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真・恋姫†無双 ~孫呉千年の大計~ 第3章 拠点5

雪月さん

常連の皆様&お初の方もこんばんは いつもお世話になっております

この作品は真・恋姫†無双・恋姫†無双の2次創作となっております
主人公は北郷一刀 メインヒロインは雪蓮と蓮華と仲間達でお送りしております
※猶、一刀君はチート仕様の為、嫌いな方はご注意を! ※オリキャラ紹介は本文下記参照のこと

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2014-11-12 21:04:55 投稿 / 全6ページ    総閲覧数:3058   閲覧ユーザー数:2616

第3章 拠点5 『 卒業・成長の証 』 

 

 

 

「ダメ・・・」

「1人の怠惰が隊の全滅を招く事もある」

「あ~そこの君 練習だからって気を抜いていたら、戦場で間違いなく死ぬよ? いいの?」

 

「申し訳ありませんでした!!」

 

孫呉機動軍は精鋭揃い、新兵といえども一般からの徴兵でなれる訳ではなく

孫呉陸軍からの推薦があって初めて、転属を許可され属することになる

 

なので、孫呉機動軍に属する新兵とはいえども、新兵に属せた時点で軍のエリートなのである

そんな事もあって、新兵は意気揚々と自尊心高い誇りと希望を胸にやってくるのだが

その妙に高い自尊心と癖を折ることが、指導官としての最初の訓練風景となる

 

最初は自信満々に満ち溢れた表情だった新兵達も

今は息も絶え絶えで青色吐息、蹲りうなだれる新兵達にとって

瑠璃、珊瑚、子虎という歴戦の士でもある、経験豊かな上司からの有り難い訓示が与えられているが

今の新兵達の頭に、この有り難い言葉が残っているとは思えない

 

今ではこうして訓示を与えている側に立つ彼女らではあるが

数年前の彼女達の行動はといえば、今諭される新兵と似たり寄ったりという所があった事は否定できない

 

しかし、瑠璃が一刀の専属の諜報活動を行うようになって隊を離れ

替わりに桜が属してからというもの、隊の風紀が堅くなり、一変に様変わりしていたのだった

 

一刀などは、”隊の柔軟性が失われちゃったかもなぁ?”

などと、時折冗談交じりに周囲へ話すこともあったりすのだが

冥琳や王林、蓮華、思春など、真面目を自負する者達にとっては概ね好感であった

 

抜けた瑠璃の方も、いざ休日を与えられても、暇を持て余す事もしばしばだったようで

一刀が天皇となってからというもの、公務が忙しく以前のように気楽に接する機会が失われた為

親しい桜の傍、同僚でもあった珊瑚、子虎と行動を共にする事が多くなる

 

ちなみに桜はというと、今は寿春城へと赴いており、この日は建業を留守にしていた

 

ただ瑠璃は、特殊任務に就いている事が多く、珊瑚や子虎と休みが合う訳ではないので

自然とこうして彼女達の仕事を手伝う破目に陥っていたりする

 

上司である皆の厳しいダメだしを受け緊張感が漂っている所に

背後からなんとも暢気で陽気で聞き覚えのある声が、突如降って湧いてきた

 

「皆、暑い時間帯というのに訓練に精がでるね」

「「「陛下!」」」

 

新兵達を調練している手前、今は陛下などと呼んではいるが、いなければ未だに隊長の呼称だったりする

瑠璃にいたっては、噛み噛みで”一刀しゃま”のままだったりする・・・

 

珊瑚、瑠璃、子虎の3人は素早く拱手し、新兵達もこれに倣い合わせる

 

珊瑚、瑠璃、子虎という上司でさえ、新兵達にとっては雲の上の存在なのに

陛下である一刀、護衛の恋、その後ろに控えている亞莎、藍里など、伝説上の生き物や神様に等しく

伝令でもない限り、こうして間近で話し接する機会などほとんど有りはしない

 

叱責を受けていた事もあって、一刀がにこにこと気軽に近づいてきた事で

嫌な汗が更に吹き出る程の緊張感に新兵達は苛まれていたのだ

 

(陛下は確か、この時間は蜀からの接見の筈なのに、呉に良くないことでも?)

 

そう予定をそらんじていた珊瑚の表情を瞬時に覚ったのだろう

 

「何やら翡翠さんの陣営と、また漢中国境線の問題が噴出し、揉めたらしいですよ

 雛里殿は調整の為、急遽そちらへ向かわれたとの由

 代わりの使者である馬良さんが来訪するのは、来週になるとの早馬が先程あったのですよ」

 

亞莎が素早く説明してみせたのである

 

「そんな訳で、雛里殿を饗応する時間が丸々空いたこともあって

 我が隊の将来有望な皆へ訓練を施している様子を、こうして遥々視察しに来たって訳さ」

 

一刀としては、緊張する新兵達の緊張を和らげたつもりなのであろうが

逆に新兵達に更なる緊張を強いていたのであった

 

 

 

 

「ご苦労様 で? 珊瑚、瑠璃、子虎、訓練を施した新兵さん達は生き残れそうかい?」

 

陛下である一刀がいる手前、なんとか立っている新兵達であるが

本当なら大地に大の字になって寝転がり休みたいくらいに疲労困憊していた

 

「これからの努力次第かと・・・」

「はは 珊瑚は相変わらず厳しいねぇ 

 孫呉機動軍は何も将だけで成り立っている訳ではない

 むしろ君達1人1人の力を束ねてこその強さだと思っている

 

 慢心が蔓延っては困るが・・・

 君達1人1人が、孫呉の未来を背負っているという誇りを胸に刻み、日々精進に励んでもらいたい」

 

「「「ハッ!!!」」」

 

新兵達は残った最後の気力を振り絞り一刀の薫陶に応えた

 

「さて新兵達の訓練はこれで終わりにしておくとして・・・珊瑚、瑠璃、子虎、久々に訓練をつけてやろう 

 珊瑚、馬房に急ぎ行って、狼を連れておいで

 新兵の皆もしごいた上司の力量をこの際みておくといい」

 

突如として降って湧いた一刀の言葉で、周囲が俄かに騒然となった

 

亞莎と藍里は一刀の突如の思いつきに

止めようと一応は説得を試みるものの・・・当然の如く聞き入れられず

 

一刀の衣服の袖をくいくいと引く者がいた

一刀にこんな事をするのは恋しかいないので

 

「恋が俺の代わりにやりたい?」

 

ふるふる・・・と袖を掴みながら、首を左右へとふりぃふりぃし否定する

 

「ん~~ じゃ恋”も”俺とやりたいの?」

 

コクコクと可愛くぶんぶん勢い良く縦に頷く恋に対し

 

「判った 夜も暇になったしね 彼女達への訓練が終わったらやろうか」

 

普段は無表情に思える恋の機嫌が、この時笑顔も交えすこぶる良くなる

見えぬけれども、耳と尻尾が生えた”わんこ”のように感じられる

 

他に例えるなら、瑠璃が腰にしがみつきナデナデをねだる姿、また、愛馬・青が鼻を鳴らし甘える仕草と

全てが見事に重なり、妙に”なでなで”したくなる一刀でありました

 

「藍里は・・・無理だろうけど、なんなら亞莎も混じってみるかい?」

 

と柔軟をし身体を解している一刀が、傍近くに控えていた亞莎にそう問いかけてみるも

 

「え~~~~~ 私もですか!? 無理です! 絶対に無理!!」

 

と両手を伸ばして、手のひらを左右へ振り、拒否の姿勢をする亞莎

 

祭や冥琳、蓮華、明命などといった古参の者達は、武闘派であった頃の亞莎を見知っているのだが

蓮華付きの軍師として就任し、一刀へと付き従う今となっては、スッカリ潜めてしまっている事が

非常に残念でならない一刀でありました

 

             ・

             ・

             ・

 

「瑠璃、子虎 新兵も見てるし、前のような無様な姿みせられないわよ?」          ※第1章 SSー呉の三羽烏編参照

 

「それは此方の台詞なんだけど?」

「コク ヘマしたの珊瑚の方」

 

珊瑚の言に際して、いつも通りの反応をみせる子虎と瑠璃であったが

言葉とは裏腹に、互いに不敵な笑みをみせあう3人

 

以前と変らぬ間柄に見えるのだが、3人の絆はあの頃とは違い、一層強いモノとなっているようだ 

 

「さて こちらは準備運動も終えたし、いつでもいいぞ?」

 

本来なら、礼をし合いいざ尋常に勝負!といった所なのであろう

だがこの師弟達にそんな挨拶など不要であった

 

一刀がいい終えるや、珊瑚を背に乗せた狼(ラン)が一刀の背後ではなく”前”へと滑り出したのであった

珊瑚は愛槍の攻撃範囲に入るや一刀に早突きを繰り出す

 

珊瑚が繰り出す早突きを巧みにかわし続ける内に

背後に突如として瑠璃が現れ、脇差といっていい程の短い刀【不撓不屈】を閃かせ

一刀の逃げ場の空間という空間を根こそぎ削っていく

 

以前は一刀の動きを狼が制す作戦であったのだが、今回は違い平面でなく立体的に攻め始める

 

「いい攻撃・・・」

 

と恋が評したように、こうしたちょっとした攻め方にも、以前とは違った3人の絆の成長の証がみてとれた

 

(ふむ 前回の予想とは違い、今回は瑠璃が背後の攻めか

  おそらく瑠璃の成長を計算に入れた戦い方なのだろう

  互いの実力を知らねば出来ぬこと・・・ 面白い攻め方だ

 

  こうも前後で五月蝿く挟まれては、いささか厳しいか

  それにまだ子虎が一度もこちらに攻撃してきていないしな

  子虎め 死角死角へと移動しおってからに・・・)

 

珊瑚、瑠璃の攻撃の軌跡を”じっくりと拝見”しつつ

一刀は雪蓮の訓練でも使用している流麗な体裁きとステップを使い、見事に避けていく

 

「動きを追っていくだけでも大変なのに・・・凄すぎる」

 

藍里やを始めとした新兵達からは、戦う一刀、3人の上司双方に

応援や歓声、溜息が混じり漏れ始める

 

だが珊瑚、瑠璃、子虎の3人は、一刀に執拗に迫り攻撃しながらも

こんなのはまだまだ序の口だと思っていた

・・・というのも、一刀はまだ腰に佩く月影、桜花の2刀を抜いてすらいない

 

朝の訓練を覗き見た時に、雪蓮が相手だと最初に腰の両刀を抜いて見せているのを目撃していた3人である

そう、珊瑚、瑠璃、子虎の3人がかりで、未だ雪蓮に遠く及ばないという証左でもあった

一刀と出会った頃の猪雪蓮が相手ならば、1人で勝利を掴めるほどの腕前なのだが・・・

 

(私達も日々成長しているというのに・・・ 上はなんと果てしない)

 

珊瑚、瑠璃、子虎の3人が、この訓練で得た最大の収穫であり、抱いた感想でもある

 

 

 

 

珊瑚の早突きの速度が更に増したのであろう 

今では振るわれる槍の軌跡が、まるで蛇や鞭であるかのように、ぐにゃりと曲がって見え始めていた

 

それは背後を執拗に攻める瑠璃も同様であった

俊敏さ、狙い所、一刀(いっとう)を振るう速度といい

2人とも戦い始めた当初より、確段に研ぎ澄まされていた

 

それは子虎とて同様で、執拗に追う珊瑚、瑠璃の2人からすり抜けそうになる要所へと

的確に手刀まで投げ込んで、一刀の逃げ場所を潰してもいたのだ

 

本来、弩弓を主武器にする子虎が、”手刀”を投げ込んでいた時点で

一刀はこの時”何か仕込んでいる”と察するべきであった

 

だがさすがの一刀も、この珊瑚と瑠璃の2人の執拗な攻撃に

初期の頃とは違い、子虎へと注意を割く余裕がなくなってきていた

 

その緊迫感は周囲へも伝わっているようで

最初は新兵達も訓練にてイジメ抜かれ煽っていたり

恋、亞莎、藍里といった将の解説の言葉も聞こえていたりもしたが

今では全員、戦況を息を呑み、静かに見守っている状況となっている

 

珊瑚の槍と瑠璃の刃の振るう音だけが、不気味に訓練場に木霊している中

ついにギユユィィィーーーーーーンという甲高い耳障り音が周囲へと響き渡る

 

(勝手知ったるなんとやら・・・とは言うが、侮っていたのは俺の方やもしれぬな

  彼女達も日々成長している証なのだろう)

 

それはついに三羽烏の手により

一刀が腰に佩く”桜花”・”月影”の二刀を無理やり引き抜かされた瞬間でもあった

 

「どうした? 来ないのか?」

 

一刀は珊瑚・瑠璃・子虎の3人に、敢然として言い放ち問いかけていた

 

(やはり隊長、一筋縄ではゆかない)

 

・・・というのが三羽烏の正直な感想であった

 

以前に一刀と戦った直後から、三羽烏の面々はこの日が来るのを信じ、独自に対策を練ってきていた

そして暇を見つけては3人合同で鍛錬にも励み、一刀の動きを研究する為に、雪蓮、蓮華達の朝練を観察もしてきた

 

・・・なのに結果は刀を抜かせただけ 

それでも十分凄い成果なのだが、3人がそれで納得することはなかった

当初の3人の目論見では、3人が押している状況で後は詰めの作業という計算だったのだ

 

だが、先程の派手な撃音で驚き、新兵達は全く気づいていないだろうが・・・

 

「3人とも手負いになった」

「・・・ですね」

 

一刀が先程行った一瞬の行動がキチンと見えていたのだろう

恋と亞莎の2人が、戦いが一旦落ち着いた事もあって言葉を紡いでいたが

 

「そうなの?」

「こくこく・・・」

 

軍師である藍里には、”全て”見えていた訳ではなかったのだ

それほど一瞬の刹那の動作だった事が窺い知る事が出来る

 

一刀は前方にいた珊瑚の放った槍の一撃を突進しながら避けた後

桜花を抜き放つと同時に、そのまま柄の頭で珊瑚の脇を突き、後方へ狼ごと突き飛ばし

背後に迫り来る瑠璃の【不撓不屈】を月影の峰を滑らしながらかち上げ

無理やり瑠璃の【不撓不屈】の軌道を反らした反動を利用して

地面にあった小石を、子虎の眉間目掛けて蹴り飛ばしてみせたのである

 

これだけの動作を、あの撃音が辺りへと響く一瞬で、ここまで見事に返されたら

本当に確実に追い詰めているのか?と、三羽烏の面々としては疑問符が浮んだに違いない

その彼女達の焦燥にかられた想いが、次の動作へと繋がらず動けなかったのである

 

また子虎などは、今まさに詰めのチャンスとばかりに放とうとしていた弩弓の照準を

蹴り出された小石が、子虎目掛けて飛んでくるを目の当たりにしたが為に

たかが小石如きに、見事大きく狂わされ外す破目に陥ったのだから・・・

 

先程の一刀の反撃は、彼女達にとって本当に洒落にならなかったに違いない

一刀の部下として、日々成長を遂げていると自負する3人なのに、3人掛りで挑んでこの体たらくなのかと

自身の誇りが、この時ズタズタに引き裂かれそうになっていたのも事実なのであった

 

「・・・もう終わりにするか?」

 

未だ動けぬ3人を前にして、一刀はなんとこう言い放ったのである

 

「否っ!!」

「嫌っ!!」

「まだまだあぁぁーーー!!」

 

珊瑚、瑠璃、子虎の3人は、折れてボロボロになった己の矮小な誇りをくべ

焦がし尽くして業火に変えると、己心に再び闘志を宿し終えるや

今まで凍りついていた筈の3人が、一刀に勝利する目的の為に、各々が動き出したのである

 

(いいぞ いい表情になった そうだ 自身の心に負けるな

  何度倒れようとも立ち上がればいい! さぁ 来い! 三羽の雛達!!)

 

それからの珊瑚、瑠璃、子虎の3人に、初期に描いた勝利への目算などありはしなかった

死んだら?怪我したら?そうした余分なモノは、先程削ぎ落とし焦がしつくしたのだ

3人の頭の中には、すでに力の配分などなく、一刀の身体への配慮など知ったことではなかった 

 

珊瑚は常に槍を全力で一刀へと突き入れる

瑠璃は【不撓不屈】を死力を尽くして閃かせる

子虎も少しでも隙を見つければ弩を射掛ける

 

一刀が呉のTOPである天皇であることも・・・

ましてや彼女達が敬愛してやまない存在であることも・・・

この対峙する一刻だけは、完全にリミットを外してみせたのだ

 

 

ただただ己に負けたくなくて・・・ 隊長である一刀に失望されるのが怖くて・・・

 

 

己が打ち克たねばならぬ相手であることを、3人それぞれが認識し始め

越えるべき存在意義として、遠慮など一切無用となり、無心に刃を穂先を矢を射ち振るう

 

もはやそこには訓練などという生易しいモノはなく、殺伐とした生死の狭間での戦いしか残されてはいなかった

 

本来そこへと至るまでに、周囲に控える亞莎、恋、藍里が止めるべきなのであろう

だが、当の本人である一刀が、これは彼女達が必ず越えなければいけない試練なのだと

この死闘を止めることを視線で制し、介入されることを盛んに拒否していたのだ

 

もはやこの戦いを止められる者など、戦う当人達以外になく

戦いは佳境へと向けてどんどんと加速していくことになる

 

 

 

 

「今ね!」

「ここ・・・」

「今だ! ここしかない!」

 

珊瑚、瑠璃、子虎の三羽烏の3人は、一刀を容赦なく屠るつもりで全力を出しているが

相手をしている一刀は、本来1人1人を確実に蹴落とし、戦力を失わせ優位に運んでいくのが勝負の鉄則である

 

だがしかし三羽烏の3人、誰1人とて何度倒れようとも意識を全く失わないのである

これでは無限の強さを誇る一刀でも、最後には限界が来る事は自明の理であろう

 

身体を幾度と無く痛めつけられ、神経をすり減らしていたのは何も三羽烏だけではなかった

その限界の証左が、今になって一刀に現れていた

 

一刀のほんの少しの身体のぐらつきを3人は見逃さなかった

三羽烏の執念が生み出した、一筋の光明への道筋を見つけ出した瞬間でもあった

 

「狼っ! 今よ! いきなさいっ!!」

 

ガァオァァァーーーという大きな叫び声と鋭い歯を剥き出しにしながら突進してくる狼を

噛まれる寸前でなんとか横へとステップし避ける一刀であったものの・・・

身体の流れを急停止できるだけの余力はすでに失われていた

 

身体が流れている丁度その場所へと矢が顔目掛けて飛んできていたのを確認する一刀

 

「ぐぅっ!!」

 

無理やり首を傾け、矢を何とか避けたと思いきや・・・

短い矢が弩弓から放たれた長い矢に隠れて飛んできていたようだ

一刀にもう避ける余力は残っておらず、短い矢が肩口を捉え、瞬時に激痛が走る

 

短矢による痛みを堪えつつ、これで攻撃は避けれたと思った矢先

信じられないことに、また目の前に長い矢が、一刀を捉えるべく再び絡み付いてきたのであった

 

(むっ!? 影矢の2連射だったのか! やるな子虎 ・・・・・・だがやや狙いが甘い)

 

と一刀が瞬時に感じ取った時には、この勝負は決していたと言っていい

 

子虎が使用している弩弓は、隊で通常使用しているモノより威力重視な事もあり

一刀の記憶が確かならば、使用していた当事から

片手というより、両手で扱う大きさと重さがあった筈なのである

 

琥珀の手によって、今では強化・軽量化が施され、片手でも使用可能となったのだろう

その恩恵から箭を使用し、密かに影矢の訓練をしていたに違いない

 

まさか弩弓の照準をぶれさせない為にと添えられていた側から

箭を使用し影矢に仕立て、しかも御丁寧に念には念を入れ、2連射してくるとは・・・

その子虎の用意周到さに舌を巻く一刀でありました

 

一刀が一射めの影矢の攻撃を受けたが故に

この目の前に向かってきている第2射めも影矢であることを見切れたのだった

 

一刀は直後に、ふらつく足で瞬時に大地を蹴り跳ね

身体を捻り錐揉み状態にながら、宙返りしながら飛んでいく

 

・・・この一刀のとった1つの行動により

必殺とばかりに狼が突進し珊瑚が突いた槍は、錐揉み状態に移行した一刀の衣服脇元を貫き逸れ

後方からの瑠璃の【不撓不屈】による突きも、腰元を掠め衣服を裂いただけに終わり

死角に回った子虎が放った渾身の影矢”2本”全ても、惜しくも一刀の頬を掠めただけという

死力を尽くした三羽烏にとっては、なんとも無情で非常に悔いの残る結果に終わってしまうのでありました

 

「ぐぬぬぬ・・・ またもや詰めを誤り私達の敗北でした しょぼぼん」

「誤った・・・ 最後突きでなく、薙いでいれば勝てた・・・」

「あか~~~~~~~~ん! うちらの必勝法が避けられたなんて!

 んな 馬鹿なああああああぁぁぁぁーーーーーーーーーーーーーーー!」

 

珊瑚も瑠璃も、最後は霞の影響からか、子虎は関西弁にまでなりはしたものの・・・

 

ほんのあと少しという所で、一刀から初勝利を逃す結果となり

観戦していた新兵達の騒がしいほどの歓声も

三羽烏の面々には、反省と後悔の念にかられ、雑音として虚しく響き捉えられ

また疲れの余り、その場で蹲蹲ったまま、一歩も身動きが取れなくなるのでありました

 

藍里は自身の着ていた衣服の袖を素早く裂き

出血していた一刀の肩口を素早く縛り止血し終えるのをジッと待つ一刀

 

「天皇としての公務の忙しさにかまけて、己の修行が疎かになっていたようだ

 最後は全然余裕がなかったよ ホント情けないよな あはは

 子虎の放った影矢の2連射が、もし仮に毒矢だったとしたなら、完全に俺の負けだったな・・・」

 

未だ頬から流れる一筋の血に気づかない一刀に、藍里は素早くハンカチを差し出す

その藍里の健気なほどの献身さに感謝し、苦笑しつつ拭いながら立ち上がると

悔しがる3人へと静かに歩み寄り、労いと健闘の言葉を忘れず最初にかける一刀

 

「何はともあれ、狼を含めた3人とも、よくぞここまで・・・

 呉の未来を背負える人物にまで、立派に成長を遂げてくれた 

 

 俺が君達3人に教える事など、もう何もないようだな

 君達3人をここまで教え導けた事、素直に誇りに思う

 

 これからは君達が呉の柱石となって、次代の呉を担う者達へと教え導いてやって欲しい」

 

普段はいつも他人には優しい一面をみせる一刀ではあるが

部隊の多くの者達の命を預かる隊長ゆえに

未熟な彼女らを厳しく叱りつけ、時に容赦なく頬を叩く一幕も過去には存在していた

 

だが珊瑚、瑠璃、子虎の3人にとって一刀は

父や兄的存在でもあり、厳しい上司・武の師匠でもあった

 

当時の瑠璃は、父の敵である思春に敗北、力の差をまざまざと見せ付けられ

命を落す寸前だった所を救われた身の上であり

珊瑚と子虎に至っては、祭や楓の副将格に届かぬ地位に甘んじていた身の上でありながら

隊長にと抜擢、重用されたが故に、現在の地位と実力を兼ね備えられたともいえるのである

 

もし一刀に出会わなければ、ここまでの成長を遂げるまでには

もっと多くの時間と労苦を必要としたに違いない

 

上司でもあり、師匠である一刀直々に、こうして”免許皆伝”ともとれる優しい言葉を突然かけられたのだ

3人の胸に染み込んだ途端に、一刀を見つめている珊瑚、瑠璃、子虎の3人の瞳に

みるみる大粒の涙が溢れ出し、頬を伝うのでありました

 

一息溜息をついた後、その場に蹲り座り込む3人を、優しく包み込むように抱きしめながら

彼女らの今後の活躍をそっと祈り続ける一刀でありました

 

その訓練の後、当然のことながら、天皇である一刀を含めた三羽烏+恋・藍里・亞莎という面々は

この戦いを観戦、感動し周囲へ吹聴した新兵達から、事の経緯を聴き知ったのであろう

こめかみをヒクヒクと激怒した冥琳から逃亡できる者などいる筈もなく・・・

クドクドと長時間に渡りこっぴどく叱責された挙句、皆石床にて長時間の反省の正座を強いられる破目となるのでした

 

 

 

 

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●『真・恋姫†無双 - 真月譚・魏志倭人伝 -』を執筆中

 

※本作品は【お気に入り登録者様限定】【きまぐれ更新】となっておりますので、ご注意を

人物設定などのサンプル、詳細を http://www.tinami.com/view/604916 にて用意致しております

 

上記を御参照になられ御納得された上で、右上部にありますお気に入り追加ボタンを押し、御登録のお手続きを完了してくださいませ

お手数をおかけ致しまして申し訳ありませんが、ご理解とご了承くださいますよう、何卒よろしくお願いいたします<(_ _)>

 

■■■【オリジナル人物紹介】■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■

 

 

 ○孫堅 文台 真名は緋蓮(ヒレン) 

 

  春秋時代の兵家・孫武の子孫を称し、各地で起こった主導権争いに介入し

  『江東の虎』の異名で各地の豪族を震撼させた

  優秀な人材を率い転戦、やがて軍閥化し孫家の基礎を築いた

 

  容姿:髪は桃色で、孫家独特の狂戦士(バーサーカーモード)になると、右目が赤色に変化するのが特徴で、平時は量目とも碧眼である

  祭と同じく胸が豊満で背は祭より高い 体格は祭よりすこし大きい 顔立ちは蓮華というより雪蓮に似ているだろうか

 

 ○張紘 子綱 真名は紅(コウ) 

 

  呉国の軍師の一人で主に外交を担当。 魏の程昱(風)の呉版と考えていただけると理解しやすいだろう

   『呉郡の四姓』と呼ばれる有力豪族の張氏の出 雪蓮直々に出向き、姉の張昭と共に臣に迎え入れられる

  張昭と共に『江東の二張』と称される賢人

 

  ※史実では、呉郡の四性でも張昭と兄弟でもありませんのでお間違い無きように。。。 

   呉郡の四性の中で張温しか見当たらなかった為、雪月の”脳内設定”です

 

  容姿は青眼で背丈は冥琳より少し低い 顔は姉の王林とは似ておらず童顔で人に安心感を与える顔立ちである

  髪は腰にまで届こうかという長く艶やかに保った黒髪を束ね、ポニーテールと呼ばれる髪型にしている事が多いが

  その日の気分により、長髪を肩辺りで束ね胸の前に垂らしている場合もあるようである

  服装は藍色を基調とした西洋風ドレスを身を纏っている

 

 ○魯粛 子敬 真名は琥珀(コハク)

 

  普段は思慮深く人当りも良い娘で、政略的思考を得意とし、商人ネットワークを駆使し情報収集・謀略を行う

  発明に携わる時、人格と言葉遣いが変化し、人格は燃える闘魂?状態、言葉遣いは関西弁?風の暑苦しい人に変化する

  このことから「魯家の狂娘・後に発明の鬼娘」と噂される

 

  ※穏(陸遜)は本をトリガーとして発情しちゃいますが、、琥珀(魯粛)は発明に燃えると・・・燃える闘魂に変身って感じです

 

  容姿は真名と同じく琥珀色の瞳をもち、髪は黒で肌は褐色がかっており月氏の特徴に似通っている

  背は明命と同じくらいで、服装は赤を基調としたチャイナドレスを身に纏っている

 

 ○張昭 子布 真名は王林(オウリン) 

 

  呉国の軍師の一人で主に内政を担当。 冥琳とはライバル同士で互いに意識する間柄である

   『呉郡の四姓』と呼ばれる有力豪族の張氏の出 雪蓮直々に出向き、妹の紅(張紘)と共に臣に迎え入れられる

  張紘と共に『江東の二張』と称される賢人

 

  妹の紅は「人情の機微を捉える」に対して「政(まつりごと)の機微を捉える」という感じでしょうか

 

  容姿は冥琳より少し高めで、紅と姉妹でありながら顔立ちが似ておらず、冥琳と姉妹と言われた方がピッタリの美人系の顔立ちである

  眼鏡は使用しておらず、服装は文官服やチャイナドレスを着用せず、珍しい”青眼”でこの眼が妹の紅と同じな事から

  姉妹と認識されている節もある 紫色を基調とした妹の紅と同じ西洋風のドレスを身を纏っている

 

 ○程普 徳謀 真名は楓(カエデ)

 

  緋蓮旗揚げ時よりの古参武将であり、祭と並ぶ呉の柱石の一人 「鉄脊蛇矛」を愛用武器に戦場を駆け抜ける猛将としても有名

  祭ほどの華々しい戦果はないが、”いぶし銀”と評するに値する数々の孫呉の窮地を救う働きをする

  部下達からは”程公”ならぬ『程嬢』と呼ばれる愛称で皆から慕われている

 

  真名は・・・素案を考えていた時に見ていた、某アニメの魅力的な師匠から一字拝借致しました・・・

 

  容姿は祭と同じくらいの背丈で、端正な顔立ちと豊かな青髪をうなじ辺りでリボンで括っている

  均整のとれた体格であるが胸は祭とは違いそこそこ・・・ちょっと惜しい残念さんである

 

 ○凌統 公績 真名は瑠璃(ルリ) 

 

  荊州での孫呉崩壊時(※外伝『砂上の楼閣』)に親衛隊・副長であった父・凌操を亡くし、贈った鈴をもった仇がいると

  知った凌統は、甘寧に対して仇討ちを試みるものの・・・敵わず返り討ちにあう間際に、一刀に救われ拾われることとなる

  以来、父の面影をもった一刀と母に対してだけは心を許すものの・・・未だ、父の死の傷を心に負ったまま

  呉の三羽烏の一人として日々を暮らしている

 

  容姿はポニーテールに短く纏めた栗色の髪を靡かせて、山吹色を基調とした服に身を包んでいる小柄な少女

  (背丈は朱里や雛里と同じくらい)武器は不撓不屈(直刀)真名の由来で目が瑠璃色という裏設定もございます

 

  ○朱桓 休穆 真名は珊瑚(サンゴ)

 

  『呉郡の四姓』と呼ばれる有力豪族の朱氏の一族

  槍術の腕を買われ、楓の指揮下にいた 一刀の部隊編成召集時に選抜された中から、一刀に隊長に抜擢された『呉の三羽烏』の一人

  部隊内では『忠犬・珊瑚』の異名がある程、一刀の命令には”絶対”で元気に明るく忠実に仕事をこなす

 

  容姿:亞莎と同じくらいの背丈で、黒褐色の瞳に端正な顔立ちであり黒髪のセミロング 人懐っこい柴犬を思わせる雰囲気をもつ  

  胸に関しては豊満で、体格が似ている為よく明命から胸の事で敵視されている  

 

  ○徐盛 文嚮 真名は子虎(コトラ)

 

  弓術の腕を買われ、祭の指揮下にいた 一刀の部隊編成召集時に選抜された中から、一刀に隊長に抜擢された『呉の三羽烏』の一人

  『人生気楽・極楽』をモットーにする適当な性格であったが

  一刀と他隊長である珊瑚と瑠璃・隊長としての責に接していく上で徐々に頭角を現し

  後に部隊内では『猛虎』と異名される美丈夫に成長を遂げていくこととなる 

 

  容姿:思春と同じくらいの背丈で黒髪のショートヘア 体格も思春とほぼ同じく、遠めからでは瓜二つである 

  二人の区別の仕方は髪の色である(所属部隊兵談) またしなやかな動きを得意としている為、思春の弓バージョンと言える 

 

  ○諸葛瑾 子瑜 真名は藍里(アイリ)

 

  朱里の姉 実力にバラツキがあった為、水鏡から”猫”と称される

  その後、水鏡と再会時に”猫”が変じて”獅子”になりましたわねと再評価される

  天の御遣いの噂を聞きつけた藍里が冥琳の元を訪れ、内政・軍事・外交とそつなくこなす為

  未熟であった一刀の補佐にと転属させられる 

 

  初期には転属させられた事に不満であったが、一刀に触れ与えられる仕事をこなす内に(わだかま)りも消え

  一刀に絶大な信頼を寄せるようになる

  後に亞莎が専属軍師につくと、藍里の内政面への寄与が重要視される中で、藍里の器用な才を愛し、軍師としても積極的に起用している

 

  容姿は朱里より頭一つ高いくらい 茶髪で腰まであるツインドテール 朱里とよく似た童顔でありながらおっとりした感じである

  服装に関しては赤の文官服を着用しており、胸は朱里と違い出ている為、朱里とは違うのだよ 朱里とは・・・

  と言われているようで切なくなるようである(妹・朱里談)  

 

  ○太史慈 子義 真名を桜(サクラ)

 

  能力を開放しない雪蓮と一騎打ちで互角に闘った猛者  桜の加入により瑠璃が一刀専属の斥候隊長に昇格し

  騎馬弓隊を任されることとなった(弩弓隊・隊長 瑠璃→子虎、騎馬弓隊・隊長 子虎→桜に変更)

  本来の得物は弓で、腕前は祭を凌ぎ、一矢放てば蜀の紫苑と互角、多矢を同時に放てば秋蘭と互角という

  両者の良い処をとった万能型である

 

  武器:弓 不惜身命

  特に母孝行は故郷青州でも有名であり、建業の役人街が完成した際に一刀の薦めもあって一緒に迎えに行く

  隊長として挨拶した一刀であったが、桜の母はその際に一刀をいたく気に入り、是非、桜の婿にと頼み込む程であった

   

  容姿はぼん・きゅ・ぼんと世の女性がうらやむような理想の体型でありながら身長が瑠璃ぐらいという美少女系女子

  眼はブラウン(濃褐色)であり、肩下までの黒髪 気合を入れる時には、白い帯でポニーテールに纏める

  一刀の上下を気に入り、自身用に裁縫し作ってしまう程の手先の器用さもみせる

 

  真剣に話している時にはござる口調であるが、時折噛んだりして、ごじゃる口調が混ざるようである

  一時期噛む頻度が多く、話すのを控えてしまったのを不憫に思った為

  仲間内で口調を指摘したり笑ったりする者は、自然といなくなったようである

 

 ○高順

 

  「陥陣営」の異名をもつ無口で実直、百戦錬磨の青年 

  以前は恋の副将であったのだが、恋の虎牢関撤退の折、霞との友誼、命を慮って副将の高順を霞に付けた

  高順は恋の言いつけを堅く守り続け、以後昇進の話も全て断り、その生涯を通し霞の副将格に拘り続けた

 

 ○馬騰 寿成 真名を翡翠(ヒスイ)

 

  緋蓮と因縁浅からぬ仲 それもその筈で過去に韓遂の乱で応援に駆けつけた呉公に一目惚れし

  緋蓮から奪おうと迫り殺りあった経緯がある

 

  この時、緋蓮は韓遂の傭兵だった華雄にも、何度と絡まれる因縁もオマケで洩れなくついて回ることとなるのだが・・・  

  正直な処、緋蓮としては馬騰との事が気がかりで、ムシャクシャした気持ちを華雄を散々に打ちのめして

  気分を晴らしていた経緯もあったのだが・・・当の本人は、当時の気持ちをすっかり忘れてしまっているが

 

  この事情を孫呉の皆が仮に知っていたのならば、きっと華雄に絡まれる緋蓮の事を自業自得と言いきったことだろう・・・

 

 ○孫紹 伯畿 真名を偲蓮(しれん)

 

  一刀と雪蓮の間に生まれた長女で、真名の由来は、心を強く持つ=折れない心という意味あいを持つ『偲』

  ”人”を”思”いやる心を常に持ち続けて欲しい、持つ大人へと成長して欲しいと2人が強く願い名付けられた

  また、偲という漢字には、1に倦まず休まず努力すること、2に賢い、思慮深い、才知があるという意味もある

 

  緋蓮、珊瑚、狼をお供に従え?呉中を旅した各地で、大陸版・水戸黄門ならぬ

  ”偲”が変じて”江東の獅子姫様”と呼ばれる

 

 ○孫登 子高 真名を桜華(おうか)

 

  一刀と蓮華の間に生まれた次女で、子供の扱いが分らぬ蓮華の犠牲者1号となり

  早々に侍従長の咲と思春の手により育てられることとなる

 

  そんなエピソードがあるのにも関わらず、聡明な娘で人望も厚く育ち、王となってからは自身の才能をいかんなく発揮させる

  一刀や蓮華に似ているというより、姉である雪蓮に似ているとの蓮華談有り

  後年孫呉の王として、天皇となりし姉・偲蓮を支えることとなる

 

 ●その他武将

 

  蒋欽ー祭の副将、董襲ー楓の副将

  歩シツー珊瑚の副将、朱然ー昔は瑠璃、現在子虎の副将、丁奉ー昔は子虎、現在は桜の副将 周魴ー瑠璃の副将

 

 ○咲

  母娘共に侍従長として、長きに渡り孫呉に仕える 月、詠の上司に当る

  主な著作に侍従長はみたシリーズがある

 

 ○青(アオ)

  白蓮から譲り受けた青鹿毛の牝馬の名前 

 

  白蓮から譲られる前から非常に気位が高いので、一刀以外の騎乗を誰1人として認めない 

  他人が乗ろうとしたりすれば、容赦なく暴れ振り落とすし蹴飛ばす、手綱を引っ張ろうとも梃子でも動かない

  食事ですら・・・一刀が用意したモノでないと、いつまで経っても食事をしようとすらしないほどの一刀好き

 

  雪蓮とは馬と人という種族を超え、一刀を巡るライバル同士の関係にある模様

 

 ○狼(ラン)

  珊瑚の相棒の狼 銀色の毛並みと狼と思えぬ大きな体躯であるが

  子供が大好きでお腹を見せたり乗せたりする狼犬と化す

 

 

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【あとがき】

 

常連の読者の皆様、お初の皆様 こんばんは 雪月でございます

いつも大変お待たせし、お世話になっております 

 

前回の更新から2週間ほど経ってしまいました。。。

理由(言い訳)と致しましては、クオリティアップの為という思考錯誤の上でのことでして

更新が遅くなって大変申し訳ありません

 

ミート・グッバイ(肉離れ)の方は、時折痛みはあるものの・・・

足を引きずってはおりますが、無事?出社出来るまでに回復しておりまして

お気遣いを戴きました皆様に厚く御礼申し上げます

 

それでは先ず始めに、あか様コメント欄にて、次回は霞の番です!!と番宣して戴いたにも関わらず

この度の話は、霞じゃなくてゴメンナサイ、ゴメンナサイシテ、ゴメンナサイデス。。。

霞を始めとして、加わった董卓軍の面々は、最後に回しておりまして御了承をば・・・

 

この度の話は、表題を見ても判ります通り、三羽烏の巣立ちである瞬間の物語でありました

この3人を誕生させた当初から、この結論へ至るプロセスを淡々と歩んでいたともいえます

 

魏の三羽烏である凪・沙和・真桜も、それぞれ独特の成長を遂げましたけれど

呉の三羽烏である珊瑚、瑠璃、子虎もまた、それぞれが独特の成長を遂げる結果と相なりました

 

そして3人の力が合わされば、3英雄の1人である一刀をも追い込める所まで

ぐんぐんと成長を遂げた訳でありますが、その力は今後の呉を支える大いなる力となる事は必定であります

 

そして、これから迫り来るであろう晋の猛攻に、敢然と立ち向かい跳ね除ける彼女達の活躍を通し

孫呉千年へと続く、呉の明るい未来と道筋を照らしてもらおうかと考えております

 

これからも皆様の忌憚のない御意見・御感想、ご要望、なんでしたらご批判でも!と何でも結構です

今後の制作の糧にすべく、コメント等で皆様のご意見を是非ともお聞かせ下さいませ 

 

それでは完結の日を目指して、皆様御自愛くださいませ 次回更新まで(´;ω;`)ノシ マタネ~♪


 
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