序章 1話 美猴王誕生
遥か昔、ある場所の火山から仙石が生まれた。この石に一つの生命が宿っていた
後に生まれた者は、名を孫 空、真名を一刀と名乗るようになった
孫空が生まれた時代はまだ、妖怪と人間二つの生物が争っていた時代であった。孫空はその時はまだ自分の名前、孫空とは名乗らず美猴王と名乗り旅(旅と言う名のただ世界を荒らしていただけ)をしていた
その途中で、ある筋肉達磨とであった
筋肉達磨「あら~~~今回の主人様って結構変わってるわね~~ウフン♡」
美猴王「うげ、何だお前気持ち悪いな・・・お前も妖怪か?」
筋肉達磨「だ~~~~れが、筋肉もりもりの妖怪ですって~~~~!!!」
美猴王「いや、そのままだろ?見た目からして妖怪だし」
筋肉達磨「も~~~う、頭に来た!!ご主人様でも一度きちんと解らせてあげた方がいいわね。いくわよ~~~~ぶるああああああああぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!」
剛!!!!
筋肉達磨から巨大な闘気が浮かび上がり出した
美猴王「お、やるつもりか?今まで敵なしの美猴王様に?へへ、掛かってこい妖怪筋肉達磨」
美猴王は筋肉達磨に向かって挑発するように言葉を放ちながら構えた」
しかし、美猴王が構えた途端、目の前から筋肉達磨が消え
ドガ
グシャ
美猴王「グフ!!」
バン!!バン!!バン!!
ズシャーーーーーーー
筋肉達磨は見えぬ速さで美猴王の横に行き思いっきり顔面を殴って美猴王は地面を何回か跳ねて地面を滑ったのである
筋肉達磨「も~~失礼しちゃうわ。こんな見目麗しい女をさっきから妖怪妖怪だなんて。流石の御主人様にも今回はきちんとお仕置きさせてもらったわよ♪如何やら今回の御主人様は体の造りはとっても特殊みたいだから、あたし手加減しなくてよかったみたいだし~~~」
美猴王「一体・・・・お前何者だよ?この俺にこんなに痛手を与えるなんて・・・・」
筋肉達磨「そうれはね~~都?の絶世の踊り子、貂蝉ちゃんよ~~~~♪(パチ)」
貂蝉は美猴王に向かってウインクをしながら自己紹介をした
美猴王「うえ・・・・それより、貂蝉と言ったか?お前は人間なのか?それとも妖怪か?」
貂蝉「失礼ね~~さっきから妖怪じゃないって言ってるでしょう」
美猴王「つまり人間か?なら、その力は一体・・・」
貂蝉「ん~~~人間とも言えなくはないわね。それで、今の力は仙術って言ってね、色々と便利な力よん♡」
美猴王「それは俺もできるのか?」
貂蝉「ええ、勿論よ。普通の者は出来ないけどあなたは仙石から生まれた人?だしね」
美猴王「それなら俺に教えてくれ。俺がそれを覚えたら無敵じゃないか!!俺はこの世界で最強になりたいんだ」
貂蝉「(まだ、御主人様記憶?いえ、ここでは夢になるのかしら。それをまだ見ていないのね。だから、こんなに荒々しいのね。で今までで、見たことない性格だから何だか燃えちゃうわね。それに、何か特別な意味がありそうな生まれ方だし)わかったわ。御主人様にこの仙術をあたしが知っている限りの事を全部教えてあげる♪」
美猴王「ほんとか!!よろしく頼む」
貂蝉「あら、とても素直ねん♪御主人様とは思えないわん」
美猴王「さっきから思っているが、その御主人様って何だ?」
貂蝉「それは、ひ・み・つ・チュパ♡」
貂蝉は美猴王に向けて投げキッスをした
美猴王「ひ~~~~~~」
貂蝉「それじゃあついて来て。近くに私の家があるから」
美猴王「おう、わかった(フン、今に見ていろ。俺がお前より強くなったら絶対殺してやる)」
こういて、美猴王は貂蝉から仙術を習い始めた
この鍛錬は苛烈で普通では誰も着いて来ることが出来ないほどであった
その上、夜は夜で美猴王が寝ている部屋に貂蝉が夜這いに来るので余計、気を張り続け休む暇が無かった
その生活を五年続け
美猴王「鍛錬は終わりだな。おい、貂蝉!!さっさと出てこい!!今日は半年に一度の決闘の日だ!!」
美猴王が叫ぶと家の中から
貂蝉「も~~、御主人様ったらせっかちさんなんだから♪そんなに慌てなくてもあたしは逃げないわよ」
美猴王「そんなの如何でもいい!!俺はさっさと殺りたいんだ!!今まで受けたこの鬱憤をお前に叩きつけたくてな」
貂蝉「も~~仕方ないわね。それじゃ、始めましょうか。ぶらあああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!」
剛!!!
貂蝉はこの五年の鍛錬で美猴王の成長から自分も本気を出さなくてはならないほどになっていた
美猴王「ふん、お前の限界はもう見えている。だが俺はそれ以上を行く!!」
ダッ!!
美猴王は貂蝉に向かって駆けだし
ババババババババババババババ
拳打を打ち込みだした
貂蝉「ふふ、これだけじゃあたしの肉体はびくともしないわよん」
貂蝉は自分の拳を振りかぶると美猴王は自分の尻尾を使い貂蝉が振りかぶった手に巻き付けて止め
美猴王「そんなの分かっているよ。おい」
美猴王「ああ。はーーーーーー!!!!」
美猴王がもう一人突然貂蝉の上に現れ、貂蝉の顔面に踵落とし決めた
貂蝉「ゲフン」
貂蝉は分身の美猴王の攻撃を受け怯んだ隙に
また、両脇から違う美猴王が二人現れ拳を抜き手にして仙術、氣を纏わせて貂蝉の両横腹に突き刺し、止めと言わんばかりに本体の美猴王が腹に拳を突き刺した
貂蝉「ゲフ・・・・・」
貂蝉は体の力が抜け倒れだした
ズル
美猴王「ふん。やっとお前を殺れたか。しかし、俺をここまで強くしたことは感謝するぞ。そうだ、記念としてお前の部屋に飾ってあるあの如意棒だったか?貰っていくぞ」
そうして、美猴王は貂蝉の部屋にある如意棒を持ち出し
美猴王「ハッ」
地面を飛び一回転して雲に乗りその場を去った
残された貂蝉の死体はスーーーーーー
塵となって消え
卑弥呼「貂蝉、これで本当に良いのか?あの者このままだと儂らが知る主のようになるとは到底思えんが」
貂蝉「きっと大丈夫よ。なんせあの御主人様だもの。何かの切っ掛けがあれば必ず人を、皆を愛し続ける御主人様になるわ」
卑弥呼「まあ、この時代ではまだいいが時が来るまでにあのままだったら、儂らが介入して主を消してこの世界を消さねばならんからな」
貂蝉「解っているわ、卑弥呼。その時までに私も、もっと鍛錬しなくてわね。あの分身は本気の私と同じ力を持ていたのに、ああもあっさりやられたらね(まあ、御主人様の事だから愛す人さえできればきっと変わるだろうけど)」
そう言い残して、二人と貂蝉と美猴王が過ごしていた家が消えていった
出て行った美猴王はまた各地を転々としながら強者との戦闘に明け暮れる日々を何年と過ごした
その道中で牛魔王や、蛟魔王など名だたる妖怪たちやその当時最強と思われる人間と戦った
そして、強者と言えるものが周りから消えたときこの世界に妖怪の様に特殊な存在は美猴王ただ一人となっていた
美猴王はそれから自分を『斉天大聖』と名乗るようになった
それから数年、美猴王は遊び騒ぎ、自分が最強だと言いまわった。しかし、ある時気づいたのである。自分の周りには何も無い、誰もが自分の傍に寄って来ず、ただ恐怖し恐れ自分に被害が無いようにと目線も合わせず言われた物を持ってくるなど刃向う事はしない。それを疑問に思い
美猴王「おい、お前。何故俺と目を合わせない」
美猴王は近くの人間に問いかけた
民「ヒッ・・・そ、それは・・・・・」
美猴王「もういい!!それじゃあ、お前は何故だ!!」
民「キャーーーーーー」
この民はその場から駆けだして逃げていった
周りの民は何時美猴王が起こって暴れ出すのかとビクビクしながら怯え、また話しかけられないよう目線を下げて放れ出したのである
美猴王「何故だ!!一体俺がお前たちに何をした!!逆にお前たちに被害を与えていた妖怪を滅ぼしてやったのだぞ!!何故その様に俺を遠ざける、化け物を見るような目をする!!俺はただ最強を示しただけだろ!!クソッ」
ドガン
ガラガラガラ
美猴王は近くに会った建物を殴りつけ破壊した
それを見た民たちは余計に恐怖して逃げ出していった
美猴王「何だと言うのだ・・・・・」
タッ
美猴王はその場から跳ね、筋斗雲に乗り消えていった
民「やっと、居なくなってくれたか。あのようなものが居たら生きた心地がしないよ」
民「ああ、一人で妖怪を殺しまわったほどだからな。怒らすと何するかわからないからな。触らぬ者に祟りなしだ」
民「もう来ないでくれるとありがたいのだがな」
民たちは美猴王が去って行った方向を見ながらそう話した
一方、筋斗雲に乗っている美猴王は
美猴王「クソ・・・何なんだこの気持ちは。俺は認められるために最強を目指したのに何だこのしうちわ・・・何故誰も認めない・・・・」
美猴王はまだ気づいてない事があった。それは何故自分が最強を目指し出したのかである。それの理由とは、自分に家族が欲しかったからである。美猴王は生まれから特殊であるため親、兄弟と言ったものが居なくそれに憧れていることがあった。しかし、見た目や口が悪いせいもあり人と接することが出来なかった。そのためまずは力を求め認めてもらう事から始めたのである
だが、美猴王は力を求めすぎ人から恐怖されるまでになってしまったのである
美猴王は気持ちをふさぎ込みながらある場所に向かった。それは貂蝉が住んでいた家にである
そこに向かえば何かわかるのではないのかと思ったからである
そして着いた場所には何もなかった
美猴王「確かここのはずだが・・・・・・・・・・何故何もなくなっている」
美猴王は辺りを何度も見回したが何かが見つかるはずもなく、諦めてまた筋斗雲に乗ろうとすると
卑弥呼「またれい!!」
美猴王「誰だ」
卑弥呼「儂は貂蝉の古くからの友でな。貂蝉に頼まれてお前を待っていたのじゃ」
美猴王「貂蝉が?」
卑弥呼「ああ。お主が孤独を感じて必ず此処に戻ってくるだろうとな。それで貂蝉から言伝じゃ、「お主の生まれた場所に戻れ。そうしたら何時か必ずお主の欲している物が現れると」な」
美猴王「俺の欲するものだと?」
卑弥呼「ああそうじゃ。確かに伝えたぞ。はあああああああああああああ!!」
ドーーーーーーーーーン
卑弥呼は跳躍してその場から消えていった
美猴王「俺の欲する物だと?一体なんだそれは・・・・まあいい、今の俺にはすることが無い。いいだろう、その時まで待ってみよう」
美猴王はその言葉を残して筋斗雲に乗り生まれた場所、花果山に向かって飛んでいった
あとがき??
新作です
如何でしたでしょうか?
孫悟空にしたのは呉ルートだから孫繋がりで浮かんだからです
読み切りで触れたように呉ルートで行く予定です
序章ではまだ三国の娘達は出てきませんので悪しからず
これは項羽伝の合間に書きます。出来れば交互に出していきたいですけど・・・・・
次回は名前を孫空と名乗ります。何故、孫空としたのか悟空じゃないのかに触れられたらなぁ~~と思います
では待て次回
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新作です。楽しんでもらえると嬉しいです。