No.796024

真・恋姫†無双 時空を超えた刺客 破滅の未来と絡繰人間

hoi2さん

絡繰人間12号を撃破した一刀達はこれからの絡繰人間の襲撃に備えるべく、一刀同様『限界突破』の修行をすることとなる
並大抵では会得すら出来ない『限界突破』を愛紗達は習得することが出来るのか?
そして、龍天が調査している『モノ』とは……………?

2015-08-13 17:16:24 投稿 / 全4ページ    総閲覧数:928   閲覧ユーザー数:869

 

 

 

 

 

 

 

 

絡繰人間12号を破壊した一刀達は情報共有の為に一度、帰還した

その後、雪蓮達武将の者達にも『限界突破』を習得させる為、『限界突破』の修行が開始された

無論、『血光軍』達は

 

 

 

 

 

 

 

 

 

知る由もない………………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

   三節 ~卑弥呼の過去~

 

 

 

一刀以外の武将のメンバーも『限界突破』の修行をすることになってから1日が経った(『次元の狭間』ではその数倍の時が流れている)

 

 

一刀「……………やっぱり、そう簡単には習得は出来ないか………」

 

 

左慈「当たり前だろ…………『管理者界伝説の妖術』なんだぞ?

お前は特殊を跳躍した異常なんだからな………」

 

 

2人の会話通り、『限界突破』の習得はそんな生半可なものではない

 

 

恋や愛紗、春蘭や雪蓮でも未だに習得出来ていない

 

 

因みに、今もその鍛練の真っ只中である

 

 

貂蝉「まぁ、そうよねん…………

それで習得出来ちゃったら私達が凹んじゃうわん」

 

 

貂蝉も心配顔で言う

 

 

一刀「…………そう言えば、左慈以外の皆も挑戦したことあるの?」

 

 

一刀は腕を組んだまま、振り向く

 

 

左慈「貂蝉と卑弥呼はある筈だぞ?」

 

 

左慈は貂蝉と卑弥呼の顔を見る

 

 

貂蝉「えぇ、あるわよん?

けど、結果はご覧の通り………無理だったわん」

 

 

卑弥呼「右に同じじゃ…………」

 

 

卑弥呼や貂蝉は首を横に振る

 

 

一刀「于吉は?」

 

 

于吉「私はありませんね…………

術の鍛練のほうが優先事項でしたから…………」

 

 

于吉はクスリと微笑んで言った

 

 

一刀「………納得だな」

 

 

一刀は苦笑いで言う

 

 

左慈「まぁ、そんな簡単に出来たら『伝説』扱いなんかされねぇさ」

 

 

左慈は溜め息をついて肩を竦める

 

 

一刀「…………そう言えば、左慈」

 

 

左慈「あぁ?」

 

 

一刀「何で鍛練の場所を限定したんだ?」

 

 

左慈「あぁ………それか……」

 

 

鍛練の場所の限定とは…………

 

 

………………

 

 

………………………………

 

 

それは『限界突破』の鍛練を開始する時にまで遡る

 

 

左慈「よし………始めっぞ」

 

 

左慈は術を解放する準備を整えて言った

 

 

左慈「鍛練を始める前に一つだけ言っておく」

 

 

愛紗「ん?」

 

 

皆が首を傾げる

 

 

左慈「『限界突破』の鍛練をする際には必ずこの『次元の狭間』で俺達管理者がいる時にやれ

それ以外で『限界突破』の鍛練するのは絶対に許さん、いいな?」

 

 

左慈はもの凄い剣幕で言う

 

 

秋蘭「??何故だ?」

 

 

秋蘭は眉を顰めて聞き返す

 

 

左慈「何でもだっ!!!これもお前らの為だ!!!

守れねぇってんなら直ぐに中断する!!!いいなっ!!?」

 

 

左慈はかなりキツめの口調で念を推す

 

 

蒲公英「………せめて理由が分かるように話してよ……」

 

 

蒲公英が言うが、左慈はNOの一点張り

 

 

左慈「駄目だっ!!!話したところでお前らの状況が変わる訳じゃねぇ!!!いいから黙ってやれ!!!」

 

 

左慈の怒号に武将の者達は渋々承諾する

 

 

………………

 

 

………………………………

 

 

この事は一刀にさえ教えていなかった

 

 

一刀「いい加減、理由を教えてくれよ

あそこまでの剣幕で言われたら気になっちゃうじゃないか」

 

 

左慈「例え、てめぇの願いでもそれは言えねぇ

その訳は今後分かるだろうよ」

 

 

一刀「…………………」

 

 

一刀はまだ腑に落ちない様子だったが

 

 

左慈「そんな事より、武将達のサポートに廻りやがれ

この場で『限界突破』を成し遂げたのはお前しかいねぇんだからなっ!!!」

 

 

 

ドカッ!!!

 

 

 

一刀「いてっ!!?わ、分かったよ!!!蹴るなよっ!!!」

 

 

左慈は『限界突破』の習得を先に越された八つ当たりチックな感じで一刀を蹴飛ばした

 

 

左慈「けっ!!!」

 

 

左慈はあからさまに拗ねたような表情をする

 

 

于吉「左慈………北郷さんに当たらないで下さい」

 

 

于吉は苦笑いで左慈を咎める

 

 

貂蝉「左慈ちゃん、ヤキモチも程々にしないと醜いわよん?」

 

 

左慈「誰がヤキモチだ!!!それとてめぇが『醜い』の単語を使ってんじゃねぇっ!!!

その言葉、そっくりそのまま返してやるよっ!!!」

 

 

貂蝉「んまぁっ!!?だぁれが醜い半魚人ですとぅえぇぇぇえぇぇっ!!?」

 

 

左慈「誰もそこまで言ってねぇっ!!!」

 

 

左慈と貂蝉は言い合い、取っ組み合いを始めてしまった

 

 

于吉「…………賑やかな事ですね♪」

 

 

卑弥呼「……出来ればもう少し緊張感をもってほしいところじゃがな…………」

 

 

卑弥呼は苦笑いして言った

 

 

 

 

于吉「そう言えば…………卑弥呼殿」

 

 

卑弥呼「む?」

 

 

于吉「最近、お国には帰られていますか?

国を治める者がずっと不在では民達も不安ではありませんか?」

 

 

于吉は唐突に卑弥呼に質問を投げ掛けた

 

 

その表情からして、本当に心配している様子である

 

 

卑弥呼「確かにのぅ…………ここ数十年は帰っておらぬの」

 

 

于吉「だったらなおのこと、帰られては如何ですか?

勿論、絡繰人間との戦いを終えてですが………」

 

 

卑弥呼「無論、帰還しよう思っておる

貂蝉にまで急かされてしまったからの」

 

 

卑弥呼は腕を組んでウンウンと頷く

 

 

于吉「それでも帰っていないということは…………何か理由でもおありですか?」

 

 

卑弥呼「理由という理由ではないのだが……………

儂が管理者になってご主人様が降臨してからはまだ一度もな…………」

 

 

于吉「ならば尚更ですね

まさか…………恥ずかしいのでも?」

 

 

于吉はクスリと笑って卑弥呼の顔を覗く

 

 

卑弥呼「ば、馬鹿を言え………わ、儂がそんな事など………」

 

 

于吉「おやおや…………やっぱり…」

 

 

于吉はクスクスと笑う

 

 

そこへ

 

 

左慈「そう言えばよ…………」

 

 

貂蝉との絡みを終えた左慈が再び唐突な質問をする

 

 

卑弥呼「何じゃ?今度は左慈か?」

 

 

左慈「卑弥呼はなんで管理者になったんだ?」

 

 

卑弥呼「……………………」

 

 

思いがけない質問に卑弥呼は驚き顔で固まる

 

 

左慈「お前は元々、倭国の国主だろ?

生粋の倭人が何でまた管理者になったんだ?

そのまま国を守ってるだけじゃ駄目だったのか?」

 

 

貂蝉「あらん?私もそれ、気になるわ~ん」

 

 

貂蝉も首を突っ込んで聞く

 

 

更には

 

 

一刀「俺も気になるな」

 

 

鍛練の休憩に合わせて一刀までもが側に寄ってきた

 

 

因みに今、皆は疲れてヘトヘトの状況だ

 

 

卑弥呼「……………仕方あるまい、話してやろう」

 

 

卑弥呼は一度、目を閉じて話し出した

 

 

卑弥呼「あれは………そうじゃ、儂が管理者になる頃………

今から数十年程前のことじゃ………」

 

 

卑弥呼は慈しむ表情で話し出した

 

 

卑弥呼「儂はその頃、倭国を統一し、国を一つに纏めあげる事を目標に我武者羅に突っ走っていた」

 

 

一刀「(…………桃香や雪蓮、華琳と同じ思想だったのかな………?)」

 

 

一刀は心の中で首を傾げる

 

 

卑弥呼「その頃の倭国は神を信じ、神との会話を成し遂げられる者こそ国を統一できると考えられておった

儂の時空を超え、未来や過去を見透かす力が他の者達からしては神と同等の力を持つと思われ、国を纏めてきた」

 

 

左慈「まぁ、その頃の時代はそうだろうな…………」

 

 

左慈は懐から莨を取りだし、徐に火をつける

 

 

卑弥呼「儂は皆同様に全てを力で捩じ伏せ、力こそ全ての思想ではなくありとあらゆる者達が手を取り合って生きていく世界が理想じゃった」

 

 

于吉「卑弥呼殿らしいですね…………」

 

 

于吉は妖術で生み出したティーカップに紅茶を注いで飲み始める

 

 

卑弥呼「ところがある時、我が倭国に一種の災害とも言うべきモノが襲来してきたのじゃ」

 

 

一刀「災害?台風とか地震とかか…………?」

 

 

卑弥呼「いや、そんな生易しいものではない

それは、大変禍々しく現世に存在するありとあらゆるものを闇に叩き落とす存在じゃった

儂もその時ばかりは死を覚悟したわい……………」

 

 

貂蝉「へぇ~~~~~~、それでぇ、どうなっちゃったのん?」

 

 

貂蝉は興味津々で聞き返す

 

 

卑弥呼「儂も果敢に挑んで行ったが、全くもって歯が立たんかった…………

男達の殆どはやられてしまい、儂ももう死の瀬戸際じゃった」

 

 

一刀「……………相当やばいじゃないか…………」

 

 

一刀は左慈同様にポケットから于吉から貰った改良の莨『鬼神』に火をつけ吸い始める

 

 

卑弥呼「絶体絶命のその時、ある『救世主』とも言えるべき存在が駆けつけて下さったのじゃ」

 

 

左慈「救世主?誰だ?」

 

 

左慈は口から煙を吐き出しながら質問する

 

 

卑弥呼「その御方こそが、儂が管理者界に入る切欠となった人物…………」

 

 

卑弥呼は一呼吸おいて話した

 

 

 

 

 

 

卑弥呼「儂の大師匠…………『偉大なる管理者』

その名も『韓(かん)』様…………お主らも名前位は聞いたことがあるであろう?」

 

 

 

 

卑弥呼は残りの管理者に問いかける

 

 

左慈「『韓』…………?

っ!!?『韓』さんだとっ!!?」

 

 

于吉「なんと…………『韓』殿の愛弟子でしたか…………」

 

 

貂蝉「んまぁっ!!?『韓』様の愛弟子でしたのんっ!!?お師匠様んっ!!?」

 

 

全員が大きく目を見開き驚く

 

 

一刀「そんなに凄い人なのか?」

 

 

一刀は首を傾げて聞く

 

 

左慈「凄いなんて人物じゃねぇ………

俺ら『否定穏便派』の中でも特に友好関係にある人物だ

『韓さん』と争えば殆どの管理者を敵に廻すって云われてる程の御方だ」

 

 

あの左慈が『さん付け』にして呼ぶとなるとかなり凄い人物だと分かる

 

 

于吉「前、左慈が北郷さんに『限界突破』の話したと聞きましたが、その時『限界突破』を会得出来たのは『10人』と仰っていましたよね?」

 

 

一刀「あぁ………そうだけど………

………もしかして?」

 

 

一刀は事の大きさに感づく

 

 

貂蝉「ご主人様の考えている通りよん

韓様はその10人の内の1人なのよん」

 

 

一刀「マジかよっ!!?そしたら本当に凄い人なんじゃねぇかよ!!!」

 

 

一刀は驚いて卑弥呼を見る

 

 

卑弥呼「『元祖・限界突破』の会得者の内の1人が儂の大師匠なのじゃ

韓様が倭国に来てくださらなかったら……………今の倭国は存在しなかったろぅの……」

 

 

卑弥呼や貂蝉、あの左慈までもが尊敬語を扱う人物…………

 

 

ただ者ではないことを肌や感覚、全てで感じ取る一刀

 

 

一刀「今も生きてるのか?」

 

 

卑弥呼「無論じゃ

あの御方がそう簡単に亡くなる筈があるまい」

 

 

左慈「何でまた韓さんが倭国に?」

 

 

左慈は一箱を空にした莨の箱を片手で潰した後、懐に仕舞って新たな莨を取り出して口に咥えた

 

 

卑弥呼「何でも倭国に出現した災害を引き起こした『張本人』を追って訪れたらしい……………」

 

 

一刀「災害を引き起こした『張本人』?

災害を人工的に引き起こしたのか?」

 

 

一刀は首を傾げて聞く

 

 

卑弥呼「あぁ………それは……」

 

 

卑弥呼は口を濁す

 

 

一刀「あぁ………話したくなかったらいいよ、卑弥呼」

 

 

一刀は卑弥呼の様子を察知して笑顔で答える

 

 

卑弥呼「済まないのぅ、ご主人様」

 

 

一刀は話題を無理矢理変える

 

 

一刀「……………因みに……その韓さんは………同じタイプか?」

 

 

一刀は苦笑いで聞いてみる

 

 

左慈「いや、『善良な人間』だ

更に言えば超上級管理者だ、俺達よりも格段に位が上のな」

 

 

左慈は横目で卑弥呼や貂蝉を見ながら『善良な人間』を強調して言う

 

 

貂蝉「ちょぉおぉぉっと、左慈ちゅわぁぁんっ!!?

言い方に刺があるわねぇぇぇぇんっ!!?」

 

 

卑弥呼「どぉ言う意味かのぉおぉおぉぉぉっ!!?」

 

 

卑弥呼と貂蝉は過剰に反応する

 

 

左慈「説明何か要らねぇだろうが…………全く」

 

 

左慈はジト目で言う

 

 

貂蝉「左慈ちゅわぁぁんっ!!?」

 

 

卑弥呼「ちょぉおぉぉっと此方に来てもらおうかのぉおぉおぉぉぉっ!!!」

 

 

左慈「だぁぁあぁああぁっ!!!俺に触んなっ!!!近づくなっ!!!獣野郎供がっ!!!」

 

 

于吉「おやおや?ふふふっ………♪」

 

 

一刀「(…………元が普通の人間なら、じゃあ何であんなのがこの世に出来たんだ?)」

 

 

一刀は口元をヒクヒクさせて苦笑いをするのだった………

 

 

 

 

それから更に2日後の未来の『龍天城』では

 

 

斬魔「………準備は宜しいですか?」

 

 

新たな動きがあった

 

 

男C「はっ!!!全て完了していますっ!!!」

 

 

炎掌「だ、そうですぜ?斬魔様」

 

 

雷昇「ケケケっ!!!遂に投下かっ!!!」

 

 

氷柱「今回はそう甘くはないよ………」

 

 

風刻「これにより、ようやく情報が手に入りそうですね……斬魔様」

 

 

闇霊「『こいつら』も使いようという訳ですな………」

 

 

『龍天五獄隊』の者達も『時空転送装置室』に集まっていた

 

 

そして、この城の主であるこの男も………

 

 

龍天「………………よし、送るんだ」

 

 

斬魔「了解です……」

 

 

龍天の指示により、斬魔は頷いて絡繰人間達に指示を仰ぐ

 

 

斬魔「絡繰人間13号、20号、22号を過去に送りなさい」

 

 

男達「「「はっ!!!」」」

 

 

絡繰人間達は装置を操作し出した

 

 

そして

 

 

男R「では、送ります」

 

 

斬魔「えぇ…………」

 

 

1人の絡繰人間がスイッチを押し込む

 

 

 

ゴォォォォォォォォォォッ!!!!!!

 

 

 

『時空転送装置』が眩い光を放ち出し、3体の絡繰人間を送るのだった………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

まさか、この3体が新たな『絶望』を呼ぶこととなるとは

 

 

 

この時、一刀達は気づくことはなかった…………………

 

 

 

 

 

 

           ……終……

 

 

 


 
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