No.747308

英雄伝説~運命が改変された少年の行く道~

soranoさん

第458話


今年最後の更新です

2014-12-31 16:52:10 投稿 / 全2ページ    総閲覧数:1396   閲覧ユーザー数:1282

 

~カレイジャス・甲板~

 

「――――よし、有志のみんなも準備はできているみたいだ。さっそく行って来るよ。」

いつものライダースーツに着替えたアンゼリカは下にいる自分に協力する領邦軍の部隊を確認した後リィン達を見回した。

「先輩、どうかお気をつけて。」

「アンちゃん……絶対に無理しちゃ駄目だよ?」」

リィンとトワはそれぞれ今から決戦に向かうアンゼリカに応援や心配の言葉を送った。

 

「ああ、心配しないでくれ。例えしくじって地獄に落ちても、這い上がって来るつもりさ。トワや皇女殿下たち可憐な少女の待つ桃源郷(シャングリラ)がここにある限りはね♪」

いつもの様子で答えたアンゼリカの答えにリィン達は冷や汗をかいて表情を引き攣らせた。

「ふふ、アンゼリカさんったらお兄様みたいなことを仰って。」

「どうやら心配は無用の用でしたわね。」

「もう、本気心配しているのに……」

「アン、冗談抜きに気を引き締めていきなよ。たとえお父さんが相手でもこれは”戦争”なんだから。」

アルフィン皇女とシグルーンは苦笑し、トワは肩を落とし、ジョルジュは真剣な表情で忠告した。

 

「………ああ、わかってる。父も私が相手といえど―――いや、だからこそ本気で迎え撃ってくるはずだ。せっかく会えた君達や色々と便宜を図ってくれたレン君と今生の別れにならないためにも、全力を尽くしてくるまでさ。」

「……そうか。わかってるならいい。」

「絶対に帰ってきてね、アンちゃん……!!」

「健闘をお祈りしています……!」

「女神の加護を……!」

ジョルジュの後にトワやアリサ、エリスはそれぞれ激励の言葉をアンゼリカに送った。

 

「ああ、ありがとう。」

激励の言葉に頷いたアンゼリカはリィン達を見回して自分の拳を合わせた。

「―――ここから先は私の喧嘩だ。どうか君達は見届けてくれたまえ!」

「はいっ……!!」

アンゼリカはリィン達に見送られながら甲板から跳躍した!

「はッ!!」

跳躍したアンゼリカは漆黒の”シュピーゲル”の操縦席の近くに着地した後操縦席に乗り込んでシュピーゲルを軽く動かした。

 

「よし―――問題なく動かせそうだ。」

「姫様……!」

「―――全軍、これより黒竜関への進撃を開始する!ノルティアの勇士たちよ、どうか力を貸したまえ!我が父の目を覚まし、領邦の未来を勝ち取るためにも!」

「イエス・マム!!」

領邦軍に号令をかけたアンゼリカはシュピーゲルを動かして領邦軍と共に自身の決戦の地である”黒竜関”へと向かい、カレイジャスもその後を追って行った。

 

~黒竜関~

 

一方その頃砦の屋上ではログナー侯爵がルーレ方面を見つめていた。

「こ、侯爵閣下!」

するとその時慌てた様子の領邦軍の兵士が現れ、ログナー侯爵は振り向いて静かな表情で問いかけた。

 

「なんだ、騒々しい。」

「ほ、報告に上がりました!ラインフォルト本社ビルが襲撃され、ハイデル様が拘束された模様!!」

「なに……!それは確かか!?」

「ハ、ハッ……!また、アンゼリカお嬢様が機甲兵部隊を率いてこちらに進軍してきているとのことです!おそらく命令を無視している一部の兵士が決起したのだと……」

「くッ……―――あの馬鹿娘が!!」

報告を聞いて唇を噛みしめたログナー侯爵は声を上げた後その場から立ち去ろうとした。

 

「おや、どちらに行かれるんで?」

その時エレベーターの近くにいたヴァルカンがログナー侯爵を呼び止めた。

「おぬしは……」

「いよいよ娘さんと決着をつけるわけですかい?わざわざ来たんだ、加勢させてもらいますぜ。」

「フン、手出しは無用だ。今回に限っては貴族連合もメンフィルも関係ない……あの愚かな放蕩娘に父として教育を施すまで!おぬしはノルド方面の第三機甲師団かユミル方面のメンフィル軍に備えて待機しているがいい!!」

ヴァルカンの申し出を鼻を鳴らして蹴ったログナー侯爵はヴァルカンを睨んで指示をし、兵士と共にエレベーターに乗り込んだ。

「ハハ……熱いねぇ。嫌いじゃないぜ、そういうの。」

ログナー侯爵が乗り込んだエレベーターを苦笑しながら見つめていたヴァルカンはアンゼリカ達が進撃して来るルーレ方面を見つめた。

 

「親子喧嘩に水を差すのも何だが……―――ま、せいぜい利用させてもらうとするか。」

ルーレ方面を見つめたヴァルカンはある決意を胸に抱いて口元に笑みを浮かべて呟いた。

 

 

数刻後――――

 

数刻後”黒竜関”の上空に到着したカレイジャスは互いに対峙する領邦軍を見守っていた。

(ゴクッ……)

「まさしく一触即発か……」

「いつ戦端が開かれてもおかしくないって感じね。」

「アンゼリカ先輩……」

リィン達が甲板からアンゼリカ達の様子を見守っていると砦に動きが起こった。

 

「姫様、砦に動きが……!」

「……あれは…………」

砦の門が開くと真紅の”ヘクトル”が”ドラッケン”を引き攣れて姿を現した!

 

「―――聞こえるか、我が娘アンゼリカ・ログナーよ!!」

「父上か……!」

「ハイデルを押さえ、ここまで辿り着いた事は素直に褒めてやる!だが、これ以上お前を調子付かせるつもりはない!これまでの数々の不始末を合わせ、この父が自ら鉄槌を下してやろう!」

「こ、侯爵閣下……!」

ヘクトルに乗り込んでいるログナー侯爵の宣言―――ログナー侯爵とアンゼリカの”一騎打ち”の宣言はその場にいる全員を驚かせる発言だった。

 

「そ、それって……」

「”一騎打ち”ということか……!」

「”将”同士による決着ですわね……」

ログナー侯爵の宣言を聞いたアリサは目を見開き、ラウラとセレーネは真剣な表情で呟いた。

「フッ、やはりそう来ると思っていたよ。――――いいでしょう、父上!今こそ決着をつける時だ!」

そしてアンゼリカが操縦するシュピーゲルとログナー侯爵が操縦するヘクトルは互いに対峙し

「「参る(ゆくぞっ)――――!!」」

互いの拳を互いの機体にぶつけて戦闘を開始した!

 

 

みなさんもよいお年を。ちなみに新年早々の18禁(オイ)話は勿論閃のメインヒロインと思われる”彼女”です。え、何故かって?そりゃルーレのイベントなんですからない方がおかしいかとwwそして新年早々からリィンに殺意を抱くでしょうねww後、ちょっとしたお知らせです。アルバレア公逮捕の直前のイベントにロイド達の話に切り替わってちょっとだけロイド達の話になり、更にアルバレア公逮捕後のオリジナルイベントまでが終わると完全にクロスベル側の話になるので、光と闇の軌跡を既に読んで内容を知っていて閃Ⅱ篇だけの話を期待している人には申し訳ありませんがつまらない話続きになるかもしれませんね。………ただ、光と闇の軌跡と若干異なる部分がありますし、アイオーン撃破後とクロスベル帝国建国の間にオリジナルイベントを用意していますww……え?何故クロスベル側の話をそんなに書くかって?それは勿論閃キャラであるエリゼがロイド達と一緒にいるからです(つまりロイド達の戦いでエリゼが待機メンバーにならず必ず参戦している証拠です(ニヤリ))後、既にお気づきと思いますがデュバリィは星見の塔、オーロックス砦の戦いでデュバリィが哀れに見えるほどのメンバーを相手にする羽目になって酷い目にあいます(大爆笑)ぶっちゃけギルバートみたいな狼狽えやシャロンにやられた時よりも酷いやられ方をすると思います(酷っ!?)まあ、アホの子兼ギャグキャラになってしまった運命と言う事で諦めてもらうしかありませんねww


 
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