No.739870

英雄伝説~運命が改変された少年の行く道~

soranoさん

第390話

2014-11-27 08:42:16 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:2697   閲覧ユーザー数:2497

 

~アーライナ領域~

 

「なっ!?こ、これは一体……!」

異空間に転移させられたクロチルダは周囲を見回して驚いた。

 

「な、なに……これ……」

「か、”火焔魔人”……」

「戦闘能力不明……」

一方変わり果てたマクバーンを見たアリサとセリーヌ、フィーは信じられない表情をし

「っ……!」

「下がれ、ルシア……!」

息を呑んで身体を強張らせているルシア夫人を庇うようにシュバルツァー男爵はルシア夫人の前に出た。

 

「これは……人の手で倒せるとは……」

「くっ……ここまでだったなんて!」

「まさに”化物”じゃねえか……!」

「―――ですが、リウイ陛下自らが彼の相手をするのならば勝機はあるかと。」

「ハハハハハハッ!久方ぶりに見たな、君の”本気”を!」

一方マクバーンの圧倒的な強さを感じ取っていたラウラは不安そうな表情をし、サラ教官とトヴァルは厳しい表情をし、クレア大尉は冷静に戦力の分析をし、ブルブランは高々と声を上げた。

 

「クク、その”剣”ならコイツとも渡り合えそうだな?」

するとその時リウイの持つ魔剣を見て凶悪な笑みを浮かべたマクバーンは異空間から”魔剣アングバール”を取りだした!

「なっ!?あれはまさか……―――”魔剣”!?」

「ああ。―――”アングバール”。”匠王”によって造られた”レーヴァテイン”の元となった”ケルンバイター”と対になる魔剣だ。」

「レーヴェさんの剣と……!」

魔剣を見たプリネは驚き、レーヴェの説明を聞いたツーヤは目を見開いた。

 

「クク、そこにいる阿呆のと違って俺との相性が”良すぎる”せいかコイツはこんな風になっちまうけどな……」

レーヴェに視線を向けたマクバーンが凶悪な笑みを浮かべると魔剣は黒き焔の剣と化した!

 

「キャアッ!?」

「きゃああっ!?」

「うわああっ!?」

魔剣がさらけ出す瘴気を感じたセレーネやアリサ、エリオットは悲鳴を上げ

「黒き焔……!?」

「クッ、化物が………!」

ガイウスとユーシスは信じられない表情をした。

 

「……………………」

「さて……始めるとするか?ま、この”力”の前には抗うだけムダだと思うがな。」

静かな表情で剣を構えているリウイに対し、マクバーンは不敵な笑みを浮かべた。

「―――”雑魚”が。”その程度の力”、俺達の世界では良くてせいぜい下級の”魔神”クラスだ。」

「あん……」

しかしリウイが呟いた言葉を聞き、眉を顰めた。するとその時!

 

「――――我が深淵に眠りし光と闇の力よ………今こそ目覚めろっ!オォォォォ――――――――――ッ!!」

リウイが雄たけびを上げるとリウイの全身から膨大な闘気や魔力、そして”神気”がさらけ出され始めた!

「あ、ありえない……あの”空の女神”以上の”正”の霊圧と同時にそれとほぼ同等の”負”の霊圧を纏った”魔人”が存在するなんて…………!名付けるとしたら”神魔人”かしら……!?」

「――――!リウイ陛下は”魔王”と”女神”の血を受け継ぐ方……だからこそ”正”と”負”、両方の霊圧を出せるのかもしれないわ……!」

「め、滅茶苦茶だ……!」

「何て”風”だ………!」

リウイがさらけ出す凄まじい霊圧を感じたセリーヌは信じられない表情をし、ある事に気付いたエマは目を見開き、マキアスは疲れた表情をし、ガイウスは真剣な表情でリウイを見つめ

「こっちも戦闘能力不明……けど、あれなら……」

「ああ……あの”魔人”とも互角―――いや、互角以上に戦える……!」

苦笑するフィーの言葉を聞いたラウラは力強く頷いて口元に笑みを浮かべてリウイとマクバーンを見比べ

「ほええええ~!何だかビックリ人間大会になってきたね~!」

「ミ、ミリアムちゃん……」

「時と場所を考えて発言してくださいよ……!」

目を丸くして驚いているミリアムの言葉を聞いたクレア大尉は冷や汗をかき、セレーネは呆れた表情で指摘し

「これが”英雄王”の”本気”か……!」

「ったく、こっちもこっちでもっと”化物”ね……!」

トヴァルは驚き、リウイが勝利する可能性が高いと判断したサラ教官は口元に笑みを浮かべてリウイを見つめた。

 

「なあああああああああっ!?」

「ハハハハハハッ!素晴らしい対決となったではないか!」

「呑気に笑っている場合じゃないでしょう!?むしろ、敵に”劫炎”相手に互角以上に戦える戦力がいることによって、私達が不利になった事がわからないの!?」

「おいおい……嘘やろ?こんな超展開とか勘弁してや……”空の女神”は俺らをとことん嫌っているみたいやな……」

「……あれが”英雄王”の”力”か。」

「……戦闘能力不明……ただし、マクバーン様より高い可能性大………」

「クッ…………………!?(どうする……!?この謎の空間からの脱出方法はわからない上、”英雄王”達を相手に撤退するなど容易ではない!メンフィルがこの”絶好のタイミング”で介入するなど、想定外だ!一体どこで、私達の情報が漏れたのだ……!?)」

一方デュバリィは驚いて声を上げ、高々と笑うブルブランにクロチルダは怒りの表情で指摘し、ゼノは冷や汗をかいて表情を引き攣らせ、レオニダスは厳しい表情をし、アルティナは不安そうな表情をし、ルーファスは窮地を脱する策を練っていたが全く思い浮かばず唇を噛みしめた。

 

「―――確かに貴様のその”力”は”魔神”に迫る”力”。だが誇り高き我が父と優しき母の”力”を受け継ぐ俺からすれば脅威ではない!」

リウイは膨大な霊圧を魔剣に込めてマクバーンと対峙し

「ハハ、いいだろう!だったらアンタにとって俺が脅威ではない存在なのか確かめさせてもらうぜ!」

「―――力に溺れた雑魚が。貴様の死を代償に”上には上がいる”事を教えてやろう――――!」

二人は戦闘を開始した!

 

「フッ、”100本目の手合せ”の時からどれだけ成長したのか、確かめさせてもらうぞ。」

「キ―――――ッ!相変わらず私を愚弄する事に関しては天才的ですわね!ここで会ったが百年目ですわ!大いなるマスターの弟子は女の色香に負けて”結社”を抜けて腑抜けた貴方なんかよりも、”鉄機隊”の筆頭騎士たるこの私が相応しい事をとくと思い知りやがれですわっ!」

レーヴェの挑発に乗ったデュバリィはレーヴェとの戦闘を開始した!

 

「おい、レオ……さすがに相手が相手や。”万が一”の時の事を考えて、今の内にフィーに伝えておいた方がええんちゃうか?」

一方自分達が相手する敵であるファーミシルス達と対峙しているゼノはレオニダスに視線を向けて提案した。

 

 


 
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