No.735231 英雄伝説~運命が改変された少年の行く道~soranoさん 2014-11-05 16:27:25 投稿 / 全2ページ 総閲覧数:1720 閲覧ユーザー数:1540 |
~ラクリマ湖畔~
「こ、これは……!」
「”天使”―――いや、”戦乙女”……?」
変わり果てた姿のミルモ――――まるでおとぎ話などに出てくる”戦乙女”のように甲冑を身に纏い、背中には一対の白き翼があり、光の弓を武器として持つミルモを見たリィンは目を見開き、ガイウスは呆けた表情をして呟いた。
「これは驚きました……フローラと同じ”ルファニー”に”昇格”すると思ったのですが、まさか”フェスプニーレ”に”昇格”するとは。」
「ね、ねえリザイラ。えっと……目の前のミルモは”精霊”なのよね?何だか伝承とかに出てくる”戦乙女”みたいに見えるけど……」
アリサは目を丸くして翼を持つ戦乙女のような姿をした擬人化した精霊種――――”フェスプニーレ種”に昇格したミルモを見つめ続けるリザイラに戸惑いの表情で尋ねた。
「ええ、見た目は天使や戦乙女のように見えますが、精霊です。―――ですが、”天使族”同様”光の翼”の力を主に付与する事が出来ます。」
「へ?”光の翼”??」
リザイラの説明を聞いたアリサが首を傾げたその時
「今体験させてあげるね!」
「ちょっ、ミルモ!?」
(光よ、わたしの大好きなアリサの翼となって!)
ミルモがアリサの身体の中に戻ると何とアリサの背中に一対の美しき白き翼が現れた!
「な……っ!?」
「な、ななななななななななっ!?」
「ア、アリサに羽根が生えた~~~!?」
「精霊はこ、こんな事までできるのですか……!?」
アリサの背中に生えた白き翼を見たセリーヌは信じられない表情で声を上げ、翼を生やした当の本人のアリサはミリアムと共に混乱し、クレア大尉は取り乱した様子でリザイラに尋ねた。
「ふふふ、あんな事ができるのは精霊の中でも”フェスプニーレ種”のみですよ。ミルモ、試しにアリサに大空を飛ぶ感覚を教えてあげなさい。」
(はーい!)
「ちょ、ちょっと……!?」
そしてリザイラの指示によってアリサの身体の中にいるミルモはアリサの翼を羽ばたかせてアリサを大空へと舞い上がらせた!
「………………」
「ほ、本当に翼で空を飛んでいますわね、アリサさん……」
「異種族の人達の凄さには慣れたつもりだったけど、さすがにこれは今までの中でも一番驚いたよ。アハハ…………」
「さすがオレ達にとっては伝承の存在である”精霊”だな……」
大空を翼を羽ばたかせて飛行しているアリサをリィンは口をパクパクした状態で見つめ、セレーネは呆け、表情を引き攣らせていたエリオットは大量の冷や汗をかいて苦笑し、ガイウスは静かな笑みを浮かべた。
(えへへ……!どう、アリサ?自分で空を飛ぶ感覚は♪)
「凄い……!まるで本物の鳥になった気分よ……!えっと、翼を操作しているのってミルモなの?」
一方上空で自分が空を飛んでいる事に興奮しているアリサはミルモに問いかけた。
(ううん!わたしでもできるけど、アリサが頭でどう飛びたいのか思い浮かべれば、アリサの希望通りに飛ぶよ!何だったら試しに旋回や急降下もしてみたら?)
「い、今は遠慮しておくわ。それより一端リィン達の元へ降りる為にまだ慣れていないんだから、ゆっくりと降りないとね……」
そしてアリサは思念によって翼を羽ばたかせながら地上に着地し、地面に着地するとアリサの背にあった翼が消えると共にミルモが再びアリサの傍に現れた。
「フウ……」
アリサが地面に着地できた事に安堵の溜息を吐いているとエリオットが話しかけた。
「お帰り、アリサ。空を自分で飛ぶ感覚ってどんな感じだった?」
「最初はビックリしたけど、慣れたら割と楽しいわね。機会があったらまたしてみたいわ……!」
エリオットに尋ねられたアリサは嬉しそうな表情で答えたが
「あ、それならその時になったらガーちゃんとどっちが早いか競争してみない!?」
「さ、さすがにそれは遠慮しておくわ。」
「もう……何て非常識な遊びを思いついているんですか……」
ミリアムの提案を聞いて仲間達と共に冷や汗をかいた後苦笑しながら断り、クレア大尉は呆れた表情で溜息を吐いた。
「ハハ……でも、翼が生えたアリサが飛んでいる姿はまるで本物の天使が飛んでいるように見えてとても綺麗だったぞ?」
「!!!~~~~~っ!!!??」
そして笑顔のリィンの言葉にアリサは顔を真っ赤にして混乱し
「お、お兄様……」
「フフ、さすがはリィンだな。」
「ふふふ、予想通りの展開ですね。」
リィンの発言に仲間達と共に冷や汗をかいたセレーネは表情を引き攣らせ、ガイウスとリザイラは静かな笑みを浮かべ
「ったく、よくそんなセリフをいつもいつもすぐに思いついて口にできるわね?」
(それは勿論ご主人様だからに決まっているじゃない♪)
(た、確かに………)
(クスクス。でもそこがリィンの良い所であり、悪い所なのよね。)
セリーヌは呆れ、ベルフェゴールの念話を聞いたメサイアは苦笑し、アイドスは微笑んでいた。
「リザイラ様、わたしの我儘を聞いてくれてありがとうございます!」
「ふふふ、貴女は”最上位昇格”に相応しい決意を見せましたから、”精霊王女”として当然の事をしたまで。礼を言う必要はありません。」
嬉しそうな表情をしているミルモの言葉にリザイラは静かな笑みを浮かべて答え
「アリサ、この力でアリサを助けるから、いつでも呼んでね!」
「ミルモ……ええ!改めてよろしく!」
そしてミルモとアリサはそれぞれ笑顔を浮かべて握手をした。その後リィン達は馬で目的地へと向かった。
こうして……アリサは新たなる心強き力を手に入れた……!
と言う訳でミルモ、天秤のラストダンジョンで出てくる雑魚敵の一人に昇格しました!雑魚敵とはいえ、猛者揃いのエウシュリーシリーズの作品のラストダンジョンで出てくるのですから、軌跡シリーズにとってはとんでもない強さなのはおわかりでしょう?(ニヤリ)ちなみにミルモ、武器もありますので何とサポートキャラからパーティーキャラに格上げの上、Sクラフトも複数所持しています!ミルモが使える戦闘スキルは戦女神風で言うと必殺・弓技、魔術・電撃、大気、治癒、神聖が扱えると思って下さい!(強っ!?)そして既にお気づきと思いますがアリサに羽根を生やす事ができるのであのSクラフトが放てますww
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外伝~ミルモの願い~後篇