No.751151

咎を受けし御使いの最後の旅~二人の御使いと二人の劉備~

ユウヤさん

拠点回
一騎&詠
一刀&桃香
になります。
それではどうぞ。

2015-01-13 11:59:07 投稿 / 全5ページ    総閲覧数:2391   閲覧ユーザー数:1919

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 咎を受けし御使いの最後の旅~二人の御使いと二人の劉備~

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

拠点

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 一騎長安到着、突撃の悪夢再び

 

 

 一騎が馬を手に入れてから一月ほどして、やっとのことで長安に到着した一騎。長安の街並みを見ると何処となく洛陽を思い出すような街並みだった。

 

 一騎「へえ、一刀の奴頑張ってるじゃないか。二月三月で此処までやれるとはな。」

 

 華琳「・・・ねえ一騎。」

 

 一騎「言おうとしてる事は分かってる。懐かしいんだろ?あたりまえだ。北郷一刀が策を出して実践してたんだから。かつての陳留や許昌みたくなるのは当たり前だ。」

 

 華琳「そう・・・そうよね。」

 

 華琳は長安の街並みを眺め、かつて一騎と過ごした街並みに思いをはせていた。

 

 一騎「華琳、他の皆と街を見て回ると良い。俺は報告をしに城に行くから。」

 

 華琳「ええ、そうさせてもらうわ。行きましょう、皆。」

 

 華琳の言葉に皆一様にうなずき、それぞれ思い思いに散っていった。

 

 一騎「さてと・・・行くとするか。」

 

 一騎そのまま一騎は歩き出す。城までの道はまっすぐ大きな通りを突き抜ければいいようになっていた。

 

 一騎「・・・京都を思い出すな。この感じ。」

 

 区画整理は古都・京都の区画をモチーフにしている。が、一騎はどちらかと言うと現代区画に重きを置いているから実は一刀とは度々意見がぶつかることがあるのだが・・・それは別の話。

 

 一騎「ん?おお、季衣、流琉。」

 

 季衣「ん?あ、おっちゃん。」

 

 流琉「おじ様?到着なされてたんですか??」

 

 記憶を戻してない二人は一騎をおっちゃんとおじ様と呼ぶようになっていた。一騎は最初こそショックを受けていたがすぐに慣れた。

 

 一騎「ああ、今しがたね。月と詠に取り次ぎお願いできるかな?」

 

 流琉「はい。季衣、私は月様と詠さんに報告して来るから謁見の間までおじ様を案内してあげて。」

 

 季衣「うん、分かった。おっちゃん、こっちだよ!」

 

 一騎「応。」

 

 こうして一騎は季衣に案内されて、謁見の間に通されたのだった。

 

 一騎「・・・なあ季衣、一刀は元気にやってるか?」

 

 季衣「兄ちゃん?うん、元気だよ?栄華姉ちゃんが節操なしの種馬野郎って言ってたけど・・・どう言う意味?」

 

 一騎「・・・季衣はもう少し大人になったら分かるよ。」

 

 季衣「む~。おっちゃんまで子供扱いする~!」

 

 一騎「ははは!俺みたいなおじさんからすれば季衣は十分子供さ。正直一刀も華琳も恋ですら子供だよ。だが・・・子供だからこそ期待してしまう。」

 

 季衣「期待?」

 

 一騎「ああ・・・今後の成長に期待してしまうのさ。年寄りの楽しみでもあるがな。」

 

 ドドドドドドドドドドドド

 

 一騎「ん??」

 

 季衣「あ~・・・おっちゃん。」

 

 一騎「季衣?どうして離れるんだ?」

 

 季衣「ボクね、これだけは分かるよ。おっちゃんは一つの成長を目の当たりにするって。」

 

 一騎「へ?」

 

 バターン!

 

 一騎「あ、詠?ひさしぶるぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」

 

 ズドォォォォン!!!!!!

 

 詠の痛烈なタックルをボディに受ける一騎。そのまま膝から崩れ落ち、詠にもたれかかるように倒れてしまった。

 

 一騎「え、詠・・・入口から・・・此処まで・・・どうやって・・・」

 

 詠「愛の成せる技よ!」

 

 一騎「そうか・・・さ、さすが詠・・・だ。(ガク)」

 

 そのまま一騎は意識を手放した。恋する女性は人外の基本能力すら超える物だという証明になった。

 

 

 

 しばらくして一騎は目を覚まし、到着の報告をし、さらに諸葛亮が陣営に加わったことを報告し、月の提案で詠は非番を貰い、一騎と一日を過ごすことが決定した。

 

 詠「その・・・迷惑じゃなかった?華琳とも一緒に過ごしたかったでしょ?」

 

 一騎「いや、丁度良かったよ。長安に付いたらまずは詠を誘おうと思ってたからね。」

 

 詠「え、えぇ!?ほ、本当?」

 

 一騎「ああ、詠こそ迷惑じゃなかったか?」

 

 詠「そんな事無いわ・・・すごく嬉しい。」

 

 一騎「そうか、それは良かった。ただ問題が二つ。」

 

 詠「問題?」

 

 一騎「ああ・・・俺は長安の街を知らない。だからエスコートは出来ない。」

 

 詠「えすこーと?」

 

 一騎「ああ、意味は男性が女性に対して儀礼的護衛をするって意味。つまり女性に付きそう男性の意味だ。」

 

 詠「そ、そう・・・街は私が案内するわよ。で?もう一つの問題は?」

 

 一騎「・・・街には皆が散策してる。はち合わせたら二人きりは難しい。善処はするが・・・」

 

 詠「・・・・・・それは問題ね。良いわ。うまく回避して見せる。」

 

 一騎「そうか。じゃあよろしくお願いしようかな。」

 

 詠「ええ、任せておきなさい。」

 

 そこから詠の長安案内のデートが始まった。行商が居る大通りの露店区画を案内して、鍛冶区画、昼時には定食屋の集中する所ではなく、裏通りの隠れ家的食堂を案内されたりと詠はうまく華琳達と遭遇しないように道を選び、行動して行く。

 

 一騎(ふふ、可愛いなぁ。あんなに頑張って道を考えて、それでいて俺を飽きさせないようにと考えている詠はものすごい可愛い。ああ抱きしめたい。)

 

 一騎は詠の懸命な姿にもはやメロメロだった。

 

 一騎「ん?あれは一刀??」

 

 詠「え?あ、本当だ。どうしたのかしら?あんなに慌てて。一刀!どうしたの??」

 

 一刀「あ、詠・・・一騎?そうか、到着したのか。」

 

 一騎「そんなに慌ててどうした?」

 

 一刀「・・・桃香にな、贈り物をしたいんだが・・・」

 

 詠「え?あんたまだ探してたの?」

 

 一騎「どう言う訳だ?」

 

 詠「実はね・・・」

 

 詠は月達三人に白金製装飾品を渡したのに桃香には何もない事に気が付いたけど気付くのが遅く桃香にばれて、むくれた桃香の機嫌を直すためにそれ以上の高価な物、もしくは思いのこもった物を送ろうと午前中から奔走していたと言う説明を一騎にした。

 

 一騎「・・・まあ、頑張れ。」

 

 一刀「見捨てられた!?」

 

 一騎「自業自得だ。桃香を忘れるか?普通。」

 

 一刀「グサァ!」

 

 一騎「まあ、ガンバ。」

 

 一刀「く、くそぉぉぉぉ!!!待ってろよ桃香、最高のアクセサリーをゲットして行くからなぁぁぁぁぁぁ!!!」

 

 そのまま一刀は路地に入り、見えなくなった。

 

 一騎「・・・おお、アクセサリーで思い出した。えっと・・・あったあった。詠、手を出して。」

 

 詠「へ?」

 

 一騎は外套から小箱を取り出すと詠に手渡した。

 

 一騎「これは俺が大事にしてる女性にしか送らない物だ。華琳達にも送ってるんだが・・・詠も受け取ってもらえないか?俺は・・・詠を特別な女性の一人とみてる。」

 

 詠「あ・・・指輪。」

 

 一騎「台詞的に不誠実な感じだがな・・・それでもいいと思ってくれるなら、受け取ってほしい。」

 

 詠「・・・嬉しいわよ。あんたがそう言う奴だって分かってるつもり。だから女がどれだけ多くいてもそこは私が一番って思いを強く思って行くから平気。だから・・・ありがとう。」

 

 一騎「それとな・・・月からこっそり言われたんだが・・・」

 

 そう言いながら言葉を切る一騎だったが、意を決して言葉にする。

 

 一騎「詠、俺はお前を抱きたい。今から俺の家で・・・その・・・しないか?」

 

 詠「え?・・・あ・・・あれ?」

 

 その言葉に詠は涙を流し始めた。

 

 一騎「え、詠!?い、嫌だったか!?」

 

 詠「ち、違う・・・の・・・あ、あはは・・・嬉しい。嬉しいのよ一騎。その・・・こちらこそ・・・よろしくお願いします。」

 

 詠はそのまま一騎の手を取って自分の胸を手を持って行った。

 

 一騎「よし・・・往こうか。」

 

 そのまま一騎は外套を翻し、詠と共に姿を消した。その日、北郷邸に居たセイバーとアーチャーは小ちゃん達と共に白魔館に追いやられ、一騎は詠と結ばれた。後日華琳には文句を言われたが、幸せそうに指輪を見る詠を見て、華琳も諦めたようにため息をついて一言。

 

 華琳「一騎、私みたいに泣かせたら今度こそ首を切るわよ?」

 

 だそうだ。一騎も勿論泣かせるつもりはない。だからこそ・・・

 

 一騎「当然だ・・・俺は俺の救いたい奴を出来うる限り救う。そして俺の守りたい女は何を代償にしても守るよ。」

 

 一騎の新たな誓いだった。一番は華琳。と言う考えは華琳に一蹴されたのだ。全員幸せにしろ。それが一騎の大事な女性からのお願いであり、命令であり、懇願である。それを無下になどどうして出来ようか。一騎は静かに誓いを立てる。今度こそ・・・幸せにして見せると。

 

 

 

 

 

 桃香の嫉妬?一刀奔走!!

 

 

 一騎達が長安に到着する少し前。長安城の一室で一刀は正座を強いられていた。

 

 桃香「ねえ一刀さん。聞きたい事があるの。いいかな?」

 

 一刀「な、何でございましょう桃香さん。」

 

 桃香「恋ちゃんに何を送ったの?」

 

 一刀「プラチナ・・・白金製の指輪です。」

 

 桃香「(ピキ)それで月ちゃんに何を送ったの?」

 

 一刀「は、白金製の首飾りです。」

 

 桃香「(ピキピキ)それで華雄さんに何を送ったの?」

 

 一刀「は、白金製の腕輪です。」

 

 桃香「(ピキピキピキ)で?私には??」

 

 一刀「・・・あ・・・ありま・・・せん。」

 

 桃香「(ビキィ!)そう、一刀さんは私の事その程度にしか思ってなかったんだね!確かに?贈り物有る無しでそう言う事測れないとは思うけど!でも三人にはあって私に無いとか・・・もしかして私には無くても問題無いと思ってたのかなぁ!」

 

 一刀「す、すんません!忘れてました!!」

 

 桃香「(ブッチィン!!)か、一刀さんなんかもう知らなーい!!!月ちゃんでも恋ちゃんでも華雄さんでも好きな人の所にお婿に行けばいいんだ!!馬鹿種馬女たらし節操なしの全身精液男!!うわぁぁぁぁぁん!!!!!」

 

 一刀「と、桃香!桃香ぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」

 

 一刀捨てられました。乙wwww

 

 一刀「ま、まずい・・・桃香に嫌われたら生きていけない・・・なんとかしなければ!!」

 

 一刀はそのまま執務室に行って詠に事情を説明、特別に休みをもらったのだ。ちなみにその場には月と報告に来ていた華雄がいたが、自分達が原因の一端を担っていたので何も言えなかった。

 

 詠「まったく・・・一騎はそんな失敗はしないわよ。」

 

 詠はそうこぼした。

 

 

 

 その後一刀は奔走した。午前中は露天商をしらみつぶしに探し、あの時の行商を探したが、どうやらまた西に旅立った後らしかった。

 

 一刀「く・・・白金製の物を売ってる行商はあのおっちゃんぐらいだって皆言ってるし・・・」

 

 プラチナは実際銀より融点が高く加工が難しい上、銀と間違えられやすいので意外と流通はしていない物だった。鉱山ですらヨーロッパ、エジプトと言った場所が多く、こちらではやはり金や銀がよく装飾品につかわれるのだ。

 

 一刀「ただ金を掛けただけじゃ駄目だ!俺の手で、俺の力で!桃香に何か贈り物をしなければ!!」

 

 この時の頑張りが何れ月達に知られ、それが発端でちょっとした修羅場になるが・・・それはそれ、これはこれ、また別のお話だ。

 

 一刀「うおぉぉぉぉぉ!!!桃香の為に俺はやるぞぉぉぉぉぉ!!!」

 

 一刀は走り出した。へそくりと特別手当とかき集め、金、銀、銅、鉄、高級材木などかき集める。その道中にある話を聞く、裏通りに珍しい鉱石を扱う店があると。それを聞き一刀は走る。走る。走る。はし・・・る・・・

 

 一刀「ぜぇ、ぜぇ・・・み、見つからん・・・」

 

 一刀が息を整えていると後ろから詠の声が掛かる。その横には一騎の姿も有った。

 

 詠「一刀!どうしたの??」

 

 一刀「あ、詠・・・一騎?そうか、到着したのか。」

 

 一騎「そんなに慌ててどうした?」

 

 一刀「・・・桃香にな、贈り物をしたいんだが・・・」

 

 詠「え?あんたまだ探してたの?」

 

 一騎「どう言う訳だ?」

 

 詠「実はね・・・」

 

 詠は順を追って説明して行き、一騎は次第に白い目を一刀に向け出した。

 

 一騎「・・・まあ、頑張れ。」

 

 一刀「見捨てられた!?」

 

 一騎「自業自得だ。桃香を忘れるか?普通。」

 

 一刀「グサァ!」

 

 一騎「まあ、ガンバ。」

 

 一刀「く、くそぉぉぉぉ!!!待ってろよ桃香、最高のアクセサリーをゲットして行くからなぁぁぁぁぁぁ!!!」

 

 そのまま裏路地に一刀は走り出した。此処が最後の通りだ。此処に無ければ今まで集めた物で何かしらを手づくりし、そして桃香をデートに誘い、雰囲気を全力で作り、機嫌を直してもらうしか他ない。

 

 一刀「まさか・・・ない・・・のか?」

 

 珍しい鉱石がなんなのかは一刀は分からなかったが、それでも高価な物の可能性があった。いや、直感していた。だからこそ必死に探していたのだが。もう駄目だ。諦めよう。そう思った矢先、ふと違和感のある店を見つけた。周囲の木造に紛れてなんとレンガ造りの店があるのだ。

 

 一刀「な、何でこんな店を俺は素通りしていたんだ?」

 

 不思議な物である。

 

 一刀「こ、此処がきっと珍しい鉱石を売ってる店。お、おじゃましまーす。」

 

 一刀はそのまま店に入る。だが此処で一刀は気付くべきだった。閉まった扉には“open”の文字が書かれていた掛札があった事に。

 

 

 

 店員「いらっしゃいませ。長安宝石店へようこそ。何をお探しですか?」

 

 一刀「宝石?そうか・・・珍しい鉱石って宝石の・・・え?これって・・・」

 

 一刀が目にしたのはそれこそ洛陽の宝物庫ですら目にした事の無い高度な技術で加工された宝石の数々であった。

 

 店員「どう言ったものをお求めですか?」

 

 一刀「あ、その・・・女性に送りたいのですが・・・」

 

 店員に話しかけられ思考を止める一刀。そのまま店員は宝石をショーケースから取り出して、一刀に見せる。

 

 店員「これなどどうでしょう?」

 

 見せれらたのは親指の第一関節ぐらいの大きさの真っ赤な宝石だった。

 

 一刀「る、ルビー?ガーネット?すげぇ赤い。」

 

 店員「どうですか?その女性にお似合いになるでしょうか?」

 

 一刀「そ、そうですね・・・じ、実は自分で加工して送りたいんですが・・・」

 

 店員「なんと手作り!それでしたらこちらに。原石も取り扱っております!」

 

 そう言って持ってきたのは握りこぶし二つ分の大きな岩だった。

 

 一刀「こ、これはいくらで?」

 

 店員「ちょっと粗雑ですので・・・500ほどです。」

 

 一刀「ち、ちなみにこのルビーは?」

 

 店員「ピーーーーーになります。」

 

 一刀「原石を貰います!」

 

 さすがに手が出る物では無かった。

 

 店員「毎度ありがとうございましたー!」

 

 そして一刀は店を後にした。その後ふと何か思ったのか振り向くと、そこには何の変哲もない空き家があるだけだった・・・

 

 一刀「・・・嘘・・・だろ?」

 

 一刀は呆気にとられたが、それでも買い取った原石から見える物は明らかに宝石に見えたし、信じる事にした。

 

 ちなみに一刀が見せられたルビーは綺麗な六角形で目を見張る真紅でありながら向こう側が透けて見える透明度を持った物だった。現代からしたら相当な値段であろう・・・

 

 その後一刀は一騎に連絡が取れなかったので藍に連絡を取り、工房を貸して貰い、原石を精製、出来あがったのは見事なまでのオパールであった。その虹色は美しく、一刀は一瞬魅入られてしまった。

 

 一刀「と、とにかくこれをどうするか・・・えっと・・・首飾り?髪飾り?この大きさはちょっとなぁ・・・」

 

 一刀はめちゃくちゃ困った。それなりの大きさなのだ。結果として一刀は髪飾りを選んだ。

 

 一刀「元々宝石としての価値は求めてない!うまく加工して・・・形を整えて・・・」

 

 そのまま一刀はそのオパールを細かく加工し直して、銀で出来た蝶の羽根模様の隙間にはめ込むパーツにした。

 

 一刀「で・・・出来た!」

 

 一刀はそのまま藍にお礼を言うと猛ダッシュで桃香の元に走っていったのだ。藍曰く。

 

 藍「若いって良いですね。」

 

 だそうだ。

 

 

 

 場所は長安城。桃香の私室。

 

 桃香「む~~~~~~。」

 

 桃香は言ったん落ち着きを取り戻し、部屋に戻っていた。詠にも事情は察してるから今日は部屋で大人しくして居ろとのことだった。

 

 桃香「一刀さん・・・何処行ったの・・・?」

 

 桃香は実はちょっと反省していた。確かに勢いがあったとはいえ、あれは無いのではなかったか?もしかしたら本当に自分の事は忘れてあの三人の誰かの所にお婿に行くのではないかと考えるようになったのだ。

 

 桃香「か、一刀さん・・・まさか本当に・・・」

 

 徐々に不安が蓄積されていった桃香は居てもたっても居られず部屋を出ようとすると、扉が開け放たれた。

 

 一刀「桃香!此処に居るのか!?」

 

 桃香「きゃぁ!」

 

 一刀「あ、ご、ごめん。」

 

 桃香「か、一刀さん・・・その・・・」

 

 二人「「ごめんなさい!」」

 

 二人「「え?」」

 

 息ぴったりの二人は同時に謝り、同時に疑問符を浮かべた。

 

 一刀「そ、その・・・今回の事は俺が一方的に悪かった。だからさ・・・桃香にこれを貰ってほしいんだ。」

 

 一刀はそのまま出来たての髪飾りを桃香に渡した。

 

 桃香「髪飾り?綺麗・・・蝶々の羽根が虹色に光ってる・・・」

 

 一刀「ほ、本当はこれぐらいの宝石だったんだけど・・・それよりも俺が桃香に似合うように加工したくて・・・砕いて加工し直したんだ・・・だ、駄目だったかな?」

 

 桃香「うぅん、そんな事無いよ・・・一刀さん・・・ありがとう!」

 

 そう言って桃香は一刀に抱きついた。

 

 一刀「えと・・・ゆ、許してくれる?」

 

 桃香「うん!一刀さん、大好き!!」

 

 桃香はそのまましばらく一刀から離れようとしなかった。この後はしっぽりと行くかと思えたが、一刀は一日中駆けずり回り、寝ずに髪飾りを作ってたのでそのまま桃香の膝枕でぐっすりだったとか。

 

 

 

 

 あとがき

 

 

 拠点回でした~わ~ぱちぱち~!!

 

 華琳「一ついいかしら?」

 

 なんでござんしょ?

 

 華琳「私と一騎の拠点は?」

 

 ありません!

 

 華琳「・・・・・・##」

 

 だって仕方ないじゃないですか・・・俺、元々拠点苦手です!

 

 華琳「それを乗り越えてこそ創作でしょうに!!」

 

 はい、ごもっともです!ですがそれでも嫌な物は嫌!

 

 華琳「だから羽生に嫌われるのよ?」

 

 ・・・・・・き、嫌われてるの?

 

 華琳「最近彼女の愚痴が多くなってるわ。」

 

 ・・・は、羽生~!俺が悪かった!だから嫌わないで~~~!!!!

 

 華琳「行ってしまったわね・・・さて、次回はもう桜楼村に帰る話よ。早すぎね。まあ、これから群雄割拠、荊州、益州統一、涼州統合、呉と魏・・・魏?晋?どっちでもいいけど駄眼鏡との戦争も有るしね。とにかく次回は帰還よ。詠の大号泣が見れる・・・え?見れない?泣かない?本当に??何だつまんない・・・。とにかくそんなお話よ。それじゃあまた次回お会いしましょう。」

 

 

 

 詠「もう十分泣いたわよ・・・グス」

 

 華琳「悪かったわ。だから愚図らないの。大丈夫よ、一騎は貴方も大事だって言ったじゃない。」

 

 詠「うん。わかった。」

 

 

 

 


 
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