No.753297

【サイバ】ドラゴ郎、意外な弱点!?【交流】

古淵工機さん

天空市の小さなヒーローであるドラゴ郎くん。
でも彼には、とんでもない弱点があったのです…?

■出演
ソフィア:http://www.tinami.com/view/753219

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2015-01-23 23:53:52 投稿 / 全8ページ    総閲覧数:971   閲覧ユーザー数:941

喫茶店ヴォルペ・ドゥエ。

至って平和なこの店でも、時にはこんな悪事を働くやつがいる。それは…。

 

「ごちそうさま」

「どうもありがとうございます」

と、いつものように客を笑顔で見送るのは店の看板娘、煌月ソフィア。

いろんな料理を平らげ、満腹になって立ち去る男を横目に食器を片付け始める。

そんな男の動きを眺めていたソフィアだったが、次の瞬間ある異変に気が付いた。

 

「あのお客様、お会計を…」

「え?ああ、ごちそうさま」

「あのですからお客様…お客様!?」

ソフィアの静止も聞かず、代金を払わず足早に店を立ち去る男を見て、ソフィアはバックヤードに向かい叫んだ!

 

「ママ大変!食い逃げよ!あの男、お金払わずに店を出て行ったわ!!」

「なんですってー!?こら、待ちなさーい!!」

息せき切って食い逃げ犯を追いかけるモニカ。

しかし、犯人との差は開いていくばかり…。ついに握り拳を両手に作り、大声で叫ぶモニカ。

「誰か!誰かそいつ捕まえてー!!」

 

いっぽう、やっとモニカを撒いた犯人は近くの細道へ逃げ込んだが…。

「いてっ!!」

犯人は目の前を歩いていた中学生と衝突。そのまま尻餅をついてしまう。

 

「おいガキ!どこ見て歩いてやが…」

と、食って掛かろうとしたが、次の瞬間犯人の顔は青ざめる。

「る…?」

「どこ見てんだはこっちのセリフだよ…ていうか、背中からぶつかってきたよね今」

犯人が青ざめたのも無理はない。ぶつかった相手は風天中学2年生・ドラゴ郎こと龍野吾郎だったからだ。

彼のうわさは犯人も聞いていたらしく、相当あわてていたに違いない。

 

「く、くそ、俺は急いでるんだよ!おい、そこをどきやがれ!」

「ぶつかっておいてそのセリフはないよね?どうも怪しいんだよな、なんか脂汗かいてるしさ…」

と、一刻も早く脱出したい犯人と一歩も通そうとしないドラゴ郎。

すると犯人の後ろからモニカの声が。

 

「誰かー!そっちに食い逃げ犯が逃げ込んだの!捕まえてー!!」

「げっ!?」

その声を聞いてビクつく犯人に、ドラゴ郎が飛び掛った!

「どうも怪しいと思ったらそういうことだったか!このーっ!!」

「うわ、ちょっとやめ…」

抵抗する間もなく、犯人はドラゴ郎に取り押さえられた。

「み、見逃してくれ!頼む!」

「ダメだったらダメだっ!」

 

…ドラゴ郎が犯人を取り押さえて数分後、警察が駆けつけた。

「まったく、詳しい話は署で聞かせてもらうからな!さぁ乗れ!!」

と、犯人を引っ張りパトカーに乗せていくのは、風天署捜査第一課の九重将矢。

「本当に、どうもありがとうございます。なんとお礼したらいいか」

と、頭を下げるモニカに、将矢は一言返した。

「…お礼ならこいつに言うべきじゃないか?ほら」

「え?」

将矢はドラゴ郎に目をやると、その肩に手を置いて告げた。

 

「協力感謝するよ、ドラゴ郎くん。警察を代表してお礼を言わせてくれ。ありがとうな」

そう言って将矢はドラゴ郎の肩から手を離すとパトカーに乗り込み、そのまま犯人を連れて署へ急ぐのだった。

「…ドラゴ郎くんだっけ?」

「ええ、そうですけどってうわ!?」

突然モニカに抱きかかえられるドラゴ郎。

「ありがとう!あなたはヴォルペ・ドゥエの恩人だわ!」

「ちょ、そんなに抱きしめ…られた…ら…」

 

ドラゴ郎が顔を赤らめているのもかまわず、さらに深く抱きしめるモニカ。

「せっかくだからお店にいらっしゃい!感謝の意を表して今回はスペシャルコースをタダで…あら?」

と、モニカが異変に気づいたときにはもう遅かった。

その豊満な乳房の洗礼を受けたドラゴ郎は、その腕の中で機能停止していたのである!

「ドラゴ郎くん?…ドラゴ郎くん!?きゃーっ!しっかりしてドラゴ郎くーん!!目を覚ましてー!!」

…天空市の小さなヒーロー・ドラゴ郎こと、龍野吾郎…。彼には弱点があった。

それは、年上の美女と長時間接触すると回路がオーバーヒートしてしまうことだったのだ…。

しっかりしろ、ドラゴ郎!気絶してる場合じゃないぞ!ぼくらのドラゴ郎!!


 
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