ……一刀司令官ったら、私の魅力を更に輝かせてくれる為に、洛陽へ招待してくれるの? あはっ、な~んちゃって♪ ………如月はね、何時でも提督の傍に居ます。 私の司令官は……貴方だけなんですから……ね!」
菊月「────駆逐艦と言え侮るなよ? これでも私は………こ、こらっ! 頭を撫でるな! うぅっ……なんなのさ、一体……」
ーー
不知火「『陽炎型駆逐艦2番艦 不知火』です。 …………何ですか、司令? 私の登場が、全くの予想外だったと言うような顔は? 私も、この艦隊に着任したからには、全力で任務を行うつもりですが。 いえ……分かって頂ければ……」
磯風「『陽炎型駆逐艦12番艦 磯風』だ。 この艦隊に縁ありて着任した。 そうか……雪風、金剛も居るのか。 ならば、この新しき身体を得たからには、今度こそ──必ず護り抜く! それが、私の使命なのだからな!」
瑞穂「皆様、お初にお目にかかります。 『水上機母艦、瑞穂』推参致しました。 瑞穂は……まだ戦闘には疎く、皆様の御迷惑を掛けるため、後方支援に回りたいと。 至らない事が多いとは思いますが、よろしくお願いしますね?」
ーー
この後、一刀は新たな仲間と共に洛陽へ向かう。
次の戦い──『黄巾の大乱』に向かって。
ーーーーーー
ーーーーーー
あとがき
最後まで読んでいただき、ありがとうございます!
やっと……次回から黄巾の乱に入れます。
もっと早く終わらすつもりが……様々な人間関係を取り入れたので、すっかり複雑な関係になってしまいました。
ついでに、新キャラもまた数人加入し、更に賑やかになる物語ですが……この後の展開は、まだ考えていません。
策だけは出来ているんですけど……一体どうなることやら。
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次回から……やっと黄巾の乱へ