No.795510

エブリデイ えーゆー譚! ~恋姫達とのドタバタ生活!~ 十八話

XXXさん

リト「はーい、今回は最後のオリキャラでまーす」
一刀「あれ?作者は?」
リト「夏風邪でダウン中。なんで面倒な事になるんだかな、という訳で『十八話:スカートにそびえしバベルの塔』が始まります。ちなみに今週は連続で投稿するかもしんないです」

2015-08-10 23:45:57 投稿 / 全3ページ    総閲覧数:978   閲覧ユーザー数:917

天ノ川学園の食堂はかなり広い。

例えるなら少々狭い体育館ほどの面積があり、多くの生徒が食事を取ることができる。

たとえ入れない生徒でも入り口付近にある購買でパン等を買えることもできるので余程の事がないかぎり昼食をとる事ができる。

今回はそんな食堂からスタートする。

 

 

 

 

 

 

リト「そんで、何をやらかしたって?」←仁王立ち中

 

…しょっぱなからリトが激おこだった。

そんなリトを怒らせた人物…ウラタロスは頭にたんこぶを作って正座している。

いや、正確には『亀公が食堂でバカやってる』と言うモモタロスのメールで来たので微妙に違うのだが。

本当に怒っている原因は、昼食を食べずにここに来たからだ。

今日は教室で食べる予定だったので買ったパンも全て置いてきているのである。

まだ一口も食べて無いのでイライラしているのだ。

 

ウラタロス「いや、ただ購買のお姉さん達に挨拶を…」←正座中

リト「挨拶ついでに昼食代の割引要求すんのか」

リュウタロス「カメちゃんのスケベー」

侑斗「たく、その癖どうにかしろよ」

キンタロス「あかんでぇ。亀の字からスケベ取ったら何も残らへんがな。そっとしといたれ」

モモタロス「おぉーい、おデブー!プリンおかわりだー!」

デネブ「ああ、わかった!けど食券を買ってやってくれないか?」←バイト中

ジーク「……美味だ」

 

偶然なのかなんなのか、アパートの男組がここに揃っていた。

ちなみにデネブはここでバイトしている。

曰く、自分の料理を食べて貰いたいからだそうだ。

デネブマジ良心。

と言ってもまだバイトを始めたばかりなので厨房には立たず、接客を主にやっているのだ。

…ただ、ジークの料理は彼が専門なのでその時は料理しているが。

もう二回殴って帰ろうかなー、と思っていたリト。

だがそこに、

 

 

明命「はうあ!リトさんもお昼食べてたんですか?」

亞莎「こ、こんにちは…」←顔隠してる

桂花「…げっ」

 

見知った顔がやって来た……一人嫌そうな顔だけど。

 

リト「よう。…露骨に嫌そうな顔してんな、桂花」

桂花「当然でしょう?こんなに男だらけの空間に居たら妊娠しちゃうじゃない!」

リト「するかアホ」

ウラタロス「リト、ナンパはしない。しないから手をどけてくれないかな?脱臼しそうなんだけど」←リトに肩押さえられてる

モモタロス「そんくらいが丁度いいんじゃねぇか?」

亞莎「あ、あの人大丈夫なんですか?」

侑斗「気にすんな。いつものことだ」

デネブ「はーい、プリンと他の定食だよー!」

ジーク「料理番よ、今日も美味な料理だ。大義であったぞ」

キンタロス「ぐごごごご…」←寝ながら食ってる

リュウタロス「わー!クマちゃんすごーい!」

 

ちょっと目を離してると地味に凄い光景が出来上がっていた。

だがリトは驚かない……キンタロスの食い方は既に某ゴム人間がやっているのを見たからだ。

そんなキンタロスに注目が集まっていると、今度は聞きなれない声が聞こえてきた。

 

 

???「わぁー、すごいすごぉーい!寝たまご飯食べてるー!」

桂花「どうやったらこんなことできるのよ…」

リト「さぁ?所でその子誰?」

純「純でぇーっす!クラスは2-Cでっす♪」

亞莎「私と同じ一年生の時から図書委員の子で、昨日明命達と顔を会わせたんです」

リト「ふーん。そんで交流も含めて一緒に昼飯食いに来たのか」

明命「はい!あと雷々と電々も一緒ですけど、少し遅れてますね」

 

あいつらもいるのか、と思いながらもリトは純と名乗った人物を見る。

ライトグリーンの髪を短いサイドポニーにしており、服装は今どきの女の子のつけてそうなフリルやシュシュ等がついてある。

そうしていると、お盆に亞莎達の分の水を持ってきた雷々と電々がやって来た。

 

雷々「みんなお待たせー!あ、リトさんだー!」

電々「え?ホントだ~!リトさんもいる~……きゃうん!?」

 

…登場早々、何もない所で躓くと言うドジをかました。

電々の持っていたお盆は宙を舞い、コップから水が飛び出る。

そして当の電々はバランスを崩し、純にぶつかり二人して倒れた。

 

純「きゃっ!?」

リト「ホワッチャ!?」←コップキャッチ

全「「「おおー!」」」←拍手

 

水を空中で上手にコップに戻し、両手両肩、脛、足先でキャッチするリト。

そして時間差でくるお盆は、頭に乗っていた。

そして鳴り響く拍手…まぁ、無理もないだろう。

 

雷々「リトさんすごーい!」

明命「スゴいです!」

リト「いや、お前もできるだろ…?」

ウラタロス「大丈夫?立てるかな?」

純「あ、ありがとうございますぅ…」

桂花「ほら、電々も立ちなさい」

電々「あ、ありがとぉ…」

 

リトから解放されたウラタロスと桂花は二人を立たせる。

こういう所はまとも何だけどな、と侑斗がため息混じりに水を飲んでいると、いつの間にか足元にあった何かを見つける。

侑斗はそれを拾い、確認すると……真顔になっていた。

 

侑斗「………」

リト「ん?どったの侑斗?」

侑斗「………」←無言で見せる

リト「………」

 

リトも同様に真顔になるが、すぐに平静を取り戻す。

いや、こういう奴は結構いたさ、何も問題ない…そう繰り返し思考する。

一方、拍手し終わったリュウタロスは頭に疑問符を浮かべていた。

 

リュウタロス「あれー?」

ジーク「どうしたのだ?」←口フキフキ

リュウタロス「鳥さーん。カメちゃんが純ちゃんに何もしなかったよ?」

デネブ「たしかに…いつも女の人に声をかけるのに。まさか、熱でもあるんじゃあ!」

ウラタロス「そこまで言われると僕でも泣くよ?泣いちゃうよ?」

キンタロス「泣く…泣ける……泣けるでぇ!」←起きた

モモタロス「オメェじゃねぇ座ってろ」

リュウタロス「でも何でだろー?」

ウラタロス「…さぁ?」

全「「「お前が言うのかよ」」」

 

いつもの光景に若干苦笑いしているリトと侑斗だったが、初めて見る亞莎達は少し引いていた……主にナンパの部分で。

 

亞莎「り、リトさん、あの人…ナンパ魔なんですか?」

桂花「ナンパ魔って何よ…」

リト「ウラタロス、ナンパ人間。口が上手く、それを利用し女性を口説き、『釣り』と称しナンパする習性を持つ」←ポケモン図鑑風

電々「キケン人物なんだ~」

リト「て言っても、女の子しかしないからな」

純「えー!じゃあ純達も危ないんだー!」

侑斗「いや、お前は大丈夫だろ」

 

純の言葉に即答する侑斗。

それを聞いた明命や桂花は侑斗に非難の言葉を浴びせる。

やられている侑斗はどこ吹く風と平気だったが。

 

明命「なんてこと言うんですか!純さんは女の子なんですよ!」

桂花「サイッテー!」

雷々「純ちゃんを苛めるなー!」

侑斗「いや、これ」

 

侑斗は明命達に先程拾ったものを見せる。

周りの者達も気になったのか侑斗のもつものを見た。

…それは生徒手帳だ、しかもそれはここにいるある人物のもの。

顔写真を見ればわかる…しかし問題はそこではなく…

 

 

 

 

 

宮嶋 純一 2ーC 性別:男

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・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・

 

 

 

 

全「「「……男ーーーーーーー!!!?」」」

純「あー……バレちゃった☆」

 

 

 

最初に見た侑斗と次に見たリト、それに持ち主の純以外が叫ぶ。

そりゃそうだろう、どっからどうみても女にしか見えない人が男って言うほどで色々と驚くものだ。

 

リト「ウラタロスがナンパしなかったのは、宮嶋が男だって本能で察したんだな、どう考えても」

ウラタロス「……こればかりは反論できないね」

亞莎「し、知りませんでした…」

リュウタロス「でもリトー。純ちゃん男の子に見えないよ?」

リト「だが男だ」

キンタロス「腕も足も細いで?」

リト「だが男だ」

雷々「髪サラッサラだよ?」

リト「だが男だ」

電々「お肌綺麗なんだよぉ?」

リト「だが男だ」

明命「……胸、私よりありそうなんですけど」

リト「だが男だ」

明命「そこはパッドって言ってください!?」

モモタロス「なんだぁ?こんな顔してオカマかよ」

ウラタロス「先輩、オカマとは違うよ…?」

 

モモタロスに突っ込むウラタロス。

たしかに違うのだが、モモタロスにはどっちもどっちに思えてくるので仕方がない。

そう思ってた矢先、なにやら純がただならぬ雰囲気になって喋りだした。

 

純「…今なんて言った?」

モモタロス「あん?聞こえなかったか?オカマって言ったんだよ」

 

次の瞬間、純はモモタロスの胸ぐらを掴んだ。

そして腕捲りすると、先程とはまるで違う口調なって話始める。

 

純「てやんでいッ!いってェどこにオカマがいるってんだ!!?」

全「「「………Ο△Οポカーン」」」

純「そりゃぁ、俺ァ男だけどよ、心ァれっきとした女なんでィ!あんな、くねくねした野郎共と同じなんざァまっぴらゴメンだぜ!」

リト「……キャラ変わってね?」

純「…あっ!もぉ、純ったら!キャッ♪」

 

…その行為は既に手遅れだと思うぞ。

ともあれ、純は元の雰囲気に戻り席に座る。

 

純「純のお家は歴史のあるお寿司屋さんなんですよぉ。パパもママも純を跡継ぎにしようとしてて…」

キンタロス「なるほどなぁ。さっきのは寿司の修業中に移ったんか」

純「そうなんですよぉ!別にお店を継ぐのはいいんですけどぉ、純はもっと可愛くお洒落したいんですぅ!」

 

なんともまぁ、複雑な心境だ。

寿司屋の跡取りで、男の娘で、江戸っ子っぽいとか…。

そう思い、その場にいた全員が同情していた…………一人を除いて。

 

桂花「…ねぇ、さっきから何バカな事言ってるのよ」

リト「は?」

桂花「この娘が薄汚れた男なわけないでしょ」

亞莎「で、でも桂花さん、生徒手帳に男って」

桂花「それは学園側のミスね。後で直すように申請しておくわ」

明命「でも純さんは自分で男って…」

桂花「性同一性障害よ」

デネブ「合ってるけど逆じゃないかな…?」

 

リトは悟った、ああ、コイツに何言っても無駄だな、と。

極めつけに、桂花は大声でいい放った。

 

桂花「とにかく!純は男なんかじゃないわ!こんなに可愛い娘が男なわけないじゃない!!」

リト「コイツ認めない気だ!」

 


 
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