一刀達の警邏中に起こった自称・道化師による騒動…………
そこへ駆けつけた一刀と道化師と名載る男との出会いが、平和の歯車を狂い始める事となる
さぁ……………始めましょう……
新たなる闘いの幕開けだ!!!!
三節 〜謎の輩〜
??N「……………んン?」
男は人質を持ち上げたまま、ゆっくりと振り返る
男「み、御遣い…様…………」
女X「御遣い様だわ!!!」
爺「御遣い様じゃ………この大陸の救世主じゃ………」
周りにいた町人達は一刀の登場に安堵の息を漏らす
一刀「何やら俺を探す為にここまでの騒動を起こしたそうだな………」
??N「…………ソの通りダ……
だカラ何だと言ウノだ…………?」
道化師の男は表情一つ変えずに返答する
一刀「たかが俺一人の為に騒動を起こすなんて………絶対に許されない行為だぞ?」
一刀は怒りを隠したまま話続ける
??N「だろウナ………………
だが、ソレもモウ必要ナい………
コノ男もな……………!!!」
凪「なにっ!!?」
道化師と名載る男は再び手刀を構えた
??N「用済みダ………………死ね」
ギュォォッ!!
男「ぐっ…………っ!!?うわぁぁぁぁぁぁぁっ!!!?」
突然、男は苦しみ出し悲痛な叫び声を上げ始めた
一刀「っ!!!」
シュンッ!!
一刀は『空走』をして素早く近づき
一刀「させるかっ!!!」
ガツッ!!!
??N「ムっ!!?」ピピピッ
手刀を右腕で押さえて
一刀「人質を離せっ!!!」
フォン!!
ドカッ!!!
??N「ング…………!!?」
道化師の男の鳩尾周辺を蹴りつけ、よろめかせた
その衝撃で人質の男はようやく開放された
一刀は左腕で受け止めるが、
男「あ………あう………」
全身の力が抜けており、まともに立つことすら出来ない
一刀「(こ、この症状は…………!!?)凪!!頼む!!!!」
一刀は凪を呼びかける
凪「お任せ下さい!!!」
一刀は男を凪に任せ、再び構える
一刀「さて、俺に用があるのなら直接俺に来い
罪の無い皆を巻き添えにするな!!」
??N「………………」ピピピッ
道化師の男は蹴られた鳩尾周辺を手で撫でる
??N「やはりコンナものカ………」
一刀「なに?」
一刀は眉を顰める
愛紗「貴様!!!ご主人様を愚弄する気か!!!」
愛紗は得物を構え、怒号を浴びせる
だが、道化師の男は平然とした表情で
??N「関羽………貴様二も用はナイ…………
だが、折角ダ………纏めて葬ってやロウ……………」
男はそう言うと右手の掌を一刀達の方へ突きつけた
その掌の中央には赤く丸い半ドーム状の物体が付着していた
大きさ的にはピンポン玉程の大きさである
一刀「……??何だあれは……………」
凪「……………??」
??N「さぁ…………抹殺ダ」
そう言った時だった
ギュォォッ!!
愛紗「っ!!?」
男の赤く丸い物体がランプが点灯したかの様に、異様に輝き出した
しかも
一刀「(何だ!!?気を纏っている!!?)」
一刀の言う通り、その光は明らかに気を纏っていたのだ
更に光はどんどん輝きを増して強くなっていく
一刀「くっ!!!愛紗、周りの人を頼む!!!!」
一刀は愛紗に呼びかけ、自らは走り出した
愛紗「は、はい!!!!」
愛紗も警戒心を限界まで高める
一刀「(恐らくあれは………!!!)」
??N「気付いタトコロで、もう遅イ………死ヌがイイ、北郷一刀」
そう呟き終わった瞬間
ゴオッッ!!
男の掌から太く、大きな気の光線が放たれた
それは気の扱いに長けていなければ使用できない代物であった
女F「きゃあっ!!!」
爺「な、何じゃあれは!!?」
男G「五湖の妖術師か!!?あ奴は!!!」
一刀「くっ!!!やはり『気力破』か!!!」
一刀は駆け出しながら片手を前に突き出し
一刀「『吸気』!!!」
ギュォォッ!!
一刀は男が放った『気力破』を『吸気』で吸収して対応した
??N「ホう…………流石だナ」
男は再び片手を突き出し、『気力破』を放とうと構えた
一刀「そう何度も…………」
一刀は再び駆け出し
??N「厶……………?」ピピピッ
一刀「させるかぁっ!!!」
フォン!!
バキッ!!
??N「んぐっ!!!」
男の顔を側面から蹴りつけた
そして一刀は
一刀「俺を殺したいんなら………」
男から距離を置き
一刀「こっちに来い!!ここは民達の迷惑だ!!!」
ゴオッッ!!
『龍走』をして空高く舞い上がり、城下町から離れて行った
女F「み、御遣い様が空を飛んだ!!?」
男K「ど、ど、ど、どうなっているんだ!!?」
民達は大混乱を起こすが、それを尻目に
??N「……………いいダロう、貴様の策ニノってやろウ」
男は顔に付いた土埃を払い落とし、一刀の飛び立った方角を向き
??N「………ハァっ!!!」
ゴオッッ!!
『空高く舞い上がり、飛び去って行った』
男H「あ、あの男まで空を!!?」
民達はざわめき出した
愛紗「一体………あ奴は何者なのだ…………!!?」
愛紗は呆気に取られながら、彼方へと飛び去った2人がいるであろう蒼い空を見上げていた
その頃、大陸の『ある場所』では
??R「………………ここは?」
紫色の髪を束ねた一人の少女が、山の中腹部で辺りを見渡していた
まるで今起床したように目が殆ど瞑っている状態である
??R「……………!!!ボーっとしてる場合じゃない!!!
早く探さないと!!!」
少女は目をぱっちりと開けたかと思うと、固く目を瞑った
??R「ん〜〜〜〜とぉ〜〜………
こっちからそれっぽいのが感じられるなぁ………」
困り顔で曖昧に『ある方角』を指さした
だが、直ぐ様
??R「っ!!!『2人共』動いた!!?何この凄い速さ……………
もしかして『龍走』で移動してる!!?
まずいよ!!急がなきゃ!!!」
少女は慌ててその場から走り出した
??R「(私が頑張らなきゃ………!!!
皆を助けなくっちゃ!!!)」
少女は『自らに託された使命』を背負い、駆け出すのであった…………
しかし、何故この少女は『龍走』を知っているのだろうか………………?
……終……
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遂に相対する一刀と謎の男…………
運命の歯車が動き出し、新たなる闘いの火蓋を切り落とす!
果たしてこの男の正体とは?
そして、何故一刀を探しているのだろうか?