天空市内某所。
白衣に黒マントを羽織ったヒューマンのマッドサイエンティストが、
謎の巨大メカを操り破壊活動を始めていた。
だが、その事件の情報を聞きつけて、一人のヒーローが飛んできたのである!
「待てーっ!これ以上好きにはさせないぞ!!」
勇ましい声とともに現れたのは、青いドラゴン形のマシーナリー、ドラゴ郎こと龍野吾郎だ。
「ふん、現れたな。だがこのボクの敵じゃないなぁ!?」
男がリモコンを押すと、巨大メカの伸縮アームがまるで触手のようにドラゴ郎に迫る!
「なっ…」
ドラゴ郎は逃げようとするが、別のアームに脚をとられてしまう!
「くそっ!こんなものが…」
振りほどこうとするが、今度は右腕をとられる!
やがてドラゴ郎は幾本ものアームに縛り上げられ、絡めとられてしまった!!
「うっ、ぐっ…」
「ハハハハハ!どうするねドラゴ郎くん!ヘタに動けばこのアームからは電流が流れるぞ!?」
「なんのこれし…ぐああぁぁぁあああああ!!」
「アーッハッハッハッハ!苦しめ苦しめ!ヒーローが苦しむ姿を見るのはたまらないなぁ!!」
どよめく野次馬たちに混じり、一人悦に入っている女性の姿。
彼女はマシーナリー工学博士イリーナ・アシモフ。
「…うんうん、ショタヒーローのピンチシーン!これ以上たぎるものがあろうか!…ビデオ撮っとこう」
そう思ってイリーナがカメラをまわそうとしたその時!!
「…なめるなァーッ!!」
「なっ!なにィィィーッ!?」
なんと、ドラゴ郎はアクセルシステムを発動させ、身体を縛り付けていたアームを力任せに引きちぎったのだ!!
「コレでも喰らえ!ファイアー・ダイブ!!」
魔法の炎がドラゴ郎の身体を包み込む。強烈な火の玉となったドラゴ郎は、巨大メカに体当たりした!!
「うわぁぁぁーーーっ!?お、おのれーっ!!」
爆風とともに、真っ黒焦げになったマッドサイエンティストは空の彼方へと飛んでいった。
「おーっ!すごいぞドラゴ郎ー!!」
「ありがとーっ!」
「へへへw」
みんなの声援を受けてちょっぴり照れくさそうにするドラゴ郎。
だが、その姿を見たイリーナの反応は違った。
「…チッ!ピンチシーンの何たるかがわからんやつめ!!」
イリーナは、舌打ちしながら立ち去っていった。
その夜、居酒屋あい。
「…ドラゴ郎の奴…ドラゴ郎の奴ぅぅぅぅ…」
泣き崩れるイリーナを慰めるのは、ルーシー・パニエルと山城さやか。
「あー…さっきから泣いてると思ったらそういうことだったのね…」
「飲もう!今日は飲みましょ!ね?」
…頑張れイリーナ!現実に負けるな!!
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せっかくショタのピンチなのにすぐ切り抜けるドラゴ郎。
イリーナさん残念でした~w
■出演
ドラゴ郎:http://www.tinami.com/view/740498
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