第四章 16話 官渡の戦い 後編
公孫賛軍
翠「さて、そろそろ予定の場所だな」
蒲公英「そうだね~~曹操軍はどう動いてくるんだろうね?」
蒼「さあ~~曹操軍って情報あまり洩らさないからね~~」
鶸「蒼の言う通りです。あそこの軍での情報収集は空や海ぐらいじゃないと集めるの難しいらしいですからね」
翠「え!!そんなに難しいの?」
鶸「知らなかったの姉さん?あそこの軍内部の情報は洛陽の裏の奴らを調べる次に大変らしいから、大体は部隊長以上の実力が有る人しか行ってないよ」
翠「そうだったのか~~~~まったく知らなかった」
蒲公英「お姉さまがそのことを知らない方が私達はびっくりだよ」
蒲公英の言葉と同時の周りの姉妹たちは頷いた
翠「べ、別にそんなこと知らなくても問題ないだろ!!」
翠は動揺しながらも蒲公英に言い返したが
蒲公英「はぁ~~~お姉さま、これは楚軍じゃ一般常識だよ。それにお姉さまは将の一人で楚軍騎馬二番隊隊長なんだよ~~こんなこと知らないってありえないよ~~~」
翠「う・・・」
蒼「そうだよ~~~お姉ちゃん。今でも一刀様に押しが弱いのにこのこと知られたら、もう構ってもらえなくなるよ~~~」
翠「え!!」
翠は蒼の一言で顔を青くさせながら涙目になっていた
翠「そ、そんな・・・一刀様から嫌われる・・・・・そんなのい、いやだ~~~~」
鶸「二人とも姉さんをからかい過ぎです。ほら、姉さんも泣き止んでください。一刀様はそんな事で姉さんを嫌ったりしませんから」
翠「ほ、ほんとか?グシュ」
翠は鶸に抱き付き鶸の服でゴシゴシと涙を拭きながら聞いた
鶸「姉さん私の服で・・・・・・・(めんどくさくなってきた)それより、今は曹操軍の話です。ねねちゃん、蝶さん、これからどうするんですか?」
ねね「翠がもて遊ばれているのです・・・・。これからですか、前話した通り行こうと思うのですぞ」
蝶「基本はねねちゃんの言う通りよ。後は各自の判断で動いてもらってもかまわないはよ。でも、深追いをしないようにね」
鶸「わかりました。・・・・・姉さまいい加減に離れてください」
翠「だって、一刀様に嫌われたらと思うと・・・・あたし、如何すればいいのか解らないんだぞ!!もう、一刀様しか嫌なんだよ!!他の男なんて・・・・・う~~~どうすればいいんだよ~~~~!!!」
鶸「はぁ~~~蒲公英、蒼、二人が姉さまをこんなふうにしたのだから如何にかして」
流石の二人も翠が此処まで取り乱すとは思っていなかったようで少し焦っていた
蒼「きっと大丈夫だよ~~翠お姉ちゃん。楚に来たばっかしと違って翠お姉ちゃんは女の子らしくなってきたし他にも一刀様のために色々頑張ってるし」
蒲公英「そ、そうだよ!!お姉さまが頑張っているのみんな知ってるし一刀様も気づいているよ!!それに、この戦で頑張ったら若しかしたら一刀様から何かご褒美貰えるかもしれないし!!」
ピク
翠「ご褒美?」
蒲公英「そうそう!!ご褒美!!きっと色々してもらえるよ」
翠「恋や凪達がいつもしてもらってるみたいなナデナデも?」
蒼「きっとしてもらえるよ」
翠「そ、そのエッチなことも?」
蒲公英「絶対!!」
その言葉を聞いた翠は
ガバ!!
鶸から離れて
翠「よーーし!!やってやる!!曹操軍なんかあっと言う間に蹴散らして一刀様に色々してもらうぞ!!!お前らしっかりあたしに付いて来いよ!!あーーーはっはっはっはっは」
と、急に元気になりやる気を漲らしていた
そして、翠の姿を見る二人の軍師は
ねね「翠がおかしいのですぞ」
蝶「ねねちゃんアレが欲望に飲み込まれた人の姿よ。ああなったら落ち着かせるのは大変だからもし、ねねちゃんが今後誰かを物で動かそうとするときは気をつけなさい」
ねね「わかったのですぞ」
蝶は冷静にねねの今後のためにわかりやすく説明するのであった
白蓮「あれ、なんか私忘れられてないか?一応私が総大将だよな・・・・・・」
白蓮は蚊帳の外で楚メンバーの話す姿を見て落ち込みかけていた
白蓮「な、なあ。そろそろ着くからそれぞれ配置につかないか?」
翠「ん?公孫賛居たのか?」
蒲公英「へ?お姉さま何言ってるの?公孫賛さんなら自分の隊の所に・・・・・・あれ?」
鶸「そうですよ姉さま。公孫賛は・・・・・・・ヒャ!!」
蒼「ほえ~~~?」
と、皆は目の前にいる公孫賛に驚きを隠せずにいた
白蓮「何だよ!!最初っから居たぞ!!おかしいと思ったよ、誰も話しかけてくれないと思ったら存在忘れていたのかよ!!いい加減に私でも泣くぞ!!ウエーーーン」
とうとう自分の存在感の薄さに耐えきれなくなり泣き出した白蓮であった
ねね「そこうるさいですぞ!!もうすぐ敵と接触するのですから各自決められた場所に移動するのですぞ!!」
白蓮「ウエーーーーーン、ウエーーーーーン」
翠「そう言ってもどうするんだよ、これ」
蒲公英「ね~~~」
蒼「きっと大丈夫だよ~~~だって、『ドドドドドドド』ほら」
蒼は音がする方に指をさした
ねね「だからうるさいと言っているのですぞ!!喰らえ陳宮きっくーー!!」
ドコーーーン
白蓮「グフ」
ねね「総大将が戦始める前から泣くななのです!!それに、もう曹操軍は近くまで来ているのですぞ。公孫賛がシャキッとしなくてどうするのですか!!」
白蓮「だって・・・」
ねね「蝶姉さん」
蝶「解っているはねねちゃん。公孫賛さん、良い?今みたいな事が嫌なら、皆の前であなたが頑張って皆を見返してやればいいのよ。そこであなたのすごさを皆に見せればあなたの扱いは絶対に変わるはずよ。公孫賛という人物がいかに凄いのかこれからの戦で見せてあげましょう。私も頑張ってお手伝いしますから」
白蓮「グシュ。うん、うん。私頑張ってみるよ。そして、二度と薄い人なんて言わせない!!」
蝶「そうよ、公孫賛さん。皆を見返してあげましょう。それじゃあ、打ち合わせの通りに準備しに行きましょう」
白蓮「ああ、そうだな」
そう言って白蓮と蝶は自分たちが引き連れる兵たちの場所に行った
鶸「流石ですね蝶さん。あの状態の公孫賛を立ち直らせましたよ」
ねね「蝶姉さんに任せて正解でしたぞ。それじゃあ、皆も各自よろしく頼みますぞ」
馬姉妹、蒲公英「おう(うん)」
そう返事して各自、自分の指示された場所へと兵を連れて移動していった
その頃、曹操軍は
華琳「そろそろ、戦の予想場所に着くわね。燈、居るかしら」
燈「はい、ここに」
華琳「龐徳に出るように言いなさい。それと先方は桂花が動かすようにと」
燈「本当に先鋒は荀彧でよろしいのですね?」
華琳「かまわないわ。あの子も活躍できる場所が出来てうれしいでしょうし、この働き次第では考えを改めることもあるかしらね、フフ」
燈「そうですか。では伝えてまいります」
燈は返事をした後、踵を返してまずは燦の元へ赴いた
華琳「我々は此処に陣を張る。皆準備にかかれ」
華琳は陣の形成の指示を出し始めたのであった
燦に進軍の指示を伝えた後
燈「荀彧さん」
桂花「陳桂・・・・どうしたのかしら」
燈「華琳様からの指示で、荀彧さんが先鋒の指揮を務めろと。それと、別働隊が動いていますので」
桂花「そう・・・・・・わかったわ。兵を三万連れて行くから。用件が済んだらもう行っていいわよ」
桂花はいかにも燈と話したくないそぶりを見せながら早々に話を終わらせて燈に告げる事だけ伝えて去るように言った
燈「了解しました。それでは・・・・・・・・そうですは、あまり勝手な行動をしない方がよろしいですよ」
そう言って燈は去って行った
桂花「クッ何なのよいったい!!あいつ、私の考えを見透かすように言ってくれるじゃない。それでも、最後に華琳様の隣にいるのは私よ。今はヒョウヒュウとして居るがいいわ。(それにしても別働隊・・・・この地形から見る限り敵の奇襲部隊をつく部隊ね・・・・そうなると相手は公孫賛だから騎馬隊を使った奇襲になるわね。ということは出ているのは華侖、柳琳、龐徳の内の誰か。そこから考える限り前二人より確実に騎馬術が上手い龐徳ってところかしら。この策を考えたのは陳桂でしょうけど甘いわね、私だったらもっといい策を出すわよ)」
桂花は歩兵隊の元に歩き出した
その頃、燦は
燦「皆聞いてくれ。ついに主の元へ我々が帰る時が来たぞ」
将「龐徳様それは真ですか?」
燦「ああ。これから指示された策の通りに公孫賛軍の奇襲部隊に向かうが、そこで我々はその奇襲部隊と合流する」
将「公孫賛の部隊とですか?」
燦「慌てるな。その部隊は楚から来た翠達の事だ」
将「オオオ、馬超お嬢さん達ですか。懐かしい、お元気でしょうか」
燦「それは間違いないさ。話は戻すが、合流した後は我々は翠達の指揮下に入り曹操軍を撃退する。わかったな」
将達「御意!!」
燦「よし、では行くぞ」
曹操軍第三騎馬部隊、いや、馬騰軍龐徳隊が動き出したのであった
公孫賛軍
白蓮「それじゃあ、行ってくる」
ねね「しっかりやってくるのですぞ。蝶姉さんお願いしますのです」
蝶「ええ。ねねちゃんも本陣の守りよろしくね」
ねね「わかりましたぞ」
ねねに本陣で兵二万を任せて、白蓮と蝶は騎馬隊一万を連れて進軍を始めた。残りの二万は翠と蒲公英、鶸と蒼に各一万ずつ連れて両脇の山に潜んでいた
翠「さて、燦さんとどうやって連絡を取るべきかね」
蒲公英「そうだね~~燦さんから来てくれると楽なんだけどね~~~」
翠「それが一番楽なことだけどな~、でも一番在りえそうなのが奇襲した時に接触して反転してもらうことだよな」
蒲公英「そうだね」
ガサガサ
翠「ん?誰だ」
??「チッ」
ダダダダダダ
翠「クソ!!潜んでるのがばれた!!蒲公英やつを追ってくれ」
蒲公英「わかったよ、お姉さま。何人か蒲公英について来て!」
蒲公英は兵数人を連れて逃げて行った人物を追いかけだしたのであった
??「荀彧様の命令があと少しで終わるってときに付いてないぜ」
この者は桂花が独断で山に潜んでいるだろう伏兵を一掃するために送った工作兵の一人であった
翠達はただの偵察兵と勘違いしていたのであった
その頃、逆の山では
ガサガサ
燦「ん?誰か潜んでいるようだな、誰か見てこい。(スンスン)それに何だか油の様な匂いがするな・・・・・」
兵「見てまいります」
兵数人が馬から降りて音がした方に向かっていき
将「確かに油の様な匂いがしますな。これは何かの策でしょうか?」
燦「いや、この様な策をするとはどちらからも聞いてないが・・・・・・」
燦が疑問に思っていると
兵「怪しい者が潜んでいたので捕まえてきました」
そう言いながら、兵は農民の姿で何かの壺を持った男を連れてきた
男「な、何ですか急に・・・私が何かしましたか?」
将「いやそうではないが・・・・お前、その持っている物は何だ?」
男「これは壺ですが」
将「その中身の事だ」
男「・・・・・・」
将「怪しいな、おい、そいつの壺を検めろ」
兵「はっ」
返事をした兵は押さえつけられている男から壺を奪い取り中身を確認すると
兵「これは・・・油です。ですが、ほとんど無くなっています」
将「油だと?いったいなぜこの様な所で・・・・」
将が兵の答えから疑問に思っていると急に
燦「ハッ!!」
燦は馬を急に駈け出し始めたのであった
将「龐徳様どうなされたのですか!?」
燦「事は一刻を争う!!数人は私に付いて来い!!残りはそいつと同じようなやつを探して捕まえろ!!」
燦の急な行動に少し呆けていた将達だったがすぐに言われたことを実行し始めた
鶸たちの伏兵が潜んでる場所
鶸「何でしょう。後ろから蹄の音が・・・」
そう言って後ろを振り向くと
誰かがこちらに向かっているのが見えた
鶸「蒼!!迎撃の準備を!誰かがこちらに向かって来ています」
蒼「わかったよ。皆、敵が来てるみたいだから迎撃の準備をして!!」
ここは流石楚軍であろう。兵たちはほとんどが動揺することなく迎撃の体制をとっていた
鶸「弓兵、矢を放つ準備を!!私の指示と同時に放ちなさい!」
兵達「ハッ!!」
そうして、迫ってくる敵兵を待ち構えていると
燦「待って!!待ってくれ!!私だ、龐徳だ!!」
鶸「え!?燦姉さん?皆、迎撃態勢を維持したまま待機して!!」
鶸は支持を出した後、迫ってくる騎馬隊を待つと本当に燦であることを確認して
鶸「迎撃態勢を解いていいわよ。蒼、こっちに来て。燦姉さんが来たわよ」
蒼「え、本当?・・・・・・あ、本当に燦お姉さんだ」
二人は笑顔で燦の方に向かっていった
鶸「燦姉さん、お久しぶりです」
蒼「燦お姉さん久しぶりだね~~元気にしてた?」
燦「ええ、お久しぶりです。お二人とも。それより重要な情報を持ってまいりました」
鶸「重要な情報?」
燦「はい。如何やら曹操軍はこの山に火を放つようなのです」
蒼「それって、火計ってこと?」
燦「はい。私が先ほどその準備をしている工作兵を捕まえたのでおそらくわ。しかし、この策は私が聞いた策にはない事なので誰かの独断の可能性があります」
鶸「そうですか。ありがとう、燦姉さん。誰か、ねねちゃんの所に伝令をお願い。曹操軍が火計を行おうとしているって伝えて」
兵「わかりました」
鶸「燦姉さんは、このまま私達の軍に入ってもらっていいですか?」
燦「了解しました」
蒼「鶸お姉ちゃん、敵の工作兵はどうしようか」
鶸「そうね・・・・」
燦「それは大丈夫です。私の兵が今この周りを調べさせているので、少しの人数を連れて行けば対処できると思います」
鶸「わかりました。なら燦姉さんが連れてきた兵は残して私達の軍から何人か連れて工作兵の撃退をお願いして良いですか?」
燦「わかりました。それでは幾らか連れて撃退してきます」
鶸「よろしくお願いします」
燦は兵を連れて部下がいた場所に向かっていった
本陣
兵「馬休様からの伝令です。敵、火計を仕掛けてくるもよう」
ねね「もっと詳しく言うのですぞ」
兵「先ほど曹操軍に潜伏されていた龐徳様と合流に成功。しかし、合流する前に怪しいものが居たため捕縛したところ曹操軍の誰かの独断の指示で火計を行おうとしていたとのことです」
ねね「そうですか。しかし・・・・・いや・・片方だけは有りえないのですぞ。お前は鶸達の所に戻って工作兵を撃退したら火を放って公孫賛の隊に合流するように伝えるのですぞ」
兵「わかりました」
ねね「もう二人伝令をお願いするのですぞ。公孫賛の隊にはこのまま敵を退きつけたまま後退、翠達には工作兵撃退の後、火をつけて敵兵の後ろに回り込むようにと」
兵「「了解しました」」
この頃には前衛では戦が始まり出していた
白蓮「皆行くぞ!!白馬義従の力を曹操軍に見せてやるぞ!!」
兵達「おおおおおおおおおおおおおお!!!!」
ドドドドドドドドドドドドドド
白蓮たち白馬義従は敵にある程度接近すると騎乗射をし始めた
シュパパパパパパパパパ
ドスドスドスドスドスドス
桂花「盾部隊前へ出なさい!!弓隊応戦しなさい!!」
桂花の指示の通り盾部隊が前に出たおかげで矢に貫かれて負傷や死亡するものは減って行ったが、弓兵の攻撃はうまくいってなかった。馬に乗って動き回っている敵兵に矢を中てることが出来ていなかったのである
桂花「盾部隊少しずつ前進しなさい!!敵を押し込みなさい」
桂花は伏兵を撃退した龐徳が自分たちの反対側に回り込むだろうと予想して火計で相手を閉じ込めようと考えていた
桂花(陳桂、あなたの策を利用させてもらうわよ。これで、もし龐徳が火計に巻き込まれていても私は知らされていなかったのだから、自分の仕事を全うしたと言ってしまえば何もおとがめは無いはず。処罰されるのは連絡をおこたった陳桂だけよ。フフフフ、これでまた私が華琳様の隣に立てるわ)
蝶「そうですか、敵は火計を仕掛けてくると・・・・それで、ねねちゃんはそれを利用する・・・・なるほど、わかりました。公孫賛さん、私達は、敵の策に乗ったふりをしながらこのまま後退していきますよ」
白蓮「わかった。皆!!このまま敵に矢を射かけながら後退していくぞ」
そして、ある程度引いた時に両方の山が燃え始めた
白蓮「両端の山が燃え始めたけど大丈夫なのか、司馬朗?」
蝶「ええ、大丈夫ですよ」
蝶が答えるのと同じくらいに鶸達の隊がやってきた
鶸「お疲れ様です、蝶さん。無事で何よりです」
蝶「いえ、鶸ちゃん達も無事そうでなによりよ。それで、そちらの方が?」
鶸「はい、曹操軍に潜入していた燦姉さんです」
燦「初めまして。龐徳、真名を燦と言います」
蝶「私は司馬朗、真名を蝶と言います。よろしくね」
二人は簡単な挨拶を済ませた後
蝶「さて、そろそろ向こうは動くころと思いますけど」
そう言って、桂花率いる曹操軍の先鋒三万の方を見ると
桂花「よし、両方の山から火が出たみたいね。それに、うまく龐徳が回りこんだみたいね。私達はこのまま敵を挟み込むわよ!!全軍すs「ぎゃーーーーーーーーーーーーーーー!!」いったい何よ!!」
桂花は隊に指示を出そうとしたときに後ろから突然悲鳴が聞こえてきて、そして慌てふためきながら一人の兵が報告に来た
兵「ほ、報告します!!突然後方より敵騎馬隊が攻撃を仕掛けてきました!!」
桂花「それぐらいでどうしてこんなに混乱しているのよ!!」
兵「そ、それがその敵が・・・・」
桂花「はっきり言いなさいよ!!」
桂花はじれったくなり兵に怒鳴って聞き出し始めた
兵「て、敵は楚軍の馬超が後方から攻撃を仕掛けています!!」
桂花「何ですって!!楚軍・・・それに馬超ですって!!」
そして、悪い知らせはその一つではすまなかった
兵「た、大変です!!前方にいる龐徳殿公孫賛軍に寝返りこちらに攻めてきています!!」
桂花「な!!う、嘘よ・・・・そんな事があるわけないわ!!」
兵「しかし、現に前から龐徳殿が攻めてきています」
桂花「そんな・・・このままじゃ私の・・・・そ、そうだ、華琳様に救援を!!誰か伝令を!!華琳様に救援の伝令をしてきて!!」
翠「オラオラオラオラオラオラオラオラオラーーーーーーー!!!!この蜻蛉切りの錆になりたい者は掛かってこい!!!」
翠は馬上から蜻蛉切りを振り回しながら曹操軍の兵たちを切り伏せ、串刺しにしたりしながら桂花の元に進んでいた
蒲公英「ちょっとお姉さま待ってよ~~~エイ、トウ、ヤア!!」
蒲公英も翠とまではいかないが曹操軍を切り刻んで進んでいた
この二人の進攻を止めようと曹操軍は攻撃を仕掛けていくが誰も傷つけることが出来ずに死んでいくのであった
翠「楚の騎馬三連星が一人馬超に挑んでくる者はいないのか!!」
蒲公英「いやいや、お姉さま。目の前にちゃんと居るじゃん。しかもこんなに沢山」
翠「あたしが言いたいのはこう、将同士の一騎打ち見たいな事だよ。こっちに来てからまともにやり合える奴が居なくてつまらないんだよ」
蒲公英「うわ~~脳筋だ~~」
翠「何だと~~~!!」
翠と蒲公英はまるで歩きながら談笑をしているかのように進んでいったが二人の通った道は真っ赤な水たまりが所狭しとできていた。そして、この二人の隊も各十人ずつの隊になって曹操軍を荒らしまわっていた
二人はいつの間にか曹操軍の先鋒隊の中心、つまり桂花の元に着いていた
翠「お、いつの間にか着いていたな。お前がこの部隊の大将だな」
桂花(な、何か手は無いの・・・このままじゃ・・・・誰か!!)
桂花が如何にかして逃げる策を考えている間に前方から攻めてきていた龐徳も合流していた
翠「燦、久しぶりだな」
蒲公英「燦姉さん久しぶり~~」
燦「二人とも久しぶりね。それで、この荀彧はどうするの?」
翠「そうだな~~~」
桂花「ちょ、龐徳!!何であんたそっちに居るのよ!!あんたはこちら側じゃないの」
桂花は時間を稼ぐために龐徳に話かけ始めた。自分が出した伝令が華琳に届いているのを信じて、助けに来てくれるのを願って
燦「いえ、私は、私達は最初っから所属している部隊は決まっていましたよ」
桂花「な!!それじゃあ、降伏した時から楚軍に属していたというの」
燦「違いますよ」
桂花「じゃあ、何なのよ!!」
燦「私は何時までも馬騰軍の将です」
桂花「馬騰・・・・・」
燦「はい。私は葵様の臣下ですから」
桂花「はん。あの、よく解らない自称項羽と名乗ってる汚らわしい男に尻を振って媚びをうる奴の臣なんて馬鹿らしいわね」
桂花は此処で言ってはならない言葉を二つ言ってしまった。ただ時間を稼ぎたかっただけのつもりだったが、いつもの様に相手を小馬鹿にした言葉を使ったのが仇となった
翠、燦「「今、何て言った」」
二人は体が冷え切るような冷たい声で桂花に言葉を放った
翠「誰が汚らわしい男だと言った」
燦「誰が、何をしていると言った」
桂花「何度も言わせないで。項羽とかいう全身が汚らしい男と、その男に尻を振って媚びを売る馬騰のこ(ドス、スパ)」
コロコロコロ
そこには首が無くなった体に槍を突き刺している燦と蜻蛉切りを横に薙いで首を切り落とした翠の姿があった
翠「お前は絶対に言ってはならない事を私達にいった。それがこの報いだ」
翠は淡々とそう告げた
それと同じ頃に蝶と白蓮が合流して
蝶「いつまでここに居ないで敵本陣に攻め込みましょう。そろそろ、袁紹軍も着くころですからある程度は痛めつけておかないと」
翠「そう言えばそうだったな。よし、蒲公英行くぞ!!」
蒲公英「お姉さま待ってよ~~」
あとがき??
まず最初に
桂花好きの人すみませんでした。
次回は華琳たち残りの曹操軍が頑張って撤退する話を書こうと思います
それと、前回投稿したお試しの構想が大体固まってきたので一話をそろそろ出そうかなと思います、お楽しみに~~~
では待て次回
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明けましておめでとうございます。
また、グロイかもしれませんが楽しんでもらえるとありがたいです