No.776427

【獣機特警K-9ⅡG】母の日・長谷川家の場合【交流】

古淵工機さん

なんたる即興!
その光景は実際奥ゆかしい。

■出演
ウララ:http://www.tinami.com/view/622163

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2015-05-10 12:19:35 投稿 / 全6ページ    総閲覧数:799   閲覧ユーザー数:771

バー『Fox Tail』…そのドアには『CLOSED』の看板が掲げられている。

「「「かんぱーい!」」」

 

「いやぁ、今日のためにわざわざ休暇とっておいてよかったわよw」

と、ワインを注ぐのはFSF(ファンガルド宇宙軍)の特殊部隊・スペースエンジェル所属の長谷川 麗美。

「ありがとう。でも本当によかったの?軍の仕事も大変なんでしょ?」

と、答えるのは麗美の母親である長谷川 麗、このバーのオーナーである。

 

「大丈夫。そのあたりはしっかりコンセンサスできてるし。他ならぬママのためだもの!料理も作ってあるからどんどん食べて食べて!」

テーブルの上には、レイミお手製の料理がたくさん並ぶ。ウララはそれを見て、どれから手をつけようかと目を輝かせていた。

「あの、ママ…///」

すると頬を赤らめながら、バックヤードからレイミの妹である麗奈が出てきた。

その手には、大きな鍋を持っている。

 

「あら、どうしたのレイナ?」

「あたしもママのために頑張って作ったの。開けてみて!」

レイナはテーブルの上の広い場所に鍋を置く。そのふたをゆっくり開けるウララ。

「まあ!ビーフシチュー?」

「そう。ママのために一杯お仕事して材料も全部買ったの。難しいところはお姉ちゃんに手伝ってもらったけどね///」

「内心、この子に料理なんかできるのかってハラハラしてたのよ。でもやっぱりあたしの妹、ママの娘ね!初めて作った割に結構美味しいわよ。さぁ食べてみて!」

 

レイミ・レイナ姉妹に勧められるがまま、ゆっくりとビーフシチューを頬張るウララ。

彼女はそれをゆっくり飲み込むと、暫く黙り込んでしまった。

 

「あれ…?ママどうしたの?」

「まさか、おいしくなかったんじゃ…」

と、レイミ・レイナ姉妹が心配していたその時、ウララは突然涙を流し始めた。

「え!?ど、どうしたのママ!?」

「ママ、なんで泣いてるの?」

「ごめんなさい、嬉しかったから…!…ありがとう…これとっても美味しい!」

泣きながら二口、三口とビーフシチューを美味しそうに食べ進めていくウララを見て、レイミとレイナはハイタッチ。

 

すると、ある程度食べたところでウララはスプーンを止めると、そのままレイミとレイナを抱き寄せた。

「え、ちょっと!?」

「ママ!?」

「ありがとう、本当にありがとう。あなたたちはママの最高の娘よ!」

「えへへへ…あたしたちのために頑張って働いてくれてるママへのお礼だよ!」

「あたしも、ママの娘として作られてきて本当によかったわ。ありがとう、ママ」

レイミはウララの右頬に、レイナは左頬にキスをした。思わず顔を真っ赤にしつつも、満面の笑みを浮かべるウララ。

 

小さなバーで密かに行われていた、家族だけの小さなパーティーであった。


 
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